『デジタル化の窓口』を運営するクリエイティブバンクは、「AI時代における企業サイトのアクセス動向と対策」に関する調査を実施した。全国のBtoBビジネスに携わる会社員・経営者531名が回答している。
AI検索時代の企業サイト、「この1年でアクセス数が減少」が41.8%
まず、勤務先の企業サイトのアクセス数の変化を聞いたところ、「大きく減った・やや減った」の合計は41.8%にのぼり、「増えた」の22.0%を大きく上回った。また、「変わらない」は35.0%で、全体として減少傾向にあることがわかった。
企業規模別に見ると、100〜299人企業では「減った」の合計が57.8%と最も高かった。一方で、1〜99人企業は34.1%、300〜999人企業は36.5%となっており、他規模との差が見られた。また、5,000人以上の大企業では「大きく減った」が15.4%と突出しており、ブランド指名検索の落ち込みが影響している可能性もうかがえた。
業種別に見ると、IT・通信では「減った」の合計が52.2%と最も高く、他業種を大きく上回った。特に「やや減った」が37.0%を占めており、デジタル商材における検索構造の変化が顕著に表れていた。
「アクセス減少で商談機会が減った」が94.5%
アクセス減少の要因としては、「ChatGPTなど生成AIの利用が広がった」(52.7%)が最多に。「SNSや動画など検索以外の情報源が増えた」(46.4%)も高く、情報取得方法が分散している傾向が見られた。
企業サイトのアクセス減少がリード獲得や商談機会にどの程度影響しているかを聞くと、「大きく影響している・やや影響している」は合計で94.5%にのぼった。
AI時代に最注力すべきは「AIO/LLMO対策」
最後に、アクセス減少への今後の対応を聞くと、「生成AIやAI検索への最適化(AIO/LLMO対策)」が54.5%で最も多かった。ついで「広告運用の最適化」(43.7%)、「SNS・動画での発信強化」(38.3%)と続いている。流入経路が分散する中で、複数のチャネルを組み合わせて情報発信する必要性が高まっているようだ。
AI検索時代にBtoB企業が重視すべきこととしては、「顧客課題を正確に捉えた具体的なストーリー(事例)公開」が46.7%で最多に。続いて「生成AIに引用・参照されるための構造化対応(検索最適化)」が43.3%となり、AI検索で引用されるための新たな情報設計が求められていることがわかった。
調査概要
- 【調査期間】2025年11月14日〜2025年11月15日
- 【調査対象】国内在住のBtoBマーケティング従事者(会社員・経営者/20〜60代男女)
- 【有効回答数】531名
- 【調査方法】インターネットリサーチ(ジャストシステム「Fastask」利用)
- 【調査機関】『デジタル化の窓口』(運営:クリエイティブバンク)