年収満足度のホンネ、若手層は「個人の成果」中堅・ベテラン層は「希望と実態の一致」がカギ【リクルートMS調べ】
リクルートマネジメントソリューションズは、「働く人の本音調査2025」第1回の結果を発表した。従業員規模50名以上の企業に勤める25歳~59歳の正社員7,105人が回答している。
20代と30~50代ではそもそも「評価に求める観点」が異なる
まず年代別に「年収への満足度」を比較すると、「年代が上がるほど、年収に満足している人が増える」という結果となった。

同時に「個人の希望」と「会社の実態」がどの程度一致しているかと、年収満足度との関係を5つの観点で比較すると、「希望」と「実態」が一致している場合、年収への満足度が高い傾向が一貫してみられた。年収への満足度を左右する要因として、「自身がどのような観点で評価されていると感じているか」「職場との相性をどう捉えているか」といった“納得感”の有無が影響しているといえる。
【5つの観点】
- 評価:挑戦vs安定(「A.新しいことへの挑戦」と「B.定型業務を安定的に進めること」)
- 評価:結果vsプロセス(「A.結果」と「B.プロセス」)
- 評価:個人成果vs組織成果
- 評価反映:給料vs仕事の機会
- 賃金:変動性vs安定性

20代の回答者に焦点を当てると、「自分の頑張りがきちんと見られているかどうか」が、年収の満足度と関係していた。特に、「個人の成果を評価してほしい」という希望に対して、会社の評価が「チーム全体の成果重視」になっている場合、年収に対する納得感が大きく下がる。

一方、30~50代に焦点を当てると、希望と実態のズレを気にする観点が20代と比べて多岐にわたる。評価や制度面で希望と実態のズレが複数に渡るほど、年収満足度が低下する傾向が強く、多面的な納得感が重要だと考えられる。実際に30~50代では、希望と実態が一致している「数」が多いほど、年収満足度が高い傾向が見られた。どれか1つの観点が満たされていても、他にズレがあると納得感が下がる可能性が高い。


報酬水準が一定以上であっても「組織フィット度」も重要
あらためて全体に対し「組織風土との相性(組織フィット)」を見るために、「組織フィット度」の算出を行った。
その結果、20~50代のすべての世代において、「この職場は自分に合っている」と感じている人ほど、年収に対する満足度が高かった。職場の仕事の進め方や雰囲気、価値観といった「働く環境との相性」が悪い場合、年収への満足度は下がる可能性が残る。

調査概要
- 【調査対象】従業員規模50名以上の企業に勤める25歳~59歳の正社員
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査時期】2025年3月14日~26日
- 【有効回答数】7,105人

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