検索エンジンが提供しているウェブマスター向けツール - 『検索エンジン最適化の初心者ガイド』改訂版#8-2
この記事は、『検索エンジン最適化の初心者ガイド』をセクションごとに書き直していく過程のエントリだ。この構想については、概要を見てもらえば、もっとよくわかるだろう。
検索エンジンが提供しているツール
以下のツールは、主な検索エンジンが無料で提供しているもので、ウェブマスターはこれらを使って、自分のコンテンツがエンジンにどうインデックス化してもらうかをより詳細に制御できる。
Googleウェブマスターツール
サインアップ
設定
地域ターゲット:サイトが特定の地域のユーザーを対象としている場合、ウェブマスターはグーグルに対し、特定の地域を対象とした検索結果にそのサイトをどのように表示させるかを決める手助けとなる情報を提供し、地域性を加味したクエリに対してグーグルの検索結果を向上させることができる(参考情報)。
使用するドメイン:使用するドメインとは、サイトのページをインデックスに登録するときに、優先的に使ってほしいとウェブマスターが希望するドメイン名のことだ。たとえば、あるウェブマスターが、使用するドメイン名として「http://www.example.com」を指定しており、グーグルが検出したサイトのリンクが「http://example.com」となっていた場合、グーグルはそのリンクが「http://www.example.com」を指しているものとして、そのリンクを扱う(参考情報)。
イメージ検索:ウェブマスターが高度なイメージ検索を有効にした場合、グーグルは「イメージラベラー」などのツールを利用して、サイトの画像にラベルを関連付け、それらの画像のインデックス登録と検索の品質を向上させることができる(参考情報)。
クロール頻度:クロール頻度は、クロール処理中のGooglebotのリクエスト速度に与えるものであり、Googlebotによるサイトのクロール頻度には影響しない。グーグルは、Webサイトのページ数に応じて推奨頻度を決定する(参考情報)。
診断
ウェブクロール:ウェブクロールは、Googlebotが指定したWebサイトのクロール中に遭遇した問題を提示する。具体的には、サイトマップのURLに関するエラー、HTTPエラー、nofollow付きのURL、robots.txtによってアクセス制限されたURL、タイムアウトとなったURLなどをリストアップする(参考情報)。
モバイルクロール:モバイル版Webサイトについてクロール中の問題を表示する。
コンテンツ分析:この分析では、検索エンジンにとって不都合なHTML要素が確認できる。具体的には、メタデータの問題、タイトルタグの問題、インデックス不可コンテンツの問題をリストアップする(参考情報)。
統計情報
これらの統計は、グーグルがそのWebサイトをどのように見ているかを示す情報が確認できる。具体的には、上位の検索クエリ、クロールの統計情報、登録ユーザーの統計情報、Googlebotのクロール情報、インデックスの統計情報を提供する(参考情報)。
リンクデータ
このセクションは、リンクに関する詳細を提供している。具体的には、外部リンク、サイト内リンク、サイトリンクのデータを表示する。サイトリンクとは、クエリに対して特に関連性が高いWebサイトがある場合、そのサイト内の各セクションに対して生成されるリンクだ。
サイトマップ
これはサイトマップを直接グーグルに送信して管理するためのインターフェイスだ。
Yahoo!サイトエクスプローラー
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機能
インデックス統計:これらの統計はごく基本的なもので、指定したサイトに関して、そのサイトでインデックス化されたページ数などのデータを提供する。
インデックス状況:インデックスされている各ページに関して最終クロール日時やページタイトルなどの情報を表示したり、被リンク元のページを確認したり、それぞれのデータをファイルとしてダウンロードしたりできる。
サイト認証:登録したサイトの所有者としてサイトエクスプローラーに認証させるための手段を提供している。
フィード:その名前からは想像しづらいが、フィード以外にも、XML形式やテキスト形式のサイトマップを登録する場所としても使える。このインターフェイスを利用すると、フィードURLをヤフーに直接送信して、インデックス化をリクエストできる。これは主に、更新頻度の高いブログなどのWebサイトに役立つ機能だ。
動的URL設定:URLに追加されるトラッキング用のパラメータやセッションIDなどを非表示にしたり特定の値に固定したりする指定ができる。効果測定のためにURLにパラメータを付けても、同じURLとして扱わせるためのものだ。
インデックス操作:インデックスに登録されているページを検索結果で表示しないようにできる。
Live Search Webmaster Tools
サインアップ
機能
※残念ながら、Live Search Webmaster Centerのインターフェイスはグーグルやヤフーのツールのように日本語化されていないので、すべて英語となる。
プロフィール(Profile):ウェブマスターはこのインターフェイスを利用して、サイトマップの所在を指定できるほか、Webサイトのクロール中に問題が発生した場合にLiveからユーザーに連絡を取れるよう、連絡先情報を記したフォームの所在を明示しておける。
クロール問題(Crawl Issues):このセクションでは、HTTPステータスコードエラーのほか、robots.txtの問題、長い動的URL、サポートされていないコンテンツの種類がわかり、そして何よりも重要なことに、マルウェアに感染したページが確認できるので、非常に役に立つ。
被リンク(Backlinks):ウェブマスターはこのセクションを利用すると、そのWebサイトにリンクを張っているページ(自サイトのページも含む)を把握できる。
外部向けリンク(Outbound Links):前記のセクションと同様に、ウェブマスターはこのセクションを使うと、そのWebページ内にある外部向けリンクをすべて確認できる。
キーワード(Keywords):このセクションでは、特定のクエリに対して、関連性が高いと考えられる自サイトのページが調べられる。
サイトマップ(Sitemaps):これはサイトマップを直接マイクロソフトに送信して管理するためのインターフェイスだ。
検索エンジンが、クローラーと直接やり取りできる手段をウェブマスターに提供し始めたのは、比較的最近のことだ。この関係はまだベストなものとは言えないが、検索エンジン各社はプロプライエタリなインデックスを公開する方向へ飛躍的に進んでいる。これは、今や検索エンジン経由のトラフィックへの依存が大きくなったウェブマスターにとって、大きな助けになっている。
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