リクルートマネジメントソリューションズは、「若手・中堅社員の組織適応に関する現状把握調査(2025)」の結果を発表した。従業員規模500人以上の企業に在職する(入社1年目~12年目まで)従業員2,110人が回答している。
働く上での価値観が組織への適応に影響
「現在の会社を働く場所の1つとしたときに、今後働く場所や転職について今のあなたの感覚に一番近いもの」と選択式で聞き、入社1年目~12年目までで集計すると、離職意向が高まる時期は「3年目」と「5~7年目」だった。
理由として、3年目は「仕事の領域の急拡大による負荷の増加」、5~7年目は「仕事の領域拡大が止まるなかで、成長の展望を持ちにくくなることによる停滞」が考えられるという。仕事領域の変動が影響していることがわかる。なお本人が仕事の内容や幅を自ら広げようとする行動は、「3年目」と「5~7年目」が低いという。

一方「上司の関わり」(背中を押してくれる、挑戦の場を提供してるなど)は、1、2年目は高い水準にあるが、3年目に0.25ポイント下がる。3年目は、上司や周囲から本格的に独り立ちを求められる時期であり、上司が意図して関わりを弱めている可能性がある。

「仕事の内容や幅を広げようとする行動」(積極的に提案している、目的や期待を主体的に考えるなど)も、「3年目」と「5~7年目」で低下傾向を見せる。

「管理職志向」は4~7年目まで低下し、8年目以降に上昇していく。昇格志向やエキスパート職志向も同様だ。一方給与や昇進に対する不満は、7、8年目を境にやや低下する傾向が見られた。

「働く上での価値観」については、仕事と生活の優先度は「生活重視」75%、「仕事重視」25%で圧倒的に生活重視が多い。キャリア形成に対する考え方は、目標を定めずに今できることに懸命に取り組もうとする「現在起点型」と、目標を定めてその実現を目指していこうとする「目標志向型」がほぼ半々となっている。

調査概要
- 【調査対象】従業員規模500人以上の企業に新卒で入社した大学卒・大学院卒の正社員で、現在もその企業に勤めている入社1年目~12年目までの従業員(男女)
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査時期】2025年2月
- 【有効回答数】2,110人
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