検索利用率
検索利用率
サイト内検索・商品検索は、ユーザーがサイト内の特定の情報を探しているポピュラーなツールである。検索利用率を継続的に観測することで、ユーザーの理解度や期待の変化を観察できる。
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定義
WebSideStory Search、Mercado、Google Search Appliance、Endecaなどの検索ツールをサイトに導入している場合は、訪問者のうち何人が検索を利用しているかを測定すべきである。最も一般的な測定方法は、「検索結果」ページにタグを貼って、あるいは、ログ分析から認識する方法である。それによると、計算式は、
{「検索結果」ページを1回以上見た訪問者の数}÷{総訪問者数}={検索利用率}
となる
「訪問者」ベースでなく「訪問回数」ベースで計測することも、1人が別々の訪問のときに検索を使ったか使わなかったかを知る役に立つ。これらを比較すると、2種類の計算結果は異なることがわかるだろう。
あなたのビジネスで、検索の位置づけがきわめて重要で、かつアクセス解析ツールがやや複雑なセグメンテーションに対応していれば、この章に登場した「高」「中」「低」のカテゴリKPIのそれぞれに、値を計測するとよい。
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表現形式
KPIレポートで明示しておくべきことは、まずこれが「1回以上」検索結果ページを見た人の割合であること、そしてこれが外部の検索エンジンではなく「サイト内検索」の利用率であること、の2点である。
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想定される結果
検索利用率は、想定される訪問者のタイプや、サイトが提供する情報・商品のタイプ、サイト全体のユーザビリティで変わってくる。あるサイトは多数の「検索者」を獲得するし、別のあるサイトでは検索をする人がほとんどいない。サイトのデザインによほど大きな変更がない限り、この値はほぼ一定である。
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行動
基本的にこの値は一定であるため、もし何か急激な変化が現れていたら、最近サイトに変更を加えた際に、何かミスをしている可能性がある。値が急落していたら「そもそも検索ツールは正しく機能しているか?」と自問することも必要だ。また、検索ツールに多大な投資をしているにもかかわらず利用率が低い場合は、検索フィールドの配置やデザインの変更など、KPIの改善のために試行錯誤すべきである。
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この記事の筆者
この記事は、Web Analytics Demystifiedの創設者でありシニアパートナーであるエリック・T・ピーターソン氏による書籍『The Big Book of Key Performance Indicators』の日本語版です。原著作者の許諾を受けて株式会社デジタルフォレストが翻訳し、同社の開催する「Web解析マネジメント実践講座」において参考書としているコンテンツを、Web担当者Forum向けに特別に公開しているものです。
※この日本語訳版に関するお問い合わせは、デジタルフォレストまでお寄せください。
エリック・T・ピーターソン 著
株式会社デジタルフォレスト 手嶋進、入谷聡、清水昌浩 訳
Original Author: Eric T. Peterson, Senior Partner and Founder, Web Analytics Demystified