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グーグルの検索結果から見えてくる「ユーザーの検索意図」の読み取り方

SERP(検索結果ページ)を注意深くチェックすれば、SEOに役立つ情報がたくさん見つかる。その方法を解説する。

グーグルは、検索クエリだけでは検索意図(ユーザーが検索することによって何を得ようとしているのか)を確実に読み取れない場合、考えられる複数の検索意図に(適切に)対応した検索結果を表示する。このようなSERP(検索結果ページ)を注意深くチェックすれば、SEOに役立つ情報がたくさん見つかる。

今回のホワイトボード・フライデーは、グーグルが検索意図に対応していると判断した検索結果をチェックすることで、どのような情報が得られるのかを、ランドが実例を挙げて説明する。


グーグル検索結果から見えてくる「ユーザーの検索意図」の読み取り方
(と、注意深く見ればみつかるSEOとコンテンツのチャンス)
ポイントまとめ
検索ユーザーのことを理解しないままコンテンツをターゲティングしてはいけない。
グーグルの「SERP」「検索サジェスト」「関連キーワード」が役に立つ。
検索意図とその対応のギャップが、検索順位を上げるチャンスを生み出す。
検索ユーザーの意図に対応するために、ビジネス影響が出ることを恐れてはいけない。長い目で見れば、良い結果がもたらされる。

Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーにようこそ。

今回は、検索クエリを実行したユーザーの検索意図に応じてグーグルが表示する「検索結果」「検索サジェスト」「関連キーワード」から得られるインサイトについて話をしよう。

また、SERPに表示される情報からSEOやコンテンツの機会をどう得るかについて、どのように効率的かつ注意深く調べれて分析すればいいのかについても説明する。

したがって、今回のホワイトボード・フライデーは、いつもとは少し違った形になる。単にやり方を伝えるのではなく、実例を取り上げたいと考えている。手法の話は少なくし、説明を省き、事例をいくつか取り上げて、そのプロセス自体をお見せしたい。

検索クエリ1:「傷のついた家具」

これは、「傷のついた家具」に関する検索クエリだ。

家具関係のビジネスを手がけている人が、このクエリで検索するユーザーにリーチしようとするならば、まず検索結果ページの一番上に広告が表示されているのが目に留まるかもしれない。「激安家具 - 最大70%オフ」と表示されているのが、オンライン家具ストアWayfairの広告だ。

オーガニック検索結果の方を下にスクロールすると、MyBobs.comの「アウトレット家具が毎日お買い得」や、ここシアトルにある家具店の「シアトルでの家具の修理や塗り替えはお任せ」といった検索結果が表示される。

ここで興味深いのは、オーガニックの3つ目に表示されている「木製家具の修理方法とは」という検索結果だ。最初の2つとは違うタイプの広告で、異なる検索意図に対応している。

オーガニック検索結果の上2つは「傷がある中古家具を安く売ります」という内容だが、3つ目ののHowStuffWorksからの項目は「家具を修理します」という内容になっている。

さらにスクロールすると、関連キーワードが表示される。

先頭の「傷とへこみ 家具 近所」という関連キーワードは、この検索クエリの意図が、WayfairやBob'sの対応している検索意図、すなわち「何らかの傷がついた家具を安く買うこと」である可能性を示している。2つ目の「アウトレット家具のクリアランスセール」も、同じような検索意図を示している。

3つ目の「bob's ディスカウント 家具 へこみ」という関連キーワードの中には、対応している検索意図が検索結果と似ているものがある。

この検索結果ページから読み取れること

さて、ここで何が起きているのだろうか。このような検索結果をチェックするにあたって大いに注目すべきことは、検索意図と表示位置の関係だ。

このクエリの場合、次のようになっている。

  • 検索意図A: 家具を買いたい
  • 検索意図B: 家具の塗り直しまたは修理がしたい
  • 検索意図C: 家具を修理する方法が知りたい

検索意図Aに対応した検索結果が、他の意図に対応した検索結果よりページの上部に多く表示されている場合を考えよう(ただし検索広告は対象から外す。検索広告はそれほど高いクリックスルー率を必要とせず、1%か2%のクリックスルー率でも表示されるからだ)。

検索意図Aに対応した検索結果が他より上に表示されている場合は、検索ユーザーのなかで、検索意図Aに対応した検索結果を好んでいる人や探している人の割合が高いことを示している。これは、どのような検索結果をチェックする場合にも言えることだ。

したがって、ある検索クエリを狙ってSEOやコンテンツ作成を進めようとしているのに、作成しているコンテンツや対応しようとしている検索意図に沿ったコンテンツの順位が実際のSERP内で低い場合は、順位を上げられない状況に陥ってしまう可能性がある。

グーグルはあるクエリに対し、そのクエリで検索を行ったユーザーのなかで少しでも多くのユーザーが求めている検索意図に対応しようとする。そのため、前述のような状況では、よくて4位か3位くらいの順位までしか獲得できないということになる。

こうしたチェックが役立つもう1つのケースがある。調査してみたら、すべての検索結果が1つの検索意図にのみ対応しており、関連キーワードも1つの検索意図にしか対応していなかったときだ。

この場合は、検索ユーザーの意図を変えようとしたり、同じクエリでまったく異なる検索意図に対応したりすることが非常に難しいと予想できる。したがって、異なるクエリに目を向ける必要があるかもしれない。

検索クエリ2:「Eコマースサイト デザイン」

次に、「Eコマースサイトのデザイン」に関する検索結果に移ろう。

この検索キーワードで想定される検索意図には、次の2つがあると考えられる。

  • 検索意図A: Eコマースサイトのデザインを買おうとしている
  • 検索意図B: Eコマースサイトのデザインに関する優れたヒントやアイデアを探している

ここでも広告が表示される。今度はShopifyの広告で、「当社のEコマースソリューションにお任せください」と書かれている。これは何かを販売していることを知らせる広告だ。おそらくEコマースサイトのデザインを売り込んでいるのだろう。

これは、検索意図Aに対応している。

オーガニック検索結果に目を向けると、「美しくてクリエイティブなeコマースサイトデザイン30選」が1位に来ている。これもShopifyのコンテンツで、ここに表示された理由は彼らが僕のアドバイスに従ったからだ(もっとも、彼らが僕にアドバイスを求めたのは、このホワイトボード・フライデーを公開するはるか前のことだが)。

それはともかく、3つ目の「78個の最高なeコマースWebサイトデザイン例&受賞サイト」も含め、このオーガニック検索結果が対応しようとしているのは、検索意図Bのようだ。つまり、「私は今、ヒントやアイデアを探している。自分のEコマースサイトをどのようなデザインにすべきか、どのようなデザインが成功をもたらすのかを知りたいと思っている」というものだ。

つまり(広告を除外して考えると)、このクエリで高い検索順位を獲得しているのは、「デザインを買いたい」という意図に対応したコンテンツではなく、「デザインの例を知りたい」という意図に対応したコンテンツなのだ。

関連キーワードでも同じ状況が見られる。

「eコマースサイト 例」「トップ eコマースサイト」「ベスト eコマースサイト 2016年」という3つのキーワードはすべて、検索意図Bに対応したものだ。

この検索結果ページから読み取れること

検索意図Aに対応しようとするなら、広告を使ったほうがいい。なぜなら、このクエリで上位に入っている検索結果は、検索意図Aに対応したものではないからだ。

検索意図Aは、検索ユーザーが求めている情報ではなく、広告以外で高い順位を獲得するのはかなり難しいだろう。

参考:

ここで、最後の関連キーワードの「2016」という年号に注目してほしい。今は2017年後半であり、このホワイトボード・フライデーを撮影しているのは2017年10月だ。僕が今日この検索を行ったところ、「ベスト eコマースサイト 2016年」というキーワードはまだ表示されていた。

この事実は、2016年にこのキーワードで検索を行った人の数のほうが、2017年より多かったことを示唆している。今後、2017年に関する関連キーワードがここに加わったとしても、その情報は関連キーワード枠の下の方にしか表示されないだろう。検索ボリュームがそれほど多くないからだ。

繰り返しになるが、このキーワードは下降トレンドに入っている可能性がある。「Googleトレンド」でダブルチェックを行うこともできるので、注意しておくといい。参考情報は以上だ。

検索クエリ3:「ハロウィン 実験室 小道具」

では、最後の例を見てみよう。ハロウィンで使う実験室の小道具だ。ハロウィンが近づくにつれて、実験室の小道具をはじめ、ありとあらゆる道具や衣装や装飾を探す人が増えてくる。そのため、ハロウィンは非常に大きなビジネスチャンスとなっており、アメリカはもちろん、イギリスやオーストラリアなどの国でも拡大しつつある。

グーグルは、検索結果ページの一番上にショッピング広告を掲載している。ハロウィン用の実験器具を売っている店舗のショッピング広告だ。実験室セット、フランケンシュタイン風スイッチ、放射能標識などさまざまな商品を、Target、Etsy、Oriental Trading Companyといった小売店が販売している。

ショッピング広告の下には、画像が表示されている。これ自体は驚くことではないが、覚えておいてほしいことがある。

オーガニック検索の一番上に画像が表示されている場合は、絶対に画像SEOを実施すべきだということだ。

明らかに、この検索結果ページの状況は、たくさんの検索ユーザーが画像を探していることを示している。つまり、画像検索が検索ボリュームのかなりの部分を占めていることを意味するのだ。このような状況からは、2割以上の検索ユーザーがオーガニック検索結果ではなく画像検索結果にアクセスするのだろうと推測できる。それに、画像のエリアで検索順位を上げるほうが簡単なことが多い。

画像エリアの下では、さらに興味深い状況が見られる。ここに表示されている検索結果は、「Pinterestのマッドサイエンティストの実験室のアイデア25選」「Pinterestの怪物、フランケンシュタイン、幽霊のアイデア913選」「Pinterestの自作マッドサイエンティスト小道具」といったPinterestのコンテンツだ。さらに、動画エリアがここに表示されている。こちらはすべてYouTubeの動画だ。

このような状況は、ビジュアル要素の強いコンテンツのときによく見られる。また、原則として1つのドメイン名から検索結果が表示される。これが何を意味しているかと言えば、自分のサイトに対してSEOを実施するのはもちろん、PinterestやYouTubeに対してもSEOを実施すべきということだ。

2つ目の例として紹介した「Eコマースサイトのデザイン」に対応するクエリのコンテンツを作っている場合も、このことが関係してくる。つまりBigCommerceやShopifyなどが美しいEコマースサイトのデザインを紹介するために公開しているようなコンテンツを作成し、たくさんの画像を掲載している場合には、大きなチャンスがあるということだ。そのクエリに対して今述べた戦略を活用できるからだ。

では、具体的には、どうすればいいのだろうか。

結論としては、Pinterestにすべての画像をアップロードし、ボードを作成し、画像を共有してもらうのがいいだろう。つまり、Pinterest向けのSEOを実施するのだ。

また、YouTubeでも同じことをする。自分たちが作った製品を紹介する短い動画をたくさん制作し、YouTubeにアップロードするのだ。チャンネルを作るのも良い。いくつかの動画を作れば、動画エリアに何度も表示される可能性が高くなる。なぜなら、たくさんの人がそれらの動画にアクセスするからだ。動画エリアはかなり下のほうに表示されるので、これを見るのは検索ユーザー全体の10%未満だろうが、それでも多くのチャンスが生まれる。

このクエリは、前の2つのクエリと比べて、検索意図が大きく異なっているのだ。

この検索クエリに対する関連キーワードは、前の2つの例とは異なっている。

というのも、「自作 マッドサイエンティスト 実験室 小道具」「マッドサイエンティスト 小道具 DIY」「マッドサイエンティストの小道具の作り方」などが表示されているのだが、これらのキーワードの検索意図は、大まかに言って、上のどの検索結果でも対応していないものばかりなのだ。

YouTube動画エリアをスクロールしていくと、ほとんどの動画はコスチュームを見てもらうことを目的としていることがわかる(1つだけハウツー動画が出てくるが)。

僕から見れば、これはコンテンツの機会だ。たとえば、この関連キーワードの意図に対応したPinterestのボードを作成し、DIY、手作り、作り方などをテーマにしたボードを作る。そうすれば、他のPinterest画像を画像エリアから追い払い、自分のPinterest画像で埋め尽くせるかもしれない。

検索意図の把握で大切な4つのポイント

では最後に、今日の話をまとめよう。

  1. SEOの世界では、検索ユーザーのことを理解しないままコンテンツをターゲティングしてはいけない。キーワードを見ているだけでは、判断を大きく誤る可能性がある。

    まず検索結果をチェックし、検索ユーザーが何を求めているのかを、少しでも理解できるようにしよう。検索ユーザーから実際に話を聞くことができればなお良い。

  2. そのためには、グーグルのSERP、検索サジェスト、関連キーワードのすべてが役に立つ。

  3. いくつかの例で見たように、検索意図とその対応のギャップが、検索順位を上げるチャンスを生み出す。

  4. 検索ユーザーの意図に対応するために、ビジネスやコンテンツ、それに自分たちの利害に“一時的な影響”が出ることを恐れてはいけない。長い目で見れば、良い結果がもたらされるはずだ。

4つ目の項目で言っていることの例は、2つ目のクエリで確認できる。

Shopifyは「たくさんの美しいEコマースサイトのデザインを、Shopifyが制作に関わっていないものも含めて紹介する」という方針を採っている。BigCommerceも同じだ。

しかしBigCommerceは、自社のプラットフォームを使っていないデザインを紹介すれば、自社の既存ビジネスの一部が犠牲になってしまう可能性がある。しかし、そのリスクをあえてとり、検索ユーザーの意図に対応することでブランドを確立しようとしている。なぜなら、自分たちがやらなければ、間違いなく他の企業がやるからだ。

◇◇◇

さて、みんな。今回のホワイトボード・フライデーはお役に立てただろうか。検索結果からユーザーの検索意図を解釈する方法について他に良い例があれば、コメント欄に残してほしい。では、またお会いできるのを楽しみにしている。ごきげんよう。

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