パーソル総合研究所は、「賃上げと就業意識」に関する調査結果を発表した。20歳~64歳の正社員2500人が回答している。
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40代以上の約半数「将来的な昇給に対して希望が持てない」
まず「年収の変化」(2023年→2024年の変化)について聞くと、「増えた」という人は51.9%。3%以上の増加は41.3%だった。一方「変わらない」も42.2%と半数近くを占める。年代別で見ると、20~30代の若年層であっても、3割ほどが「変わらない」と回答していた。
「年収が上がった理由」については、「賞与・ボーナスの増額」29.6%、「ベースアップ」29.2%、「年齢や勤続年数により昇給した」28.2%が上位だった。
「給与額」「部下・後輩との給与差」「将来における給与の伸び」の変化について聞くと、給与額が上がった人の割合は、年代が高いほど低い。また40代以下の2~3割が「部下・後輩との給与差が小さくなった」と回答している。また、30代以下の約2割、40代以上の約3割は「この先の給与の伸びが期待できなくなった」と回答している。
賃上げとモチベーションの関係を見るため「ベースアップでモチベーションは向上したか」を聞くと、モチベーションが向上した人は48.6%と半数に満たない。年代別では、年代が高いほどモチベーションが向上した人の割合が低かった。
また将来の見通しについて、40代以下の層に絞って「3年後の給与見込みと継続就業意向」を聞くと、3年後の給与が「変わらない」と感じる層では継続就業意向は27.0%だった。一方「下がる」と感じる層も31.5%でほぼ同水準。
「将来への不安」について聞くと、40代以上の層では約半数が「将来的な昇給に対して希望が持てない」と感じていた。また、「将来の生活を考えると、現在の給与水準では不安を感じる」「今の会社で、将来的に十分な給与や退職金を得られるとは思えない」人は年代が若いほど多かった。
調査概要
- 【調査対象】20歳~64歳の正社員(社員規模301人以上)
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査時期】2025年6月27日~7月10日
- 【有効回答数】2500人