Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

メールアラートを活用してSEOに役立てる8つのやり方(前編)

リンクビルディングは死んだ? いや、そんなことはない。SEOにおけるリンクビルディングの価値は決して終わっていない。

リンクビルディングは死んだ? いや、そんなことはない。SEOにおけるリンクビルディングの価値は決して終わっていない。そして、リンク獲得の大きなチャンスは、ウェブに公開されるさまざまな情報を知らせるメールアラートを設定することで見出だすことができる。

今回のホワイトボード・フライデーでは、SEO向上のために今日から設定できる8つのアラートを、ランドが紹介する。

Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーにようこそ。今日はメールアラートについて話をしよう。

メールアラートはさまざまなSEOの取り組みに役立つ。コンテンツの確認、競合相手に関する情報収集、キーワード調査、そしてもちろんリンクビルディングにも。メールアラートはリンクビルディングにもってこいだ。

メールアラートで便利に使える5つのサービス

では、今日取り上げるものを説明する。メールアラートに使えるツールはいくつかある。

念のために説明しておくと、「メールアラート」とは、条件を指定しておくと、それに該当するページなどが出てきたときに、メールでそのページのURLなどを知らせてくれるサービスのことだ。

まずはやはりGoogleアラート。とても有名で、無料だ。ただ利用できる範囲という点で若干の問題と限界があり、今日紹介するアラートをすべて設定できるわけではない。

次にMozのFresh Web Explorer。当然のことながら、Moz Proの登録会員ならおそらく使ったことがあるだろう。Fresh Web Explorerのアラート機能は、現在僕が特に気に入っているMozの機能だ。

この分野には、とても強力な競合ツールがほかにもある。TalkwalkerMention.net、そしてTrackurなどだ。どれもこれから話す多くの機能を備えているので、どのツールを使っていても、今日の話は参考になるだろう。

条件指定の演算子をマスターすべし

メールアラートを活用するには、どんな条件でメールを送るかを指定する「演算子」が大切だ。

ここでは、演算子はFresh Web Explorerのものを使って話をしていく。Googleアラートには同じ演算子もあるが、全部ではない。Talkwalker、Mention、Trackurも同様で、全部の演算子があるとは限らないし、多少異なっているものもあるだろう。そのため、実際に使う際は、検索演算子がそれぞれのツールでどんな働きをするのかをあらかじめ確認してほしい。

では、演算子を具体的に見ていく。

  • まずはマイナス記号(-)。これは「除外」だ。すべてのツールで使えると思う。「これについて知らせてほしいけど、この言葉を含むものは除外する」というときにマイナス記号を使う。

  • 「link:」も多くのツールにある演算子だ。指定したURLにリンクしているページがわかる。

  • 「rd:」は、Fresh Web Explorerの演算子で、指定したルートドメイン名にリンクしているページがわかる。

  • 「sd:」は、指定したサブドメインにリンクしているページを知るための演算子だ。

  • 引用符(" ")は、正確にマッチさせるためのもので、すべてのツールで使える。

  • 「tld:」は、指定したドメイン拡張子からのリンクのみを表示するもの。たとえば、ドイツのウェブサイトからのリンクのみを知りたければ、「tld:.de」とすると、ドイツのサイトのみになる。

  • 「site:」は、指定したサブドメインやルートドメイン名からの結果のみを表示するためのもので、指定したサブドメインやルートドメイン名からのリンクがわかる「sd:」や「rd:」の反対だ。

メールアラートを使えば、日々更新される情報を入手できる

ツールや演算子については、調べればすぐに理解できるだろう。でも、今日僕が伝えたいのは、これらのツールやコマンドを使うことで、日々更新される情報を大量に入手できるということだ。

アラートが良いのは、週単位でも日単位でも、どんな頻度でも使える点だ。

そしてさらにすばらしいのは、定期的なリマインダーとなって、マーケターとして集中して取り組むべきことを教えてくれるところだ。

メールが届くと、

そうだ、リンクビルディングを考えないと
競争相手が何について書いているかをチェックしなくては
この分野のブロガーは僕のキーワードについてどう考え、このキーワードに言及する際にはだれについて語っているのか、分析しなくてはならない

なんて風に思わざるを得ないからね。

こうした繰り返しサイクルによる刺激が、マーケターには実に重要なのだ。

毎晩受け取るアラートがとても助けになっていると、僕は感じている。「ああ、これをやらなくちゃ」「あれをチェックしなくちゃ」と思い出す。メールが届くので、ほかの仕事と一緒に処理できる。これはとても便利だ。

では、リンクビルディングに役立つメールアラートについて、具体的に8つのやり方を解説していこう。

#1: 競合サイトはリンクされているが、自分のサイトにはリンクがない

rd:dogvacay.com rd:petsitters.org -rd:rover.com

よしきた。これは儲けものだ。いろんな意味でチャンスだ。

  • 自分の分野でどんなキーワードやコンテンツについて書かれているのかが、ここからわかる。
  • たいていはリンク獲得のチャンスになる。
  • 少なくとも、こうした人たちからいかにしてリンクを獲得すればよいのか学ぶことができる。

どうだい、最高だろう?

ここでは、僕が犬などのペットの世話を扱うRover.comの人間だと仮定して話を進めよう。Roverはシアトルの新興企業だ。巨大なネットワークをもち、Airbnbに似ているが、対象が犬などのペットの世話である点が違う。小さくてすばらしい会社だ。

Roverには競合サイトがいくつかある。DogVacay.comやPetSitters.orgなどだ。

そこでRoverは、たとえば「rd:dogvacay.com」というアラートを作るだろう。これで、この競合サイトのドメイン名のどれかのページに対してリンクしている人がすべてわかる。

「rd:petsitters.org」とすると、PetSitters.orgにリンクしている人がわかる。

さらに「-rd:rover.com」とすれば、自社のサイトにリンクしている人は除外される。

これによって、Roverの競合サイトにリンクしているがRoverのサイトにはリンクしていないという条件の人々の集合が分かる。何ともすばらしいリンクビルディングのチャンスだ。

#2: 自分のブランドに言及しているがサイトへのリンクがない

rover "dog sitting" -rd:rover.com

2つ目。これももうけもので、リンクビルディングに関するホワイトボード・フライデーの動画で以前に何回か触れたことがある。ブランドには言及しているがサイトにリンクをしていない場合だ。

とにかく、「ブランドに言及しているがサイトへのリンクはない」状況は、リンク獲得のすばらしいチャンスだ。

このケースでは、Roverというブランド名はかなりありふれているので、違う意味で使われている可能性もあり、すべてがRoverという企業への言及だとは限らない。

そこでキーワードは、「rover "dog sitting" -rd:rover.com」とする。これだと、Roverについて話していて、犬の世話(dog sitting)について話していて、それでいてrover.comへはリンクしていない人が該当する。

除外設定をしておくほうがいいことは、よくある。僕はMoz用のアラートを設定しているが、そこでは「rd:moz.com」とした上で、「Morrissey」を除外している。というのも、歌手のMorrissey(モリッシー)がMozとセットで言及されることがとても多いみたいだからだ。

もう1つ、「moz marketing -rd:moz.com」というアラートもあったと思う。このアラートで、毎週、われわれMozを話題にしているがMozにリンクをしていない新しいサイトが少なくとも1つは見つかる。そうしたサイトにコメントやツイートをすると、たいていリンクを獲得できる。すごいことだ。自在にリンクビルディングできる。

紹介したメールアラートサービスの大部分はこれを知るのに使えるが、残念ながら、そして悲しいことに、Googleアラートだけはこれができない。

#3: 自分のキーワードに言及しているがサイトへのリンクがない

"dog sitting" or "pet sitting" -rd:rover.com

競合サイトへのリンクと似たような結果が得られるが、範囲がやや広い。

たとえば、「dog sitting」や「pet sitting」から「-rd:rover.com」で除外することが考えられるだろう。これで犬の世話について話をしているすべての人がわかる。

これで何がわかる? そういったテーマに興味がある人たちが、どんなことを話しているかということだ。

ちなみに、Fresh Web Explorerの良いところは、オーソリティ順に並べ替えができる点だ(これはTalkwalkerとMentionにもある機能だと思うが)。膨大なごた混ぜのな結果を渡されることはなく、オーソリティが高いサイトを知ることができる。

こんなケースが考えられる。The Next Web(テクノロジー・ビジネス・カルチャーなどの情報を扱うサイト)がペットの世話のマーケットプレイスを取り上げていて、Roverについてまだ書いていないのに「dog sitting」というワードには言及している。これはアウトリーチ活動のすばらしい視点となるし、新しいコンテンツや新しいキーワードのチャンスを発見するのにも役立つかもしれない。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。ランドがオススメする8種類のメールアラートのうち、今回は3種類を紹介した。後編となる次回は、残る5種類の設定方法を見ていく。→後編を読む

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

DX
Digital Transformationの略。企業におけるデジタル化・電子化 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]