
「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」、力を注ぐべきなのはどっち?
グーグル検索SEO情報②
「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」、力を注ぐべきなのはどっち?
コメント (Mark Williams-Cook on LinkedIn) 海外情報
小規模サイトにテクニカルSEO(技術的SEO)は無意味だ
SEO専門家のマーク・ウィリアムス=クック氏がこうした趣旨の主張をリンクトインに投稿した。全文の日本語訳を紹介する。
おせっかいなSEOアドバイス:
「私たちは中小企業向けに数百のウェブサイトを手掛けてきましたが、そのうち95%はテクニカルSEOから何の価値も得ていません」――今日これを見て、驚くかもしれませんが、私はこれに同意します!🤔
🛠️ それは、テクニカルSEOがエンドユーザーに直接的な価値を生み出すものではなく、「技術的な衛生管理」を通じて既に存在する価値を“増幅”するものだからです。
🤷♂️ 月間52人の訪問者しかいない6ページのウェブサイトを持っている場合、構造化データの出来がどれほど良くても、コアウェブバイタルのスコアが82から98に上がっても、正直なところあまり意味はありません。テクニカルSEOはそのような状況では効果を発揮しないでしょう。
✏️ そうしたウェブサイトでは「ユーザーに価値を提供すること」のほうがずっと重要で、それは何らかのコンテンツによって実現されることがほとんどです。
🧙♀️ もちろん、テクニカルSEOをあらかじめ整備しておくのは構いません。ただし、この段階で奇跡を期待しないでください――魔法ではありません!
🦾 一方、月間5万の訪問者があり、5,000ページを持つサイトで、すでに3回リニューアルを行い、特にデジタルPRのような施策を実施している場合、テクニカルSEOによってすぐに成果が見られる可能性が高いです!
🕴 将来的なコスト削減効果も見逃せません。もしテクニカルSEOによって、他のSEO施策全体の効率がわずか5%でも向上すれば、実質的にそれ以降のすべての取り組みに対して「生涯5%割引」を確保したようなものです!
ここに、元のチャートの「ミーム版」を再現しました。これは、サイトコンテンツへの労力投入とテクニカルSEOへの労力投入の間に一般的に見られる「方向性の関係」を示しています。経験則として、サイトのトラフィックが増えるにつれてテクニカルSEOのリターンは大きくなり、逆にコンテンツのリターンは(%増加として見た場合)相対的に小さくなる傾向があります。
※筆者注:チャートは埋め込んだ投稿で確認してほしい
サイトの規模が大きくなるにつれテクニカルSEOの重要性が増していく。一方で、小規模なサイトでは技術的な施策よりもまずはコンテンツに注力することが成果に結びつきやすいということだ。
もちろん、「クロールできない」「インデックスを拒否している」「全ページのtitle要素が同じ」などの状況があれば、小規模サイトでもまず解消しておくべきだとは思うが。
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AI生成のスニペットをグーグルがテスト中
meta descriptionが完全に不要になる日も近い? (Paul Shapiro on LinkedIn) 海外情報
検索結果のスニペットを生成AIで作成するテストを、グーグルが実施しているようだ。
「meta description
の記述がなかったりページの内容にマッチしていなかったりするときに、AIがスニペットを生成する」とのことだ。スクリーンショットの検索結果はRedditのスレッドからのものだが、Reddit以外でもAI生成のスニペットが表示されることも確認されている。
筆者が調べた限りでは、米グーグルの英語の検索で見つかった。テストを経て、対象の国や言語を拡大していく可能性があると聞いている。
AI生成スニペットが標準になったら、meta descriptionを「仕方なく作る」「とりあえず作る」作業は完全に不要になるかもしれない。
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売上8%増⤴️、オンラインストア向けショップウィジェットをグーグルが提供開始
購入者に信頼性を与える (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
グーグルは、オンラインストアが認知度と信頼性を購入者に示せるように、新しい「ショップウィジェット」を発表した。
「ショップウィジェット」は、販売者のウェブサイトに直接埋め込める視覚的なパーツで、要はバッジのようなものだ。「優良ショップである」「レビューの評価が高い」などを示すバッジで、サイトに来た買い物客に信頼してもらい、購入を後押しすることを目的としている。実際に、このウィジェットを導入した企業は未導入の同業他社に比べ、導入から90日以内に最大で8%の売上増加を達成したとのことだ。
ウィジェットは、グーグルでのショップ評価や、配送・返品ポリシー、購入者レビューなどの重要な情報を視覚的に表示し、常に最新の品質評価を反映する。ウィジェットには次の3段階がある:
- 優良ショップ ―― 企業が優良ショップのステータスを獲得しているかどうかを表示し、高品質なショッピング体験への取り組みを示す
- ショップの評価 ―― グーグルストアでの評価は高いものの、まだ優良販売者ではない場合に表示される
- 一般的なショップ ―― 次のバッジ獲得を目指すショップ向けに表示される

ウィジェットのステータスはショップの資格に応じて表示内容が変化する。
ショップ ウィジェットの詳細と実装方法はヘルプ記事を参照してほしい。
- ECサイトのすべてのWeb担当者 必見!
Google検索責任者が明かす、AI時代のプロダクト開発哲学
グーグルのAI製品はいかにして作られてきたのか (Lenny's Podcast on YouTube) 海外情報
Google検索のプロダクト責任者であるロビー・スタイン氏が、Gemini、AI Overview、AIモードといったグーグルの最近のAIにおける進歩をテーマにインタビューで語った。AIモード開発の舞台裏のほか、プロダクト開発哲学にもステイン氏は触れている。
インタビューの注目ポイントは次のとおりだ:
Geminiは最近アプリストアで1位のアプリとなり、グーグルのAI戦略における重要なマイルストーンとなった。
AIはグーグル検索にとって「拡張的」なものと見なされており、中核的な検索機能を置き換えるのではなく、より多くの質問がなされ、好奇心が満たされることにつながっている。
マルチモーダルAI体験であるGoogleレンズは、ビジュアル検索が前年比で70%増加し、数十億回の検索規模に達している。
AIモードはAI Overview、マルチモーダル検索(Googleレンズ)、会話機能を統合しており、さらにグーグルの広大な情報エコシステムを活用できる(たとえば、Googleショッピングにおける500億の商品情報や、グーグルマップにおける2億5000万の場所情報など)。
グーグルのAIによる回答生成には「クエリファンアウト」が含まれており、AIはグーグル検索を利用してバックグラウンドで数十のクエリを実行し、リアルタイム情報にアクセスする。
AI時代に効果的手法は、依然としてSEOのものと大きくは変わっておらず、「グーグルの検索品質評価ガイドラインに沿った」「ユーザーの意図を満たす」「情報源を明記した」「役立つ」「オリジナルコンテンツ」がポイントとなる。
中核となるプロダクト哲学は「絶え間ない改善の体現」であり、これには生産性の向上に向けた継続的な努力と、物事をより良くしようとする絶え間ない意欲が含まれる。
成功するプロダクト開発には、人々がなぜプロダクトを「雇用」するのか(ジョブ理論)を深く理解し、問題を把握するために分析的な厳密さを適用し、巧妙さよりも明瞭さを重視した設計をすることが求められる。
インスタグラムの「親しい友達」のような機能の開発には数年にわたる反復的な改善が必要であり、「大失敗」から始まり、ユーザーのペインポイントに対処し、体験を洗練させることで、非常に成功した機能へと進化した。
プロダクト開発においては、謙虚であり、常に自問し、ユーザーの声に耳を傾け、自分が間違っている可能性を受け入れることが極めて重要である。
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気象庁HPは時代遅れの失敗作!?
検索エンジンが認識できないJSコンテンツ (Qiita) 国内情報
気象庁の防災情報ページが、構造的・技術的に深刻な問題を抱えていると指摘した記事を紹介する。
主な原因は、URLに「#
」(ハッシュ、URLフラグメント)を使い、コンテンツをJavaScriptで動的に生成している点だ。これにより、検索エンジンはページ内容を認識できず、「南大東村 防災情報」などと検索しても検索結果に一切表示されない。
また、OGP用のmetaタグないため、ソーシャルメディアで共有してもプレビューが表示されない。これでは情報の拡散性が絶望的に低い。
さらに、JavaScriptが無効な環境では何も見えない。スクリーンリーダーへの対応も弱いためアクセシビリティも壊滅的であるという。
元記事の筆者は、これらの問題が「サーバーサイドレンダリング(SSR)を導入せず、jQuery世代の古い技術で疑似SPAを構築したことに起因する」と指摘する。#
ルーティング問題は10年以上前からの常識であり、公共性の高い情報でこれを放置するのは職務怠慢に等しいと厳しく批判している。気象庁の防災情報ページはSEO、共有性、アクセシビリティの全てが機能しない「時代遅れの失敗作」であり、公共情報を秘匿化する設計だと糾弾してさえいる。
SEOに取り組んでいるなら、検索エンジンフレンドリーなJavaScriptサイトの構成について理解しているはずだ。しかし、気象庁サイトの担当者にはそういった知識がまったくないようだ。残念を通り越して、危機感さえ覚える。一刻も早い改善を祈るばかりだ。
なお、グーグル検索のレンダリングサービスは、クライアントサイドレンダリング(CSR)でも多くの環境では正常に処理できる。しかし確実性やパフォーマンスの観点からはSSRが推奨される。
※Web担編注 完全に「疑似SPA」かというと実際にはそうでもなく、横浜地方気象台のディレクトリあるこのページのように、URLフラグメントではなくURLクエリでページを出し分けるところもあるようだ。とはいえ、実態は「URLフラグメントのページをiframeで入れているだけ」であり、根本的な問題は何も解決していない。
どうやら2021年2月にリニューアルして現在の状態になったようだ。せっかく各種の情報を一覧できるようにしたうえに「各気象台・測候所からの解説コメント」といった価値ある情報も見られる良いコンテンツなのだから、(時間がかかるだろうが)予算を確保して改修を進めていってほしい。その際には、良い判断ができる会社に発注できることを願っている。
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