生成AI活用、大企業と中小企業で「20ポイントの差」なぜ?【東京商工リサーチ調べ】
企業のAI活用「進んでいない」が過半数。大企業と中小企業で“AI格差”も?
8:00 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
東京商工リサーチ(TSR)は、「生成AIに関するアンケート」調査を実施した。大企業・中小企業の6,645社を対象に、AIツールの活用状況などについて聞いている。
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企業の生成AI活用、約半数が「方針が決まっていない」

まず、生成AIツールの業務活用を推進しているかを聞くと、全体では「方針は決めていない」が50.9%で最多となった。「会社として利用を推進している」は13.8%、「部門によっては利用を推進している」は11.4%で、企業として生成AI活用を進めている割合は合計25.2%にとどまった。
規模別で見ると、「会社として推進している・部門によっては推進している」の割合は大企業43.3%、中小企業23.4%と約20ポイントの差があり、生成AI活用への積極性の違いが浮き彫りとなった。

活用を推進していると答えた企業に対し、その理由を聞くと、最多は「業務効率の向上」で93.9%にのぼった。ついで、「データ分析の高度化」が50.0%、「人手不足への対応」が46.1%と続いている。
規模別では、特に「データ分析の高度化」において、大企業58.3%、中小企業48.4%と、約10ポイントの差がついた。

一方で、生成AIの活用を推進していない理由を聞くと、「推進するための専門人材がいない」が55.1%で最も多く、ついで「活用する利点、欠点を評価できない」が43.8%となった。また、コスト面やセキュリティ面などを懸念する声も多かった。
規模別では、特に「情報漏えいの危険性が拭えない」において、大企業32.6%、中小企業21.4%とギャップが見られた。
調査概要
- 【調査期間】2025年7月30日〜8月6日
- 【調査対象・有効回答数】6,645社(資本金1億円以上を大企業、1億円未満〈個人企業等含む〉を中小企業と定義)
- 【調査方法】インターネット調査
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