レスポンシブ・ウェブデザインは万能ではない。具体例を示そうか など10+5記事
来週(10/25)は、筆者PubConイベント参加のため、このコーナーの更新をお休みとします。次回更新(11/1)をお楽しみに。
レスポンシブ・ウェブデザインは万能ではない。具体例を示そうか
ユーザーの行動様式によっては適さないことも (WebmasterWorld)
グーグルがサポートするモバイルサイトの構成は3種類ある。そのなかでグーグルが推奨するのがレスポンシブ・ウェブデザインだ。メリットが多いからだ。
しかし、レスポンシブ・ウェブデザインはあらゆる場面において、他の2つの構成よりも優れているのであろうか? レスポンシブ・ウェブデザインが向かない状況を、WebmasterWorldフォーラムのベテランメンバーが自身の経験から語った。
レスポンシブ・ウェブデザインのことを考える際にはまず、(PCやスマートフォン、タブレットなど)各デバイスでのユーザーの行動を把握しなければならない。それから、各デバイスのユーザーに対してコンテンツを適切に準備するやり方を考えるのだ。
そうした検討をした結果、レスポンシブ・ウェブデザインが最適だとはいえない状況も出てくる。
たとえば私のイベントサイトを例に挙げよう。
PCユーザーは写真と動画がものすごく好きだ、ところがモバイルユーザーは、車で走っているときに見ることが多いので、どんなイベントがいつどこで開催されるのかを知りたがることが多い。
レスポンシブ・ウェブデザインを使って、スマホやタブレットでは写真や動画をじゃまにならないページの下のほうなど配置することは可能だ。しかし、そうしたとしても、画像はそのページに依然として存在する。
また、サイトの収入源として広告が重要な場合、利用している広告ネットワークがレスポンシブ・ウェブデザインに対応していないと、収益に影響がある(ただレスポンシブ・ウェブデザインに対応してきた広告ネットワークが増えてきたのは事実だ)。
私のクライアントの1人が運営しているB2BのECサイトでは、(スマートフォン版サイトを持ってはいるが)スマートフォンからのトラフィックがほとんどない。しかしタブレットからのトラフィックが多く、そのほとんどが、以前に購入したものをすぐに再注文する既存の顧客だ。
そのクライアントの扱う製品の多くは複雑で、さまざまなバリエーションがあり、オプションも多様だ。そのため、タブレットユーザーの「再注文する」という行動に適切に応じて、かつPC版と同じシステム上で動き、私たちが望んだ特徴を重視できるような仕組みを作らなければならなかった。それには、レスポンシブ・ウェブデザインでは不十分だった。
レスポンシブ・ウェブデザインでは、ユーザーの行動を理解することが大切な条件になるし、既存のプラットフォームや広告のようなその他の要素と調和させなければならない。
私は完全にレスポンシブ・ウェブデザインのプロで、レスポンシブ・ウェブデザインがうまくいくことを知っている。それでも、レスポンシブ・ウェブデザインがベストな解決策や現実的な解決策ではないケースが実際に存在することも知っている。
PCユーザーとモバイルユーザーが求めているものが大きく異なるタイプのサイトでは、レスポンシブ・ウェブデザインが適さないこともある――そういう発言をモバイルサイトの専門家がするのを、筆者は何度も聞いたことがある。実際そのとおりなのだろう。
日本語で読めるSEO/SEM情報
SEOと恋愛の駆け引きは同じ?
押しの一手だけでは引かれる (hinishi.com)
型にはまったセオリーどおりにSEOが進まないことを、恋愛の駆け引きにたとえて説明した記事。
以前にもピックアップしたことのある、ひにし氏による「SEOたとえ話」シリーズの最新版だ。
相変わらずユーモアたっぷりで、それでいて本質は外していない。
もちろんSEOに限らず恋愛でも相手のことを考えずに行動してしまう人もいるかもしれないが、多くの人はそうではないだろう。
あなたが「上位に表示したい」のキモチから、押しの一手でガンガンSEOを施策してしまうタイプの人ならば、このたとえ話はきっとツボにはまることだろう。また、そういう施策の進め方を指示するような上司がいるのならば、この記事を読んでもらったり、こうしたたとえ話をしたりすると、納得してもらいやすいかもしれない。
SEOネタが大手新聞にも掲載された!
でもスパムネタ orz (朝日新聞デジタル)
「検索上位・仁義なき戦い」の見出しで、SEOに関する記事が、朝日新聞に掲載された(10月14日付朝刊)。朝日新聞デジタルでも閲覧できる。
また、デジタル版の拡大記事も公開されており、こちらでは動画も掲載されている。
(どちらも全文を読むには会員登録が必要)
記事の内容は「SEOスパム」に関すること。SEO業者からの大量の有料リンクの購入や、コピーコンテンツ・自動生成コンテンツのようなガイドラインに違反した行為が原因で、突如として上位表示から圏外になってしまった痛々しい事例が数件紹介されている。
大手の一般紙にSEOが取り上げられることは異例だ。とはいえ、悪いニュースとして取り上げられてしまうのは、この業界に身を置く人間としては残念で仕方がない。次は良いニュースとしてSEOが取り上げられることを切に願う。
また、もし仮にSEOの悪いニュースが再び取り上げられたとしても、このコラムの読者のあなたには事例として絶対に載ることのないように、健全なSEOの施策をこれからも心がけてほしい。
グーグルが複数の審査型ディレクトリサイトに警告&ペナルティを発動
実質的には有料リンク販売サイトだったことが理由か (SEMリサーチ)
グーグルが、SEO効果をうたう複数のディレクトリに対し、有料リンクを販売しているという指摘とともに nofollow を付けるよう通知した模様だ。渡辺隆広氏が、自身のブログで報じた。
こうしたサイトは、表向きは審査型の登録型ディテクトリに見せかけるが、実際には審査型というのは名前だけだったようだ。PageRankの高さや複数サイトに掲載されることを“餌”にした、実質的には、リンク販売サイトと何ら変わりがないとみなされたのだろう。
渡辺氏による詳しい分析はピックアップ元記事を参照いただきたい。
また、こうした措置をグーグルが行った理由を考察した「なぜGoogleはディレクトリ登録サイトにnofollowを加えるよう通知したか」の記事も併せて読んでほしい。どちらも、渡辺氏らしい、しっかりとした考察がまとまっていて、SEOに携わる人間には一読の価値がある。
インデックス整理で検索エンジンからのトラフィックが倍増
検索エンジンのためだけのSEOだが効果あり (SEO 検索エンジン最適化)
「検索エンジンだけを向いたSEO施策のほとんどは、大きな効果がない」としながらも、あえて検索エンジンに特化した施策をとることで検索からのトラフィックを2倍に伸ばしたケーススタディを、住太陽氏が解説した。
住氏が行ったのは、不要なインデックスの整理だ。サイト内の低品質なページをインデックスの対象から大量に除外したのだ。
具体的な背景や施策したこと、施策の理由はピックアップ記事を参照してほしい。
住氏は記事の最後のほうで
この種のインデックスの制御は検索エンジンだけを対象にした施策(もっといえば現時点での Google だけを対象にした施策)であり、訪問者の満足とは何ら関わりがないため、サイトのマーケティング全体から見れば些細なことです。
と書いているが、あなたのサイトのコンテンツが本当に検索ユーザーに対して価値を提供できるものなのならば、こうした施策を通じてその価値を知ってもらう機会を増やすのはアリだろう。
増え続ける膨大な404エラーをどう処理すべきか
フォーラムのトップレベルユーザーがアドバイス (グーグルウェブマスター向け公式ヘルプフォーラム)
ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで、増え続ける404エラーページの対処方法に苦慮するウェブ担当者に対して、トップレベルユーザーのタイトルを持つ木村氏(フォーラムでのユーザー名は「マサさん」)がいくつかアドバイスした。
実際には404ページが増えることが問題なのではなく、サーバーの容量の問題でページを削除していたのが問題だったようだ。
容量の問題ということは、容量を拡張する以上の利益は見込めないページ、つまりユーザーに支持されにくいページということですね?
私も似たような理由で古いページを落としてしまうことはあります。(……中略……)
・対応ページに301リダイレクトで転送する
・削除済みページへのリンクをそのままにしない(リンク切れを起こさない)を注意すれば良いかと思います。
一般的にいって、クローラーが404ページを大量に検知したからと行って神経質になる必要はありません。
ユーザーがサイトを訪れて不利益にならないよう、丁寧に対処すれば全く問題ありません。
上の引用以外の他のアドバイスも、多くのウェブ担当者にとって役立つ情報になるはずだ。木村氏の書き込みすべてに目を通すといい。
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検索者の気持ちを知る - ECサイトの商品説明文はオリジナルだとしても上位表示を保証されない
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