倒産ラッシュが深刻化? 倒産発生率は10年で最悪、原油高リスクも【東京商工リサーチ調べ】

倒産発生率が4年連続で悪化。会社が潰れやすい業種も調査。

今井扶美(Web担編集部)

6:00

東京商工リサーチは、2025年度の「倒産発生率(普通法人)」動向を発表した。

2025年度の倒産発生率、10年間で最悪の0.284%に


倒産発生率推移

調査によると、2025年度の普通法人の倒産は8,618件(前年度比2.3%増)で、倒産発生率は0.284%(前年度0.278%)だった。コロナ禍の資金繰り支援が浸透した2021年度を底に、4年連続で倒産発生率が悪化しており、この10年で最悪の水準となった。


地区別(普通法人)倒産発生率

地区別にみると、9地区のうち8地区で倒産発生率が悪化した。最も高かったのは東北の0.343%だったが、前年度から改善したのは東北のみだった。次いで近畿が0.311%と続いている。倒産発生率が最も低かったのは北海道の0.226%だったが、前年度から0.006ポイント悪化した。

都道府県別では、悪化が27道府県、改善が19都県、同水準が1県だった。倒産発生率が最も高かったのは徳島県の0.445%、最も低かったのは熊本県の0.174%となった。


産業別(普通法人)倒産発生率

産業別では、10産業のうち、農・林・漁・鉱業、建設業、小売業、不動産業、サービス業他の5産業で倒産発生率が悪化した。建設業は0.347%、小売業は0.318%、サービス業他は0.251%となり、人手を多く必要とする産業で悪化が目立っている。

倒産発生率が最も高かったのは情報通信業の0.458%で、2年連続のワーストとなったものの、前年度の0.488%からは0.030ポイント改善している。次いで卸売業が0.441%、運輸業が0.440%と続いた。

同社では、イラン情勢の影響による原油等の供給不安を背景に、今後も企業倒産と倒産発生率の悪化が続くと見込んでいる。

調査概要

  • 【調査対象】国税庁の「統計年報書」の法人税課税対象の内国普通法人(302万5,599件)と、TSRが集計した2025年度の企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、普通法人(8,618件)を基に算出。
  • 【調査方法】普通法人の倒産件数÷普通法人×100で算出。分母は国税庁統計法人税表に基づく内国普通法人数、分子は東京商工リサーチの個人企業等を除く普通法人の倒産件数。2025年度の普通法人数は2024年度のデータを採用。
  • 【備考】普通法人は、会社等、企業組合、医療法人を対象とする。

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