画像のリンクビルディング
SEO専門家のブリトニー・ミュラーは具体的なアドバイスがあるという。それは、リンクビルディングの重要な部分、つまり画像のリンクビルディングに関するものだ。
画像のリンクビルディングは繊細な技法だ。通常のリンクビルディングとは配慮すべき点が異なり、うまくやるには、次のようなことのバランスを取る必要がある:
- 創造性
- 好奇心
- 手元に用意する適切なツール群
では早速、詳しく見ていこう!
Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーにようこそ。今回は、画像のリンクビルディングに関する詳細を取り上げたい。これは一種のアート(技法)だ。このトピックをみんなと一緒に掘り下げていけるのは本当に嬉しい。
リンクのターゲットを知る
まず何といっても、リンクのターゲットを知る必要がある。
I. 人気の業界プラットフォーム ―― 検索上位のページ
どうしても被リンクが欲しい主要なプラットフォームやウェブサイトはどこだろうか? それをはっきりさせれば、次のことが理解できるようになってくる:
- それらのプラットフォームでは誰がインフルエンサーになっているか
- 誰がコンテンツを書いているか
- 誰に連絡すればいいか
- それらのサイトで現在人気のページはどれか
そうした情報が少しでもわかるツールはたくさんある。
- MozのLink Explorerでは、上位のページを表示できる(旧称OSE、Open Site Explorer)
- SEMrushは、上位ページのレポートを表示できる
- SimilarWebでは、上位サイトの検索順位を表示できる
こうしたあらゆる情報を詳細に調べることができる。とても興味深いツールばかりだ。
II. 人気のある古い画像 ―― 更新しよう!
人気のある古い画像を詳しく調べてみることで、その画像を更新することもできるようになる。
では、自分のサイト内で、手直しや更新をするいい機会かもしれない人気の古い画像とはどれだろうか?
これについていくらか調べてみるのに大変便利な方法は、BuzzSumoだ。対応しようとしている業界やトピックを入力してから、インフォグラフィックで検索すると、何か該当するものがあるか表示される。
III. 人気のコンテンツを画像に変換する
単に人気のコンテンツを画像というフォーマットで出し直すこともできる。新たな統計レポートや、新たなデータが得られる場合には、そうすることに大きな機会があると思う。
既存の情報を画像化して、さまざまなプラットフォームでリンクビルディングに活用できる機会は膨大にある。
IV. インフルエンサー
繰り返すが、とにかくインフルエンサーは誰かを理解することだ。
キーワードを調査する
ここから、このパズル全体におけるキーワード調査の部分に入っていく。対象がトピックであろうと製品であろうと、調査の目的は、ただ1つだ:
- 目的:検索している人の意図を理解すること
そのために君にできることは、これだ:
- リンク意図を伴うキーワードを評価すること
これは、私が数週間ほど前にダン・シュア氏のポッドキャストで聞いたすばらしい概念だ。どうもありがとう、ダン。
これは基本的に、次のような考え方だ:
キーワードの後に「統計」や「事実」といった言葉が続く検索クエリには、リンクしようという意図がある。
素晴らしい。これらのユーザーは、参照するべきものや、おそらくはリンクするべきもの、プレゼンテーションや記事に含めるもの、何であれそうしたものを検索している。このように基本的なリンク意図があるわけだ。
もちろんそれ以外でも、画像に関することは何でも調査して判断すべきだ。
- キーワード
- 画像
- 写真
などのなかに、検索ボリュームが多くてビジネスにつながりそうなものはないだろうか?
その検索結果は現在、どうなっているだろうか?
何がうまくいって、何がうまくいかないのかを理解するために、現在の検索結果ページを評価する必要がある。私は以前、当時働いていたエージェンシーでこんなことを主張していた:
だれであっても、ターゲットにしているキーワードやフレーズの検索結果10件をすべて読むまで、いかなるコンテンツも書いてほしくない。
現在どうなっているかや、はるかに良いものをいかにして作れるかを十分に理解せずに、どうしてコンテンツを書けるだろうか?
これについてはランドも実に優れたヒントに言及していた。こんな風にだ:
もし何らかのキーワードを見つけたら、それらの検索に対して画像のカルーセルが表示されるかどうかを評価するといい。
なぜなら、もし表示されれば、画像につながる検索ユーザーの意図を知る手がかりになるからだ。
特定の画像に対して真に最適化するための方向性は間違っていないことを示す良い印になる。このことを覚えておいてほしい。
価値をもたらす
ここから、価値の提供に話を進めよう。ブレインストーミングの段階に来た。できれば、何らかのアイデアがあって、どこから被リンクを得たいのかがわかっていればいいのだが、いずれにせよ何らかの方法で価値をもたらす必要がある。
それには次のような方法がある。
I. 参照/ブックマーク
ユーザーがブックマークするであろうものがいいかもしれない。たいていはうまくいく。
II. パースペクティブ(データの可視化)
パースペクティブというものは非常に興味深い。
データの可視化が特に優れているところで非常にうまくやっており、混乱するコンセプトや多くのデータを簡素化できる。画像やグラフィックを活用する素晴らしい方法だ。
III. 印刷
印刷しやすい形で提供することは、今でも非常に効果的だ。
Mozはウェブ開発者向けにSEOチートシートを提供しており、いろんなSEO会社でその印刷版を見たことがある。
目に見えて付加価値に直結するので、本当に便利だ。
IV. 画像をキュレーションする
これはさまざまな記事でよく目にする。
たとえば見本市やイベントなどの写真から、上位25~50枚を集めるといったやり方だ。リンクビルディングを活用し、キュレーションされたコンテンツについて意欲を持ってもらうには優れた方法だ。
グレゴリー・シオッティ氏が見事な記事を書いているので、ぜひ記事「Why a Visual Really Is Worth a Thousand Words」(ビジュアルには確かに数千ワードの価値がある理由)を読んでみることを勧める。同氏はこの記事で、こんなことを言っている:
当たり前の結果を得ることを恐れないでほしい
私の好きな箇所だ。というのも、私たちは一般に画像について考えすぎたり、さまざまなことを実行してみたりする傾向が強すぎると思うからだ。ただ当たり前のことを示して、それがどうなるか見守ってみたらどうだろうか? シオッティ氏はすばらしい例を挙げている。
最適化する
ここから、最適化に移ろう。画像の最適化を改善する必要がある人には、画像のSEOに関するランドのホワイトボード・フライデーをぜひチェックしてみてほしい。あらゆる要素がカバーされている。
ここでは基本的な項目をいくつか見てみよう:
タイトル
画像のタイトルにキーワードが含まれており、何を伝えようとしているかが説明されていることを確認しよう。
altテキスト
これは何よりもまず視覚障害者のために設計されたものなので、テキストを読み上げて、画像が実際のところ何を表しているかを説明する視覚障害者向けの画面読み上げ機能を意識する必要がある。
そのため、何よりも役立つことを心がけ、その画像を説明的に描写する情報を提供することだ。
ファイルサイズの圧縮
画像ファイルサイズの圧縮は大きな意味を持つ。ページの読み込み速度は現在、非常に大きな問題だ。常に話題になっている。このことは同意してもらえるはずだ。ページ速度の改善に役立つ最も簡単な方法の1つは、サイズの大きなこれらの画像を圧縮することだ。
そのための優れた無料ツールは膨大にあり、Optimizillaもその1つだ(日本語インターフェイスあり)。このツールは、サイズの大きな多くの画像を一括でアップロードしたりダウンロードしたりできる。ものすごく簡単になる。
デスクトップ版プログラムもいくつかあり、この種の作業が多い場合には、ダウンロードまたは保存する画像を自動で圧縮してくれる。こうした作業が多いという人は、チェックしてみる価値があるかもしれない。
ホスト
画像はホスティング、つまり自分のドメイン名に置いて、格納しておくべきだ。よそのプラットフォームに置いても利用できるが、元の画像は自分のサイトに置いておくほうがいい。
srcset属性
srcset属性(ソースセット)は、やや技術的な話になるが、非常に興味深い。
これは基本的に大変すばらしい画像属性で、最低限のブラウザサイズとさまざまなサイズで表示したい画像を設定できる。そのため、デバイスによって異なる画像を異なるサイズで表示できるだけでなく、画像を手直しすることもできる。同じ画像を手直しして、タブレットユーザーよりもモバイルユーザーに適したサイズで表示できる。
プロモーション
ここから、画像をプロモーションしたい。何よりも、これを忘れてはいけない:
人気のプラットフォームで共有すべき。
さらに、これまでにやってきたかもしれないことのいくつかに戻ってみるのもいいだろう:
コンテンツを更新したら、それに気づいてもらおう。
人気のあるコンテンツを何らかのビジュアルに変換したら、元のコンテンツを共有しているユーザーに教えよう。
最初の「リンクのターゲットを知る」で、だれにリンクしてもらいたいかはわかってきているはずだ。その情報をプロモーションに活用したい。
もちろん、これも重要だ:
インフルエンサーに共有してもらえるよう頼もう。
熱心に取り組んだものを共有してもらえるよう、自分のネットワークの人たちに依頼するだけなら、何も問題はない。
できれば、相手のものも共有してあげよう。これはお返しになるので、つながりのあるだれかが熱心に取り組んだものはためらわずに共有してあげよう。
画像のSERPをモニタリングする
ここから、モニタリングが必要になる。これに最適な方法の1つは、グーグルの逆画像検索だ。
Googleの画像検索にアクセスすると、検索ボックス内に小さなカメラのアイコンが表示される。これをクリックして画像をアップロード(またはURLを指定)すると、その画像がウェブ上で他にどこにあるかを確認できる。
これは、君の画像をだれが使っているか、どこにあるか、そこから被リンクを得ているかどうかを調べるすばらしい方法だ。こうしたことすべてを注意してみておこう。
私の知る限り、このためのツールは他に2つある:
ただ私自身、そのどちらも使いこなせていない。詳しい人がいれば教えてほしい。
私には、グーグルの逆画像検索が最も使いやすい。これは、市場に参入する人で、画像のグーグルアラートを作成する場合にすばらしい機会にもなる。現時点で実際にやっている人はいないと思う。やっている人を知っていたら、下のコメント欄で教えてほしい。ただ、これは格好のビジネス機会になるのではないだろうか? 確信はないが。
アウトリーチ ―― リンク獲得の働きかけ
モニタリングに結果、自分の画像がさまざまなウェブサイトで使われているのを見つけたとしよう。そうした場合は、そこからリンクを得るいくつかの基本的なアウトリーチをする必要がある。
要は、自分の画像が使われていることに対して、そのリンクをリクエストするのだ。たとえば次のようなメール連絡テンプレートを使うといいだろう:
こんにちは、[名前]さん。
記事に私たちの画像を使っていただいて、どうもありがとうございます。素晴らしい記事ですね。
ただ、参照元としてus.comにリンクを張っていただけないかと思い、ご連絡させていただきました。
ご検討よろしくお願いします。
ブリトニー
このような感じだ。短くて、要領を得ていればいい。
これは、私が思いついた超基本的なテンプレートにすぎない。使ってもらっていい。変更してもらっても、何をしてもらってもいい。
もっと自分にあった文章にできるなら、そうしてほしい。この点は特に強調したいのだが、連絡する文面のなかで「あなたの個人的なこと」や「あなたが紹介できる人脈」などに少し触れるだけで、相手ははるかに真剣に考えてくれるようになるものだ。
そこから、いわばこのループを繰り返すことになる。
このプロセスを踏んだら、コンテンツのプロモーションを続けて、モニタリングを続けて、アウトリーチをしてそれを推し進め、リンクビルディングの取り組みを最大限に高める必要がある。
楽しんでもらえただろうか。下のコメント欄で、多くの人からコメントや意見を聞けることを願っているし、近いうちにまた会えることを楽しみにしている。今回も見てくれてありがとう。ではまた。
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