Webのコト、教えてホシイの!

【マンガ】12月18日、スマホ法施行でとまどう人が続出!?ユーザーは2つの変化にどう対応すべきか?独占禁止法に詳しい平山賢太郎弁護士に聞いた

スマホ法とはどんな法律か、ユーザーがやるべきことは何か、注意点を聞いてきました。

星井博文

7:00

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おふたりに 聞きたいことが あるんですが  「スマホ法」 って なんですか?  そういえば 12月18日から 全面施行されるん でしたっけ  けっこう 話題になって ますよね  僕の所には 届いて いませんっ!  ↑Web担・内藤さん  Web担編集長・四谷さん↑  このマンガを描いている星井↑  え 気になったから 聞いたん ですよね?  はっ 届いてた  詳しく 知らない人も まだ多そう  施行後に とまどう人が 大量に出るんじゃ ないですか  ということで 今回は スマホ法とは どのような法律か 独占禁止法に 詳しい弁護士の 平山賢太郎先生に 話を聞きに 行きましょう
はじめまして よろしく お願いします  お願いします  弁護士 平山賢太郎さん  平山先生は これまで弁護士として どんなキャリアを 積まれて きたんですか?  独占禁止法が専門で 公正取引委員会での 審査官の経験も あります  現在は 弁護士の仕事と 並行して 筑波大で准教授として 独占禁止法の講義を 担当しています  おぉっ!  まさに スマホ法は 専門ど真ん中 ですね  任せて ください
スマホ法とは どのような法律 なのでしょうか?  まず成立の経緯から お話ししますね  コロナ禍の前から デジタル プラットフォームには 独占的地位が濫用される 問題があると 指摘されていて  政府全体で プラットフォームの 規制について 検討が進められて いたんです  中心となっていたのは 総務省 公正取引委員会 経済産業省  まず2020年に デジタル プラットフォーム 取引透明化法が 成立し 2021年に 施行されました  この法律は 特定デジタル プラットフォーム 提供者に対して 取引関係を 透明で公正なものにする 義務を課す ものです  めでたし めでたし  いやいや まだ前段階ですから  その後さらに 政府から このような声が 上がったんです  「スマホに 焦点を 当てましょう」  「国民生活に 一番影響が大きい デジタル プラットフォーム ですから」
その後 約2年をかけて スマホをめぐる実態を 徹底的に調査した結果  スマホ法が 生まれたんです  2024年6月 スマホソフトウェア競争促進法 (通称・スマホ法) 成立・公布  2025年12月18日 全面施行予定  そんな 経緯が あったんですね  具体的には どんな内容 なんですか?  アップルや グーグルのような プラットフォームが アプリ開発者に  不利な扱いを しないように するための法律です  対象は グーグルと アップルだけ ですか?  それと アップルの 子会社の iTunesです  それだと 米国企業だけを 狙い撃ち しているように見え ませんか?  たしかに そう見えるかも しれませんが  実際ユーザー数が 圧倒的に多いのは 米国企業 なんですよ  あの… 具体的に スマホには どんな変化が 起きるんでしょうか?
いくつかありますが 2023年に 施行された EUの DMA法 (デジタル市場法)を 参考にすると  1つ目の変化は 「チョイス スクリーン」 (選択画面) ですね  チョイススクリーン  チョ チョイス…?! 何を選ぶんですか?   ブラウザアプリ 検索アプリ です  EUでは DMA法の 施行後に スマホに このような画面が 表示されました  ブラウザアプリと 検索アプリの 選択画面ですね  いきなりこんな 画面がでてきたら 詐欺サイトかと 勘違いして 電源切っちゃいそう…  ユーザーの リテラシーが 試されますね  結局はこれまで 使ってきたアプリを 選ぶ人が 多いかも。。。
2つ目の 変化は アプリストアの 独占状態の是正と 競争促進 です  アプリストアの独占 ↓ 競争を促進  現状の アプリストアは App Storeと Google Playが ほぼ独占状態  スマホ法は この独占を是正し 他のアプリストアからも アプリを ダウンロード できるように なります  他の アプリストアが 参入すると どうなるんですか?  現状 アプリ開発者が払う 手数料は 最大で約30% ですが  他のストアが 参入すれば 競争で 引き下げが 期待できます  安くなるなら めっちゃ いいじゃない ですか!  そうなんですが 新規参入は それほど 簡単では ないんです  え
新しいアプリストアを ゼロから立ち上げるには セキュリティ対策や 審査体制の整備 プライバシー保護など さまざまな面で 高いハードルが あります  いきなり 全ジャンルは 大変なので 「専門アプリストア」が 登場する 可能性はありますね  専門アプリストア?  例えば アダルト系や ゲーム系など 特定のジャンルに 絞った アプリストア ですね  はっ!  確かに App Storeでは 見たことないかも…  アップルも グーグルも アダルト系の アプリは承認 しないという ポリシーが ありますからね  なので そういう 専門アプリストアが 出てくる 可能性は あります
ただし スマホ法でも 青少年の保護に 反するような アプリは 引き続き 禁止です  じゃあ 大人向けは アリなんですね?  もしそういう アプリストアが できたら…  大人の方は 自分の責任で 判断して ご利用は計画的に ということですね……  また アメとムチ 問題もあります  アメとムチ?  スマホ法では アプリ開発者が 他のストアで アプリを配信 したことを理由にした 契約解除や 手数料引き上げなどの 報復行為(ムチ)が 禁止されています  「他を 使う開発者は 干す!」  ムチによる 引き留めは できないって ことですね  これは 大切です!  ムチが 禁止されてるなら いいじゃないですか  問題は アメがハッキリと 禁止されて いないことです
つまり 優遇措置で 囲い込むのは グレーゾーン なんです  優遇措置って なんですか?  例えば こんな感じ ですね  ウチのストアだけで 提供してくれるなら 手数料を 引き下げますよ  あと イベントに 登壇できますし 無料プロモーションも 実施しましょう  昔の 少年誌 みたいですね  今はもう 違うみたい ですけどね  そうすると結局 有力なアプリは 動かないかも しれませんね  3つ目の変化 Apple Payや Google Pay 以外の 決済手段も 参入できるように なります  ただ 聞いたことのない 決済サービスは ユーザーに不信感を 持たれそうですし 広がりは限定的 かもしれません  アプリストア以上に 新規参入は 難しいそうですね  可能性は 担保される ということです  ちなみに Web担当者や マーケターが すべきことは 何かありますか?
今のところは とくにすることは ないんですが…  あえて 言うならば 3つですかね  1つ目は チョイススクリーン対応  社内からの 問い合わせに備え 想定回答や マニュアルを 整備しておく  社用スマホに なんか 変な画面 出た!  詐欺かも!  2つ目は アプリの マーケティング方法の 見直し  新しいアプリストアや 決済手段が 登場したときは 費用対効果を 冷静に見極める ことが大切です  3つ目は 継続的な対応の 準備  12月18日は スマホ法の 施行日 すなわち 始まりです  「ブラウザと検索を 選んで終わり」 ではなく  変化を注視 し続ける必要が あります  これからは 自分たちの 責任で ベストな選択を していくって ことですね  それでは 最後 読者に一言 お願いします
スマホ法で 公正な競争の 扉が開きました  これからは 法律をどう 活かすかが 問われます  それぞれの立場で 真剣に考え より良い デジタル社会を 作っていきましょう  どのサービスを選ぶか どう使いこなすか それを決めるのは 私たち一人ひとり  まずは チョイススクリーンから 落ち着いて 選びましょう  スマホ法を 恐れる必要は ないって ことですね  そうですね  今回の情報で 明日から スマホ法について マウントが とれますね  おいおい

次回は12月26日(金)公開予定

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