Google検索のタイトルリンク最適化 SEO観点で理想の設定とは

モバイル、PCそれぞれのGoogle検索で表示されるタイトルリンク、最大何文字かわかりますか?

モバイル版のGoogle検索で表示されるタイトルリンクは最大何文字ですか?

このように聞かれて、あなたは自信をもって回答できますか?

※タイトルリンクとは、検索結果画面に表示される青色のタイトルのことです。
 
検索結果画面に表示される青色のタイトル

未だに「タイトルは32文字程度で設定しましょう」といった言説も見かけますが、Google検索のタイトルリンクが最大32文字程度だったのは5年以上前の話です。

タイトルはSEO施策の最重要項目の1つであり、タイトルリンクの表示次第で、クリック率は倍にも半分にもなります。にもかかわらず、古い情報や曖昧な知識のまま設定するのは非常にもったいないです。

そこで本記事では、2025年10月現在のGoogle検索でタイトルリンクを最適化する方法を実例とともに解説します。

※この記事では文字数を全角=1文字、半角=0.5文字で計算します。

タイトルリンクにはなにが使われるのか

Google検索でのタイトルリンクには、title要素が使用されることもあれば、h1要素や他のテキストが使用されることもあります。Googleが公式ドキュメントでタイトルリンクのソースとして挙げている項目は以下の通りです。

  • <title> 要素内のテキスト
  • ページに表示されるメインの視覚的タイトル(大見出し)
  • <h1> 要素などの見出し要素
  • og:title meta タグ内のテキスト
  • スタイル処理によって大きく目立つように作られたその他のテキスト
  • ページ内のその他のテキスト
  • ページ上のアンカー テキスト
  • ページへのアンカー テキスト
  • WebSite 構造化データ

ただし、実際はtitle要素かh1要素(大見出し)が使用される場合がほとんどです。

タイトルリンクは何文字まで表示されるのか

Googleは、数年前までPCでもモバイルでも同じページであれば同じタイトルリンクを表示していました。しかし、現在ではデバイスによって表示が異なることが多くなっています。

PC版のGoogle検索

まずPC版のGoogle検索では、タイトルリンクの最大表示文字数は全角でおおよそ30文字前後です。検索語句や端末、ブラウザなどが異なっても、PC版のGoogle検索であれば同じページには基本的に同じタイトルリンクが表示されます。title要素やh1要素、ページの内容を変更しない限り、時間の経過によって頻繁に変化することはありません。

モバイル版のGoogle検索

一方、モバイル版のGoogle検索では、事情が異なります。同じ検索語句で表示される同じページでも、端末やブラウザ、時間などによって表示される文字数が変わります。一般的な端末の画面幅では、タイトルリンクの最大表示文字数は全角でおおよそ40文字前後です。

そのため冒頭の「モバイル版のGoogle検索で表示されるタイトルリンクは最大何文字ですか?」という質問への正確な答えは「環境によって異なるものの、一般的な端末では40文字前後」となります。

最大文字数で表示されるとは限らない

なお、必ずしもすべてのページが、最大文字数まで表示されるわけではありません。たとえばこの記事のtitle要素は

SEO観点で理想的なタイトルリンクの作り方 文字数や表示をコントロールする方法 | Web担当者Forum(全角45.5文字)

仮にこのtitle要素がタイトルリンクに使用された場合でも、PC検索で次のように30文字まで確実に表示されるとは限りません。

SEO観点で理想的なタイトルリンクの作り方 文字数や表示をコント(全角30文字)

文字数の上限を超える場合、Googleの判断でどこかが省略されます。PC検索では30文字前後で省略されることもあれば、20文字程度でカットされることもあります。

タイトルリンクをコントロールするテクニック

タイトルリンクを省略されたくない場合は、title要素とh1要素を全角29文字以内に収めることをおすすめします。しかし、内容やキーワードの都合で、どうしても短くできないケースもあるでしょう。

また、SEOを意図してtitle要素とh1要素にそれぞれ別の文言を設定したら、意図していない方がタイトルリンクとして表示されてしまったということもあるでしょう。そのような場合は、以下の3つの仕様を考慮してtitle要素とh1要素を設定してください。

  • title要素とh1要素(大見出し)のうち短い方が使用されやすい
  • 単語の途中で省略されることは基本的にない
  • 区切りの位置に使われやすい文字がある

title要素とh1要素(大見出し)のうち短い方が使用されやすい

前述の通り、Googleはページ内のさまざまなソースからタイトルリンクを生成すると言っていますが、実際はtitle要素かh1要素(大見出し)が使用される場合がほとんどです。title要素とh1要素で異なる文言を設定している場合は、短い方が使用されやすい傾向があります。

例として、私が所属する株式会社so.la代表の辻正浩のブログで、title要素とh1要素が異なる記事をいくつかみてみましょう。

事例①

PC検索結果の表示「サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告」

title要素

サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告、その実例を集めました- Web > SEO (全角36文字)

※サイト全体の共通部分「- Web > SEO」を除く

h1要素(大見出し)

文字数が少ないtitle要素がタイトルリンクとして使用されています。

サポート詐欺をGoogle広告が拡散/実際に表示された詐欺誘導広告を100以上集めました (全角39.5文字)

事例②

PC検索結果の表示「ドメインの放棄 企業はどのようにドメインを捨てるべきか?」​​​​

title要素

ドメイン放棄・廃止 どのようにドメインを捨てるべきか?永久に保持出来ないときに注意すべき事- Web > SEO (全角44.5文字)

※サイト全体の共通部分「- Web > SEO」を除く

h1要素(大見出し)

文字数が少ないh1要素がタイトルリンクとして使用されています。

ドメインの放棄 企業はどのようにドメインを捨てるべきか? (全角28文字)

事例③

PC検索結果の表示「寄生サイトの恐怖 サイト貸しの営業に注意」​​​​​​

title要素

寄生サイト・サイト貸し提携 その経緯と大きなリスク- Web > SEO (全角24.5文字)

※サイト全体の共通部分「- Web > SEO」を除く

h1要素(大見出し)

文字数が少ないh1要素がタイトルリンクとして使用されています。

寄生サイトの恐怖 サイト貸しの営業に注意 (全角19.5文字)

他にもさまざまなサイトを確認していますが、title要素とh1要素が異なる場合は短い方が明らかに使用されやすくなります。

一方で、短すぎるtitle要素やh1要素はあまり使用されません。以下がその一例です。

事例④ 内閣府:https://www.bousai.go.jp/updates/index.html

PC検索結果の表示「災害情報 : 防災情報のページ - 内閣府」

title要素(サイト全体の共通部分を除く)

災害情報 : 防災情報のページ - 内閣府 (全角18文字)

h1要素(大見出し)

文字数が多いtitle要素がタイトルリンクとして使用されています。

災害情報 (全角4文字)

事例⑤ 警察庁:https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/circumstances/

PC検索結果の表示「発生状況 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ」

title要素(サイト全体の共通部分を除く)

発生状況 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ (全角21文字)

h1要素(大見出し)

文字数が多いtitle要素がタイトルリンクとして使用されています。

発生状況 (全角4文字)

こちらもさまざまなサイトを確認していますが、文字数が少なすぎるtitle要素やh1要素は明らかに使われにくくなります。

タイトルリンクとtitle要素、h1要素の関係をまとめると以下の通りです。

  • title要素かh1要素が基本的に使用される
  • title要素とh1要素が異なる場合は短い方が使用されやすい
  • 短すぎるtitle要素やh1要素はあまり使用されない

以上3点を押さえていれば、title要素かh1要素のどちらか狙った方をタイトルリンクとして表示させやすくなります。

たとえば、title要素をタイトルリンクとして表示させたい場合は、h1要素よりも少ない文字数で設定するか、h1要素が使用されないようh1要素を極端に短くするのが有効です。

単語の途中で省略されることは基本的にない

Googleが認識できている単語の途中でタイトルリンクが省略されることは、基本的にありません。たとえば「解説」の「説」だけが省略されたり、「Search Engine」の「ine」だけが切れて表示されたりするタイトルリンクはほとんどないはずです。Googleは基本的に、単語の切れ目で区切ろうとします。

言うまでもありませんが、検索結果画面でページの内容をユーザに最大限伝え、クリック率を上げるためには、タイトルリンクは1文字でも多く表示されている方が望ましいです。そこで重要になるのがこの「単語の途中では省略されない」という仕様です。単語の配置を上手く工夫するだけで、上限ギリギリまでタイトルリンクを表示できる可能性が高まります。

単語の配置による違い

次のようなタイトルをtitle要素とh1要素に設定していたとします。

災害が起きた際に私たちの命を守るインフラとしてのインターネット (全角31文字)

前述の通りGoogleは「インターネット」の途中で区切ることはしません。つまり、「災害が起きた際に私たちの命を守るインフラとしてのインターネッ」(全角30文字)
といったタイトルリンクにはなりません。PC検索では、以下のようなパターンで省略される可能性が高いです。

「インターネット」をまるごと省略:

災害が起きた際に私たちの命を守るインフラとしての (全角24文字)

自然な文脈になるように省略:

災害が起きた際に私たちの命を守るインフラ (全角20文字)

先頭を省略:

私たちの命を守るインフラとしてのインターネット (全角23文字)

どこを省略するのかは前述の通りGoogleの判断で決まります。

このように「災害」「インターネット」「インフラ」といった重要な単語が省略されてしまうと、検索結果画面上でページの内容を十分伝えられず、クリック率に影響が出かねません。また、PC検索で最大30文字程度まで表示されるはずのタイトルリンクが、24文字以下に短縮されてしまうのも非常にもったいないです。

では、以下のようなタイトルだった場合はどうなるでしょう。

配置を変えた場合の例

インターネットは災害が起きた際のインフラとして私たちの命を守る (全角31文字)

この場合、「守る」を省略すれば全角29文字になるため、タイトルリンクは以下のようになる可能性が高いです。

インターネットは災害が起きた際のインフラとして私たちの命を (全角29文字)

もし少し多めに省略された場合でも、次のような表示になるでしょう。

インターネットは災害が起きた際のインフラとして (全角23文字)

この形なら「災害」「インターネット」「インフラ」といった重要な語句は確実に表示されます。

一方、文頭の「インターネットは」を省略すると主語のない不自然な文章になるため、次のように表示される可能性は低いです。

災害が起きた際のインフラとして私たちの命を守る (全角23文字)

このように、同じ単語を使用していても、配置を工夫するだけで、タイトルリンクの表示文字数を増やせる場合があります。省略されそうな位置に長い単語や重要な単語がないか確認し、バランスよく設定しましょう。

補足:モバイル検索では、画面幅などの影響により単語の途中で省略されてしまうことがあります。ただしこの場合でも、見た目上の省略であり、ソースコード上では単語の切れ目で区切られていることが多いです。

ウェブサイトのソースを表示

区切りの位置に使われやすい文字がある

スペースや「、」「。」「|」「-」「/」などは区切りの位置に使われやすい傾向があります。

たとえば先ほども例に上げたこちらのブログ記事ですが、title要素は以下の通りです。

サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告、その実例を集めました- Web > SEO (全角41.5文字)

文字数と単語の切れ目だけで言えば「サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告、その」(全角28文字)まで表示されてもおかしくありません。しかし、実際には読点の位置「、」で区切られています。

PC検索結果の表示「サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告」(再掲)

読点を削除した場合の違い

もし読点を消して以下のようなtitle要素にしたらどうでしょうか。

サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告、その実例を集めました (全角36文字)

サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告の実例を集めました (全角34文字)

この場合も、今と同じように次のように表示される可能性はあります。

サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの詐欺広告 (全角25文字)

しかし、繰り返しになりますがどこを省略するかはGoogleの判断によって決まります。そのため、PC検索では次のようにしか表示されない可能性も十分あります。

サポート詐欺とネット広告 100以上のGoogleの (全角21文字)

もしくは前述の通り、半角スペースも区切りの位置に使われやすいため、次のように表示される可能性もあります。

100以上のGoogleの詐欺広告の実例を集めました (全角21.5文字)

このように、どこで省略されるかを正確に予測するのは非常に難しいのです。

意図的に読点を使ってコントロールする

こちらの記事で「サポート詐欺」「ネット広告」「詐欺広告」のいずれかが省略されてしまうと、検索ユーザに記事の内容を十分に伝えることができません。そのため、読点をあえて使用し、PC検索でのタイトルリンクをコントロールしているのです。

このように、たった1文字(読点やスペースなど)を加えるだけで、タイトルリンクをコントロールできることもあります。そのため、意図していないタイトルリンクが表示されても、「Googleの判断だから仕方ない」と諦めず、ここまで紹介したような工夫をして理想的なタイトルリンクが表示されるよう、ぜひ試してみてください。

ユーザ行動はクリックから始まる

この記事では、タイトルリンクを改善する方法を解説してきました。どんなに素晴らしいコンテンツでも、魅力的なtitle要素とh1要素を設定しても、検索結果で意図した形で表示されなければ、検索ユーザーにはその魅力が伝わりません。しかし実際には「どのように検索結果で表示されるか」まで配慮して設定しているサイトは少ないように感じます。これは非常にもったいないことです。

昨今、「検索エンジンからの評価を上げるためには、ユーザ行動の改善が必要」と言われています。しかしユーザ行動がGoogleに伝わるには、まずユーザにクリックしてもらい、サイトに訪問してもらわなければいけません。そしてそのクリック率を上げるために最も重要なことは、タイトルリンクが魅力的であることです。

タイトルの最適化は、20年以上前からSEOの基本でしたが、ユーザ行動が重視される今、その重要性は更に高まっています。タイトルづくりはSEOの原点にして、最も奥深い改善ポイントです。ぜひこの記事を参考に、より良いタイトルリンク表示を突き詰めてみてください。

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Web担当者Forum ミーティング 2025 秋」を2025年11月6日(木)、7日(金)に「赤坂インターシティコンファレンス」で開催します。
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Google広告 / SEO / クリック率 / タグ / リンク / 検索エンジン / 構造化データ / 訪問
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