国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
海外&国内SEO情報ウォッチ

SEOに効くのは商材への“愛”!? 筆者も感動した良記事 など10+4記事(海外&国内SEO情報)

SEOすることのマイナス面、効果的なリンクの張り方、ドメイン名の移転なども

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今週のピックアップ

SEOに効くのは商材への“愛”!? 筆者も感動した良記事
★★★★☆ 商品への強い思い入れが良質なコンテンツを作り出す (SEO Imagination!ブログ)

同じ商品を取り扱う他のサイトと何ら代わり映えのないECサイトが、独自コンテンツを徹底的に強化した結果、検索エンジンからのトラフィックを25倍に伸ばした事例を解説した記事。

特に、ECサイトのウェブ担当者に筆者が見習ってほしい改善点をいくつか引用する。

約1ヶ月かけて約700点の全ての商品にオリジナルの説明文を加わえました。

担当者自らが使用感やレビューなどを追加していました。

色違い商品に関しては、canonicalなどで制御せず、それぞれオリジナルの説明を記載していました。
聞いた所、赤と黒では、同じアイテムでも使用シーンが異なるので違う説明が書けるそうです。

グーグルは、「独自の良質なコンテンツ」を重視する。それがわかっているのに、なんだかんだと理由をつけて独自の商品説明を作ることから逃げていないだろうか? 色違いのアイテムにまでそれぞれ違った説明を書けるとは、驚きだ。あなたはここまで自分が取り扱っている商品に精通しているだろうか。

この他にも小さな、しかし検索エンジンにとってもユーザーにとっても大切な改善をいくつも実行している。

自分が扱う商品やサービスに対する強い思い入れと「こういう情報を記載すれば顧客に喜ばれるはずだ」という確固たる信念があれば、有益なオリジナルコンテンツを作れる、そういう好例だ。ピックアップ元記事をよく読んで参考にしてほしい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

SEOが生み出してしまう8つのデメリット
★★★★☆ 欠点を踏まえて長期的な展望で取り組む (SEO 検索エンジン最適化)

マーケティングの一手段としてSEOに取り組むことにはデメリットも多くあり業者の甘い言葉に騙されないようにしなければならないと注意を喚起した記事。

SEOの世界に古くから携わっている住太陽氏ならではの内容で、SEOの欠点を挙げてはいるものの、決してSEOを否定しているわけではない。「欠点にも目を向けた上で長期的な視野を持ってSEOに取り組んでいくことが必要」だとしている。

SEOでカバーできないことやSEOが適さない状況も多くある。長いことSEOに携わってきた人なら数年前と比べるとSEOが高度化・複雑化していることに気付いているだろう。リスティング広告と違ってSEOはお金がからないというのも今は正しくない。住氏が指摘するSEOの短所を踏まえたうえでムダな時間やお金、労力を費やさないように効率的で永続するSEOを施策したい。

検索順位アップに効果が期待できるリンクの正しい張り方
★★★★☆ 根底にあるのはユーザーの役に立つかどうか (SEOのホワイトハットジャパン)

SEOに効果が期待できるだろうリンクの張り方を指南した記事。もしあなたがSEOの上級者であればどれも当然のように実行しているかもしれないが、一般のウェブ担当者が知らないノウハウも多いように思える。

たとえば、新規に公開した記事から過去に書いた記事に対して内部リンクを張ることは当然やるべきリンク施策だ。だがその逆はどうだろうか。過去に書いた記事からそれ以降に公開した新しい記事に対して内部リンクを張ることはあるだろうか。すでに公開した記事の修正作業が必要なので気付いたとしても面倒がってやらないことが多いのではないだろうか。関連のあるコンテンツなのだからリンクを張れば検索エンジンも評価するだろう。

その他にもSEOに効果的なリンクの考え方がいくつも説明されている。


終わりに大切なことを補足しておく。読者の気を引く目的で「検索順位アップに効果」と表現したが、必ず念頭に置いておいてほしいのは、そのリンクがユーザーにとって意味・価値のあるリンクであるかどうかだ。過去記事から新記事にリンクするのもそもそもは閲覧したユーザーに関連情報を伝えたいがためだ。ユーザーに対して役立つリンクこそが、検索エンジンが評価するリンクである。そのことは常に意識しなければならない。

「ドメイン移転しました」のお知らせだけでドメイン名の移転をグーグルが認識した?
★★★★☆ 301もrel="canonical"も使わずに (SEO is DEAD!! WEB in the morning )

ドメイン名を新しく取得してサイトをそちらに引っ越した(けれども古いドメイン名も残っている)場合、移転したことを検索エンジンに正しく伝えるには、301リダイレクトが必須だ。代替策としてrel="canonical"の利用が挙げられる(グーグルのみ)。信頼性には欠けるが待機時間0秒のmeta refreshタグも機能することがある。

これら以外の方法で、検索エンジンにドメイン名の移転を正しく伝えて元のドメイン名のサイトが持つ評価を新しいドメイン名のサイトに継承することはできない……はずなのだが、できていると判断できる事例があったことをこちらの記事が報告している。

実際にそのサイトを見せてもらった。旧サイトのトップページには「◯◯のホームページは http://www.example.com/へ移動しました。」という一文が書かれURLにリンクが貼ってあるだけだった。ところがそのページのキャッシュを見ると移転先サイトのページコンテンツとURLが表示されていた。

旧サイトに張られているバックリンクが新サイトへのバックリンクとしてグーグルのlink:コマンド検索で出てくることも確認した。

301リダイレクトやrel="canonical"などのドメイン名移転のための操作は本当にまったく行っていないとのことだった。

他のケースでも再現できるなら驚くべき事実だ。グーグルが何から判断して移転処理してくれたのか、真相を知りたい。

レスポンシブ・ウェブデザインのページの出し分けをGoogleアナリティクスで解析
★★★☆☆ カスタム変数を使う (アナリティクス 日本版 公式ブログ)

レスポンシブ・ウェブデザインを使うと、同じHTML+CSSで、デバイス側の状態(縦方向か横方向か、画面のサイズはいくつかなど)によって表示を自動的に変更できる。では、どの設定で表示されたかをアクセス解析でデータとして取得するにはどうすればいいのだろうか? それを解説した記事が、Googleアナリティクスの日本版公式ブログで紹介された。

前回も同様の分析方法を紹介したが、あちらは、同一URLでPC/スマートフォンの表示をサーバー側で判断して出し分けるサイトにおいて、スマートフォン表示のアクセスをGoogleアナリティクスで解析する方法。Googleアナリティクス認定パートナーのアユダンテさんの記事だった。

今回は、同じくGoogleアナリティクス認定パートナーであるNRIネットコムさんの事例を紹介したものだ。

PCとスマートフォン、タブレット用に表示を切り替えるレスポンシブ・ウェブデザインのサイトにおいて、どの表示になったかをGoogleアナリティクスのトラッキングコードをカスタマイズして、ページレベルのカスタム変数で保存したとのことだ。

前回同様にこちらも難易度が高めである。しかしレスポンシブ・ウェブデザインは検索エンジンとしてのグーグルが推奨する構成でもある。レスポンシブ・ウェブデザインを採用しているなら試してみてはいかがだろうか。

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

グーグルウェブマスターツールのメッセージ転送機能の仕様変更とグーグルが取得した特許についての記事を今週はピックアップ。

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