SEOチェックリスト:新規ウェブサイト公開時に確認すべき5つのポイント(後編)
サイト公開時のSEOチェック項目を解説するこの記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。前回の記事では、5つのチェック項目のうち、次の2つについて説明した。
- コンテンツキーワードのURLへの割り当て
- アクセシビリティ、クロール、ユーザー体験
今回は、残る3つ、
- 重要なサービスやトラッキングの設定
- スキーマ、リッチスニペット、Open Graphなど
- 拡散およびリンクアウトリーチ計画の開始
について見ていこう。→まず前編を読んでおく
3. 重要なサービスやトラッキングの設定
ウェブサイトに必要な設定は山ほどあり、それには次のようなものがある。
ウェブ解析 ―― Googleアナリティクスは無料で、非常に人気が高い。しかし、Piwikのようなツールも使えるし、もっと大規模なサイトなら、Adobe Analyticsも使える。
クロールをしたいなら、OnPageやMoz Proなどのツールを使えば、すべてのページでアナリティクス機能が実際に読み込まれているかをチェックできる。
死活監視 ―― サイトが落ちていないかチェック監視し、反応が悪くなっていたらメールなどで教えてくれるサービスだ。まだチェックしていない人は、Pingdomなら、ごく初期段階のサイト向けにきわめて低価格のプランが用意されている。今後、もっと規模が大きくなったら、より高額で洗練されたものを利用できる。
リターゲティングとリマーケティング ―― 今すぐに資金を投じたくはない場合や、どのサービスも使う予定がない場合でも、少なくともFacebookとグーグルのリターゲティングピクセルは、将来的にオーディエンスがアクセスできるように、サイトのすべてのページに配置しよう。
ブランド言及アラートの設定 ―― あなたの企業やサービスやサイトに言及されたことをいち早く見つけるための監視だ。いちばんお金のかからない選択肢はGoogleアラートで、これは無料だが、あまり優れたものではない。
Moz Proを利用している人ならFresh Web Explorerのアラートがあり、これは素晴らしい。Mention.netもいいし、TalkwalkerやTrackurもいい。有料でなかなか優れた選択肢はたくさんある。
Google Search Console ―― まだ設定していないなら、Bing Webmaster Toolsといっしょに設定しておいた方がいいだろう。どちらもエラーを示してくれる。アクセシビリティの問題があった場合、無料で使える優れたツールだ。
Moz、Ahrefs、SEMrush、Searchmetrics、Ravenなど ―― SEOの担当者なら、何らかのSEOツールを設定して検索順位の追跡や通常のクロールを行ったり、競争の機会や過失を示したり、場合によってはリンクビルディングの機会を示したりと、そういったあらゆることをしたくなるだろう。
挙げた5つのツールのどれかをチェックしてみることを強く勧める。他にもいくつかあるが、Moz、Ahrefs、SEMrush、Searchmetrics、Ravenの5つは特に人気が高い。言うまでもなく、今のところ群を抜いて有名なものだ。
ソーシャルおよびウェブプロフィール ―― これも、新しいサイトを公開する前に設定しておいて、自分のFacebookページやPinterestページ、あるいはInstagramのプロフィールページ、YouTubeページ、SlideShareページの名前を誰にも利用されないようにすることが重要だ。
「でもランド、SlideShareは使っていないんだ」という人もいるだろう。
確かに、今は使っていないかもしれない。しかし、いつか使うかもしれないし、YouTubeやSlideShareで、このRand's Animalsという名称を使いたくなる人だって出ないとも限らない。ウェブサイトがどんな名前であろうと、それを使いたいという人が出てくる可能性はある。
とにかく、すべてを設定しなければならない。あとで誰か他の人に取られたくないからだ。確実に自分のブランドを守ろうとするなら、すべてのソーシャルメディアサイト、すべてのウェブプロフィールの完全なリストをチェックするよう強く勧める。
4. スキーマ、リッチスニペット、Open Graphなど
いわゆる、広義の最適化ということだ。ここでやるのは、これらのURLをじっくり検討して、確実を期すことだ。こんな感じかな。
よし、キーワードのターゲティングをやったのは確かだし、ページタイトルやmeta descriptionもすでに一応はやっている。だけど、他にやれることはないかチェックしておこうじゃないか!
コンテンツや画像検索について何かできる可能性はあるだろうか? リッチスニペットでは?
Rand's Animalsサイトでユーザーレビューの星を獲得することだって考えられるかもしれない。このキツネザルとあのキツネザルとどちらの画像のほうが人気が高いかもわかってない。
こういったものはサイト上で設定できるし、グーグルやBingではやり方も解説してくれている。どちらにもそのためのリソースがある。
TwitterやFacebookも同様で、正しく表示されるようにカードを提供している。Open Graphを使っている人も、LinkedInなどのサービスで正しく動作するはずだ。だから、これらは素晴らしい選択肢だ。
5. 拡散およびリンクアウトリーチ計画の開始
SEOについて僕たちが知っていることの1つは、検索結果の上位に表示されるには、リンクやエンゲージメントといった種類のシグナルが必要だということだ。サイトの公開日、公開週、さらには公開月にも成果をあげたい。これはつまり、事前に次のような質問をする必要があるということだ。
I. 「公開したことを宣伝する手助けをしてくれるのは誰か? その理由は? なぜ手伝ってくれるのか?」
こんな知り合いがいないだろうか:
- 個人的に手助けしたいと思ってくれるはずだ
- 友人や家族だ。
- 仕事でつながりがある。
- 顧客になってくれている。
- ジャーナリストで、記事にすると約束している。
- ブロガーで、このテーマに強い関心があるし、題材を必要としている
どんな理由であれ、そうした人がいるなら、そのリストを作成して、直接アウトリーチしてみよう(つまり、連絡するということだ)。これは必ずやるべきだ。
僕なら事前に計画を立てて、いつ公開するか人々に告知するだろう。そうすることで、公開日が来たら、胸躍る大きなニュースを発表できる。
公開から2週間も経って、「そうそう、2週間前に新しいウェブサイトを公開したよ」と言っても、もはやニュースにはならない。もうそれほど特別なことではなくなっているので、最初の何日かが過ぎてしまうと、話題にできるチャンスは急激に落ち込んでしまうものだ。
II. 「話題にしてもらうために(とともに、正確な情報が伝わるように)、アップデートしておくべき既存の関係、プロフィール、サイトは?」
話題にしてもらうと同時に、必ず正確な情報が伝わるように、既存の関係やウェブサイト、プロファイルについて、どれがアップデートできるか、どれをアップデートするべきかに関しても確認しておきたい。
これには、次のようなものをはじめとする、あらゆるものが当てはまる。
- 電子メールの署名
- これまでに取り上げたすべてのソーシャルプロフィール
- よそのサイトに登録したプロフィール
- 自サイトのプロフィール
すべてのサイトを確認してアップデートしておきたい。About.meにプロフィールを持っている人や、デザイナーならDribbbleにプロフィールを持っているかもしれないが、何であれ使っているプロフィールをすべてアップデートしよう。
さらに、こう考えてみる必要もある。
ウェブ全体で長年力を貸してきたコンテンツがあるだろうか?
他のさまざまなウェブサイトで、こちらから連絡を入れて、
こんにちは、新しいサイトができました。古いサイトに代えて、新しいサイトのほうにリンクしていただけませんか?
とか、
前に勤めていた会社のサイトはやめて、公開したばかりの新しいサイトにリンクしていただけませんか?
と言えるところがないだろうか。
これもやれることだし、いい着眼であることは間違いない。
III. 「自分にできるメディアへの対応、ソーシャルへの対応、インフルエンサーへのアウトリーチは?」
最後に、これはだいぶ遠い関係の人たちになるだろうが、メディアへの対応、ソーシャルへの対応、インフルエンサーへのアウトリーチについて確認したい。
つまり、こういう問い掛けだ。
誰が宣伝を手助けしてくれるか? その理由は何か?
これらの人々や媒体のリストを作成できるようにしておくべきだ。メールアドレスを探し、手に入ったら積極的に働きかけ、関係の構築にかかろう。
サイトを公開するその日は、アウトリーチに格好のきっかけとなる。何か新しいものを公開する場合は、公開するまさにそのときこそが適切なタイミングであり、話題を広めるのにも役立つ。
以上だ。新しいサイトを公開するときは、このチェックリストに従って、ここに挙げた内容を詳しく見ていくことで、SEO体験の成果がはるかに高まることを願っている。
すでにウェブサイトを公開した体験から、このリストに欠けているものに気づいた人や、他に推奨事項がある人は、コメント欄で教えてほしい。ぜひ話し合いたい。
では、またお会いできるのを楽しみにしているよ。ごきげんよう。
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