検索経由の購入コンバージョン率
検索経由の購入コンバージョン率
あなたのECサイトが検索機能を備えているのならば、検索を使用した訪問者のコンバージョン率を追跡することで、検索技術への投資の真価がはっきりする。
- 定義
コンバージョン率の特別系の1つである。
{検索経由のオーダー総数}÷{検索結果ページのページビュー総数}={検索経由の購入コンバージョン率}
検索利用者1人あたり平均収入の指標と同様、この計測は、アクセス解析ツールのセグメント機能に依存するところが大きい。検索を使った訪問だけを分離して抽出し、そのセグメントから得たオーダーを集計する必要がある。これができれば、検索経由の購入コンバージョン率と注文コンバージョン率を比較することで、検索技術の良し悪しがわかる。
- 表現形式
すべてのECサイトで、この指標は注文コンバージョン率および購入者コンバージョン率とあわせて用いられるべきである。
- 想定される結果
私の経験では、サイト内検索に時間と資金を割いているサイトでは、検索経由の購入コンバージョン率が、サイト全体の注文コンバージョン率よりも高いことが多い。というのは、訪問者は明確なタスクに意識を集中しており、探している情報をすばやく見つけられるように提供することができれば、訪問者はただ眺めるだけでなく、購入してくれる可能性が大きいからである。
時には、このKPIを活用したおかげで、せっかくの検索技術がたいした成果を挙げていないことに気がついてしまうこともある。投資効果がない、ということに気がついたら、検索技術を入れ替えることも多い。
- 行動
検索経由の購入コンバージョン率が望ましいレベルより低い場合、チェックするべきなのは、検索利用者の購入している商品の組み合わせと、検索利用者1人あたり平均収益の多寡である。検索からのコンバージョン率は低いのに、そのコンバージョン一つひとつの収益額は大きく、平均注文額(AOV)が高かったり、利益率の高い商品が特に売れていたりする場合は、特に問題はない。販売に関するKPIの値が一定と仮定すれば、このKPIを検索性能のベンチマークとして用いるべきである。ECサイトにおける「良い検索機能」の条件は、見た目がわかりやすいこと、商品属性を具体的に落とし込んでいく機能、商品比較ができること、価格・在庫量の情報がわかること、などである(“Retail Site Search: Site Ranking and Best Practices” JupiterResearch、2004年を参照のこと)。これらの勧めに従い、結果0件検索率と成果なし検索率指標とあわせて、継続的に観察しよう。
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