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グーグル公式「生成AI最適化」ドキュメント登場 ―― 生成AI検索にSEOはまだ有効か?【SEOまとめ】

グーグルが、「GEO/AEO/LLMO」的なベストプラクティスや意味のない施策を紹介する公式ドキュメントを公開した。AI検索で良いポジションを確保するために、どんな施策を進めればいいのだろうか、確認しておこう

鈴木 謙一[執筆]

7:05

グーグルが、「GEO/AEO/LLMO」的なベストプラクティスや意味のない施策を紹介する公式ドキュメントを公開した。AI検索で良いポジションを確保するために、どんな施策を進めればいいのだろうか、確認しておこう。

今回は、AI系のネタが多めだ。AI検索でも重視される「非コモディティコンテンツ」の作り方、ShopifyによるAI検索ユーザーの「コンバージョン」データ、AIスパム、AI生成コンテンツなどなど。

AIにも少し関係するかもしれない「FAQ構造化データの終了」やローカルSEOの新機能も含め、あなたのSEO/AI仕事に役立つ情報を、今週もゲットしていってほしい。

  • グーグル公式「生成AI最適化」ドキュメント登場 ―― 生成AI検索にSEOはまだ有効か?
  • グーグルが評価する「非コモディティコンテンツ」とは?
  • AI検索経由ユーザーはオーガニック検索経由よりコンバージョン率が約50%高い(Shopify調べ)
  • AIエージェント最適化のためのベストプラクティス
  • AI検索の操作もスパム認定、グーグルがドキュメントに明示
  • グーグル、FAQリッチリザルトのサポートを完全終了
  • AI生成コンテンツでのSEOは、結構うまくいく。AI山を下る前だけなら
  • SEOにバイブコーディング利用はあり? なし?
  • AI Overviewsによる63%の検索トラフィック減少を克服して収益を増やした「インバージョン戦略」とは?
  • 【ローカルSEO速報】GBPにソーシャルメディア投稿が掲載される
  • AI OverviewとAI Modeの5つの新アップデート、CTR を向上させる新機能をGoogle検索に導入
  • Google、戻るボタンをトリガーとしたAdSense全面広告を廃止。バックボタンハイジャックのスパムポリシーへの対応として

今週のピックアップ

グーグル公式「生成AI最適化」ドキュメント登場 ―― 生成AI検索にSEOはまだ有効か?
GEOもAEOも不要 (グーグル 検索セントラル) 国内情報

グーグルは、AI Overviews(AIによる概要)やAI モードを含む検索の生成AI体験に向けた最適化に関する公式ガイダンスを公開した。

冒頭から「生成 AI 検索において SEO はまだ有効か?」と問い掛けているが、そもそもグーグル 検索セントラルのサイトで「SEOの基礎」の一部として公開されているものだ。

グーグルが「生成AI検索への最適化」として推奨している主要点を簡潔にまとめながら紹介していこう。

SEOが生成AI検索においても引き続き重要

Google検索の生成AI機能は、検索の中核となるランキングおよび品質システムに基づいている。そのため、これまでのSEOのベストプラクティスは、Google検索の生成AI機能においても引き続き有効である。RAGやクエリファンアウトのようなAI技術であっても、検索インデックスからのコンテンツを強調するために使われているからだ。

基本的なSEOベストプラクティスは、生成AI検索にも適用

「テクニカルSEO」ではないコンテンツ側の基本的なSEOベストプラクティスとしては、「非コモディティ(ありきたりでない)で価値のあるコンテンツの作成に取り組む」ことが生成AI検索に有効だとしている。具体的には次のような取り組みを推奨している:

  • 独自の視点を提供し、「役立つ」「信頼できる」「ユーザー第一」で、ありきたりではないコンテンツを作る
  • 読者が理解しやすい形式でコンテンツを構成する
  • 高画質な画像や動画を追加する
  • ユーザーのニーズに焦点を当てる
  • 過剰な最適化を避ける

生成AIツールを活用したコンテンツ作成

コンテンツ作成に生成AIツールを活用する場合は、出力されたコンテンツがGoogle検索の基本事項スパムポリシーの基準を満たしていることを確認する。

テクニカルSEOの構築と維持

テクニカル(技術的)SEOのベストプラクティスは、生成AI検索においても依然として重要である。その役割は、コンテンツの「発見」と「インデックス登録」を確実にすることだ。行うべきこととしては、たとえば次のようなものがある:

  • 検索の技術要件を満たす
  • クロールのベストプラクティスに従う
  • HTMLコードの完璧さにこだわりすぎず、人間が読みやすいようにすることを意識する
  • JavaScriptを使う場合はJavaScript SEOのベストプラクティスに従う
  • 優れたページ体験を提供する
  • 重複コンテンツを削減する

生成AI検索の誤解(不要な施策)

興味深いことに、いわゆる「AEO」「GEO」には意味のないものが多いことをグーグルは断言している:

回答エンジン最適化(AEO)や生成エンジン最適化(GEO)などの用語がよく使われますが、提案されている「ハック」の多くは効果がなく、Google 検索の実際の仕組みによってもサポートされていません。

よく見かけるが無視していい“AEO・GEO”としては、たとえば次のようなものがあるという:

  • LLMS.txtファイルやその他の「特殊な」マークアップ
  • コンテンツの「チャンキング(細かく分けること)」
  • AIシステムだけに向けたコンテンツ書き直し
  • 不正確な「メンション(言及)」の獲得
  • 構造化データへの過度な注力

エージェント体験の探索

「AIエージェント」とは、予約の手配や製品仕様の比較など、ユーザーに代わってタスクを実行できる自律システムである。

形態はさまざまで、たとえばブラウザエージェントがウェブサイトにアクセスしてタスク完了に必要なデータを収集する場合の挙動を分解すると、次のようなことも行っているのだという:

  • ビジュアルレンダリング(スクリーンショットなど)の分析
  • DOM構造の検査
  • アクセシビリティツリーの解釈

「AIエージェントによる調査や申し込み」などが自社ビジネスにとって重要となるならば、AIエージェント対応にも取り組むといい。最近公開されたエージェント対応ウェブサイトのベストプラクティスガイドが参考になる。

◇◇◇

グーグル公式のAI検索のベストプラクティスをごくごく簡潔にまとめるとこうなる:

  • 高品質でユーザーの役に立つコンテンツを提供する
  • テクニカルSEOを確実に実行する
  • 巷に出回っている多くのGEO・AEOは効果がないので不要

要は、これまでのSEOを粛々と継続していくことがAI検索においても最も有効な手段ということだ。巷に出回っているGEO・AEOハックに踊らされてはいけない。

ここでは要点をまとめただけなので、参照元のベストプラクティスを必ず自分自身の目で読み込んでほしい。

★★★★★
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グーグル検索SEO情報①

グーグルが評価する「非コモディティコンテンツ」とは?
AI時代に求められる人間の一手間 (Lily Ray on LinkedIn) 海外情報

グーグルが公開したばかりの、検索における生成AI機能のベストプラクティスに「非コモディティコンテンツの作成」が含まれていた。この非コモディティコンテンツに関して、著名SEOコンサルタントのリリー・レイ氏が見解を述べた。

ポイントを絞ると、次のようなものだ:

グーグルは、「非コモディティコンテンツ」をますます高く評価している。現代の検索で勝つには、「一般的で大量生産されたテキスト」とは一線を画す、「独自の視点」「本物のE-E-A-T」「一次体験」を備えたコンテンツが重要だ。ここに、非コモディティコンテンツの価値がある。

AIによる自動化には限界がある。AIだけのワークフローでは、「実際の製品テスト」「個人的な失敗」「独自の意見」「本物の感情」といった、人間の読者が信頼して価値を見いだす核となる要素を提供できない。

グーグルの検索品質評価ガイドラインでは、「ページを構築するために必要な身体的・知的労力」を重視している。AIによって基本的なコンテンツ作成が容易になったため、真の独自性に求められる基準は高まっている。

成功するコンテンツ戦略では、AIをプロセス効率化のためのツールとして活用しつつ、最終的なアウトプットの中核には本物の人間によるレビューを据える。

高い成果を上げるサイトは、数日から数週間をかけて実地評価と人間ならではの洞察に投資する。こうすることで、自動化されたボタン操作では太刀打ちできない、守りの固い優位性を築いている。

AIはコンテンツ制作を効率化できる。しかし長期的な検索での成功には、自動化ツールでは完全には再現できない「本物の人間の専門知識」「実世界での検証」「感情的なニュアンス」が必要だというわけだ。

出版社などコンテンツが本業の人にとっては、AI以前から当たり前のように重要だった要素ではある。しかし、検索エンジンのアルゴリズムを気にしすぎて、そうした部分に意識がいっていなかった人も多いのではないだろうか。

AIはSEOに携わる人たちに大きな変化を強制した。しかしその変化は、長期的には世の中を良い方向に変えていくものなのかもしれない。

★★★★☆
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AI検索経由ユーザーはオーガニック検索経由よりコンバージョン率が約50%高い(Shopify調べ)
AIが購買前の比較検討を圧縮 (Shopify) 海外情報

AI検索経由のユーザーは、CVRも高いし、平均注文額も高い ―― つまり、高収益な良質トラフィックである。

生成AIの初期に聞いたような話だが、これはShopify(ショッピファイ)が、2026年第1四半期のデータを分析した結果だ。Shopifyといえば、今やECプラットフォームとしては最先端の1つだ。そのShopifyのデータによると、「AIが購買前の比較検討を“圧縮”し、購買意図の高いユーザーを直接商品ページへ送客している」のだという。

数値で状況を見てみる:

  • AI検索経由のセッションは、オーガニック検索と比較してコンバージョン率が49%高い
    ※商品詳細ページにランディングしたセッションの数値だが、カテゴリページでも傾向は同様
  • AI検索に起因するセッションでの平均注文額(AOV)は、オーガニック検索と比較して14%高い
  • AI経由セッションの55%は、商品詳細ページから直接開始する
  • オーガニック検索セッションで商品詳細ページから開始するのは20%
  • 2026年第1四半期におけるShopify上のAI経由注文数は、前年比で13倍に成長した
  • 2026年第1四半期時点におけるAIチャットボットからの参照セッションは、前年比で8倍に成長した
  • 2026年第1四半期時点における既存店オーガニックセッションは、約5%増加した
  • 25種類のマーチャントカテゴリのうち23種類で、AI経由セッションのコンバージョン率がオーガニックSEOを上回った
  • これら23のカテゴリ内では、AI経由コンバージョン率が平均56%優位だった
  • 従来型の検索ジャーニーにおいて消費者は通常、3回~5回の検索を行う
  • 従来型の検索ジャーニーにおいて消費者は通常、複数サイトにわたって8ページ~12ページを訪問する。

AI検索経由ユーザーのCVRやAOVが自然検索を上回るというデータはかなり興味深い。特に「比較検討の圧縮」が進むことで、SEOも単なる流入獲得ではなく、AIに推薦されるための情報設計やブランド言及がより重要になっていきそうだ。

実際、ShopifyもEC事業者が今とるべきアクションとして次のようなことを示している:

EC事業者が今とるべき5つのアクション
  1. AIトラフィックを独立したチャネルとして計測する
  2. 商品ページをAIエージェントが理解しやすい構造に最適化する
  3. ブランドの権威性をインターネット全体で構築する(自社サイトだけでなく)
  4. AIエージェントが間に入って動くトランザクション(申し込みや購買など)が増えることに備える
  5. オーガニック検索への最適化に継続的に投資を続ける
★★★★☆
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AIエージェント最適化のためのベストプラクティス
新たなAI SEO? (web.dev) 国内情報

今後主流になっていくであろう「AIエージェント」に対してウェブサイトを最適化するための基本的な考え方を、Googleが開発者向けブログで公開した。「エージェント フレンドリーなウェブサイトを構築する」というものだ。

AIエージェントに対する最適化に関しては、検索における生成AI機能のベストプラクティスの記事で紹介していた。それに対してこちらの記事は、少し開発者向けの内容だ。

まず、AIエージェントは次の手段でウェブサイトを見ているとのことだ:

  • スクリーンショット: エージェントは視覚モデルを使用して要素を識別し、重要度を測定する。ただし、この方法は遅く、トークンを大量に消費する

  • HTML: エージェントはDOMツリーを分析して、要素間の論理的な「階層」「構造」「関係」を理解する。

  • アクセシビリティツリー: このブラウザネイティブのAPIは、視覚的なノイズを排除し、インタラクティブな要素の「役割」「名前」「状態」に関するセマンティックサマリーを提供する。

  • 組み合わせたモダリティ: 最新のエージェントは、これらのチャネルを組み合わせて相互参照し、ウェブサイトのレイアウトと機能を完全に理解する。

エージェントフレンドリーな設計のベストプラクティスとして紹介されているのは、次のようなものだ:

  • レイアウトの安定性を維持する: アクションボタンなどの主要なインタラクティブ要素を、ページ間で一貫した場所に配置する。
  • セマンティックHTMLを使用する: <button><a>などの標準タグを優先する。何かアクションをする要素に<div>のような汎用要素を使う場合は、明示的なrole属性やtabindex属性を使用する。
  • ラベルを入力に接続する: <label>タグにfor属性を実装して、フォームフィールドの目的を判断しやすくする。
  • 視覚的な障害物を避ける: 視覚的な分析中にインタラクティブな部分を覆い隠す可能性がある「透明なオーバーレイ」や「ゴースト」要素を排除する。
  • 最小サイズを確保する: 重要なインタラクティブ要素は、ビジョンモデルによって除外されないように8x8ピクセルより大きくする。
  • クリック可能性を示す: CSSでcursor:pointerを設定し、インタラクティブな要素であることを示す強いシグナルとする。

AI検索はSEOの発展であり、これまでのSEOが基盤となる。しかしその先では、AI時代の中心はAIエージェントになっていくだろう。とは言うものの、AIエージェントは技術としてはまだ始まったばかりの段階だ。リソースに余力があるのなら、ライバルサイトに先駆けて取り組んでもいいかもしれない。

★★★☆☆
  • ホントにAI検索SEOを極めたい人だけ
  • 技術がわかる人に伝えましょう

AI検索の操作もスパム認定、グーグルがドキュメントに明示
ドキュメントに明記 (グーグル 検索セントラル) 国内情報

グーグルは、検索のスパムポリシーに関するドキュメントの冒頭を更新した。「AI検索機能を操作する行為もスパムポリシー違反」であることを明記したのだ。

  • 以前は次のような記載だった:

    Google 検索に関してスパムとは、ユーザーを欺いたり、コンテンツのランキングを上げる目的で Google の検索システムを操作したりするために使用される手法を指します。

  • 更新後は、こんな記述に変わっている:

    Google 検索に関してスパムとは、ユーザーを欺いたり、コンテンツを目立つように表示する目的で Google の検索システムを操作したりするために使用される手法を指します。たとえば、検索システムを操作してコンテンツのランキングを上げようとしたり、Google 検索の生成 AI の回答を操作しようとしたりする行為がこれに該当します。

    ※強調は筆者による

強調した箇所が追加の警告だ。「GEO・AEO・LLMOに有効だと教えられて実行した施策が、実はスパムに該当する行為だった」ということが発生し得る。AI OverviewsやAI Modeなどの結果を意図的に操ろうとする行為はもってのほかだが、SEO業者が“施策”として指示してくる場合もあるので注意が必要だ。

「ユーザーや検索エンジンにとって有益な施策」なのか、それとも「ユーザーや検索エンジンそっちのけで、単純にAI検索での露出を増やすためだけの施策なのか」の切り分けは、発注側がしっかりやらなければならない。判断に悩んだら、公式ヘルプコミュニティで相談してほしい。

★★★★★
  • AI SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

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