国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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制作会社の人がやってしまいがちなSEO基本中の基本のミス など10+2記事(海外&国内SEO情報)

日本でもSSL検索が本格導入されて検索キーワードが取得できなくなった件も

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今週のピックアップ

制作会社の人がやってしまいがちなSEO基本中の基本のミス
★★★☆☆ SEO初級者は要チェック (SEO Imagination!)

SEOに重要な基本的要素で、ウェブ制作会社が大切なことを見逃して失敗しがちなことを指摘した記事。Webディレクターとしてサイトの制作に携わっていたときに発見したというもので、次の4つの失敗パターンを挙げている。

  1. titleタグにキーワードを入れない
  2. titleタグやmeta descriptionの重複を気にしない
  3. robots.txtやsitemap.xmlを設置しない
  4. デザインを優先して隠しテキストを使ってしまう

1つ目と2つ目は実際に多いと筆者も実感している。SEOとしては基本中の基本であるし、titleタグにキーワードを入れることと各ページにユニークなtitleタグとmeta descriptionタグを設定することは、ユーザーにページの内容を伝えるうえでも重要だ。

3つ目のrobots.txtとXMLサイトマップは大切ではあるが必須ではない。robots.txtはクロールをブロックするページがなくてファイルを設置しなくてもいい(または空っぽのrobots.txtを設置しておく)。XMLサイトマップは送信するに越したことはないが、現在のグーグルにはSEOに必須だとまでは言えない

4つ目は生半可にSEOを知っている状況で犯しやすい過ちだ。「検索エンジンを意識してページにキーワードを記述するのだがユーザーには見せないようにしておく」ことは、ガイドライン違反であることを認識しておこう。

このコーナーの読者にはSEOに取り組み始めたばかりのウェブ担当者もいることだろう。ここで取り上げた以外にも重要な基本項目はあるとしても、1つ目と2つ目、4つ目は確実に押さえておこう。3つ目はそれぞれの目的と設定方法を理解しておきたい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

検索キーワードが隠される(not provided)日本でも増加、SSL検索の本格導入で
★★★★★ 「キーワード取得不可」を表す (Google Japan Blog)

検索マーケ担当者やアクセス解析担当者を悩ませる、検索キーワード「not provided」の勢力が、日本でも拡大してきた。グーグルが、英語圏と同様に日本でもSSL検索を導入したのだ。

グーグルはGoogle.co.jp(日本向けグーグル)でウェブ検索をした場合に、グーグルアカウントにログインしているユーザーでは自動的にSSL検索になるようにしたことを発表した。このSSL検索は昨年10月に米グーグル(Google.com)で導入されたもので、今回すべての国と言語のグーグル検索に適用された形だ。

(not provided)

SSL検索が適用されたグーグルからの自然検索のトラフィックに関しては、アクセス解析ツールで分析しづらくなる。具体的には、グーグルの検索エンジンから来たことはわかるが、どんなキーワードで検索してサイトにたどり着いてきたかは調べられなくなるのだ。Googleアナリティクスでは検索キーワードで「(not provided)」としてレポートされる(詳細はこちらの記事を参照)。

グーグルは、SSL検索の影響は10%未満だろうと予測していた。自動的にSSL検索になるのはグーグルアカウントにログインしているユーザーだけだからだ。しかし実際には、サイトの種類によっては10%をはるかに超えることもある。SSL検索のデフォルト化が発表された3月6日から1週間の筆者のブログにおけるグーグル自然検索のnot providedの割合は、実に30%を超えている。Web担のサイトでは25%弱だったそうだ。サイトの性質から考えると、どちらのサイトもグーグルアカウントに常時ログインしているユーザーが多そうに思える。

SSL検索は、ユーザーの立場からするとプライバシーがより保護されるため歓迎できる。しかしウェブ担当者の立場からすると、キーワードが解析できなくなることは、かなり大きなデメリットとなってしまうのが悩みだ。

「not provided」で失われたキーワードを復元する方法
★★★☆☆ グッドアイディアだけど推測 (運営堂ブログ)

グーグル検索のSSL化によってGoogleアナリティクスで取得できなかった検索キーワードを取り戻す方法を、運営堂ブログさんが編み出した。

「not provided」のランディングページを調べ、そのページのコンテンツから検索キーワードを推測するというものだ。

ある程度の手がかりはつかめるかもしれない。とはいえ、そのページにトラフィックを呼ぶキーワードが限られていて容易に想像できれば有効な手段であるが、1つのページに数百のロングテールキーワードでトラフィックを集めるサイトではこの方法はうまく働かない。

一方カグアさんは、もう1歩進んだ分析としてグーグルウェブマスターツールとExcelの関数を使った方法を紹介している。Googleアナリティクスで取得てきなかった具体的なキーワードが分かる。しかしそれとて失われたキーワードを100%復元できるわけではない。

やはりnot providedは、ウェブ担当者には痛恨の一撃だ

グーグルウェブマスターツールとGoogleアナリティクスを使うとペナルティを受けやすい?
★★★★★ そんな馬鹿な (無料SEO対策のススメ)

グーグルウェブマスターツールやGoogleアナリティクスは、情報がグーグルに漏れてしまうから使わないほうがいいのですか?

こんな質問に対する回答を竹内氏が記事にしている。

結論としては、「使わないほうがいい」なんてことはまったくなく、ウェブマスターツールもアナリティクスも絶対に使うべきツールである。

この質問を抱いた理由というのが「Googleに不正がバレる」からというのだ。こんな思考のSEOこそが「終わっている」だろう。竹内氏も次のように言っている。

もうGoogleにバレないようにSEO対策するという考え方がNGだと思っています。

ウェブマスターツールやアナリティクスでしか得られないSEOに役立つ情報がごまんとある。不正によるリスクをかかえつつ、有用なツールを利用できないサイトを運営するなどということは馬鹿げているとしか思えない。

とはいえ実際に、「グーグルに情報を漏らさないために、ウェブマスターツールやGoogleアナリティクスを使うべきではない」とアドバイスするSEO業者やコンサルタントが存在する。こういうことを言うということは、その人はスパムを行いグーグルを敵にしている証拠なので、もしかしたら「使わないほうがいいですか?」と聞くのはいい判断方法かもしれない。まっとうSEOサービスを提供できないだろう相手を見つけられるのだから。

“最新”のグーグルSEO 5か条
★★★★☆ 正確には“いつでも通用する”SEO (パシのSEOブログ)

パシのSEOブログの竹内氏が「今のグーグルのSEOで大切だと思うこと」と題して次の5項目について語っている。

  • 意味ある被リンクを増やす
  • Googleに見られても問題ないリンク元を作る
  • 成果を焦ってリスクを取り過ぎない
  • 特定のキーワードに依存しない
  • ユーザーに好まれるサイトにする

「SEOテクニック的な話ではなく、精神論的な話になっていきます」と断っているが、どれも理解して実践できないとSEOに成功しない考え方ばかりだ。ぜひとも読んでほしい。

竹内氏は「それでもまだ大半の人が、『何言ってんのお前!?』と感じると思います」と書いているが、そんなふうに反応する人こそが「何言ってんのお前!?」の対象になるのだろうと筆者は思う。

用語集
Google Webmaster Central / Googleアナリティクス / SEM / SEO / XMLサイトマップ / meta description / meta keywords / metaタグ / robots.txt / アクセス解析 / アドワーズ / インデックス / クロール / スニペット / ユーザビリティ / リンク / 検索エンジン / 自然検索 / 被リンク

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