Web解析のためのKPI大全

滞在時間分布(長/中/短)

滞在時間分布(長/中/短)

訪問者を平均滞在時間でグループ分けすることで、関心の高さが異なる集団ごとに、行動分析ができる。

  • 定義

    この指標を算出するのは、他の指標と比べると比較的難しい。アクセス解析ツールがどのくらい細かくデータを集計できるかによって変わるからである。個々の訪問・訪問者について滞在時間を取得できなければ、残念ながら不運だったとあきらめるしかない。しかし、「1訪問あたり」または「1人あたり」の平均サイト滞在時間が取得できれば、いい分析を開始できる。

    細かいデータを得られることを前提とすると、次にするべきことは、滞在時間の長/中/短の仕切りをどこに設定するかである。一般的には、30秒以下を「短時間滞在」、30秒から5分までを「中時間滞在」、それより長いと「長時間滞在」とすることが多い。この区分に従うと、

    {閲覧が30秒以下の訪問回数}÷{総訪問回数}={短時間滞在率}

    {閲覧が30秒以上5分以下の訪問回数}÷{総訪問回数}={中時間滞在率}

    {閲覧が5分以上の訪問回数}÷{総訪問回数}={長時間滞在率}

    となる。

    アクセス解析ツールで「1人あたり」のデータまでしか取れない場合は、それに沿って指標の名前を変えよう。多くのアクセス解析ツールでは、訪問者の滞在時間は次の訪問時もほぼ同じ程度の場合が多いので、1訪問ごとの滞在時間で扱っている。

  • 表現形式

    最も重要なポイントは、時間の区切りを明確に示すことである。必要ならば、指標の名前に時間の区切りを入れてしまい、「短時間滞在(30秒以下)率」「中時間滞在(30秒以上5分以下)率」「長時間滞在(5分以上)率」などとしてしまってよい。

    これらの指標の意味をもっと広くとらえて、「関心の低い訪問」などと書く人もいる。KPIの定義が明確であれば、読み手がわかりやすいように名前を変えても問題ない。

  • 想定される結果

    いくつかのパーセント指標は施策によって容易に変化するが、滞在時間の場合はそうもいかない。一般的には、短時間滞在の割合が多いことは好ましくない。滞在時間が短い訪問者は、欲しいものを見ずに帰ってしまっていることが多いからである。より適切な情報・商品を提供すると、Webサイトにおける滞在時間は延びるものだ。ただ、サポートサイトの場合は、訪問者がすばやく目的の情報にたどり着けていることを示す、中時間滞在率が大きいほど良い(ただし、電話番号を見ただけで終わるような短すぎる滞在時間はいいとは言えない)。

  • 行動

    滞在時間を延ばすための最も基本的な戦略は、Webサイト全体のユーザビリティ(使い勝手の良さ)を改善することと、訪問者のリーチ・獲得プロセスにおけるターゲティングの改善である。短時間滞在率が比較的大きい(たとえば過半数を超えている)場合、ターゲティングに失敗していて、新規訪問者がすぐに「思っていたものと違う」と判断し、そのまま帰ってしまうことが考えられる。こうした場合は、マーケティング戦略を再評価して、よりニーズのある訪問者を獲得する方法を考えるか、エントリーページ(トップページ)のメッセージが、マーケティングで使っているものと一致しているかどうかをチェックしてみよう。

    ターゲティングに自信がある場合、もしくはこれ以上適切な獲得方法を思いつかない場合は、Webサイトの情報アーキテクチャとユーザビリティを検証し、「このサイトは本当に使いやすいのか」をよく考えてみよう。訪問者は、ナビゲーションがわかりにくかったり、探している情報にたどり着けなかったりすれば、帰ってしまう。検索ログを調べて、頻繁に検索されるキーワードがあれば、ナビゲーションがその内容のありかを示せていない可能性がある。

    いずれにしろ、滞在時間の「長/中/短」を慎重に設定しておけば、訪問者の構成に劇的かつ不測の変化があったとき、それを察知できる。

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