クアルトリクスは、日本における「働く人の実態・意識調査」を実施した。現在働いている4,040人を対象に、「静かな退職者※」の傾向を明らかにしている。本調査は今回で5回目となる。
静かな退職者
実際に退職はしないものの、仕事に対する熱意を失い、与えられた以上の仕事をしない働き方を表す言葉。2022年に米国でSNS投稿に使われたことをきっかけに、日本でも注目を集めている。
「静かな退職者」は全体の13%、中堅層で高めの傾向
調査によると、日本における「静かな退職者」の割合は13%で、前回調査の15%からほぼ横ばいだった。一般に懸念されるZ世代や若年層での「静かな退職」の割合はあまり高くなかったが、一方で40代・50代の中堅・シニア層では16%となり、平均を上回った。また、周囲との連携が弱い・自身のスキルや能力を発揮しきれていない従業員の間で多く見られる傾向があった。
「静かな退職者」の行動や思考の特徴を全体と比較すると、上位10項目では25~31ポイントものギャップがあった。特に「自分を前向きに捉えている」「達成感を得ている」などの項目で差が大きく、成長機会やコミュニケーションに関しても消極的な傾向が見られた。また、継続勤務意向の低い「退職予備軍」と比較すると、「静かな退職者」は学習意欲やキャリア展望に関して特に弱い傾向だった。
「静かな退職者」がもたらす周囲への影響としては、周囲の従業員の負担増、不公平感の高まり、モチベーションの低下などが挙げられており、半数以上の回答者が問題を感じていることがわかった。特に「退職予備軍」の層ではこの傾向が強く、静かな退職者へのフラストレーションが、退職を考えるきっかけになっている可能性が示唆された。
「静かな退職」への対策として、回答者全体では「業務の範囲・質の明確化」「仕事に巻き込む」「関心や能力に沿った業務の割り当て」などが有効だと回答する人が多かったが、当事者においてはこれらの施策に否定的な意見も多かった。
同社では、業務の見直し等で一時的な改善は期待できるものの、根本的な対策としては、従業員が主体的に業務に取り組めるような文化・職場環境の醸成が必要だと述べている。
調査概要
- 【調査日】2025年6月17日〜18日
- 【調査対象】現在日本で働いている人
- 【有効回答数】4,040人
- 【調査方法】モニタスの調査パネルを使用したインターネット調査
