AI検索時代の「ゼロクリック問題」が深刻化? noteでは“AI経由の流入”が急増【ヴァリューズ・note調べ】
AI OverviewsやAIモードの実装で、検索行動はどう変わった? Google検索後に“サイト訪問しない”ユーザーが6割超。
8:00 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
ヴァリューズは、noteと共同で、AI検索時代におけるネットユーザーの行動変容とコンテンツの新しい「発見・信頼・訪問」の構造に関する調査を実施した。
検索してもクリックしない? 一方noteは“AI経由”で読まれる時代へ

まず、AI検索時代において「検索離れ」や「Google離れ」が実際に起きているのかどうかを調べたところ、Google・Yahoo! JAPAN・Bingの検索結果画面に接触したユーザー数は大きく変化していないことがわかった。
一方で、2025年9月時点のGoogleの検索セッション数(約61.8億回)のうち、サイトへの流入セッション数は36.5%(約22.6億回)にとどまっており、検索してもサイトを訪れない「ゼロクリック問題」が進行していることが明らかになった。

生成AI経由の流入※と検索エンジン経由の流入の関係を分析したところ、「検索エンジンからの流入が多いサイトほど、生成AI経由の流入も多い」という正の相関関係が見られた。ただし「note」はこの傾向から外れており、生成AI流入の期待値を約4倍上回っていた。
※生成AI経由流入:ChatGPT、Perplexity、Geminiなどの生成AIツールが、質問応答や要約の際に参照・提示するURLを起点とした訪問行動のことと定義。(Googleの検索結果上に表示される「AIによる概要(AI Overviews)」や「AIモード」は含まない)

また、生成AI経由でのnote流入数を見ると、2025年3月から8月の5か月で約3倍に増加していた。サービス別では特に「ChatGPT」からの流入が急増しており、伸び率が突出している。

最後に、noteにおける検索流入とAI流入の相関係数をカテゴリー別に分析したところ、「旅行・グルメ」が0.44と他のカテゴリーに比べてやや高い結果に。旅行やグルメは、検索とAIの双方で流入する傾向が強いジャンルであることがわかった。
調査概要
【図1】
- 調査期間:2023年10月〜2025年9月
- 調査対象:Google、Yahoo! Japan、Bingいずれかの検索結果画面(SERPs)に接触したユーザー
- デバイス:PCおよびスマートフォン
- 調査元データ:ヴァリューズ Web行動ログデータ(Dockpit調べ)
【図2】
- 調査期間:2025年1月〜9月
- 調査対象:51のカテゴリーに含まれる2,791サイト
- デバイス:PCおよびスマートフォン
- 調査元データ:ヴァリューズ Web行動ログデータ
【図3】
- 調査期間:2025年1月〜8月
- デバイス:PCおよびスマートフォン
- 調査元データ:note アクセス解析データ
【図4】
- 調査期間:2025年8月
- デバイス:PCおよびスマートフォン
- 調査元データ:note アクセス解析データ
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