グーグルは、「AIによる概要」のピークに達したのだろうか? これは、「AIによる概要」は比喩的にも文字どおりにも減少に向かう局面に至ったのかということだ。
今回のホワイトボード・フライデーでは、トム・カッパーが2025年末のデータを分析している。それによると、情報収集型クエリに対する「AIによる概要」の表示頻度が減少し、AIによる結果が1位より下に表示されるという新たなトレンドが見られるという。
Mozファンのみんな、こんにちは。今回は、「AIによる概要」を取り上げたい。特に新しい話題ではないし、みんなにはすでに知っておいてほしい話題だ。だが今回は特に、このやや大仰な問題について考えてみたい。それは、「AIによる概要」はピークを過ぎたのかという問題だ。
「AIによる概要」は最近、SERPのどこに表示されているか
2025年を通して、特に2025年後半に見られるようになったデータとして、次のようなSERPが表示されることがますます多くなっている。
これはあくまで一例だ。画面キャプチャではなくイメージを示したものだが、次のような状態になっているのがわかる:
- あるオーガニック検索結果が表示され
- その下に別のオーガニック検索結果が表示され
- その下にやっと「AIによる概要」が表示される
AIによる概要の上に表示されるのは、「画像パック」の場合もあれば、「強調スニペット」の場合もある。ディスカッションや掲示板が表示される場合もあるだろう。
いずれにせよ、「AIによる概要」が1位に表示されない場合があるということだ。これまでは決してなかった現象、ほぼ皆無に近かった現象だ。こうした傾向が見られるようになったのは興味深い。
データからわかること
この動画は2025年10月に撮影している。その時点のデータは次のとおりだ。
現時点で、これは米国と英国のデータだが、STATで追跡したキーワード(ある程度代表的なキーワード群)約4万件のうち、「AIによる概要」が検索結果の2位以下に表示される割合は、デスクトップで15%、スマートフォンで13%だった。これはかなり大きな数字だ。平均すると約7件に1回となる。
「AIによる概要」が2位以下になっているということは、つまりその上に何かが表示されているということだ(ここでは広告をカウントしていない)。
それから約20件に1回、あるいはそれよりわずかに多い割合で、さらに下、つまり4位以下に表示される。また、「AIによる概要」が6位の辺りに表示される場合もそれほど珍しいことではなく、その場合、上位にはさまざまな種類の結果が表示されることが多い。
検索意図についてはどうか
これと関連するもう1つのデータは、検索意図に関するものだ。
先ほど述べたように、全体としては7件に1回ほど、約14%の「AIによる概要」が2位以下だった。しかし、その割合は、「ナビゲーション型検索」でははるかに高くなる。
調査対象キーワード群の4分の1ほどはナビゲーション型キーワードだった。一般的にはブランドキーワードということだ(必ずしもそうとは限らないが)。その場合、2位以下になったのは約26%だった。
このデータから何が起こっているのかというと、グーグルとしては次のように判断しているわけだ:
よし、このユーザーが何をしようとしているか、はっきりと確信できた。この特定のURLにアクセスしようとしているのだ。この特定のURLへのリンクを必要としている。それならば、その上に「AIによる概要」を置くのではなく、そのリンクを提供してしまおう
たとえば、僕たちが実際に見た例は、次のようなキーワードだ:
- 「Amtrak routes」(米国の旅客鉄道アムトラックの路線)
- 「Starbucks menu」(スターバックスのメニュー)
たしか「Adobe PDF Converter」もあったと思う。これらの例を見れば、いずれも明らかにブランドサイトがあり、ユーザーはそこにアクセスしようとしていた。そこでグーグルは、そうしたサイトから結果を1つ以上表示し、その後に「AIによる概要」を表示することにした。
ただし、これらすべてがナビゲーション型だったわけではない。このような例は、あらゆる種類の検索意図にもあった。この記事ではもう少しデータを紹介するが、さらに詳細が知りたい場合はSTATSのサイトにある解説をチェックしてほしい。
いずれにせよ、ここからわかるのはグーグルが検索意図に確信を持っているということであり、ナビゲーション型の場合は通常、その確信がかなり強くなる。
全体として、「AIによる概要」はどれほど頻繁に表示されるか
同様に、全体として「AIによる概要」がどれほど頻繁に表示されるかという傾向もわかる。
いわゆる「大いなる分離」前の1月に「AIによる概要」が表示されていたのは、このキーワード群の検索全体の約9%、情報収集型に絞ってみると約23%だった(赤い数字が「情報収集型」だ)。「AIによる概要」が最も頻繁に表示されるのは、基本的にこれまで常に情報収集型の検索に対してだった。
それが7月に急増し、これを機に多くの人が大きな圧迫感を覚えるようになった。多くの人は、Google Search Consoleで自分のクリック数が減少しているのを目にした。これについてはある種の論争が起きているようで、グーグルはこれらの数字を正当化しようとしている。なお、この現象は情報収集型に多い。
そして10月、この動画を撮影している現在、これらの数字はどちらも少しずつ低下している。特に注目すべきことに、情報収集型は43%から37%へとゆっくり低下している。
もちろん、「AIによる概要」がいちばん上に表示される情報収集型検索も依然として多い。しかし、ここで起きているのは、次のようなことだ:
情報収集型ほど「AIによる概要」が表示されない他の検索意図の一部では、その頻度にあまり変化がないか、あるいは時が経つにつれてわずかに増加している。
だが、最も表示されることが多かった情報収集型では、それより少し急な減少傾向にある
この傾向が続くかどうかはわからない。おそらくグーグルにもわからないだろう。グーグルもまだ模索していると思われる。しかし、多くの人が恐れていたと思う「ひたすら増加し続ける」傾向にはないことがわかって興味深い。
では、次はどうなる?
AIモード
誰もが気になっている大きな問題について簡単に考えてみよう。当然ながら、多くの人がグーグルの「AIモード」を見て、これが未来なのではないかと思っている。基本的には、SERP全体が1つの大きな「AIによる概要」のように見えるものと言えるだろう。多くの人がこれを目にすることになる。
個人的な見解では、「AIモード」はChatGPTと競合する。それどころか、ChatGPTキラーだと思う。
表示される内容について見ると、用途は少し異なる。必ずしも、「ウェブ検索」を求めている人向けとは限らない。現時点で僕たちはウェブ検索を、本来の目的以上に使っているのかもしれない。
しかし、ここではバランスが取れていると思う。現在の「AIモード」のインターフェースが唯一のインターフェースになることはないだろうが、ある程度のハイブリッド化は可能かもしれない。
Web Guide
そういえば、現在のSearch Labsを見てみると(ぜひ見てほしい)、2つのことに気づくだろう。
1つは、「AIによる概要」が下部に表示される傾向が、Search Labsでははるかに一般的だということだ。現在、Search Labsでは「AIによる概要」が1位に表示されないのが至って普通だ。
もう1つは「Web Guide」という新機能だ。これは3位、4位、あるいは2位に表示されることが多い。通常のSERPと「AIモード」の結果を足して2で割ったような外観で、それ自体が検索機能として表示される。ある種の超強調スニペットと言えるかもしれないが、必ずしも1位に表示されるとは限らない。
これには通常のオーガニック検索結果もいくつか含まれており、外観も通常のオーガニック結果のようだ。そのため「AIによる概要」よりは若干クリックしやすい。だが同時に、悪く言えばAIスロップ、良く言えば有益なテキストとも言える巨大な壁のようなものがあることも多い。しかし、たしかかに、これこそ僕たちが目指すべきハイブリッド体験なのかもしれない。
いずれにせよ、興味深いと思ってもらえたらうれしい。どうもありがとう。
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