「ファセットナビゲーション」でやってはいけない5項目
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「ファセットナビゲーション」でやってはいけない5項目
グーグルが示すファセットナビゲーションのベストプラクティス (Official Google Webmaster Central Blog)
グーグルは「ファセットナビゲーション」の適切・不適切な使い方を公式ブログで解説した。
ファセットナビゲーションに馴染みがない方のために、本題に入る前にWeb担での「ファセットナビゲーション」の解説の一部を次に引用しておく。
さまざまな切り口(要素)でサイト内検索をしたりコンテンツを選んだりできる場合に、ユーザーに検索条件を入力させるのではなく、あらかじめユーザーに使いやすいだろう検索条件をサイト側が用意しておき、ユーザーはそれを選ぶだけでコンテンツを絞り込んでいける。こういった仕組みのことを「ファセットナビゲーション」「ファセット検索」と呼ぶ。
ファセットナビゲーションはユーザーにとって便利な機能である一方、適切に構成しないと逆にユーザビリティの低下を招く。なによりも、設計がまずいと、検索エンジンのクロールやインデックスにも非常に悪い影響を与えるという、諸刃の剣なのだ。
公式ブログでは、避けるべきファセットナビゲーションの構成として5項目を挙げて、それぞれどのように構成するのがベストかも説明している。
長い記事なのでこのコーナーでの詳細解説は難しいのだが、SEOモードさんがほぼ全訳してくれた。ECサイトや不動産サイトなどファセットナビゲーションを採用しているサイトのウェブ担当者は、ひとおおり読んでおくことを勧める。
ただし難解な部分があり、理解しづらかったり実装が難しかったりする箇所があるかもしれない。
また、グーグルは疑似静的化したURLではなく、パラメータが付いたままの動的URLの使用を推奨していることにも特徴がある。グーグルは、不適切に静的化するくらいなら、自分たちで適切に処理できる(したい)から動的URLのままにしておいてほしいと望んでいるからだ。
そうは言えど、サイトの構成にもよるので、静的化したURLのほうがもちろんふさわしいこともある。あくまでもグーグルが示す推奨だと認識しておきたい。
すべてのサイトに共通する完璧なベストプラクティスではないとしても、グーグルがファセットナビゲーションについての詳細なアドバイスを示してくれたことは、ありがたい。
サイト改善が正しく実行できているか確認する5つのチェックポイント
「確かめてみたら実はできていなかった」ことがないように (Search Engine Watch)
SEOのために行うよう施策を指示し、ちゃんと実行されていたと思っていたのに、チェックしてみたら実は不完全だったりまったく違ったりしていた。
そんな事例を、米国の腕利きSEOコンサルタントのグレン・ゲイブ氏が紹介している。たとえばこんなことがあったそうだ。
ナビゲーションを整理したが、実際にはユーザー向けに非表示になっていただけで、検索エンジンのクローラーには見えたままになっていた。
不適切なアフィリエイトの発リンクをnofollowしたが、担当者さえ存在を忘れていたページに、同様のリンクがたくさんあった。
meta robotsの記述が1ページに2つ入っていて、片方だけを確認していた。
各ページのtitleやdescriptionなどで、システムによって親カテゴリのものと同じ内容が自動的に指定されていて、サイト内でユニークになっていないところがあった。
rel="canonical"で指定するURLで、大文字と小文字が揺れており、本来同一の指し先のはずが別扱いになっていた(404も発生していた)。
こうしたことが発生するのを防ぐために、次の5つのアドバイスを与えてくれた。
- すべての変更が正しく実行されていると思い込んではいけない。すべてが正しく実行できているかチェックする作業を、予定のなかに必ず組み込んでおく。
- 担当部署が施策内容を明確に理解できていることを何重にも確かめておく。
- 変更を安全に実施し、公開前にチェックできるようにステージングサーバー(検証用サーバー)を準備しておく。部外者がアクセスしないようにステージングサーバーはパスワードで保護しておくか社内ネットワークに置いておく。
- リリースのスケジュールを把握しておく。関係者のメーリングリストには自分も含めてもらっておく。
- 提案した変更が完了したら、必ずすべて文書化しておく、あとで問題が起こったときに参照できる。
ゲイブ氏のようなSEOコンサルタントだけではなく、企業のウェブ担当者にとってもこれらはすべて重要なことだ。ウェブサイト運用のタスクとして組み込んでおきたい。
「速いページを評価するアルゴリズム」の特許をグーグルが取得
まず関連性ありき (SEO by the Sea)
グーグルは現在、ランキングを決めるアルゴリズムとしてページの表示速度を取り入れている。このアルゴリズムに関連する特許を、グーグルは先日取得した。
アルゴリズムに組み込まれているとはいえ、表示速度の影響度はさほど高くないと言われている。なぜだろうか。
特許では、ページの表示速度をランキング指標に採用する理由を次のように述べている。
検索クエリに対して2つのリソース(ページ)があり、クエリに対する関連性が同じ程度だったとしたら、一般的なユーザーは表示時間が短い方に訪れることを好む可能性がある。
「クエリに対する関連性が同じ程度」という箇所がポイントになるだろう。速い遅いが関連性よりも優先することはない。まず関連性ありきで、そのうえで「遅いほうよりは、速いほうを評価する」となる。これはグーグルが説明してきたことと一致している。
こうした理由から、ページの表示速度がランキングに与える影響は二次的なものだと理解していいだろう。
しかしユーザーエクスペリエンスやコンバージョンに表示速度が与える影響は、決して無視できない。このコーナーで幾度となく伝えているとおりだ。特にモバイル向けサイトではサイトの高速化は最重要課題だ。
検索エンジンの評価をさほど左右しないとしても、ユーザーエクスペリエンス向上ためにスピードアップに積極的に取り組んでほしい。
Googlebotがたどるリダイレクトは5回まで
使いきらずに最少に抑える (Search Engine Roundtable)
Googlebotは、連続したリダイレクトを5回までたどる。
グーグルのジョン・ミューラー氏が、最近開催したウェブマスター向けハングアウトでこのように発言したそうだ。
新しい情報のように思えるかもしれないが、2010年の11月にはrobots.txtを解説した公式ドキュメントのなかで明記されている仕様だ。
連続する301リダイレクトは5回まで許可され、6回連続すると処理をストップし404として扱われる。
しかし5回までならリダイレクトを連続させることができると今回知ったからといって、「5回までは大丈夫」と考えることは勧めない。リダイレクトが発生するたびにわずかながらも遅延が発生するからだ。
1回のリダイレクトで50ミリ秒かかるとしたら、5回リダイレクトすると250ミリ秒、つまり4分の1秒かかってしまう。
モバイルならばさらに遅いので、5回もリダイレクトしたら体感的に遅さを感じるかもしれない。グーグルは、検索結果に出てきたPC向けページからモバイル向けページへのたった1回のリダイレクトを省くためだけに、リダイレクトスキップを実装しているくらいだ。
5回までのリダイレクトをグーグルがサポートしていることは情報として知っておくとして、リダイレクトの回数は最少に抑えるようにしよう。
米ヤフーの独自検索サービス再開が真実味を帯びてきた
ターゲットはモバイルとコンテキスト検索の2つ (Re/code)
米ヤフーが、独自の検索サービスを再開するらしいと、このコーナーで先週お伝えした。そのニュースの続報が入ってきた
関係する2つのプロジェクトが同時進行していたが、1つに統合されたらしい。プロジェクト名は「Three S's」(3つの“S”)だ。「3つの“S”」は、「Stream」「Shopping」「Search」を表す。
Three S'sは、次の2つにターゲットを置いているという。
- モバイル
- コンテキスト検索(キーワードで検索しなくても、興味関心や状況、ソーシャルなどあらゆる情報をもとにしてユーザーにマッチした情報を提供するサービス)
米ヤフーは米マイクロソフトとの提携内容により、契約期間中は独自の検索関連サービスを提供できないことになっている。しかし上の2つは契約に抵触しない。米ヤフーのCEO、マリッサ・メイヤー氏は抜け道を見つけて検索サービスの再開を目論んでいるようだ。
前回も言ったように、日本向けサイトを運用している限りは、海の向こうの国で起こっている直接関係のない話だ。とはいえ、検索業界にとっては進展が気になる話題である。
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