検索結果ページ離脱率
検索結果ページ離脱率
成果なし検索率と同じように、検索結果の表示数と、そこからの離脱数の比は、訪問者がどのくらい検索機能を便利だと感じているかを評価する指標である。
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定義
あなたのサイトがサイト内検索機能を持ち、検索結果の表示数と、検索結果のページからの離脱数の両方を計測できることが前提となる。これは訪問数をベースに計測したほうがやりやすい。
{検索結果ページからの離脱数}÷{検索結果ページの総表示回数}={検索結果ページ離脱率}
この指標は、検索経由の購入コンバージョン率のほぼ逆の意味をもつものであり、検索によってどのくらい失敗や不満足が生じているかを理解する助けになる。検索結果は、他のコンテンツへの玄関ページとなるため、適切な検索結果を返すことができていれば、訪問者がそこから離脱してしまうことはない。
注:検索結果がサイト外のページを含むものであったり、サイト外のページを含めた分析をしたりする場合は、このKPIはいくらか不適切なものとなる。この指標が有用なのは、サイト内のコンテンツのみをカバーした検索に対して用いられた場合である。
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表現形式
このKPIの意味するところは明らかなように見えるが、実際のところ、この比の意味するところはあまりはっきりと理解されない。この計測値には、詳細な説明を添え、レポートを読む人が適切に解釈できるようにする必要がある。
それから、このKPIと、1訪問あたり平均検索回数、結果0件検索率、成果なし検索率とを一緒に用いることで、適切な文脈を作り出すことができる。ECサイトでは、検索経由の購入コンバージョン率との併用も望ましい。
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想定される結果
この値が極めて低く、すべての検索者が適切な内容を発見し、そのままサイトにとどまっている状態が理想的だ。しかし現実ではそうはいかないので、この指標は注意深く観察する必要がある。
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行動
訪問者が検索をしてそのまま離脱してしまう、という状況で取るべき行動の1つは、彼らが何を検索しているのかを調べ、なぜその検索結果が満足いかないものだったかを明らかにすることだ。これらの内容と、結果0件検索率・成果なし検索検索率の分析結果とを関連付けて調べることも有効だろう(期待はずれに終わった検索とは1:1の対応をしているものだと思うかもしれないが、実際は、離脱数は訪問数を元に計測しているので、必ずしもそうはならない)。言うまでもなく、検索結果ページ離脱率は、訪問者が望む結果を見つけられていないという、ほとんどのオンラインビジネスにとっての問題を明らかにするのに役立つ。
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この記事の筆者
この記事は、Web Analytics Demystifiedの創設者でありシニアパートナーであるエリック・T・ピーターソン氏による書籍『The Big Book of Key Performance Indicators』の日本語版です。原著作者の許諾を受けて株式会社デジタルフォレストが翻訳し、同社の開催する「Web解析マネジメント実践講座」において参考書としているコンテンツを、Web担当者Forum向けに特別に公開しているものです。
※この日本語訳版に関するお問い合わせは、デジタルフォレストまでお寄せください。
エリック・T・ピーターソン 著
株式会社デジタルフォレスト 手嶋進、入谷聡、清水昌浩 訳
Original Author: Eric T. Peterson, Senior Partner and Founder, Web Analytics Demystified