リンク構築を進める5つの戦略 - 『検索エンジン最適化の初心者ガイド』改訂版#7-3
この記事は、『検索エンジン最適化の初心者ガイド』をセクションごとに書き直していく過程のエントリだ。この構想については、概要を見てもらえば、もっとよくわかるだろう。
リンク構築戦略5つのサンプル
直接自分の事業に関連するキーワードやフレーズを用い、自分のところと似たサイトを検索エンジンで探してみよう。直接の競合関係にないサイトを見つけたら、メール、オンラインフォーム、電話などでリンク依頼の話を進めよう。あるいは手紙を郵送してもいい。より詳しい説明は、リンクを依頼するメールに関する記事(英語記事)を参照してもらいたい。
多くのサイトでは、関連情報を扱うサイトに関するディレクトリやリストを提供している。SEOmozのディレクトリリストでは、何百ものディレクトリを掲載しているし、検索エンジンそのものを利用して、こうした形で外部リンクを提供しているページのリストを見つけることもできるだろう(たとえば、グーグルで「allintitle: ディレクトリ」を検索してみれば、いくらでも出てくる)。詳しくは、良いディレクトリの条件について述べたこの記事(日本語記事)と、リンク構築におけるディレクトリの役割に関するこの記事(日本語記事)を参照してほしい。
自分の顧客からリンクを獲得しよう。定期的に共同で仕事をするパートナーや、自分のブランドを愛してくれるロイヤルティの高い顧客がいるなら、こうした関係を活かして、協力関係を示すバッジ、つまり、こちらのサイトに対するバックリンクを張った画像アイコンを相手に渡すという手もある(マイクロソフトがよくパートナー認定プログラムでやるようにね)。リンクは、顧客に自分のブランドのTシャツを着てもらったり、ステッカーを貼ってもらったりするのと同じような効果を、ウェブ上でもたらしてくれる最善の方法だ。詳細は、「『SEOの意外な裏技』その1:注文確認メールでリンクを依頼しよう」(日本語記事)を参照のこと。
企業ブログを作成し、それを有益で参考になり、なおかつ楽しめる情報源にしよう。こうしたコンテンツとリンク構築戦略は、とても人気が高く有益なため、グーグルのエンジニアが個人的に勧める数少ない方法の1つだ(情報元:英語記事だが、USA TodayおよびStone Temple)。ブログには、他のコンテンツにはない特徴があって、一貫性のある新鮮な題材を提供したり、ウェブ上のあらゆる話題を取り上げたり、あるいは、ブログロールやブログディレクトリといった形で、他のブログのリストに掲載してもらったり、別のブログからリンクしてもらったりできる。
共有やリンクをしたいと思われるようなコンテンツを作成しよう。SEOの世界では、一般にこれを「リンクベイト」と呼ぶ。リンクベイトの好例としては、Epicurious提供の「旬の食材マップ」や、New York Times提供の「証券取引所の立会場で使う手サインガイド」、あるいはBlendtecの「iPodをミキサーで粉砕する動画」などがある。それぞれのコンテンツはバイラル効果を生み出すために、実用性、情報の伝達、ユーモアといったものを利用している。こういうコンテンツを一度目にしたユーザーは、友人にも教えたくなり、そのユーザーがブロガーや技術に精通したウェブマスターなら、リンクによってそれを実行に移すことが多い。このように上質で自発的な意志によって得たリンクは、信用度、オーソリティ、検索順位上昇の可能性を築き上げる上で、計り知れないほど貴重だ。
引用に関するライセンス契約を使って共有可能なコンテンツを作成しよう。Creative Commonsの表示条件(または表示・継承条件)のような制度を使ってライセンス提供可能な写真、動画、画像、図表、未加工データ、テキストコンテンツを提供すれば、情報を共有したがるというウェブの性質を活用し、誰かが自分の素材を使用するたびに、元のコンテンツや自分のサイトに対するリンクを獲得するようにできる。
リンク購入に関する余談
リンク購入は、多くのキャンペーンにおいて重要な部分となる可能性があるものの、検索エンジンからは否定的な見方をされている。グーグル、ヤフー、MSN/Liveは、いずれも検索結果から有料リンクの影響を排除しようとしているが、その対象となるのは特定の種類の有料リンクだけだ。一般的に検索エンジンが拒否反応を示すのは、検索エンジンの表示ランク向上を第一の目的として売買されるリンクだ。したがって、編集者による厳しい評価を経なければならないYahoo!ディレクトリや、編集者による評価プロセスを経て登録となるBusiness.comのリスト掲載などは、通常、各検索エンジンがリンクとしての扱いから排除する対象とはなっていない。
グーグルにおいては特に顕著なのだが、リンク・ブローカー(編集者のチェックを受けていないリンクにも「rel=nofollow」を付けていなかったり、JavaScriptによるリダイレクトのような検索ロボット制御を行っていないところ)を通じてリンクの売買に関与しているサイトについては、強力な対抗策が講じられている。しかしそれでも、SEOmozではある種の有料リンクを推奨しているし、リンク購入を支持し、その価値を認めているプロのSEO担当者やウェブサイトも多い。リンク購入に関するより詳細な情報は、「有料リンクの謎めいた二重性」(英語記事)および「検索エンジンに気づかれないリンク購入の方法」(日本語記事)の記事を参照してほしい。
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