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Googleにスパムだと思われないリンクを構築する5つのヒント

スパム的でないリンクを得るための「マインドセット(心構え)」と「具体的な戦術」を伝授しよう
この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

Googleは2022年12月、リンクスパム対策アップデートを実施し、大量の「スパム」リンクを無効化する措置を講じたと発表した。では、スパムと見なされないリンクを構築するには、具体的にどうすればいいのだろうか。

今回のホワイトボード・フライデーでは、デビー・チュウ氏がそのための5つのヒントを紹介する。

Mozファンのみんな、こんにちは。私の名前はデビー。DialpadでグローバルSEO担当マネージャーを務めている。今回は、私がSEOで特に好きな分野であるリンクビルディングについて取り上げよう。

リンクスパム対策アップデートを実施したとGoogleが発表したのは、2022年12月だった。Googleはこのアップデートで、大量のスパムリンクの無効化を試みたという。

では、スパムと見なされないリンクを構築するには、具体的にどうすればいいのだろうか。

今回は、スパム的でないリンクに関する5つのヒントを説明するが、このヒントは2つに分類できる。それは次のとおりだ:。

  • マインドセット(心構え) ―― リンクビルディングに取り組む姿勢。特に、スパム的でないリンクを構築するには、リンクビルディングをどう捉えているかが重要。

  • 具体的な戦術 ―― スパム的でないリンクを構築するには、具体的にどのような戦術を試せるのか考える。

大まかな分類がわかったところで、5つのヒントをそれぞれ紹介しよう。

ヒント1 リンクしてほしい相手を理解し、ターゲットオーディエンスを把握する

さて、1つ目のヒントは次のものだ:

どんな人に、自分のコンテンツやサイトにリンクを張ってほしいのか?

つまり、ジャーナリストやコンテンツライターなど、誰にリンクしてほしいのかを考えるということだ ―― それも、コンテンツを考え始める前に。

その人たちは、特定の種類のガイドにリンクする傾向があるだろうか? 相手にリンクしたいと思わせるようなコンテンツの作成については後で詳しく取り上げるが、必ず事前に調査して、ターゲットオーディエンスのことを理解しておこう。

通常のSEOならばターゲットオーディエンスは「検索ユーザー」だろう。しかし、リンクビルディングの場合、ターゲットオーディエンスに「他のジャーナリスト」なども入ってくるのだ(リンクを張ってくれる人がターゲットだ)。そのため、こうした人々をよく理解する必要がある。

「どんな人にリンクしてほしいのか」「彼らはどんなところにリンクする傾向があるのか」、相手の立場に立って考えてみることだ。つまり、重要なのはジャーナリストが何を求めているかを考えることだ。

そして、彼らが求めているものの1つに、「データ」がある。ジャーナリストはデータが本当に好きだ。そしてデータを引用するのが好きだ。ニュース記事を読むと、冒頭から「米国人の何%がどうこう」などと書いていることもある。

だからこそ、ここでリンクビルダーとしてターゲットオーディエンスが何を求めているのかをよく理解する必要がある。また後で説明するが、アウトリーチするときは常に相手の立場に立って、相手が何を求めているか、どのような種類のコンテンツが相手の興味を引くのかよく理解する必要がある。それを念頭に置いておこう。

ヒント2 コンテンツは価値を提供する必要があり、価値のないコンテンツはリンクを獲得できない

2つ目は、1つ目と関連しているが、次のようなものだ:

君のコンテンツには、どんな価値があるのか?

君のコンテンツ、つまり君が作ろうとしているコンテンツに、リンクしてもらえるだけの何らかの価値があるか確認する必要がある。価値がなければ、リンクも得られない。つまり、リンクビルディングがうまく機能する基本的な仕組みとして、コンテンツに何らかの価値がなければならない。

コンテンツに価値がなければ、誰も君のコンテンツに興味を持たず、リンクも張らないだろう。

コンテンツや価値の提供について考える場合、「顧客や潜在顧客に価値をもたらすコンテンツにしたい」と考えることは多いだろうが、「業界全体に価値のあるコンテンツにしたい」と考えることは、さほど多くないだろう。

つまり、リンクされる価値のあるコンテンツを生み出すために考えるべきことは、以下の2つだ:

  • 業界全体にとって価値があるかもしれないコンテンツとは、どういうものか

  • リンクしてほしいコンテンツライターやジャーナリストにとって、「情報を得られるコンテンツ」「役に立つコンテンツ」とはどういうものか

念頭に置くべきはこれらのことであり、ここに秤の画像を入れている理由でもある。「顧客とジャーナリストでは、価値を置く対象が異なる」ことを忘れてはいけない。

つまり、君の顧客や潜在顧客にとってとても役立つコンテンツを作ったとしても、そのコンテンツにジャーナリストやその他のコンテンツライターが大きな価値を感じるとは限らない(君がリンクしてほしいと思っている人たちは、どちらだっただろうか)。

そのため、新たにジャーナリストなど既存の顧客層とは異なるオーディエンスからのリンクを獲得したいのなら、それらの人がどのようなコンテンツに価値を置いているのかを理解し、その価値をコンテンツに反映させる必要がある。

ヒント3 さまざまな業界に適した具体的な戦術を使用し、リンクを獲得する

3つ目のヒントは実際の戦術だ。実際にサイトへのリンクを獲得するには、何ができるのか、どのようなコンテンツを作ればいいか考えよう。

君の業界では、どんなコンテンツが響くのか?

君は、自分の業界で何が有効かを理解する必要がある。たとえば私の業界では、調査レポートのようなものが有効かもしれないが、他の業界ではツールのようなものかもしれない。

さまざまな業界でとても人気のある例として、私が見つけたものをいくつか紹介しよう:

  • ツール ―― 無料ツールの提供。多くのリンクを得られる傾向がある

  • ガイド ―― 基本的に非常に長い形式のコンテンツで、何かのやり方を詳しく説明するもの。業界によっては非常に有効

  • 用語集 ―― 「コンテンツマーケティングのやり方」「コンテンツマーケティングとは何か」など何らかの方法を調べるキーワードをターゲットにする場合。専門用語の意味がわからない初心者や一般的な読者に役立てば、多くの優れたリンクを獲得可能

ヒント4 ジャーナリストやコンテンツライターなどのターゲットに価値を提供し、ニーズや期待に合うアプローチをする

4つ目のヒントは、これだ:

統計と調査は、ジャーナリストに効く

先ほど述べたように、ジャーナリストやコンテンツライターは数字を引用するのが大好きだ。そのため、たとえば「コンテンツマーケティングの統計」などといった形で、特定のトピックに関するさまざまな情報をまとめるのだ(私なら、インターネットでさまざまな調査を探し回って、興味深い数字をすべて1本のブログ記事にまとめるだろう)。

そうすれば、そのトピックに関するコンテンツを書いている人にとっては、私のコンテンツは宿題を少しだけ手伝うように役立つものになる。そうして役に立てば、ページへのリンクを後押しすることにもなるのだ。

さらに良いもう1つのやり方がある。それは、独自に調査することだ。インターネットで調べられる他者の調査を使うのも悪くはないが、独自に調査することで本当に興味深いものを見つけ出すこともできる。

また、既存のデータを掘り下げ直したり、自社の製品データを見て興味深いトレンドを調べたりして、レポートやストーリーにまとめれば、ジャーナリストなどにアピールもできる。そしてジャーナリストに取り上げてもらえれば、多くのリンクを呼び込めるのだ。

ヒント5 「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」式のやり方は厳禁

最後に、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」式のやり方は厳禁だ。

アウトリーチは一斉送信ではなく相手ごとに

※Web担編注 「アウトリーチ」は、で社外の人に働きかけるアクションのこと。リンクビルディングでは、メールやメッセージや直接訪問や手紙などさまざまな手法で、リンクしてもらうように能動的に働きかけることを指す場合が多い。

君はリンクビルダーとして、リンクしてくれそうな多くの候補者に向けて、同じテンプレートの文面で膨大な数の電子メールを送りたくなる誘惑に駆られるかもしれない。しかし、全員に同じテンプレートでメールしていては、ターゲットオーディエンス(ジャーナリストなど)のニーズに応えられない可能性が高い。

全員にメールするのではなく、「君のコンテンツにリンクしてくれる可能性が最も高い人」「君のコンテンツの価値を認識してくれる人」を把握し、対象を絞り込んでアウトリーチを試みるのだ。

ここでも、各メールの相手に自分のコンテンツがどんな価値を提供できるかについて考え、それを必ずメールの中で強調しよう。

◇◇◇

以上がスパム的でないリンクを構築するための5つのヒントだ。X(旧Twitter)でぜひ私(@justdebbb)をフォローしてもらい、リンク構築についてさらに詳しい話ができればうれしい。

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