LINEヤフーが新たな進化! 新機能「Business Profile」「未認証ミニアプリ」など最新情報を公開
LINEヤフーは、「LINEヤフー BIZ Conference 2024」を11月26日に開催した。オープニングキーノートでは、LINEヤフーの池端由基氏、二木祥平氏、片岡裕氏氏、齋藤菜津子氏の4名が登壇。同社の「Connect One構想」に基づく最新のアップデート情報や今後の展望について語った。
企業とユーザーを“つなぐ” LINEヤフーの新たな取り組み
キーノートセッションでは、まず上級執行役員 マーケティングソリューションカンパニー カンパニーCEOの池端氏が登壇。本イベントのテーマである「Connect W!th Every Moment」と、同社が掲げてきた「Connect One構想」の取り組みについて紹介した。
「Connect One構想」とは、LINEヤフーのあらゆるビジネスソリューションを連携させ、企業と生活者を“つなぐ”プラットフォームを作るというビジョンだ。2023年に始まった取り組みではあるが、「今日はその少し先の未来を見せたい」と池端氏は語る。
これまでの画一的な消費者像が変化し、消費プロセスは大きく多様化しています。ユーザーのさまざまなシーンに接点を持ち、瞬間瞬間の感情をとらえるため、企業も変わらなければなりません(池端氏)
池端氏は、「LINEヤフーの各種サービスの連携だけでなく、クライアントとユーザーを正しくつなぎ、最適な出会いや顧客体験を創出していく」と意気込みを語った。
「LINEミニアプリ」や「通知メッセージ」など大幅アップデート
続いて、プロダクト責任者である二木氏が、各種アップデート情報を発表。「広告」「CRM」「CX/DX」といった複数の領域に分けて、新たなソリューションを紹介した。
CRM:チャット機能強化、LINE通知メッセージの用途拡大
まずCRM領域では、トークルームでテキスト入力時に表示されるレコメンド機能の対象に、スポンサードスタンプを追加すると発表。「クーポンが届きました」といったトークリストラベルの表示機能が追加。年齢によるセグメントも実装され、50代~70代を5歳刻みでセグメントが可能になる。
また新機能として、「スポンサード絵文字」が2025年4月に掲載を開始。月額3,000円でチャット機能を拡張できる「チャットProオプション」も2025年3月以降に実装予定だ。これによって、チャットログを保存するストレージの拡張や、生成AIによる自動応答が利用可能となる。
また、「LINE通知メッセージ」も利用用途を拡大する。これは友だち追加されていなくてもメッセージが届くという機能で、ユーザーにとって利便性が高いと認められた情報にのみ適用される。現在は主に決済や配達、発送などのお知らせで使われているが、今後は抽選結果、金融手続き、アンケート、クーポン・ポイントなど、通知できる内容を広げていくとしている。
CX・DX:審査不要の「未認証LINEミニアプリ」を実装
続いてCX・DX領域では、「LINEミニアプリ」の大幅なアップデートが発表された。これまではサービスリリース時にLINEヤフー社による事前審査が必須だったが、審査なしでも簡単に利用できる「未認証ミニアプリ」が追加。さらに、審査を通過した「認証済ミニアプリ」では、より多くのベネフィットが得られる。今後は検索でのアクセス導線強化や、アプリ内課金、広告掲載機能などが2025年以降に追加される予定だ。
広告:バリュー最適化配信、画像拡張機能の追加
広告領域では、バリュー最適化配信が可能に。LINE広告では2025年1月以降、Yahoo!広告では2025年2月以降に実装予定だ。また、クリエイティブ領域については、テキスト生成AI機能に加え、今後は画像拡張機能も提供を開始する。その他、TVerとのパートナーシップとして、インストリーム広告の連携配信テストも実施している。
LINE広告とYahoo!広告のプラットフォーム統合に向けて
2023年から続くLINE広告、Yahoo!広告のプラットフォーム統合プロジェクトも順調に進行中だ。現在、LINEとYahoo! JAPANの連携済みのアカウント数は現在2,600万以上にまで伸長しており、プラットフォームを横断したデータ活用、広告配信の可能性が一層広がっている。
LINE広告とYahoo!広告のデータ連携により、顧客行動をより高い解像度で把握できるようになり、配信の効率化や最適化が進みます(二木氏)
LINEヤフーの各種サービスを集約した「Business Profile」
さらに二木氏は、LINE公式アカウントの新機能として、「Business Profile」を2025年以降に実装すると発表した。これは、LINEヤフーが提供するさまざまなサービスを集約した情報ポータルだ。企業のメッセージ配信だけでなく、コンテンツへのアクセス、予約、購買といったアクションを、これ1つで完結させることが可能となる。
LINE公式アカウントをベースに、ブランドやコンテンツをつなぎ、ユーザーとの統合的な接点を持つ新たなプロフィールページとして、順次リニューアルしていきます(二木氏)
アプリのリニューアルを通じ、より良い顧客体験・広告体験へ
最後に、メディア領域を担当する片岡氏と、広告プラットフォームの責任者である齋藤氏が登壇。Yahoo!JAPANアプリ、LINEアプリそれぞれのリニューアルと広告体験の進化について語った。
Yahoo!JAPANアプリのアップデート
Yahoo!JAPANアプリにおいては、「マス×パーソナル」をコンセプトにアップデートを実施した。マス面では従来のニュースや天気情報だけでなく、リアルタイム検索などにも対応した「トレンド」タブを実装。またパーソナル面では、1人1人のユーザーにフォーカスした「フォロー」や「アシスト」などの機能を追加した。
LINEアプリのアップデート
LINEアプリにおいては、従来のコミュニケーション機能にとどまらず、ディスカバーからアクションまでを一気通貫するスタイルを構想。「ホームタブ」「VOOMタブ」では、広告とオーガニックコンテンツを分離せず、同じフォーマットで配信することで、購買や予約までをシームレスにつなげる仕組み作りを進めている。
ラップアップとして、カンパニーCEOの池端氏は、「ユーザーの生活に寄り添い、よりよい顧客体験を提供しながら、企業とユーザーのつながりも強化していく」と意欲を示した。
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