AIO時代だからこそ狙いたい「顕在キーワード」で上位表示するには?
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「AIO時代だからこそ狙いたい“顕在キーワード”で上位表示するには?」です。
この回答は「ブランド名への言及を増やしましょう」です。

に対する回答は
「ブランド名への言及を増やしましょう」です
SEO業者の提案は潜在キーワードを狙ったコンテンツSEOだった…
今回の質問は「顕在キーワードで上位表示するには?」というものです。ペンネーム「ゆう」さんが寄せてくださいました。
ゆうさんのサイトはB2Bのサービスサイトで、その顕在キーワード(提供しているサービスへのニーズが顕在化している人が使うキーワード)で上位表示したいと考えています。しかし複数のSEO業者に提案を依頼したところ、いずれも「コンテンツSEOで潜在キーワードを狙う」提案ばかりだったとのことです。
前回の記事で紹介したように検索結果のクリック率が顕著に減少している現在、潜在キーワードを狙ったコンテンツSEOは投資対効果が微妙です。検索意図が検討・導入段階にある顕在キーワードを狙いたいですよね。
コンテンツSEOが効果的な業種は限られる
コンテンツSEOをこれから実施する、または今後も続ける意味があるのは、継続的に教育的なコンテンツを配信していく必要のある業種に限られると、僕は考えています。たとえば、次のような場合です:
- クラウド会計ソフトの会社が税務や財務についての教育的なコンテンツを配信し自社サービスに誘導する
- マーケティングオートメーションツールの会社がマーケティングやセールス全般についての教育的なコンテンツを配信し自社サービスに誘導する
一方で、教育的なコンテンツを必要としない製品やサービスもあります。たとえば、次のようなものです:
- 梱包用の段ボール箱
- 法人用のモバイル回線など
その場合は、次の3つの情報をわかりやすく提示し、スムーズに注文できるようになっていれば、サイトとしては十分です:
- スペックや価格
- サポート情報
- 会社情報
それ以上の取り組みは主にサイト外でのものになっていきます。
やるべきは「サービス名や会社名への言及を増やす」こと
コンテンツSEOに頼らずにサイトを上位にするために必要なことは、端的にいえばサービス名や会社名などブランド名への言及を増やすことに尽きます。
Googleが見ることができるのはウェブ上での言及だけですが、ウェブ上だけに限らず、できるだけ多くの人が話題にするように仕掛けていきます。「実際の知名度」と「実際の話題性」を上げていくのです。
サービス名や会社名を話題にしてくれる人が増えれば、それを見て興味をもった人による指名検索も増えていきます。単にブランド名に言及するだけではなく、リンクしてくれる人も出てくるでしょう。こうしたさまざまなものをGoogleはシグナルとして受け取り、「このサイトやサービスは影響力のある重要なものである」と理解するようになっていきます。
具体的な方法ですが、B2Bなら次のようなことが有効だと考えられます:
- 業界団体への加盟や業界イベントへの協賛といった露出拡大策
- 取引先や既存顧客のウェブページやブログで紹介してもらえるように働きかけるアウトリーチ
- SNSでの投稿キャンペーンの実施
- 業界紙や業界ニュースサイトからの取材を得るためのニュース作り
- ターゲットを絞った広告施策
まとめ
AI検索のSEOも含めて現在のSEOは、会社名や製品名やサービス名などのブランドをエンティティとして認識させ、それが実際の人々の間で存在感と影響力をもっていることを証明していく取り組みです。
言い換えれば「GoogleやAIが無視できないだけの存在感と影響力を示す」ことがSEOです。ウェブ担当者だけで実施していくのは難しいと思いますので、うまく経営陣を巻き込んで進めていきましょう。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。

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