国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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「被リンクは悪」「リンクは終わった」……それは大きな勘違いだ など10+4記事

ウェブマスターツールの新機能や「価値の高いコンテンツ」に関する話題なども

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今週のピックアップ

「被リンクは悪」「リンクは終わった」……それは大きな勘違いだ
★★★★☆ 正しいSEOを啓蒙したいウェブライダー松尾氏のツイート (ウェブライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)(@seokyoto) on Twitter )

「SEOは変わった」と言われる。昔はリンクがすべてだったのだが、今は良いコンテンツがすべてだと。

では、今はリンクに意味はないのだろうか? 良いコンテンツさえ公開すれば、それだけで検索順位が上がるのだろうか。

某ブログに掲載された「被リンクは悪で、グーグルが被リンクを重視する時代は終わった」というSEO記事を読んだあとの、松尾茂起氏の一連のツイートを紹介する。

実は、きっかけとなったSEO記事には被リンク以外にも不適切な内容が多い(正しいことも書いているし、糾弾するつもりはないので具体的なURLにはここでは触れない)。SEOのことを多くの人が知るようになるのは嬉しいことだが、誤解を招くようなSEOは広まってほしくない。

被リンクに関して言えば、松尾氏が言うように、悪とみなされるようになったのは、「順位操作のための人工リンク」であって、「被リンクそのもの」ではない。

大切なのは検索ユーザーのニーズを理解して、そのニーズに応える「価値のあるコンテンツ」を提供することなのだが、その「価値」の判断に、まだ被リンクがそれなりの役割を果たしていることに変わりはないのだ。

もちろん、どこかのタイミングで、検索エンジンが掲載順位を決定する要因のなかでリンクの比重が極度に低くなり、もっと別の要因が主流になることもあり得る。ソーシャルシグナルをグーグルが問題なく処理できるようになるかもしれないし、遠い将来にはコンピュータが文章を理解して判断する能力が飛躍的に向上するかもしれない。しかし、それまではページへの評価を表すシグナルとしての「オーガニックな被リンク」が重要な要因の1つであることに変わりはないだろう。

ちなみに松尾氏はその後「ちゃんとSEOを啓蒙しなければ。そのためには情報発信」といった旨のツイートをしているが、筆者もまったく同じ気持ちだ。このコーナーや個人ブログ、セミナーなどを通じて、正しいSEOを啓蒙していきたいと考えている。

日本語で読めるSEO/SEM情報

ウェブマスターツールの「検索クエリ」が概算ではなく実数になった
★★★★☆ キーワード分析にさらに重宝する (Google ウェブマスター向け公式ブログ)

グーグルは、ウェブマスターツールの「検索クエリ」機能を改善した。以前は「検索クエリ」に表示されていたデータは概算だったのだが、対象サイトが検索結果に表示された回数と、クリックして訪問された回数が、1桁まで細かく表示されるようになったのだ。

機能改善した[検索クエリ]レポートでは1桁の数値まで表示されるようになっている

より正確な数字を見られるようになったことは、キーワード分析にさらに役立つことにつながる。特に、ウェブマスターツールの検索クエリはSSL検索による「(not provided)」の影響を受けない唯一のツールなので、なおさらだ。

モバイル向け別サイトの「検索クエリ」の2つの改善
★★★★☆ スマホ検索の分析に役立ちそう (Google ウェブマスター向け公式ブログ)

こちらも、ウェブマスターツールの「検索クエリ」機能改善のニュースだが、モバイル向けサイトの話題だ。

モバイル向けに別のURLを提供しているサイトでのデータ表示が変わった(たとえばモバイル向けに m.example.com、デスクトップ向けに www.example.com といったサイト)。

変わったのは、具体的には以下の2点が表示されるようになったことだ。

  • モバイル向けページが携帯端末上のブラウザーの検索結果に表示された検索クエリ

  • リダイレクトスキップが発生した検索クエリ

「リダイレクトスキップ」とは、デスクトップPC向けのURLとモバイル向けのURLが異なる場合に、モバイルの検索ユーザーをモバイル向けページに優先的に誘導するグーグルの仕組み。モバイルユーザーをモバイル向けページにリダイレクトする構成のサイトでは、リダイレクトスキップの処理によって、リダイレクトを挟まずに直接モバイル向けページに着地させる。

これにより、ユーザーは「検索結果→デスクトップ向けページ→モバイル向けページ」と移動するのではなく、「検索結果→モバイル向けページ」と移動するので、アクセスにかかる時間が短くなるというわけだ。

これまではリダイレクトスキップが発生した検索はデスクトップ向けサイトの「検索クエリ」に表示されていたが、今回の改善により、モバイル向けサイトのほうの「検索クエリ」に表示されるようになったというわけだ。

このデータを表示するには、モバイルサイト側の「検索クエリ」で、フィルタを「携帯電話」に設定する。もちろん、モバイル向けサイトを所有者確認しておく必要があるし、リダイレクトスキップが正しく行われるためには、元記事のページでも解説されている「携帯端末に最適化されたウェブサイトの構築方法」に従っている必要がある。

「オリジナル = 質が高い」ではない
★★★★☆ あなたのサイトだけの「価値」を提供する (グーグル ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラム)

「価値のない質の低いコンテンツ」が理由でグーグルに手動で対策されたサイトの管理者が、公式ヘルプフォーラムに投稿した。

次のように状況を説明している。

他のサイトにはない、オリジナルのグーグルマップを使ったお店までのアクセスを紹介しています。

この相談に対するフォーラムメンバーの指摘は次のようなものだった。

価値が高いコンテンツとはなんでしょうか?
エステサロンに行きたい人にとって一番重要なことは何だと思いますか?
道順とかは重要なことではないですよね。

そして、その種のコンテンツというものは、その店を実際には何も知らなくても作れるわけです。
つまりオリジナルコンテンツであったとしても、オリジナルとしての価値が低いと言えます。

エステサロンに行く人にとってそのエステサロンはどんな特徴があるのか?
他のサイトから読み取れない情報があって初めて検索ユーザーの役に立つわけです。

上記の内容(アクセス方法)を「オリジナル」と解釈されているようですが、求められているのはページ内の「コンテンツ」に関するオリジナリティです。
グーグルマップを使うこと自体は問題ないですが、それがコンテンツ?かといえば無理があります。

たとえば、あなたが店舗を訪問した体験記やインタビューなどを掲載したりすれば、そればあなたしか書けない内容なので オリジナルコンテンツとみなされるのではないでしょうか?

上級者メンバーだけあって核心をついたアドバイスだ。

「オリジナルであること」がすなわち「質が高いこと」であるとは限らない。オリジナルであること、つまり他のサイトにはない情報を掲載していることは当然として、そこでしか得られない「価値がある」情報を掲載しているようなサイトを、グーグルは検索ユーザーに見せたいのだ。

悪徳ホームページリース商法との闘い
★★★★☆ 絶対にだまされないように (Yahoo!ニュース 個人)

「ホームページのリース」という見せかけの、詐欺まがいの事例を告発した記事。

SEO業界でも価値のないツールをリースすることで顧客をだます悪徳商法があると聞くが、中小企業や個人事業主をターゲットにした「ホームページリース商法」は、リース業界の注意喚起にもかかわらずなくなっていないようだ。

「ホームページリース商法」どんな手口なのか。リース会社が倒産し弁護士を名乗る人物も登場しながらも、契約者をさらにだまし続けようとするその悪質な手口を、こちらの記事で知ってほしい。

自社のホームページ運営やSEOに興味を持ち始めたビジネス仲間がいたら読むように勧めてもいい。

1年以上前にも「詐欺的な悪徳SEO業者の3つの事例」と題して悪質なSEO業者を告発した記事をピックアップしたことがある。

悔しいが、こうした悪徳業者が消滅することはないだろう。自衛するしかないので、こうした情報を多くの人に知ってほしいものだ

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掲載記事からピックアップ

重複コンテンツ関する記事と不自然リンクに関する記事を今週はピックアップ。

用語集
Googlebot / SEM / SEO / robots.txt / アップロード / アドワーズ / インデックス / キャッシュ / クロール / ダウンロード / リンク / 検索エンジン / 被リンク / 訪問 / 重複コンテンツ

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