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長文コンテンツがSEOに有効な4つの利点と5つの理由(前編)

長文コンテンツには利点が複数ある。効果的に活用すればSEOと企業のマーケティングにも有効だ。その理由を知っていこう。
この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

長文のコンテンツには、企業やブランドにとって多くの利点がある。長文コンテンツの価値を見落としてはならない。

しかし、「長文のコンテンツ」は、「視覚に訴えるコンテンツ」などの、より目立つ形式の陰に隠れてしまいがちだ。コンテンツ制作に携わる立場の僕たちも派手なコンテンツに注目してしまいやすいし、実際にブログ記事・カンファレンスのスライド・Twitterなどでも、そうしたコンテンツが目立っている。

もちろん、「派手で視覚に訴える、しかも長文のコンテンツ」というものも実現可能だ。ただしそれは適切な専門知識とリソースがあればのこと。多くの人にとって、レベルの高いコンテンツをくり返し生み出すのは難しい。

あなたのサイトでも、長文のコンテンツにはさほどリソースを費やしていないのではないだろうか。

そこでこの記事では、長文のコンテンツの価値を理解し、SEOチームとしてそこに投資することの意味を理解するために、次の2つを学んでいこう:

  • 長文コンテンツがSEOと企業ブランドに有効な理由
  • 長文コンテンツを最大限活用する方法

長文コンテンツ4つの利点

長文のコンテンツには、次のような利点が挙げられる:

  • トラフィックを増やす
  • オーソリティや信頼性を築く
  • ウェブサイト全体に付加価値をもたらす
  • リンクを生成し、ブランドの認知度を高める

最後の点は、先ごろ実施した僕たちの調査でも裏付けられた。この調査では、リンクビルディング活動に最適だと思うコンテンツの形式をデジタルマーケターに尋ねた。

自分のアイデアを実行するという点で、リンクを増やすのに最も効果的だと思うのは次のうちどれですか

回答の状況は次のようなものだった:

1位は「レポート形式の長文コンテンツ(57%)」​​​だった

この結果は少し意外だった。というのも前述したように、注目を集めるのは一般的により視覚に訴える大々的なコンテンツだからだ。つまりリンクビルディングの観点から言うと、長文のコンテンツには見た目以上に、価値があるというわけだ。

では、なぜリンクビルディングに長文コンテンツがいいのか、どう進めればうまくできるのかを見ていこう。

長文コンテンツがSEOに有効な5つの理由

長文のコンテンツには利点がたくさんあるが、そのすべてを活用している企業はほとんどない。文章を書くことに夢中になるあまり、それに関連してやるべき作業を忘れてしまうことが多いのだろう。

その「関連してやるべき作業」を詳しく解説する前に、長文コンテンツがどのようにSEOと企業のマーケティングに有効なのか。さらに詳しく見ていこう。

長文コンテンツが有効な理由①
テキストが多いため、グーグルがクロールしやすく理解しやすい

文字数の多いコンテンツは、グーグルなどの検索エンジンにとって非常に理解しやすい。これと好対照を成すのが、データを視覚的に示したコンテンツやインフォグラフィックのような複雑なコンテンツである。

※インフォグラフィックとは、データや情報を視覚的にわかりやすく表現したもの。チャートやグラフ、地図など。

複雑なコンテンツは、たしかに美しく見える。しかし、グーグルにとってもそうとは限らない。「画像」「データファイル」「JavaScript」などで構成される複雑なコンテンツであっても、グーグルがクロールしてインデックス化することは不可能ではない。人間と同様にコンテンツを解釈できるかというと、それは難しい。

このことは、次の2つの点で影響を与える可能性がある:

  • グーグルがページのコンテキストを理解できなければ、インタラクティブなコンテンツやビジュアル中心のコンテンツは、オーガニック検索結果で上位に表示されるのは難しくなる(ただし、不可能ではない)。

  • グーグルが完全には理解できない可能性のあるページを追加することで、ウェブサイト全体の価値が低下する。

これに対して、テキスト中心の長いコンテンツはグーグルがはるかに理解しやすいため、オーガニック検索という観点から見ると、多くの付加価値をもたらせることがわかる。

長文コンテンツが有効な理由②
さまざまなキーワードでオーガニック検索トラフィックを生み出せる

長文のコンテンツの価値は、クローラビリティが高いだけではない。

長文であるということは、短いコンテンツとは異なり、トピック全体について、さまざまな検索キーワードを狙えるということも意味する。つまり、長期にわたって幅広い検索ニーズでコンテンツが検索上位に表示され、トラフィックを増加し、オーディエンスを拡大する可能性を高めてくれる。

SEOは以前ほど単純なものではなく、コンテンツにキーワードを仕込むだけで検索上位を獲得できるわけではない。しかしキーワード調査は依然として非常に有効なので、コンテンツの作成プロセスや購入者ジャーニーにキーワード調査を組み込むことには価値がある。

長文コンテンツで幅広いキーワードを狙う場合、コンテンツをセクション分けして、それぞれに適切な見出しを付けることも価値向上に役立つ。その理由は、「検索結果からコンテンツの特定部分にジャンプ」する機能だ。

グーグルの検索結果では、最も役立つページのセクションにユーザーが直接移動できるようになっている。ページの特定の文章を理解する取り組みが前進していることもあって、長文のコンテンツ内のさまざまなトピックをカバーして検索トラフィックを生成できるようになった。

たとえば次のように検索する

「What is the best place to grow chillies(唐辛子を育てる最適な場所とは)」を検索

強調スニペットで表示された項目をクリックすると、記事の先頭ではなく、該当する特定の部分にジャンプする(Chrome系のブラウザのみ):

記事中の該当する部分に直接ジャンプし、強調スニペットで表示していた内容をハイライト表示してくれる(ちなみに答は「理想的には温室で栽培するか、南向きの中庭や窓辺で鉢植えで育てます」らしい)

長文のコンテンツは、このようにトピックを深く掘り下げるのに優れている。幸いなことに、こういった細かな情報がグーグルによって掘り起こされる機会が増えているため、オーガニック検索トラフィックの可能性が高まっている。

長文コンテンツが有効な理由③
長文コンテンツはリンクを引きつけ、参考資料にもなる

長文のコンテンツには、見落とされがちな利点がもう1つある。それは、第三者のウェブサイトからより多くのリンクを集められることだ。ライターやブロガー、ジャーナリストは執筆中のコンテンツで参考となる情報源を検索することが多いため、君のコンテンツが検索結果の上位に表示されれば、選んでもらえる可能性がある。

ライターの参考になるようなデータや統計値が含まれているコンテンツの場合は、特にその可能性が高まる。たとえば、マーケティングの統計に関するHubSpotのこの長文コンテンツは、リンクを1万件以上獲得している。参考になるデータや統計値を探す際に使われるであろう多くのキーワードでかなり上位に表示されており、リンクの増加に大きく貢献したに違いない。

これは、君のブランドがより多くのオーディエンスの目に触れることを意味するだけでなく、生成されるリンクがオーガニック検索順位にも役立つということだ。というのも、リンクは依然としてSEOの重要な部分を占めているからだ。

長文コンテンツが有効な理由④
長文コンテンツはエバーグリーンであり、定期的に更新できる

トピックがエバーグリーンコンテンツであれば、長文のコンテンツはきわめて更新しやすく、何度も公開できることが多い。たとえば、2021年に自分の業界の主要なトピックについて調査を実施したとして、2022年に新しい調査情報やデータで、そのコンテンツを更新することは、完全に理にかなっている。

※エバーグリーンコンテンツとは、公開日から時が経過しても価値を失わないコンテンツのこと。

視覚に訴えるコンテンツや動画コンテンツの制作では、それほど簡単ではない。制作リソースの変更に手間も費用もかかる可能性があるからだ。

その好例がRoverである。この企業は毎年、犬の名前トップ100のリストを更新している。

Roverによるコンテンツ「犬の名前人気ランキング」(Roverは、自動車のランドローバーとは別の企業)

同社はここ数年にわたり、毎年このコンテンツを更新している。つまり更新するたびに、コンテンツを宣伝して、より多くのトラフィックをページに呼び込む機会を得ているわけだ。また、同社がこの情報を提供していることが年を追うごとに知られるようになるため、「犬の名前トップ100」に関するオーソリティとしての地位を確立することもできる。

さらには、Roverが選んだURLにも注目してみてほしい。

「何年版のデータか」という情報がURLに含まれていないのだ。これはつまり、2021年のデータを更新する時期が来ても、新しいページを作成することなく、既存のページを更新するだけで済むということだ。そのため過去のSNSへのシェアやリンク、既存のオーガニック検索順位のすべてが1つのURLに集中し、時間の経過とともにさらにパワーアップしやすくなる。

長文コンテンツが有効な理由⑤
長文コンテンツには、短いストーリーやさまざまな視点を盛り込める

社内にデジタルPRチームがある企業や代理店で働いているなら、この点が喜ばれるだろう。

長文のコンテンツでは、さまざまな視点やストーリーを派生させられる。そして、それらはプロモーションにうまく活用できる。この観点でもRoverが良い事例だ。というのも、「犬の名前トップ100のリスト」のコンテンツ1つにさまざまな視点が含まれているからだ。

たとえば、このリスト内には、「ビデオゲームがペットの名前に及ぼす影響」について書かれたセクションがある。

「2020年、犬や猫の名前にゲームをモチーフにしたものが増加」を紹介した部分

「著名人に着想を得たペットの名前」に焦点を当てたセクションもある。

「著名人をモチーフにした犬の名前のトレンド」を紹介した部分

PRの観点から見ると、1つのコンテンツをさまざまな方法で宣伝できることを意味する。つまり、アウトリーチによってターゲティングできるウェブサイトが増える。

それだけでなく、いずれかの視点が失敗しても、代わりに他の視点を使ってリンクやカバレッジを得られるというメリットもある。コンテンツのリスクを回避できるということだ。

この記事は前後編の2回に分けてお届けする。今回は、長文コンテンツがブランドにもたらしてくれる価値を見てきた。後編では、実際に長文コンテンツを作成するにはどうすればいいかを説明する。

→後編を読む

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