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3月コアアップデート分析にみる、Google検索「一次ソース」「公式」優遇の傾向【SEOまとめ】

Google検索での順位の傾向が変わってきたようだ。3月のアップデートで、「公式」「一次ソース」「権威」が強くなり、ソーシャルやUGCの露出が大幅に低下したのだ。リリー・レイ氏による「前例のないYouTube変動」「UGCの衰退」「一次情報源へのシフト」「アグリゲーターをスキップ」などの分析が見逃せない。

鈴木 謙一[執筆]

7:05

Google検索での順位の傾向が変わってきたようだ。3月のアップデートで、「公式」「一次ソース」「権威」が強くなり、ソーシャルやUGCの露出が大幅に低下したのだ。リリー・レイ氏による「前例のないYouTube変動」「UGCの衰退」「一次情報源へのシフト」「アグリゲーターをスキップ」などの分析が見逃せない。

それ以外にも、ゴールデンウィーク明けの脳みそを刺激する情報を揃えている。「ゼロクリック検索を生き残る17種類のコンテンツ」「リリー・レイ氏がSEOの質問にひたすら答えた」「渡辺隆広氏によるSEO教育の真髄」「生成AIがネットに与えた影響」などなどなどなど、2ページ目も含めてどの記事も見逃せない。

  • 3月コアアップデート分析にみる、Google検索「一次ソース」「公式」優遇の傾向
  • AIによる検索ゼロクリック時代でも勝ち残る17種類のコンテンツ
  • SEOプロのリリー・レイ氏がSEOのどんな質問にも答えた
  • 渡辺隆広氏が説くSEOの本質と30年の教え ―― 手法ではなく「考える力」を
  • AI生成テキストがインターネットに与える影響を有名大学が共同調査
  • 「戻るボタンで広告」がグーグル検索のペナルティ対象に
  • クリックする割合が2倍に増加! お気に入りのメディアを優先的に表示させる「優先ソース」が日本語にもリリース
  • SCパフォーマンスレポートが1年近くも間違ったデータを提供していた
  • スパムレポートは手動対策の決定にも利用する←グーグルが方針転換(あるいは正直になった?)
  • グーグル、Geminiアプリのパーソナルインテリジェンスを日本でも提供開始
  • Google検索担当VPが語る、キーワード検索から会話型AI検索への大転換
  • AIのための構造化データはどこまで必要か? Google-ExtendedブロックはAI OverviewsやAI Modeには影響しないのか?

今週のピックアップ

3月コアアップデート分析にみる、Google検索「一次ソース」「公式」優遇の傾向
ファーストパーティ修正が顕著 (Amsive) 海外情報

グーグルの2026年3月コアアップデートでの「勝者」と「敗者」の分析結果を、リリー・レイ氏が公開した。全体の傾向をわかりやすくまとめると、次のような性質をもつアップデートだったということだ:

  • 「ファーストパーティ」「ブランド公式」「権威あるソース」が強くなるという著しい変化があった。レイ氏は全体的な方向性を「一次ソース改善」だと表現している。

  • 対照的に、ここ数年間にわたって検索結果を席巻してきたアグリゲーター、ソーシャルメディアプラットフォーム、ユーザー生成コンテンツ(UGC)の露出は大幅に低下した。

分析結果の主要点をまとめる。

前例のないYouTubeの変動

トラフィック分析ツールSISTRIXのビジビリティポイント(検索結果での露出を示す)において、YouTubeは、過去最大の個別損失となる567ポイントの急落を経験した。ただしこれは主に、3月上旬の急上昇以前のレベルへと戻る「修正」としての性格が強かった。

UGCの衰退(と一部回復)

Reddit・インスタグラム・Xは、当初大きく落ち込んだ。しかし、ロールアウト後数週間のデータによれば、Redditは部分的な回復を見せた。これは、2023年〜2025年の「UGC爆増」をグーグルが引き戻しつつも、これらのプラットフォームは依然として不安定であり、アップデート後の再調整が続いていることを示している。

アグリゲーター対オペレーター

旅行・求人分野においてグーグルは、他者の情報を一覧表示するサイト層を飛び越えて、一次ソースにトラフィックを流す方向に動いた。

  • 勝者: 個別ホテルブランド(ヒルトン、ウィンダム)、航空会社、空港のウェブサイト(JFK、ラガーディア)
  • 敗者: Booking.comやTravelocityなどのオンライン旅行代理店(OTA)や、Zip Recruiterのような求人ボード

「視聴先案内」レイヤーの壊滅

「どのプラットフォームでストリーミングを閲覧できるか」をユーザーに伝えることを主目的とするエンターテインメント系パブリッシャー(JustWatch、On TV Tonight、Rotten Tomatoesなど)は大きな損失を被った。グーグルは現在、コンテンツを実際にホストするネットフリックスやスポティファイ、アップルのようなプラットフォームを優遇している。

健康・金融: 一次情報源へのシフト

これまで力をもっていた権威ある消費者向け健康情報パブリッシャーでさえ低下が見られた(Cleveland ClinicやWebMDなど)。その代わりにグーグルが優遇したのは、国立衛生研究所(NIH)、食品医薬品局(FDA)、世界保健機構(WHO)のような一次情報源だ。

金融分野でも同様に、政府ドメイン名やブランド直営の発行体(アメックス、IRS)が伸びた一方、アフィリエイト主体の比較サイト(Nerd Wallet、Credit Karma)は露出を失った。

百貨店よりも中価格帯ブランドが優勢

小売分野では、中価格帯のモールブランドやアウトレットサイト(Coach、GapFactory、Abercrombie)が、数年来の下降傾向が続く従来の百貨店(Macy's、Nordstrom)を上回るという明確なパターンが浮かび上がった。

政府機関の伸びの背景にある重要な示唆

「情報源に直接アクセスさせる」というシグナルが最も明確に表れているのは、国立公園局(NPS)、国勢調査局(Census Bureau)、労働統計局(Bureau of Labor Statistics)などを含む.govドメイン名の一貫した成長だ(全カテゴリにわたる)。グーグルが「ジャーナリズムとしての報道」や「アグリゲーターのまとめ」よりも一次ソースの権威を優先していることを示唆している。

SEO戦略の転換

今回のアップデートは、従来のSEO最適化がもはや十分な競争上の優位性にはならないことを示している。成功するためには、「トランザクション機能」「独自資産」「情報を読む以上の実用的な理由をユーザーに与える検証済みの専門性」など、より強力なプロダクト体験が求められる。

◇◇◇

もちろん、この分析は「米グーグル」「英語の検索」を対象としたものなので、日本の環境にそのまま当てはめることはできない。それでも、「一次情報・公式」や「そこでしか提供できないコンテンツ」を重視する傾向は日本でも強まっているように感じる。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

グーグル検索SEO情報①

AIによる検索ゼロクリック時代でも勝ち残る17種類のコンテンツ
AIがマネできないコンテンツやブランド力ほか (Zyppy SEO) 海外情報

米国の著名なSEOコンサルタントであるサイラス・シェパード氏が、「グーグル検索のゼロクリック時代を勝ち抜く17個のコンテンツタイプ」をまとめた。過去の検索システムアップデートでの勝者・敗者やランキングシグナル、現在のトレンド、これまでの知見などから総合的に判断したものだ。

17個のコンテンツタイプは次のようなものだ。

最強コンテンツタイプ(最も将来性が高い)

  1. 自社で保有するオーディエンス: 自社で管理できるチャネル(メール、アプリ、SMS)を構築する。人々が受け取ることを自ら選ぶコンテンツにより、指名検索とリピート流入を促進することが重要

    ※Web担編注 コンテンツの種類というよりは戦略
  2. トランザクションページ: ユーザーがアクションを完了するページ(購入、予約、登録)。「抵抗のないUX+信頼シグナル+明確な意図との一致」が重要

  3. 独自調査: 自社独自のデータ、調査、ベンチマーク。「独自データセット+優れたビジュアル+引用しやすい洞察」により被引用を獲得することが重要

  4. UGCコミュニティ: フォーラム、ディスカッション、ユーザー生成型Q&A。「大規模+リアルな体験+積極的なモデレーション+ニッチへの集中」が重要

  5. クリエイター動画・ポッドキャスト: 認知されやすいクリエイターやフォーマットを軸にしたコンテンツ。個性と継続性により、ユーザーがトピックを検索するだけでなく「あなた自身を検索する」ことが重要

  6. 詳細なレビューとテスト: 実際に手を動かした製品分析。「独自テスト+比較+証拠(写真、データ、方法論)」が重要

  7. ブランドページ: 会社概要、ポリシー、著者プロフィール、信頼性を示すページ。「明確さと透明性により、E-E-A-Tとエンティティ理解を強化」することが重要

そこそこ強いコンテンツタイプ(重要だが補助的)

  1. ツールと計算機: ユーザー入力によってタスクを完了できるインタラクティブツール。「本当に役立つ機能であり、AIがマネしにくいこと」が重要

  2. ディレクトリとデータベース: 厳選された一覧(ツール、企業、所在地)。「独自データ+鮮度+フィルタリング+並べ替えの有用性」が重要

  3. 専門家の視点: 意見、分析、コメンタリー。「本物の専門性と、ありきたりな見解ではない独自の切り口」が重要

  4. テンプレート(ひな型): ダウンロード可能または再利用可能なフレームワーク。チェックリスト、キャンバス、システムなど「時間を節約する、または行動を可能にするツールや機能」であることが重要

  5. ケーススタディ: 現実世界での成果とプロセス。「測定可能な成果と詳細な手順(単なる宣伝ではない)」が重要

  6. 独自報道: 新情報や独占情報を含むニュース。「スピード+深さ+情報源へのアクセス」が重要

  7. サポートとドキュメント: ヘルプセンター、APIドキュメント、チュートリアル。「網羅性と明確さ」により、標準的な参照情報になることが重要

弱いコンテンツタイプ(生き残るには引き上げが必須)

  1. ガイドと解説: 「やり方」や「〜とは」系のコンテンツ。有効なのは、「非常にニッチで、経験に基づいている」場合や、「独自データ/ツールで強化されている」場合のみ

  2. FAQと用語集: 定義や簡潔な回答。有効なのは、「権威ある情報源(ブランドへの信頼)である」場合か、「より大きなエコシステムの一部である」場合のみ

  3. リストとまとめ記事: 「おすすめツール」「トップX」。有効なのは、「実際のテスト+透明な評価基準+ニッチなターゲティング」がある場合のみ

シェパード氏による勝者と敗者を分ける要因をごく簡潔にまとめるとこうなる:

  • 勝てるコンテンツ:
    • 「データ」「体験」「ツール」などでオリジナルの価値を加える
    • 「コミュニティ」「ブランド」「独自情報」で参入障壁を築く
    • 学習だけでなく「タスクの完了」を可能にする
    • 自ら需要を生み出しブランド力で引き付ける
  • 負けるコンテンツ:
    • AIに要約されやすい、ありきたりな内容
    • 一次体験がない
    • 差別化も有用性もない
★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

SEOプロのリリー・レイ氏がSEOのどんな質問にも答えた
やっぱりAI検索系の質問が多い (Reddit) 海外情報

米国屈指のSEOコンサルタントであるリリー・レイ氏が、ユーザーからのどんな質問にも回答するAMA(Ask Me Anything)をReddit(レディット)で実施した。レイ氏が回答した質問とその回答をまとめる。

ゼロから始めてオンラインで収益を得る方法

  • 焦点を絞る: 特定のスキルセットを1つ選ぶ(たとえば、メールマーケティング、Canvaデザイン、AIトレーニング、ショート動画編集、ローカルSEOなど)

  • 認知度を高める: ワークフロー、事例研究、業界ニュースなどへの「鋭い見解」を発信して専門性を示す

  • プラットフォームを絞る: ターゲット層がいる場所(TikTok、YouTubeショート、レディット、リンクトイン、Medium、Substack、Threadsなど)で積極的に活動する

  • オーガニック成長: 「売り込み」よりも「有益な情報提供」を優先する。信頼が自然なリンクや言及につながる

AIエージェント型ウェブへの備え

  • ユーザーファースト: AIエージェントは「人間がすでに有益・信頼できると判断しているコンテンツ」に引き寄せられる可能性が高い

  • 新興プロトコル: MCP、UCP、WebMCP、プロダクトフィード最適化といった新しいプロトコルや技術に慣れ親しんでおく

  • 実行可能なデータ: WebMCPを活用し、「検索」「予約」「見積もりリクエスト」「チェックアウト」など具体的なアクションをAIエージェントに公開する

  • データの整備: 「在庫」「価格」「配送」のデータを、機械が処理しやすい形式に構造化する

  • ツール: WordLiftを推奨する。理由は、ナレッジグラフへの注力と、無料のAgentic AI監査ツール

AIによる混乱から最も安全なウェブサイト

  • 直接訪問: ユーザーが直接訪れるサイト(Amazon、YouTube、Reddit、X、Threads、LinkedIn、Substack、Discord)

  • 本物のコミュニティ: リアルな人間のやり取りと「真の視点」を中心に構築されたプラットフォームが最も強固

AIは信頼関係を築くことも、活発なコミュニティに参加することも簡単にはできないため、こうしたサイトが持つ特色はAIに対する参入障壁となる。

AI向けSEO/AEOの指標

Search Consoleのレポートは最近一貫性を欠いている。信頼できるKPIには次のようなものがある:

  • コンバージョンと収益(AI検索経由の自己申告訪問者を含む)
  • ログファイル分析によるAIエージェントのコンテンツ利用状況の把握
  • WAIKAYなどのツールを使い、AIの回答における「トピカルプレゼンス」と情報の正確性の監視
  • LLM内でのシェア・オブ・ボイスとブランドセンチメント

AI専用の施策

  • llms.txt: リスクが低く手間もかからない実験だが、現時点では「必須」の優先事項ではない

  • Markdownファイル: Markdown版ページをAIクローラー別途配信することに対しては懐疑的。最新のAIはすでにHTMLを理解している。ただし、CloudflareのMarkdown for Agentsは優れたアプローチだといえる(別途作るのではなく、その場でHTMLをMarkdownに変換するため)。注意点は、人間とは異なるコンテンツをAIに提供する「クローキング」は避けること。また、プロンプトインジェクションを狙うコンテンツは避けること(すでにClaudeなどのモデルではそうした仕掛けを検出して警告している)

AI Overviewsについて

  • 成功と評判のギャップ: ヘビーユーザーには嫌われているものの、「AIOは、新機能としては出だしから最も成功したものの1つ」だとグーグルは主張している

  • 精度の問題: ニューヨーク・タイムズの調査でエラー率9%が判明し、これは1日あたり2億5200万件の誤回答に相当する
  • データの空白: BBCの実験を受け、確度の高いデータが不足している場合にAIOが表示されないよう対策をグーグルは進めているとされる
  • 進化: 将来のバージョンは広告をより適切に統合するため、外部リンクを増やした「ウェブガイド」のような形になる可能性がある

AI検索での露出を高める最善の戦略

  • オーガニック順位が最重要: AI検索に表示される最善の方法は、関連クエリでオーガニック検索上位に表示されることである

  • マルチチャネル拡散: 「ソーシャルメディア」「ポッドキャスト」「イベント」などで調査・研究を発信し、権威性を強化する

  • 近道を避ける: 「プロンプトインジェクション」「大量生成AIコンテンツ」「構造化データの不正利用」は、リスクが高く裏目に出る可能性がある

E-E-A-T監査と計測

  • 具体的なツール: SparkToro、BuzzSumo、Sprout Social、Ahrefs、HotJar、Screaming Frog、Lumar、DiffbotなどのNLPツール

  • 誤解の解消: E-E-A-Tは「単一のスコアやランキング要因」ではない。数万ものシグナルが関与している概念だ

  • ROIの指標: E-E-A-Tを測る指標としては、「講演依頼」「インタビュー依頼」「業界の賞を獲得」「他者からの自然な推薦」などがある

◇◇◇

レイ氏の見解で特に気にかけてほしいのは、AI時代でも本質は変わらず「信頼・専門性・ブランド」が最重要だと強調している点だ。短期的なテクニックよりも、長期的な価値構築が勝つという現実的な示唆がある。

すでに、SEOは「テクニック」ではなく、「ブランディング」「マーケティング」「広報」の領域と混ざり合っているのだ。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

渡辺隆広氏が説くSEOの本質と30年の教え ―― 手法ではなく「考える力」を
「その提案の意味は?」という問い (株式会社JADEブログ) 国内情報

渡辺隆広氏と彼の元弟子たちが登壇したJADEconのセッションレポートを紹介する。このセッションでは、「渡辺SEO学校」の30年にわたる遺産をテーマにディスカッションが交わされた。

渡辺SEO学校の中核となる哲学は、「魚を与える」(戦術)から「釣り方を教える」(思考力)へ、さらには「そもそも魚は必要なのか」(ビジネス価値)を問うことへと焦点を移すものだった。検索環境がPCからAIへと変化した現在においても、SEOで成果を上げるための根本的な要件は、「ビジネス目標」「ユーザーの意図」「検索の歴史的パターンへの深い論理的理解」にあるという点が強調された。

ディスカッションのキーポイントをまとめる:

  • 制約を通じた「思考力」の鍛錬:
    渡辺氏は、朝8時から30分以内にSEOディスカッションを完了させるといった高負荷の演習を活用した。これは直感を養い、固定観念を打破し、即時に価値を生み出す創造的な思考に集中させることを目的としていた。

  • 「ビジネスファースト」の診断アプローチ:
    東京ディズニーランドや警察庁といった型破りなターゲットへのSEO提案を課すことで、サイトの存在意義を定義することを強いた。これにより「テンプレート思考」を防ぎ、実際のビジネス構造に沿ったSEOの立案が求められた。

  • 感情ではなく論理の厳密さ:
    元研修生たちは、渡辺氏のフィードバックは感情的なものでは一切なく、徹底して論理的だったと語った。「この提案に意味はあるか?」という繰り返される問いは、インパクトの大きいタスクを優先させ、クライアントの成果につながらない「無意味な」SEO業務を切り捨てることを促した。

  • 一次シグナルとしての「検索者行動」:
    セッションにおける重要な洞察として、「人に評価されるサイト」から「人に評価されサイト」への視点の転換が挙げられた。これは、検索エンジンが良質なコンテンツを単に「好む」のではなく、ユーザーがすでに残した測定可能なアクションやシグナルに反応しているという点を反映している。

  • 戦略的ロードマップとしての歴史的文脈:
    初期の検索エンジンからパンダアップデート・ペンギンアップデートに至る検索の歴史という「線」を理解することで、AIやAI Overviewsを危機ではなく進化として捉えられるようになる。これにより、場当たり的な対応を避け、より地に足のついた長期戦略を描くことが可能になる。

  • 「エージェンティック・コマース」への懐疑:
    渡辺氏は、「購買における最終決断をAIが完全に代替するとは考えにくい」と疑問を呈した。在庫切れの「炒飯450g」の代わりにAIが提案したのが「ブルーベリー15袋(500g)」だったというエピソードを紹介し、人間は常に自分自身で選択肢を確認・比較したいと考えるものだと主張した。

  • 「暗黙の」SEOギャップ:
    研修生たちは、自分たちが「当たり前」として身につけてきたこと(ユーザーファーストで、ビジネスに沿ったSEO)が、業界では実は稀であると気づかされた。多くの代理店は、そのキーワードがクライアントの実際の収益に貢献するかどうかを理解しないまま、検索ボリュームだけを追い続けている。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

AI生成テキストがインターネットに与える影響を有名大学が共同調査
意味的な多様性の低下や過度にポジティブで均質な表現 (Imperial College London, Internet Archive, Stanford University)海外情報

AI生成コンテンツの爆発的な増加がオンライン上の言論をいかに変容させたかについて検証した調査結果を、有名大学が発表した。インペリアル・カレッジ・ロンドンとスタンフォード大学の研究者らがインターネット・アーカイブの協力を得て行ったものだ。

注目したい発見を抜き出す:

  • ChatGPT登場以前の2022年末より前には、AI生成コンテンツはほぼ存在しなかった。

  • 2025年半ばまでに、新規ウェブコンテンツの35%がAI生成またはAI補助によるものと判定された。

  • AI生成サイトは、人間が執筆したサイトと比較して意味的類似度が33%高いことが示された。これは、AIの普及に伴い多様な視点や独自のアイデアの幅が縮小していることを示している。

  • AI生成コンテンツは、人間が執筆したテキストと比較してポジティブ感情スコアが107%高いことが判明した。AIコンテンツがしばしば「人工的に明るい」印象を与え、無難にまとめられているという傾向を裏付けた。

  • 「AIの普及」と「事実誤認の発生率」との間に統計的に有意な相関は見られなかった。AIによるハルシネーションの増加を調査参加者の75.1%が懸念しているにもかかわらず、データ上では裏付けされなかった。

  • 調査参加者の83.0%の人々が同意しているにもかかわらず、「均一な文体への有意な移行」をデータは示さなかった。

  • 「AIコンテンツが外部ソースへの外部リンクの密度を低下させる」という証拠は見られなかった。

  • 「AIコンテンツが長文化する一方で意味的密度が低下している」という傾向は確認されなかった。

ChatGPTを皮切りに生成AIが手軽に利用できるようになり、AI生成コンテンツが短期間に急増した。しかし、SEOの観点では、AI生成コンテンツの増加そのものよりも、「意味的な多様性の低下」や「過度にポジティブで均質な表現」が検索品質に与える影響に注目したい。

今後は、単にAIを使うかどうかではなく、独自の一次情報、専門性、具体的な経験をどれだけ加えられるかが、検索評価とユーザー信頼の差になりそうだ。

なお、調査方法の概要は次のとおり:

  • 代表的なウェブサンプリング: Wayback Machineを活用し、2022年から2025年の間に公開されたウェブページの層別サンプルを分析することで、パブリックインターネットの均一ランダム抽出に近い形でデータを取得
  • 検証済みAI検出: 主要な4つの検出モデルをベンチマーク評価し、様々なテキストの長さ・言語・モデルバージョンにわたって高い信頼性を持つPangram v3を採用
  • 一般認識のベンチマーク評価: 853名の米国成人の層別サンプルを対象に調査を実施し、AIの影響に関する一般的な認識を実際のウェブデータと比較
  • 統計的検証: ピアソン相関係数およびp値を用いて6つの主要仮説を検定し、オンライン言論における実測可能な変化と、広く普及している誤った認識とを区別
The Impact of AI-Generated Text on the Internet (Dolezal, Jonas and Alam, Sawood and Graham, Mark and Bohacek, Maty, 2026)
★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

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