メールマーケティング基礎講座

特定電子メールはどこまで? 担当者が気になる15問のチェックシート―メールマーケティング特集(9)

特定電子メール法改正がもたらした変化を再確認

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メルマガ担当者を悩ませる迷惑メール防止法改正
あなたの会社のそのメールは本当に大丈夫ですか?

2008年12月1日に施行された、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(特定電子メール法)。法改正によって、これまで問題のなかった内容のメールが今後は迷惑メール扱いとなり、法に触れるかもしれないと、あわてて対応を迫られた担当者も多いことだろう。改正から半年が経ち落ち着きをみせてはいるが、最近になって行政指導を受けたケースも報告されている。この記事では、改めて改正特定電子メール法のポイントを解説し、実運用が始まった段階でのトラブル・注意点などをまとめた。

「メール配信は行っているけれど、改正特定電子メール法にはまだ対応していない」「現在、メール配信を検討中」といった方には必見の内容だ。

特定電子メール法を振り返る

「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(特定電子メール法)とは、無差別かつ大量に短時間の内に送信される広告又は宣伝メール(いわゆる迷惑メール)を規制し、良好なインターネット環境を保つために2002年(平成14年)に施行された日本の法律である。

特定電子メール法という略称の他にも、「特定電子メール送信最適化法」「迷惑メール防止法」「特電法」などとさまざまな表現がある(以下、記事内では「特定電子メール法」に統一)。また、この特定電子メール法をもとにした省令やガイドラインなどが存在する。法律はあくまでも概要部分を示すものであり、実運用を考える場合には法律に準じる範囲でより具体的な内容を提示している総務省のガイドラインを参考にするといいだろう。

参考:特定電子メールの送信等に関するガイドライン(総務省:※リンク先はPDF)

とはいっても30ページ近くあるガイドラインすべてに目を通して確認するのは大変だ。そこでこの記事では、2008年12月1日に施行された法改正のポイントとその中で問題になってくるであろう具体的な項目とその対策法を重点的に解説していく。

特定電子メール法改正のポイント

2008年の法改正で何が変わったのかを明確にしていく前に、まずは「特定電子メールの定義」を確認しておこう。2005年に続く2度目の大きな変更である今回の法改正では、オプトイン方式(オプトイン方式の詳細は後述)が導入されたことが大きな特徴で、規制対象の拡大や罰則の強化も図られている。自社のマニュアルやコンプライアンスが2008年の改正法に準拠しているのかを改めて確認してほしい。

特定電子メールの定義

「営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人」が「自己又は他人の営業につき広告又は宣伝を行うための手段として送信する電子メール」

※「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(定義)第二条の二

総務省のガイドラインには、特定電子メールに該当するものが具体的にあげられている。

特定電子メールに該当するもの

  • 営業上のサービス・商品等に関する情報を広告又は宣伝しようとするWebサイトへ誘導することがその送信目的に含まれる電子メール
  • SNS(Social Network Service)への招待や懸賞当選の通知、友達からのメールなどを装って営業目的のWebサイトへ誘導しようとする電子メール

電子メール自体の内容が広告又は宣伝に該当する場合のみならず、電子メールから広告又は宣伝目的のWebサイトに誘導する場合にも該当する点には注意が必要だ。

反対に、該当しないものは大きく以下の3種となる。

特定電子メールに該当しないもの

  • 取引上の条件を案内する事務連絡や料金請求のお知らせなど取引関係に係る通知であって広告又は宣伝の内容を含まず、広告又は宣伝のWebサイトへの誘導もしない電子メール
  • 単なる時候の挨拶であって、広告や宣伝の内容を含まず広告又は宣伝のWebサイトへの誘導もしない電子メール
  • 政治団体・宗教団体・NPO法人・労働組合等の非営利団体が送信する電子メール

事務連絡や料金請求のお知らせなど、業務遂行上必要不可欠となるものに関しては除外される。特定電子メールに該当するか否かのポイントは、営利目的の広告又は宣伝の要素が含まれているかどうかだ。

用語集
ASP / SNS / オプトアウト / オプトイン / チェックボックス / リンク / 特定電子メール法 / 迷惑メール防止法

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