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グーグル社員も絶賛、検索で成果を出す優れたコンテンツの書き方【SEO情報まとめ】

「質の高い」コンテンツとはどういうものか。「コンテンツ接触行動」「AI時代対応」「記憶に残るための4つのE」「人間」「ソーシャル」など、包括的に解説した記事をお届けする

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「質の高い」コンテンツとはどういうものか。「コンテンツ接触行動」「AI時代対応」「記憶に残るための4つのE」「人間」「ソーシャル」など、包括的に解説した記事をお届けする。

ほかにも、「ユーザー中心はキレイ事じゃない」「AI Overviewの扱い」「画像ストリーミングって何?」「直近のレビューがローカルSEOで重要に」などなど、あなたのSEO力アップに寄与する情報を、今週もまとめてお届けする。

  • グーグル社員も絶賛、検索で成果を出す優れたコンテンツの書き方
  • グーグルの検索アルゴリズムが追求するのは「人間による評価」
  • Search ConsoleはAI Overviewの順位をどう扱っているのか?
  • noindexがHTMLソースから削除できない! どうすればいい?
  • 2025年4月のオフィスアワー: 「AIによる概要」の計測ルール、Googleしごと検索の結果表示など
  • 画像ストリーミングはSEOに不利。そもそも「画像ストリーミング」って何?
  • ローカルSEOでは「継続的なレビュー獲得」が重要なランキング要因に
  • サイトマップのlastmodを常に最新日時にすればランキング上昇!?
  • 生成AIの最適化にLLMs .txtは有効なのか?
  • 脱GA4初心者! アクセス解析第一人者が指南するGA4レポートの見方
  • ChatGPTのショッピング検索を使ってみた、オンライン購入者の行動に変化を与えるか?
  • Google DiscoverがPC検索トップページにも拡大

今週のピックアップ

グーグル社員も絶賛、検索で成果を出す優れたコンテンツの書き方
コメント (Leadership in SEO Substack) 海外情報

検索で成果を出す優れたコンテンツの書き方」と題した記事を紹介する。グーグルのジョン・ミューラー氏も絶賛した記事だ。

検索エンジンとユーザーの両方に向けてウェブコンテンツを作る方法を解説した、すばらしいまとめだ。

This is a great writeup on ways to write things up for the web, for search engines, and for users.

[image or embed]

— John Mueller (@johnmu.com) May 2, 2025 at 11:30 PM

記事の概要は次のとおりだ。

コンテンツを「優れたもの」にするのは何か。そして、何が関係ないか

優れたコンテンツは「際立ち」「記憶に残り」「議論を促す」ものだ。

読者がコンテンツに接する際に好むスタイルはさまざまだ。こうした多様な「コンテンツ消費習慣」を認識する必要がある:

  • じっくり読む人
  • ざっと読む人
  • (文字よりも)視覚的な表現を好む人
  • などなど

コンテンツが達成する目標は「すべての人を満足させること」ではない。そうではなく、次のように考えるといい:

コンテンツを作って公開することで達成する目標は、「専門知識」「独自の要素」「理解しやすい多様なマルチメディア形式」を通じて、「適切なオーディエンス」を引き付ける「価値ある体験」を創造すること。

逆に、コンテンツが失敗する主な原因には、次のようなものがある:

  • 平凡である
  • 独自性がない
  • ストーリーテリングが下手である

過去には、標準以下のコンテンツでも検索エンジンで簡単に上位表示できることがあった。しかし、アルゴリズムとオーディエンスの期待は進化している。AIによって容易に作成できるような「ありきたりなコンテンツ」は、簡単に忘れ去られるような素材でウェブを溢れさせるリスクがある。

本当に効果的なコンテンツは、無視されたり否定的に記憶されたりしないように、次のようなものでなければならない:

  • 魅力的で
  • 理解・解釈・消費しやすく
  • 独自性があり
  • 有益であり
  • 教育的または娯楽的(理想的には両方)

記憶に残るコンテンツのためのフレームワーク

記憶に残るコンテンツを作るための有用なフレームワークとして、4つの「E」がある:

  • Educate(教育的である)
  • Engage(読者を関わらせる)
  • Entertain(楽しませる)
  • Empower(読者を力づける)

理想的には、これらのうち少なくとも3つを満たすコンテンツを作るべきである。「教育的」なコンテンツであっても、ブランドの制約内で「楽しませる」ものであるべきだ(その逆も同様)。

このアプローチは、人々を「惹き付け」、彼らに「声を与え」、「共有を促す」のに役立つ。

4つのEに加えて、コンテンツは次のようにする必要もある:

  • 適切なオーディエンスに響き
  • 表現とスタイルの一貫性を維持し
  • ターゲットオーディエンスのニーズと消費習慣に合わせて調整

オーディエンスの理解とリーチ

オーディエンスを「知る」というのは、次のような点まで含めて理解することを意味する:

  • どんな人なのか
  • オンラインでどこに時間を費やしているのか(多くの場合、主にグーグルではない)
  • どのようにコンテンツを消費するのか

定量的な統計データだけでなく、「詳細なユーザーペルソナ」を構築すると、彼らの特定の悩みや興味に対応するコンテンツを作るのに役立つ。

オーディエンスが「(ソーシャルメディアのような)複数のチャネルでコンテンツに触れて関わっている」ことを認識することは極めて重要である。なぜなら、検索コンテンツは他のプラットフォームで許容されるパーソナリティと比較して、より厳格な構造に従うことが多いからである。

検索エンジンおよび人間のための最適化

人間のために書くことが最優先であるが、コンテンツ構造は検索エンジンのボットにも対応しなければならない。

主要なアルゴリズム要因には、次のものが含まれる:

  • ポジティブなエンゲージメントシグナル(低い直帰率など)
  • 複数の学習スタイルへの対応(ロボットが認識できるテキスト、リッチメディア)
  • インフォメーションゲイン(他では見られない独自の価値を提供すること)

独自性を生み出せるポイントとしては、次のようなものがある:

  • 内部データ
  • 独自性のあるビジュアル素材
  • 調査データ
  • 専門家の経験

「読みやすさ」は不可欠だ。そのためには、次のような工夫をする:

  • 文や段落を長くしすぎない
  • リッチメディア(画像・動画・音声など)
  • 明確な見出し
  • 箇条書き
  • ストーリーテリング

「検索結果で目立つための方法」は限られている。しかし、次のような点に留意するのは、依然として重要である:

  • タイトルを最適化する
  • 独自性のある画像を使う
  • 構造化データを活用する
  • ブランド信頼を構築する

拡散と成功の測定

コンテンツを作って公開することはタスクの一部に過ぎない。より多くの人がコンテンツに触れるようにすることは、特に小規模な事業体にとっては不可欠である。

ソーシャルメディアや業界グループなどの関連チャネルでコンテンツを共有すると、「リーチを最大化し」「エンゲージメントを促進し」「購読者を引き付ける」効果がある。これは、ソーシャルネットワークのように機能するGoogle Discoverのようなプラットフォームが重要性を増しているため、極めて重要である。

成功の指標には、「リンク」「メンション」「シェア」を含めるべきであり、さらに「ブランド検索ボリューム」や「ダイレクトトラフィック」のような広範な指標も考慮すべきである。

◇◇◇

主要なポイントを簡潔にまとめるとこうなる:

  • 質問に答えるだけでは不十分 ―― 優れた検索コンテンツは、「独自性があり」「記憶に残り」、さらに次の4つのポイントのうち少なくとも1つ、理想的には3つを満たす必要がある:

    • Educate(教育的である)
    • Engage(読者を関わらせる)
    • Entertain(楽しませる)
    • Empower(読者を力づける)
  • オーディエンスを知り、ターゲットにする ―― 「オーディエンスが誰で」「オンラインのどこにいて」「どのようにコンテンツを消費するか」を理解し、真に共感を呼ぶ素材を作成する。

  • 人間のために書き、ボットのために構造化する ―― 人間の可読性、エンゲージメント、明確なストーリーテリングを優先するが、検索エンジンのために技術的側面(見出し、構造、独自性/情報獲得)の最適化もおろそかにしない。

  • 独自性は譲れない ―― 特にAIでは作れない「独自のデータ」「洞察」「経験」「形式」を通じて真の価値を付加する。

  • 積極的に拡大する ―― 公開するだけでなく、リーチ、エンゲージメント、影響を最大化するために、関連チャネルでコンテンツを積極的に共有し、宣伝する。

ここに紹介した内容は要約なので、ぜひとも全文を読んでいただきたい。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

グーグル検索SEO情報①

グーグルの検索アルゴリズムが追求するのは「人間による評価」
6つの重要な要因を高める (ボーディーSEO) 国内情報

SEOで「人間中心」や「ユーザー満足」が語られると、綺麗事や理想論のように聞こえるかもしれません。しかし、これは単なる精神論ではありません。

ボーディーの住太陽氏が、SEOにおける「人間中心」「ユーザー満足」が本当に重要であることを解説した。

そのポイントは次のとおり:

  • グーグル検索のランキングシステムが追求するのは、「人々が何を好み、何を重要と考えるか」をデータから学習し、人々による評価を模倣すること。

  • つまり、グーグル検索のアルゴリズムは人々を見ている。

  • ということは、SEOを実践するなかで焦点を合わせるべきは、検索アルゴリズムではなく「人々」。

SEOにおける「人間中心」や「ユーザー満足」という概念は、綺麗事や理想論でもなんでもなく、事実、グーグルが追求し実践していることだと住氏は強調する。そのうえで欠かせない要素を挙げている。次の6つだ:

  • 被リンク — 人間による支持投票
  • ユーザー行動 — 実際の検索者による評価
  • エンティティ — 社会の中でのあなたの位置づけ
  • 指名検索 — あなたを探している人々の存在
  • サイテーション — ウェブ上での言及と評判
  • ブランド — 人々によく知られ信頼されているか

どれも人間のユーザーからの評価を獲得するのに役立つ。結果的に、グーグル検索での評価アップにもつながる。

住氏の説得力に溢れる主張の詳細は元記事で確認してほしい。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

Search ConsoleはAI Overviewの順位をどう扱っているのか?
ドキュメントに説明あり (John Mueller on LinkedIn) 海外情報

Search Console上でのAI Overview(AIによる概要)の順位の扱いについて、グーグルのジョン・ミューラー氏にこんな質問をした人がいた:

AI Overviewにリンクが掲載された場合、Search Consoleで計測される平均掲載順位に影響はありますか?

ドキュメントにはこのように書かれています。

検索結果の各要素には、含まれているのが単一のリンクか、複数のリンクか、子要素かにかかわらず、単一の掲載順位が付与されます。

ミューラー氏は次のように返答した。

そのドキュメントの最下部には、Search ConsoleでAI Overviewがどのように追跡されるかについての情報がある。AI Overviewに表示されるURLはカウントされるため、その意味では、パフォーマンスレポートに表示される指標に「影響」を与える。

「そのドキュメント」とは、Search Consoleのパフォーマンスレポートに関する「表示回数、掲載順位、クリック数」のドキュメントのことだ。ここには、AI Overviewの計測についても記載がある。

AI による概要には概要が表示され、情報を補完するウェブリソースへのリンクが含まれています。

  • クリック数: AI による概要で外部ページへのリンクをクリックすると、クリック数としてカウントされます。
  • 表示回数 - 標準の表示回数ルールが適用されます。リンクが表示回数としてカウントされるには、スクロールまたは開けば見える状態になっている必要があります。
  • 掲載順位: AI による概要に付与される掲載順位は検索結果内で 1 つのみです。AI による概要内のすべてのリンクに同じ掲載順位が割り当てられるということです。

少しわかりづらいが、要は「AIによる概要は、掲載順位のレポートに影響する」が回答だ。もっと正確に言うと、「クリック数・表示回数・掲載順位のすべてに影響する」だ。

AI Overviewにリンクが掲載され、それがクリックされた場合はクリックとしてカウントされる。これは問題ないだろう。

表示は、リンクが見える状態になったときにカウントされる。初期状態では表示されておらず、「もっと見る」で概要全体を展開したりスクロールしたりしないとリンクが画面に出てこない場合は、出現前の時点では表示回数に含まれない。

AI Overviewは多くの場合、検索結果のトップに表示されるので、掲載順位は1位として記録される(はずだ)。ちなみに、AI概要の中にリンクが何本も表示されたとしても、すべてのリンクが同じ順位だったとしてまとめられる。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

noindexがHTMLソースから削除できない! どうすればいい?
いくつかのチェック項目あり (SEO Office Hours Shorts on YouTube) 海外情報

ウェブサイトのHTMLからnoindexを削除できません。ページは公開を想定しています。どうすればいいですか?

この質問に、グーグル検索チームのマーティン・スプリット氏がショート動画で解説した。

URLも提供されたので確認したところ、noindexはなくなっていた。これは朗報だ。

でも、どこから来ているのかわからないnoindexなどで困っている人のために、いくつか確認すべき点を説明しておこう。

ウェブサイトを構築している場合、まず次を確認する必要がある:

  • noindexがソースコード自体に含まれていないか
  • JavaScriptから挿入されていないか
  • サードパーティのJavaScriptから来ていないか

また、A/Bテストのサービスやツールが原因であることもある。これらのツールでは、テストバージョンの1つがnoindexに設定されている場合があるため、それが原因でないことを確認してほしい。

以前にnoindexがあり、CDNを使用している場合、キャッシュがまだ更新されていない可能性がある。これも確認すべき点だ。

また、CMSを使用している場合、SEO関連の設定やプラグインが存在する可能性がある(使用するCMSや設定によって多少異なる):

  • 「検索エンジンによるこのコンテンツのインデックス登録を許可する」または「このコンテンツへのアクセスを許可する」といった設定項目があるかもしれない。これが適切に設定されているか確認する必要がある。

  • 逆に、「検索エンジンを拒否する」のような項目であれば、その設定を解除する(チェックボックスのチェックを外すなど)必要がある。

これらをすべて確認したにもかかわらず、noindexが挿入されてしまう現象に遭遇した場合は、コメントで知らせてほしいとのことである。

★★★☆☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ
  • 技術がわかる人に伝えましょう

2025年4月のオフィスアワー: インデックスに登録されない理由、サイト移転後の旧サイト、Googleしごと検索の結果表示など
取り上げてほしい質問があればフォームから送信 (#Google検索オフィスアワー on YouTube) 国内情報

2025年4月のグーグル検索オフィスアワーがYouTubeに公開された。今回あんな氏が回答した質問は次のとおりだ:

  • 指名検索時のスニペットに意図しない文言(3:53
  • サイトマップの読み込みエラー(5:52
  • サイト移転後、元サイトのインデックスが戻る(7:26
  • Googleしごと検索の結果表示(9:40
  • 「AIによる概要」の計測ルール(11:03
  • テキスト情報のみのレビュー構造化データ(13:33
  • サイト移転再び旧ドメインがインデックス(15:13
  • 店舗の評価に誤った情報が表示されている(17:32
  • 実名とビジネスネームを切り分けたい(19:50
  • サイトマップ内ページすべてをインデックス(21:59
  • インデックスに登録されない理由(23:22

気になる質問をダイレクトにチェックできるようにタイムラインは再生場所にリンクしてある。

オフィスアワーは原則、月イチで公開されている。グーグル検索における疑問やトラブルがあれば、質問フォームから送信しておこう。あんな氏が回答してくれる。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

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