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Googleのコアアプデで検索順位が急激に下がったら? SERPの変動に対処する方法8つ(後編)

この記事では、SERPや表示順位の変動を引き起こす問題と対処法について解説している。後編では「インデックス化の問題」「アルゴリズムの変更やペナルティ」などについて紹介する。
この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。→まず前編を読んでおく

SERPが変動する8つの原因と、変動に対処してキーワードに対する順位を維持する方法(続き)

この記事では、SERPや表示順位の変動を引き起こす問題と、そうした問題に対して推奨される解決策を詳しく見ていく。SERPや表示順位の変動を引き起こす原因として、一般的に次の8つが挙げられる:

  1. 検索意図の混在と、多様なSERP
  2. 難易度の高いキーワード
  3. 競争の激しい市場
  4. 話題のトピック
  5. インデックス化の問題
  6. グーグルによるSERPのA/Bテスト
  7. アルゴリズムの変更やペナルティ
  8. カニバリゼーション

前編では、3つ目の原因「競争の激しい市場」まで解説した。後編となる今回は、残りの5つの原因を解説しよう。

原因4 話題のトピック

これについて説明するために、トピックと深い関連のある例を見てもらおう。最近、「King Charles」(チャールズ国王)というキーワードの検索ボリュームが増えた。戴冠式が行われたばかりであることを考えると、それも当然だ(戴冠式は2023年5月、元記事は2023年7月)。

しかし、国王になる前の「King Charles」というキーワードは、犬種(キング・チャールズ・スパニエル)に関するものが多かったのだ(まだ国王に即位していなかったのだから当たり前だが)。検索意図が変化したことがわかるだろうか?

「King Charles」(チャールズ国王)の検索結果

時には、話題のトピックによって特定のキーワードへの注目が侵食されてしまうことがある。そのため、次のどちらかを選択する必要がある:

  • そのキーワードの意図を取り戻すまったく新しいSEO戦略を打ち出す
  • 取り組みを続ける価値があるかどうかを判断する

[対処法]話題のトピックに関するSERPの変動に対処する方法

代わりにロングテールキーワードに投資して、特定のキーワードが奪われるのを回避しよう。ロングテールキーワードは、より広範にわたる一般的なキーワードより検索ボリュームは少ないが、その背後にあるオーディエンスの意図ははるかに具体的だ。

たとえば、次の2つを比較してみる:

  • 「healthcare IT」(ヘルスケア IT)
  • 「how do I use technology to manage healthcare」(テクノロジを使ってヘルスケアを管理する方法)

「キーワード単体で検索する人」と「長いフレーズで検索する人」を比べると、長いフレーズで検索する人のほうが、より具体的な回答を求めているのがわかる。ロングテールキーワードを追求する場合は、短いヘッドキーワード(検索ボリュームが多いキーワードのことで、ビッグキーワードとも言う)から長いフレーズに焦点を移す価値があるかどうかを判断しよう。

このアプローチでは、オーガニック検索トラフィックのボリュームが減少する可能性があることに注意してほしい。その一方で、クリック率とコンバージョン率は上がるはずだ。というのも、検索で君のサイトを見つけた人は、君が提供する製品やサービスを欲しがるからだ。結局のところ、ロングテールに注力すれば、SEOによる売上は増えるだろう

原因5 インデックス化の問題

ここからは、よりテクニカルなSEOの課題に入ろう。オンページSEOは申し分なく、コンテンツも適切なキーワードに合わせて十分に最適化されているサイトであっても、結果(検索順位)が伴わない場合がある。

その場合は、サイトに技術的な問題がある可能性が高く、インデックス化の問題がSERPの変動を引き起こしている可能性がある。

[対処法]インデックス化の問題によるSERPの変動に対処する方法

この課題を解決する第一歩は、ツールを使って監査することだ。たとえば、Google Search ConsoleやMoz ProのSite Crawlが思い浮かぶが、その他のSEOツールでも問題ない。適切にインデックス化されていないページを特定して、検索エンジンにおかしな状態でインデックスされないように対処できる。

これらの技術的な問題は通常、次のときに発生する:

  • サイトの移行
  • ページの最適化
  • サイト構造の変更

ここ最近にこうした技術的なアップデートを実施した場合は、問題を解決する最善の方法について開発者と相談してほしい。

原因6 グーグルによるSERPのA/Bテスト

SERPが変動する直接の原因が、君のSEOやビジネスモデルとはほとんど関係ないこともある。一定の期間、グーグルが特定のSERP結果に表示されるコンテンツを見直しているだけにすぎない。

これが特に頻発するのは、特定の検索キーワードで話題のトピックが現れたときだ。それをまさに実証した例が「ChatGPT」というキーワードである。2022年の公開以来、人工知能(AI)のアルゴリズムがコンテンツ制作に与える影響について、膨大な数のニュース記事が書かれている。

そうしたニュース記事は、それぞれが新たな市場サービスに関する最新のトレンドについて取り上げているため、検索順位のオーソリティは高くなる。新たな情報が発表されると、グーグルはオーディエンスが最も関連性の高い情報を受け取れるように、独自のSERPパラメータでA/Bテストを実施していた。

[対処法]グーグルによるSERPのA/Bテストを受けたSERPの変動に対処する方法

最善の方法は、Googleアナリティクスを使って検索順位をモニタリングすることだ。3か月~6か月の期間でキーワードに対する表示順位の平均を記録し、変動がパフォーマンスに与える影響を評価しよう。

  • 大きな変化に気づいたら、それは適切なキーワードに対するオーソリティを取り戻すためにサイトのコンテンツを最適化する必要があることを示すシグナルだ。

  • 影響が小さい場合は、静観するにとどめておけばいいだけかもしれない。変化を注意深く観察し、グーグルの検索結果で上位に返り咲けるか見守ろう。

また、アナリティクスのデータをチェックし、ユーザー体験(UX)が下降の原因になっていないかどうかを判断することも忘れないでほしい(たとえば、直帰率や離脱率を見て、人々がサイトを訪問後すぐに離脱していないかどうかを確認しよう)。

※Web担編注 対処として「コンテンツを最適化する」という行動を示しているが、その前提条件に「3か月~6か月というある程度長い期間にわたって計測し、それでも変化が大きかった場合」がある点に注意してほしい。

計測の期間を長めにとることで、グーグルによる一時的なA/Bテストの影響を除外できるという意図だと思われる。

後半のUX改善はA/Bテストと関係なく対処すべきことだ。しかしグーグルのA/Bテストが「ユーザー体験」に関するものであれば、こうした対応も重要となっていく可能性がある。

原因7 アルゴリズムの変更やペナルティ

グーグルなどの検索エンジンは、検索エンジンの表示順位決定アルゴリズムの大幅な変更を定期的に発表する。こうしたアップデートの内容には、次のような幅がある:

  • 検索エンジンがサイトをインデックス化して順位を決定する方法全体の性質を変えるもの(例:パンダアップデート
  • SERPがそれほど永続的に変動するわけではないアルゴリズムの微調整

毎回のアップデートの内容が上記のどちら寄りなのかは、都度自分で把握するしかない。その手段としては、次のようなものがあるだろう:

  • 検索エンジンのアルゴリズムアップデートについてソーシャルメディアで話題になっているトピックに気づいたら、最近の変更について議論しているスレッドを探す。

  • 普段からMozのグーグルアルゴリズムアップデートページをチェックしておく。

このようにしてアップデートの内容を把握しておけば、「自分のサイトに問題があるのか」「それともアルゴリズムのアップデートによって誰もが影響を受けているのか」を判断できるようになる。

例を示そう。次に示すのは、AIで生成したコンテンツを使いすぎたせいでマイナスの影響を受けたサイトに関するやりとりだ:

【投稿者】2022年1月の時点でトラフィックが月に15万件あったサイトのSEOについて問い合わせがあった。最近になって月5000件ほどに減少していたとのことだ。

調べてみたら、コンテンツがフェイク(不確か)の可能性99%という判定だった。

【コメント】AIで生成してるのは、1ページとか1記事だけ? それともサイト全体? トラフィックの減少についても、特定のページだけ? それともサイト全体?

ペナルティがどう影響するのか知りたい。

【投稿者】数千ページにわたって、文章のほとんどをAIで書いていた。

この例で重要なことは、AIを使ってコンテンツを書いたとしても、それだけでペナルティを受けるわけではないが、それも程度問題であり、スパムと見なされればポリシー違反になるということだ。リンク先のページに、次の記載があることでわかる:

自動生成コンテンツに関し、Google は一貫したガイダンスを提示してきました。検索結果のランキング操作を主な目的として、コンテンツ生成に自動化(AI を含む)を利用することは、スパムに関する Google のポリシーに違反します。

[対処法]アルゴリズムのアップデートやペナルティによるSERPの変動に対処する方法

アルゴリズムのアップデートそのものについて、少し調査してみよう。具体的にどの機能が新しいアルゴリズムの影響を受けているのかがわかれば、サイトにどのような影響があるかについて理解を深められる。

次のようなパフォーマンスに影響を与えるサイトのテクニカルな問題が見つかるかもしれない:

  • サイトの読み込み速度
  • トピックのオーソリティ
  • ドメインオーソリティ
  • 被リンクの質
  • その他

また、Google Search Consoleに戻ってサイトの監査を実施し、具体的に何か負荷になっている問題がないか確認することも忘れないでほしい。元凶を見つけて抹消し、「グーグルの監獄」から脱出しよう。

原因8カニバリゼーション(食い合い)

ある意図の検索キーワードを狙って、似たような見出しのコンテンツを量産している場合がある。こうしたやり方は、適切なキーワードで上位表示するべきコンテンツについて、検索エンジンを混乱させている可能性がある。

そのような場合に出てくるのが「コンテンツのカニバリゼーション(共食い、食い合い)」という概念だ。これは同じキーワードに対して複数のページが表示される可能性があることを指し、グーグルもどのページを表示するべきか判断できなくなる。

これに格好の例は、あるCMSブランドが「headless CMS」(ヘッドレスCMS)というキーワードで上位に表示させようとしている場合だ。この企業は「headless CMS」というフレーズを次のような場所で使用した。

  • トップページ(製品の説明
  • 「blog/what-is-headless-cms」というURLのブログ(このトピックに関する洞察に満ちた記事)
  • 「blog/headless-cms-advantages」というURLのブログ(同じテーマに関する2本目のソートリーダーシップ的な記事)

問題は、複数のページで同じようなトピックを取り上げていたため、キーワードに対するこれらのページの順位が絶えず変化していたことにある。

[対処法]カニバリゼーションによるSERPの変動に対処する方法

サイトのキーワードマップを作っておいて、新しいページを作成する際は必ずキーワードマップを参照しよう。キーワードマップは、包括的なトピックに関するさまざまなウェブページを構築して関連付けるのに役立つ「信頼できる唯一の情報源」(Single Source of Truth:SSOT)にする必要がある。

重複コンテンツを作ったり、複数のバリエーションのコンテンツで同じような検索キーワードをターゲットにしたりしていないことを確認しよう。常に構造化して整理し、グーグルのアルゴリズムアップデートからマイナスの影響を受けないようにすることだ。

公開しているコンテンツ同士でカニバリゼーションが発生していたら、同様に回避すべきケースとして、次のどちらかを検討しよう:

  • 複数のページを1つにまとめる
  • 検索結果に表示させたい主要なページにリダイレクトする

SERPの変動に対処するには: 慌てずに、データを見直し、確信を持って最適化しよう

キーワードに対する表示順位が急に下がったことに気づいたとき、君にできる最善のこととして覚えておいてほしいのは、慌てないということだ。時間をかけて状況を分析し、根本的な原因を突き止めよう。

慌てて最適化しても何の役にも立たないし、効果をもたらすどころか害になることさえある。データの波に飛び込んでみれば、適切な変更が(ある場合は)どのようなものかがわかるだろう。船の針路を元に戻すため、最善策を打ち出して全速力で前進しよう。

重要なキーワードに対する表示順位を維持できれば、SEOのパフォーマンスも常に効果を発揮できるし、ひいては常に多くのコンバージョンを獲得できる。

用語集
CMS / Googleアナリティクス / SEO / SERP / UX / インデックス / オーガニック検索 / クリック率 / コンバージョン / コンバージョン率 / ソーシャルメディア / ドメインオーソリティ / リンク / 検索エンジン / 直帰率 / 被リンク / 訪問 / 重複コンテンツ / 離脱率
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