LINEヤフー、生成AI向けAPIなど新機能8つ発表! ビジネスとユーザーが“友だち”のようにつながる未来へ

LINEヤフーは、2025年5月に開催したイベントで、ビジネスとユーザーがAIを活用して友だちのようにつながるための8つの新機能を発表した。

LINEヤフーは、2025年5月20日と21日の2日間、「Hello Friends! W!th LINEヤフー」を開催した。オープニングキーノートでは、同社の池端由基氏と二木祥平氏が登壇し、イベントテーマである「Hello Friends!」について説明した。

LINEが目指す「友だちのような関係」
ビジネスとユーザーをつなぐ「Hello Friends!」

キーノートセッションでは、まず上級執行役員 コーポレートビジネスカンパニー カンパニーCEOの池端氏が登壇した。

イベントは「友だち」をコンセプトに開催され、同社が掲げる「Connect One構想」において、ユーザーと企業・店舗などのビジネスが「まるで友だちのようにつながり、その輪が広がっていく世界」の実現を目指していると語った。

LINEヤフー株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネスカンパニー カンパニーCEO 池端 由基 氏(写真・資料はLINEヤフー提供、以下同)

LINE公式アカウントの現状

続いて、プロダクト責任者である二木氏が、各種アップデート情報を発表した。

LINEヤフー株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネスカンパニー カンパニーCPO 二木 祥平 氏

「Connect One構想」の中心であるLINE公式アカウントは、2024年の友だち追加数が年間4億人を超え、2025年4月の月間アクティブアカウントは120万を超えているという。

LINE公式アカウントの現状

LINE公式アカウントを業種別に分類すると、美容・サロンが16%と最も多く、次いで個人のクリエイターが15%、教育・習い事が続いた。

LINE公式アカウントの内訳

LINE公式アカウントなどに関する新機能の8つ

続いて、LINE公式アカウントに関する新機能やAIを活用した新機能などの説明が行われた。順に説明していく。

新機能①:LINEプロモーション絵文字

2025年4月には、新しいつながりを生むソリューションとして「LINEプロモーション絵文字」がリリースされた。これは、企業がオリジナルのLINE絵文字を、友だち追加を条件にユーザーに無料で配布できるサービスである。ユーザーは企業のLINE公式アカウントを友だち追加するだけで絵文字を無料で利用できるため、企業は友だち数の増加を期待できる。

LINEプロモーション絵文字(2025年4月法人向けにリリース)

LINEの絵文字は根強い人気があり、LINEのデフォルト絵文字も昨年リニューアルされているという。LINEプロモーション絵文字の先行トライアルでは、通常のLINEスタンプと比較して10~20代のダウンロードが多い傾向が見られ、ブランドリフトにもつながる結果となった。

新機能②:LINE Touch

2025年10月以降には、「LINE Touch」という新サービスが提供される予定だ。これは、タッチするだけでLINE公式アカウントやLINEミニアプリに素早くアクセスできる機能である。たとえば、LINEミニアプリの起動を簡単に行えるほか、友だち追加、会員証の提示、モバイルオーダー、店頭特典、店内のマップ表示など、さまざまな用途で利用が可能になる。

リアルの接点強化:LINE Touch

新機能③:LINE公式アカウントのプロフィール画面上に追加される「Business Profile」

LINE公式アカウントのトップ画面が進化し、Business Profileとして生まれ変わる。LINE公式アカウントは、メッセージアプリという印象があるが、その概念を変えながらビジネスポータルの役割を担える新機能が追加される。この機能は、2025年10月以降に随時提供される予定だ。

Business Profile

Business Profileでは、ブランド情報、店舗情報、LINE公式アカウントで発信している内容、予約、お問い合わせなどが集約できる。また、LINEヤフー上の各種法人サービスや自社ウェブサイトとも連携が可能となる。

LINEヤフーのメディアと連動してユーザーに届く

新機能④:LINEチャット+チャットProオプション

LINE公式アカウントとユーザーがチャットする機能である「LINEチャット」は、年間で30億通のトラフィックが発生している。利用者は年々増加しており、顧客カルテのような機能を追加し、従業員間の引き継ぎをスムーズにする新機能「チャットProオプション」が提供されている。

LINEチャットは年間30億通

チャットProオプションは、リリースから約2か月で日本国内では9,300件、グローバルでは46,000件がすでに利用されているという。

チャットProオプション

新機能⑤:LINE通知メッセージ

LINE通知メッセージでよく利用されているのは、宅配の通知メッセージや決済のお知らせなどであり、利用頻度が高まっている。友だち追加していなくてもユーザーにメッセージを届け、その通知から友だち追加を促すことも可能だ。そのほか、抽選結果のお知らせ、クーポンの締め切り連絡、金融手続きなどでも利用緩和が進む。2025年6月以降、利用用途が大幅に拡大される予定である。

LINE通知メッセージ

新機能⑥:AIを活用したコミュニケーション

2025年4月からLINE公式アカウントと生成AIを接続する「MCPサーバー」が公開された。これにより、「Claude(クロード)」をはじめとしたさまざまな対話型AI上で、メッセージ作成のサポートや最適なテンプレートの選択、送信などが実現可能となっていく。

最終的には、LINE公式アカウントがビジネスのデジタルツインのような、エージェントとしてユーザーとコミュニケーションが取れるようなアップデートを今後も進めていきたい(二木氏)

AIを活用したコミュニケーション

LINEミニアプリにおける機能強化

LINEミニアプリは、ダウンロードや会員登録が不要で、LINE上で各種サービスを利用できる。年々リリース数が増加し、21,000アプリ以上、MAUは1,400万を超えている。利用用途も拡大しており、飲食店のテーブルオーダーや店頭での会員証、コンテンツ視聴、習い事の予約、粗大ごみの受付など、さまざまな場所で活用されている。

LINEミニアプリ

新機能⑦:LINEミニアプリホーム

2025年9月以降にリリースされる予定の「LINEミニアプリホーム」は、LINEアプリ内にアプリストアがあるような構造で、LINEミニアプリを探しやすくする機能である。たとえば、過去に利用したLINEミニアプリや人気のLINEミニアプリが閲覧でき、カテゴリー別にLINEミニアプリが表示される。

 LINEミニアプリホーム

また、LINEミニアプリ内で決済できる機能が2025年8月以降にリリースされる予定であり、さらにクレジット決済も2026年以降に機能搭載される予定だ。 

LINEミニアプリ上で活用できる決済機能の追加

新機能⑧:Business Manager Insights

ユーザー理解に必要なデータを安全に蓄積し、利用できる環境整備が進められている。その一環として、「Business Manager Insights」が2025年10月以降に登場する。

これはLINEとYahoo! JAPAN上のデータを可視化できるツールであり、LINE公式アカウントの友だちの特徴、友だち追加による売上貢献度、LINEやYahoo! JAPAN上の幅広いチャネルのプランニング法などを横断的に可視化・分析し、その先の広告配信に活用できる。

Business Manager Insights

LINEヤフーは「Hello Friends! W!th LINEヤフー」で発表したさまざまな新機能やサービスを通じ、企業とユーザーがより友だちのような関係を築き、デジタル上でのつながりをより豊かにしていく方針を示した。

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