Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

リンクビルディング戦略、A~Zの26か条(前編)

「受賞する」「ビジネスパートナー」「顧客」「ディレクトリ」「イベント」「掲示板」「ゲストブログ」。
この記事はもともとSEOmozのYOUmozセクションに掲載したものですが、非常に優れているのでこちらのブログに格上げしました。

リンクビルディング戦略に関しては、21のヒントとか、66のアドバイスとか、69の戦術とか、75のテクニックとか、101の情報とか、さらには131の合法的戦術なんていうものまで、いろんな記事が簡単に見つかるけど、こういう「○か条の~」というようなリストアップ形式の(リンクビルディング関連)記事は今なお非常に人気が高い。これは、そうした記事が目の覚めるような新しい知見を提供しているからではなく(前述した記事の大半もほぼ同じ戦術をリストアップしているし)、これらの記事を読むと読者は、今手がけているリンクビルディングのプロセスがいかに手間暇のかかるものかに改めて気付き、その内容の深さから、読者は真剣に考えさせられるからだ。「ここに書いてある戦術は、自分のサイトにどう応用できるだろう?」「リストにある戦術のうち、自分の会社に関係があるのはどれだろう?」、さらに進んで「自分ならこのリストにどんな戦略を追加するだろうか?」ってね。

願わくは、この記事も、みんなが自分の現在の戦略を改めて考え、A~Zの26か条を自分なりに作ることで、長期的にリンクを獲得できる(しなければならない)んだってことを認識する機会を提供できますように。

リンクビルディングのAからZまで
(写真提供:*key1

Webサイトの賞を受賞する(またはコンテストの主催)
Award websites (or hosting awards)

あまり重要ではない賞とか、無意味な賞、または単に奇をてらっただけの賞を授与するウェブコンテストが氾濫しているが、大きな価値があり、魅力的で栄誉ある賞も毎年数多く開催されている。僕は何も、今すぐad:tech賞やWebby賞を目指せと言っているわけじゃない。だけど、みんなの業界にもそれぞれ手の届くおもしろい賞がいくつかあるんじゃないかと思う。もしも、あいにくそんな賞はないというのなら、独自の賞を創設するという手もある。

ビジネスパートナー
Business partners

相互リンクフィルタの類に引っかかったり、そのせいでペナルティを受けたりする心配などなく、他のWebサイトと合法的にリンクを交換する方法はいくらでもある。たとえば、ビジネスパートナーの中から厳選した数社に、Webサイトのどこかで自分の会社について言及してほしいと依頼するのは、そういったリンク交換手法の代表例だ。ただし、そのためには自分も相手に同じことをしてあげなければならない。自社の最も重要なビジネスパートナーの一覧ページ(これは新規の潜在顧客にとっても興味深いかもしれない)を作ってもいいし、自社サイトの複数のページで相手に言及してもいい。

関係の浅い「パートナー」まで含めて、何百というリンクを掲載したリンクページを作っても、もはや何の意味もないが(それにしても不思議なのは、どうして「links.php」なんていうページはほとんどが低いPageRankなのだろう?)、関連性の高い少数のWebサイトとリンクで手を結ぶのは、絶対に意義がある。

顧客
Customers

顧客に喜んでもらえるというのは、何よりもすばらしい。満足した顧客は、サイトを再訪してさらに商品を買ってくれることが多いし、製品やサービスのことを友人に紹介してくれることもある。したがって、大いに満足した顧客を見つけられれば、自分のサイトにリンクを張ってもらえないか、先方の意向を確認することもできる。

B2Bビジネスの会社なら、推薦文や製品レビューを依頼してみてもいいし、消費者向けに商品を販売しているなら、個人のブログやWebサイトを運営している顧客に打診してもいい。

値引きをする、サンプルを配る、ベータテストに招待するといったことも選択肢にはなるが、これらが常に必要というわけでもない。繰り返しになるが、とにかく顧客を満足させることに勝るものはない……。

ディレクトリ
Directories

リンクビルディング戦略の1つとして自分のWebサイトをディレクトリに登録するというのは、すでに幾度となく叩かれているが、絶対にうまくいく有効な戦術であることに変わりはない。もちろん、適切に行うならば、という条件付きでね。

質が高く関連性の高い少数のディレクトリ(5か所~数十か所程度)にサイトを登録するのはどうだろう? これは正しい。テーマを限定しない何百ものディレクトリに自動登録するのはどうか? それは間違いだ。自分の会社にとってどのディレクトリが最も重要で関連性が高いかを見極め(テーマを限定しないディレクトリでも、業界特化型または地域密着型のディレクトリでもいい)、サイトを登録して先へ進もう。

イベント、チャリティ、スポンサー契約
Events, Charities & Sponsorships

業界のイベント(またはチャリティ)で講演をする、ライブブログを配信する、またはスポンサーになるといったやり方も、リンクをもたらす可能性がある。

こうしたリンクの大きな利点として、関連性が高くトラフィックを供給してくれるだけでなく、業界でどんなことが起こっていて何が重要か理解していることを示せるため、自分(または自社)のイメージアップにつながるという点がある。また、たいていのイベントやカンファレンスは1度きりではないので、チャンスが繰り返し訪れるのもありがたい。

掲示板
Forums

掲示板(フォーラム)を利用したリンクビルディングは、より多くのリンクを獲得する手っ取り早い方法のように思えるが、実はかなりの難物だ。とはいえ、ブランドを構築できるとか、多数のビジターをターゲットにできるという意味では、最も価値ある戦術の1つになり得る。フォーラムを利用したリンクビルディングにはいくつか方法があるので、それを紹介しよう。

非常によく使われている戦術が、シグネチャベースのリンクビルディングだ。自分の名前でやっているのなら(中には有力なプロフィールを持つフォーラムメンバーのシグネチャを「レンタル」する人もいる)、自分が参加しているフォーラム上にブランドを構築するいい手だ。ただしこれは、そのフォーラムに定期的に投稿することが条件となる。また、ヤフーは各フォーラムで別々のリンクを表示するので、他のリンクマーケター向けに自分のリンクプロフィールを少しだけ「改変」するのもいい手だ。Majestic-SEOLinkscapeなどのツールによってこうしたメリットの価値が減ったとはいえ、一部のケースではまだ有効かもしれない。

フォーラムを利用してリンクを獲得する別の方法に、リンクドロッピングがある(これもよく使われている)。アカウントを作り、トピックを立てて(またはコメントを投稿して)URLを投下しても、フォーラムの管理者には気付かれないだろうと考える人もいる。しかし、こうしたリンクの大半は、トピックを立ててから、またはコメントを投稿してから、5分以内には削除されてしまうものだ。

フォーラムを利用してより多くのリンクを引きつけるさらに別の方法として、コンテストに協賛するという方法がある。定期的に何らかのコンテスト(写真コンテストや詩作コンテストなど)を開催しているフォーラムは多い。こうしたコンテストの1つを選んで、優勝賞品を提供すれば、見返りにリンクを張ってもらえる可能性がある。

先にも述べたとおり、リンクビルディングという観点で見るとフォーラムは一癖も二癖もあり、ほぼリンクドロッピングしか行っていないのであれば一層厳しい。この手法はスパムと考えられていて、君(または君のクライアント)のブランドに悪影響を及ぼしかねない。したがって、リンクビルディング戦略にフォーラムを利用するのは、そこに専念できる時間が十分にある場合に限ること。

これまで、フォーラムのリンクは検索エンジンにおける評価が低かったけれど(これは主にスパマーに乱用されたためだ)、僕が思うに、十分な配慮をもって節度をわきまえたリンクなら、高い価値をもたらしてくれる可能性もある。フォーラムはソーシャルな自制能力が高いし、この点は検索エンジンでも評価対象になるのかもしれない。

ゲストとしてブログを書く
Guest Blogging

希望通りのアンカーテキストを伴うディープリンクを獲得する最も効果的な方法の1つが、他のWebサイトでゲストブログ(またはゲスト記事)を書くことだ。他のWebサイトに掲載記事を提供すれば、その見返りとして、通常は自分のWebサイトへのリンク(複数の場合もある)を張ってもかまわない。君はその記事の著者なのだから、使用するアンカーテキストと参照先のURLを自分で選べて、すべて自分でコントロールできるというわけだ。たとえば、このYOUmoz記事がゲストブログのちょうどいい例だよね(^-^)。

君がすでに優秀なライターか著名ブロガーとして認知されていれば、君のゲスト記事はブログやWebサイトの非常に目立つ場所に掲載してもらえる可能性が高い。その場合、さらに強力なリンクが獲得できるだけでなく、より多くのビジターが期待できる。

この記事は、3回に分割してお届けする。次回は、リンクビルディング26か条のうち、「H」から「R」までを見てみよう。→中編を読む。

用語集
PageRank / SEO / アンカーテキスト / ディレクトリ / ディープリンク / リンク / リンクビルディング / 検索エンジン
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

ブランドセーフティ
広告出稿が原因で企業や製品のブランドイメージを毀損するリスクと、そのリスクにどう ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]