誰もが実践できるSEO。でも意外と間違った認識を持っている人も多いのでは?
そこでみなさんが抱えているSEOの不安や疑問をプロが解消します。
[質問]wwwが付いたものと付いていないURLがサイト内に混在しています。統一するべきですか?
「wwwあり・なし」問題は昔から頻繁に取上げられるSEOの話題だ。たとえば筆者が勤めるアイレップのウェブサイトは“http://www.irep.co.jp/”またはwwwを省略した“http://irep.co.jp/”どちらでもアクセス可能でブラウザにも全く同じウェブサイトが表示がされる。しかし検索エンジン相手となると少々事情が異なる。
検索エンジンはページに張られたリンクの数や質などを総合的に判断して点数を付けるわけだが、wwwありとwwwなしのURLを「別のページ」として取り扱う。つまり、先の例でいえば、検索エンジンにとって“www.irep.co.jp”と“irep.co.jp”は別のサイトと認識するのだ。このため、URLが統一されていないと「外部リンクの分散」が生じてSEOの効果が低下してしまうケースがある。
たとえば被リンクを調査した際に“www.irep.co.jp”に100本のリンクが、“irep.co.jp”に100本のリンクが張られていたとしよう。サイト運営者にとって見れば両者は全く同じウェブサイトなので「200本のリンクが張られたサイト」として評価してほしいはずだ。しかし検索エンジンは両者を別物と判断して別個に点数付けするため、単に「100本のリンクが張られたサイト」でしか評価してくれない。この場合、残りの100本分のリンクは無駄になるのだ。
以上、SEOの観点からはwwwあり・なしは統一すべきで、いずれか一方に決めたらそのリンクでサイト内リンクはもちろん、名刺やニュースリリース、RSSなど外部に公表するURLもすべて統一することだ。その一方で、どちらのURLでアクセスされても必ずウェブサイトが閲覧できるようにして、かつ、検索エンジンからの評価がいずれか一方に集中するような施策をきちんと行うことが重要だ。
たとえばサーバーの.htaccess(ウェブサーバーの動作設定をするためのファイル)で図1のように設定すると、URLを直接打ち込んでアクセスされたときはもちろん、リダイレクト処理により検索エンジンのリンク評価も統一できるので、社内の技術者や制作会社などに依頼するときの参考にしてほしい。
①wwwなしの“ドメイン名”に統一したい場合
例 http://irep.co.jp/に統一したい
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^(www\.irep\.co\.jp)(:80)?
RewriteRule ^/(.*) http://irep.co.jp/$1 [R=301,L]
②wwwありの“ドメイン名”に統一したい場合
例 http://www.irep.co.jp/に統一したい
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^(irep\.co\.jp)(:80)?
RewriteRule ^/(.*) http://www.irep.co.jp/$1 [R=301,L]
また、Googleの場合は「Googleウェブマスターツール」管理画面の「使用するドメイン」の項目で指定すると、Google側が自動的にURLの処理をしてくれるので活用しよう(図2)。
ちなみに、wwwあり・なしのURLでSEOの効果に違いはない。
※記事の内容は、執筆時点のものです。検索エンジンの仕様は頻繁に変わるため、将来においてもこの内容がそのまま該当することは保証できません。
あなたの疑問・質問を募集 SEO相談室で相談したいこと、取り扱って欲しい内容があれば件名に「SEO相談室」相談係と書いてメールにてお送りください(宛先:web-tan@impressrd.jp)。
※本連載の質問受付は終了いたしました。今後の企画をご期待ください。
コメント
間違い?
記事中のタグを自分のサイトの「.htaccess」にコピペしたら、サイトがエラーで見れなくなりました。
↓以下のサイト↓のタグを試したら大丈夫でした。
http://chance.gozaru.jp/column/htaccessurl.html
私はよく詳しくないのでわかりませんが、記述が間違っているのであれば
他の方のためにも訂正してあげてくださいませ。
宜しくお願いします。
Re: 間違い?
編集部の安田です。コメントありがとうございます。
確かに[R-301]はおかしいですね。記事の内容を[R=301]と正しく修正いたしました。ご指摘、誠にありがとうございます。
雑誌掲載時には問題なかったのですが、ウェブ用にHTML化する際にミスがあったようです。おはずかしいお話でございます。誤った状態の情報をご覧になった方にはご迷惑をおかけいたしました。
今後ともWeb担をよろしくお願いします。