Webのコト、教えてホシイの!

【マンガ】サイト閉鎖時には「サイトの終活」が必要!? 終活の進め方をso.laの辻正浩さんと伊藤壮良さんに聞いた

サイトをきちんと終わらせる終活方法について、進め方と注意点を聞いてきました。

星井博文

7:05

Webのコト、教えてホシイの!
あれ…  いつも見ていた サイトが突然 見られなくなっている  このマンガを描いている星井↑  Web担編集長・四谷さん↑  ちゃんと「終活」 しなかったんですね  え  内藤さん 身体のどこか 悪いんですか  なにか 遺言は ありますかっ  そっちの 終活じゃ ないです  サイトの 終活です  Web担・内藤さん↑  なぁんだ サイトの 終活かぁ  たまに ウェブサイトが 突然 消えてしまう ことがありますね  サイトをきれいに 終わらせるのって 意外と 難しいんですよ  今回のテーマは サイトの終活! so.laの 辻正浩さんと 伊藤壮良さんに 話を 聞きに行きましょう!
「ヤバいSEO業者って どうやって 見分ければいいの?」 以来 10年ぶりですね  ご無沙汰して おります  株式会社so.la 代表取締役 辻正浩さん  辻さん ご無沙汰してます 伊藤さん初めまして  辻さんの弟子です  株式会社so.la <http://so.la>  伊藤壮良さん  最近伊藤には あらゆるところに 同行して もらっています  よろしく お願いします  それでは まず  ウェブサイトを予告なく 突然閉鎖すると  企業やユーザーに どのような影響が 出るのでしょうか?
サイトが突然 なくなると 企業への信頼が 大きく損なわれます  サービスも 突然止めてしまう 会社なのでは  さらに 大きいのは SEOへの 影響です  え SEO?  サイト閉鎖による SEOへの ダメージは とても 大きいんですよ  ポイントは 2つあります  1つ目は リンク価値の 喪失です  404ページに 張られた リンクを Googleは 無視します  そのため サイト閉鎖によって それまで 蓄積してきた 被リンク価値が 失われてしまいます  リンク価値の喪失
特に オウンドメディアが 多くのリンクを 集めていたケースでは  閉鎖によって リンクの 9割が 消失することも 珍しくありません  その結果 サービスサイト そのものの 検索順位まで 急落する例を 私自身 何度も見てきました  恐ろしい…  何の準備もなく サイトを 閉じては いけないん ですね  301 リダイレクトは どうですか?  301 リダイレクトを 実施したとしても  多数のページを 1つのページに 集約すると 評価は ほぼ 引き継がれません  つまり 404にしても 301にしても  SEO観点での リンク価値が大きく 失われることは 避けられません
そして2つ目は ネット上での 存在感の 喪失です  存在感の喪失  存在感?  ブランドや 需要という意味 ですね  現在のSEOは 「ネット上で どれだけ 求められているか」 が重要視 されています  ユーザーから 必要とされている ことで 存在感が高まり  それが ランキングに 反映されるんです  すごい 時代…  サイトを 閉鎖してしまうと ネット上での 存在感が 一気に低下し  SEO上で致命的な ダメージになります  AI検索対応の 観点から見ても デメリットが 大きいですよ  ちょっと 待ってください  それって サイトは 閉鎖しないほうが 良いという 結論に なりそうですが……
できるかぎり サイトは閉鎖 しないほうが いいと思います  えええっ  ただ… 現実的には 様々な理由で 閉鎖せざるを 得ないケースも ありますよね  それは そうなん ですが…  ねぇ  説明 続けて ください  閉鎖が避けられない ケースであっても 適切な対応によって ダメージを 抑えることは 可能です  ズバリそれが サイトの終活という ことですよね  サイトを 終活する際の 手順は どんな感じ ですか?
明確な手順はありませんが ユーザーに唐突な 影響を与えないこと  そしてユーザーへの 告知よりも前に 関係者への周知を 済ませておくことが 非常に重要です(左から)  サイトの終活開始 4ヵ月前 	・社内調整 	・関係者への連絡 	 ・撮影スタッフ ・外部編集者 ・ライター 3ヵ月前 	・プレスリリースユーザーに通知 サイト閉鎖  つまり サイト閉鎖から 逆算すると 4〜5ヶ月前には 終活を始めるって ことですね  はい  過去に突然 閉鎖したサイトでは  外部ライターなどが 不信感をいだき その企業からの 仕事を受けなくなった 例もありました  「連絡が不十分」  「もうこの企業の 仕事は受けない」  信頼感への ダメージは その企業に 様々な悪影響を 及ぼします  社内外の調整を 丁寧に 進めることが とても大切です
SEOや ユーザー動線の観点で サイト閉鎖時に 最も望ましい対応は?  サイトの価値を 可能な限り 残すことですね  具体的には この3つです  ①記事をそのまま公開し続ける ②サイトを静的化しアーカイブとして残す ③価値の高い記事だけを選別して残す  一番いいのは ①記事をそのまま 公開し続けること ですね  更新を停止し 公開を継続  ただそれだと 費用が かかってしまうので 次に おすすめなのが  ②サイトを 静的化し アーカイブとして 残すこと  静的化による アーカイブ  それも 無理でしたら 人気上位の記事を 数十本でもいいので 残す  ③価値の高い 記事だけを 選別して残す  選択と集中
どれも難しい 場合は どうしたら いいですか?  301 リダイレクトでは ダメなんでしょうか?  無意味ではありませんが 限界があります  限界が!  Googleの 仕様上 100%の 価値移転は無理ですが  301リダイレクトを 1年継続すれば 元のサイトのリンク価値を 8割程度は移転できます  1年以上 経過すれば リダイレクトを 解除しても 大丈夫です
あとサイトを 閉鎖する際 ドメイン名を どう扱うかという 問題がありますよね  かつては 閉鎖したら廃止が 当たり前でしたが  今は廃止された ドメイン名を 第三者が 正規の方法で取得して 悪用されることが 多々あります  では どうしたら いいんですか?  私はよく 「ペットと ドメイン名は かったら最後まで 面倒を見るべき」 と言っていますが  ドメイン名も 手放さず 保持し続けるべきです  ドメイン名を 取得する時点で それぐらいの覚悟が 必要なんです  けどコストが けっこう かかるんじゃ ないんですか?  一番安いTLDなら 10年間更新しても 費用は 数万円程度ですよ  ただ問題は 担当者が 毎年稟議を上げ 契約を更新し 続ける手続きをする  これが 大変なんですが  それでも 企業の社会的 責任として やるべきだと 考えます
それでも どうしても ドメイン名を廃止したい場合は どうしたら いいんですか?  !  それを 聞きますか…  一応…  リダイレクトを 設定し 最低1年間 維持する  さらに  9年間保持して リダイレクトを 継続する  1年は Googleに 忘れてもらうため 残りの9年は 人間に 忘れてもらうための 時間です 1年 Googleに 忘れてもらう期間  9年 人間に 忘れてもらう期間  ※右端に ドメイン名廃止  最低10年間 更新して初めて 廃止してもいいって ことですね  何度も言いますが できるかぎり 廃止せずに 保持すべきです  それでは 最後に 読者に一言 お願いします
できる限り 終わらせないで ください まだつながっている 誰かがいるのであれば  少しでも 残す方法を 考えて みてください!    もし終わらせるときは サイトの終活をして 価値を残しましょう  それが インターネットに生きる 私たちにできる 最も尊い姿勢です!  僕も この漫画で 読者と つながっています  連載は 終わらせないで ください  星井さん…  3か月前には 連絡しますね…  そんなぁ

次回は1月30日(金)公開予定

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