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百貨店の構造からの転換へ――大丸百貨店が始めたサステナブル重視のファッションのサブスクEC業「アナザーアドレス」とは?

5 years ago

大丸松坂屋百貨店は3月12日、ファッションサブスクリプション事業「AnotherADdress(アナザーアドレス)」をスタートした。

「AnotherADdress」は、ファッションの本質的な価値、サステナブルな取り組みを重視。社会や環境にとって持続性の高いビジネスモデルへの転換をめざすサービスとして展開する。

百貨店業・小売業は、ファッション産業を取り巻く大量生産、大量消費といった流れと共に成長してきました。しかしながら、その流れの裏にある大量廃棄を中心とした環境問題が社会や地球に与える影響は非常に大きなものになっています。その問題に真剣に向き合い、ビジネスモデル全体をより持続可能な方向に舵を切ることは、J.フロントリテイリンググループの大きな責務であると考えています。

「AnotherADdress」は、大丸松坂屋百貨店が事業主体者として受注。100%Web注文、サブスクリプション型のストックビジネスとすることで、従来の百貨店ビジネスが抱えるリアル店舗依存、フロービジネスからのビジネスモデル分散にも挑戦する。

ファッションサブスクリプション事業は、これまでの百貨店の構造からの転換、持続的な未来を実現するための新たな挑戦の第一歩となるという。

大丸松坂屋百貨店はファッションサブスクリプション事業「AnotherADdress(アナザーアドレス)」をスタート。ビジネスモデルについて
ビジネスモデルについて

「AnotherADdress」は、国内外のブランドを自由に選べるサブスクリプション型(定額制)のファッションサービス。百貨店ブランドなど国内外の50ブランドをラインナップし、順次拡大する。

都市型のビジネスウーマン、企業のマネジメント層、次世代リーダー、起業家といったペルソナ像を設定。「新しくなること、挑戦することを探求し輝き続けるすべての人」と行動軸でターゲットを定めたという。

“価格志向、スタイリストによる利便性追求”ではなく、海外で大きなマーケットとなりつつある“洗練されたブランドラインナップ、お客様自身が今着たいものを選択できる自由さ”をマーケットポジションとする。

大丸松坂屋百貨店はファッションサブスクリプション事業「AnotherADdress(アナザーアドレス)」をスタート。マーケットポジションについて
マーケットポジション

月額1万1880円(税込)で、好みのアイテム3着を1か月間レンタルできる。月額料金には、往復の送料やクリーニング、基本的な修繕料金も含んでいる。

一般的な使用に伴う、擦れやキズ、汚れについては月額料金の範囲で対応する。また、消費者は会員価格で購入することも可能。

大丸松坂屋百貨店はファッションサブスクリプション事業「AnotherADdress(アナザーアドレス)」をスタート。サービス概要について
サービス概要について

独自のサステナブルな取り組みを推進している3PL事業者、配送事業者、クリーニング事業者、リサイクル事業者とパートナーシップを組む。

3PLは日立物流、クリーニングはバレル、リサイクルは日本環境設計、システム開発はGWGと80&Companyが担当する。

石居 岳
石居 岳

楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon、各ECモールにおけるデータ活用法 | デジタルコマース注目TOPIX presented by 電通デジタル

5 years ago
ECモールは新規ユーザー獲得のための分析やデータ活用が必須です。各社のデータ活用についてまとめました(連載2回)

昨今の社会情勢もあいまって重要度が増しているEC。技術革新やユーザーニーズにより生まれたオムニチャネルやOMOなど顧客体験の向上により、企業はオンライン・オフライン、自社ECサイトとモールECサイト、国内外といった垣根を超えた視点で「コマース」全体を捉え、顧客に価値提供をすることが急務となっています。

「コマース」領域を事業の大きな柱の1つとし、クライアントのデジタルマーケティングを支援している電通デジタルが、国内でEC事業の売り上げを拡大する上では欠かせない販売チャネルとなっている「日本3大ECモール」について、それぞれの特徴、活用ポイントをお伝えします。

販売チャネルとして欠かせないECモール

楽天市場のデータ活用のポイント

楽天市場では、他のECモールや自社ECサイトの分析ツールと同様に、店舗全体または商品別の売り上げ、アクセス人数(ユーザー数)、転換率(コンバージョン率)といったECにおける重要指標を確認できます。

最も特徴的なのは、「レディースファッション」「健康食品」「ヘアケア」など自店が所属しているジャンルの月商レンジ別での売り上げやアクセス人数、転換率、客単価のデータと比べられる点です。自分たちの店舗の目標に近しい月商レンジ内で、売上上位店舗の各データの平均値と比較できるため、どの指標が足りておらず、どの程度を目指すべきなのか確認できます。

どの指標をどの程度の目標にするべきか、常に確認しながら施策を実施できるので、モール内での戦略立案をする上で非常に参考になります。

また、楽天市場のユーザーに配信できるメールマガジン「R-Mail」の開封率や、メルマガ経由での転換率などのデータや、メルマガのヒートマップ分析も可能です。他にも、楽天市場内で実施できる施策の効果検証を、タグの挿入なしに簡単に行える点も優れた特徴と言えます。

データ活用では楽天データマーケティング株式会社との連携により、楽天市場に店舗を出店していないメーカーでも、楽天IDの会員基盤と実購買データをもとにした顧客分析データを活用し、そのIDベースで、狙いたいターゲットに対して情報を届け、「誰に、何を、どう伝えたら売れたのか」の追跡も可能です。

また、楽天IDとデータ提供許諾企業の楽天ポイントカード提示時のPOSデータを統合して分析に活用することで、オフライン購買に対する広告の貢献度を把握することも可能です。

スクリーンショット 楽天市場を活用したマーケティング施策の1例
楽天市場を活用したマーケティング施策の1例
※「RMP - Showroom」(出典:楽天株式会社)

このように、楽天市場分析データの活用の特徴は、「出店店舗のジャンル内平均値の比較が容易にできること」と「楽天IDで統合された消費行動分析データによる、ファネルの可視化」にあると言えます。

Yahoo!ショッピング(PayPayモール)のデータ活用のポイント

Yahoo!ショッピング、PayPayモールでも、楽天市場のように店舗全体や商品別に各指標を確認できます。Yahoo!ショッピングの最大の特徴は、「STORE's R∞」(以下「R∞」) での数値です。「R∞」とは、Yahoo!ショッピング内で使える顧客管理システムで、モール内で指定のPRオプション広告を指定の料率で設定することで利用できます。

自社ECサイトに比べ、ECモールでは自由に外部ツールの実装ができないこともあり、リピート施策が限られていますが、Yahoo!ショッピングでは休眠顧客の掘り起こしにも使えるCRMツールを活用できます。この「R∞」でのデータ活用に関していくつか説明します。

まず、どのようなお客様がストアに来ているのか、ダッシュボードで前日のストアの顧客や売上状況を確認できます。性別や年齢といった属性に加え、居住地域、Yahoo!プレミアム会員の割合、購入金額なども把握でき、どのようなユーザーが来店しているのかが一目でわかります。

スクリーンショット 「R∞」ダッシュボードのイメージ
「R∞」ダッシュボードのイメージ

他にも「R∞」を活用することで、モール内検索結果内に配信対象のユーザーに向けて「〇〇円(%)OFFクーポンがあります」といったバッジを表示させることができ、クーポンの利用率を高めるきっかけになるだけでなく、購買意欲の高いエンドユーザーに対してクーポンの存在をアピールすることができるので、検索結果での視認性やクリック率の向上によって購買率の増加が期待できます。

また、クーポンのセグメントごとにABテストを実施できるため、お知らせのタイトルや本文、クーポン名や値引き率などによって、どの配信やオファーの仕方が自分たちの店舗にとって効果が高かったのか検証できます。

前述したように、ECモール内ではリピート引上げの施策はできることが限られており、いかに再来訪させるかが課題になってきます。ぜひ「R∞」を活用してターゲットに合わせたオファーを仕掛け、購入とリピートに結びつけてください。

Amazonのデータ活用のポイント

Amazonでも、店舗の売上傾向や数値を把握することができるダッシュボードを確認できます。Amazonには楽天市場やYahoo!ショッピングとは異なる独自の指標が存在するため、それぞれの指標の意味を理解する必要があります。さらに、重要指標については日々動向を確認していきましょう。

カートボックス獲得率

商品ページでカート獲得ができている場合の表示率です。複数の店舗が同じ商品を出品している場合、売り上げに大きく左右される指標なので必ず確認してください。

ユニットセッション率

購入率(CVR)のことです。他ECモールや自社ECサイト同様、このユニットセッション率が低い商品は商品ページの見直しを行い、商品情報の不足や不備がないか確認しましょう。また、ユニットセッション率の高い商品は、セッションが増えることで売り上げに直結する可能性もあります。

ACOS(エーコス)

広告経由売上に対する広告費の割合(支払総額 ÷ 総売上 × 100)の指標です。数値が低いほど広告の費用対効果が良いという判断ができるので、数値の良い商品はより伸ばし、悪い商品は流入後の商品ページに問題がないか見直しましょう。

Amazonの売り上げの公式
Amazonの売り上げの公式(電通デジタル作成)

絶対評価と相対評価を

自社ECサイトにおいてもECモールにおいても、各販売チャネルで確認できる指標とその意味を把握し、実施した施策が成功したのか、しなかったのか判断することが重要です。

その際、「アクセス数はこのくらいくるだろう」「CVRはこのくらい上がるだろう」といった結果の絶対的な評価も重要ですが、同時に「他店舗の数値はどう変動していたのか」「デバイスを分けて見てみた場合はどうか」「昨年同月比で見たらどうか」というように、相対的な評価も掛け合わせ、分析を行ってください。

髙木 真樹
髙木 真樹

楽天が2400億円を調達しモバイルへ投資。日本郵政、テンセントグループ、ウォルマートが出資

5 years ago

楽天は日本郵政、中国のテンセントグループ、ウォルマートを引受先とした第三者割当増資を実施し、約2400億円を調達する。

調達資金は楽天モバイルへの投融資資金に充当。2021年12月までに、第4世代移動通信システム(4G)普及のための特定基地局の整備、第5世代移動通信システム(5G)拡大のための特定基地局整備への設備投資に充てる。

物流やモバイル、DX分野を中心に協業

約1500億円を出資(出資比率は8.32%)する日本郵政とは3月12日、物流、モバイル、DXなどさまざまな領域において連携を強化することを目的として、業務提携合意書を締結。主に物流、モバイル、DX(デジタルトランスフォーメーション)の分野で業務提携する。

物流においては共同拠点やドローン・UGV(自動走行ロボット)など次世代技術の共同開発、データを活用したデジタルによるオペレーション開発などで協業する。

楽天グループ 日本郵政グループ 資本・業務提携を合意 物流
物流分野での協業内容

モバイルでは、日本郵便が持つ郵便局ネットワークを活用する。楽天では、人口カバー率96%を2021年夏に実現する目標を掲げる。すでに400局の郵便局に基地局を設置しており、今後500局以上の展開を予定しているという。

3月9日に楽天モバイルの申込者数が300万件を突破したものの、ほとんどの申し込みがオンラインからという。基地局の設置だけでなく楽天モバイルのプロモーションでも協業を検討。郵便局内のスペースを活用した申し込みカウンターの設置、配達ネットワークを活用した広告宣伝、オフラインでの顧客獲得の面で協業を進めるという。

楽天グループ 日本郵政グループ 資本・業務提携を合意 楽天モバイル
モバイル分野での協業内容

日本郵政のDX推進については、楽天グループからデジタル人材を派遣、オペレーションの改善やデジタル面での改善を楽天がサポートする。

楽天グループ 日本郵政グループ 資本・業務提携を合意 DX推進
日本郵政グループのDX推進内容

そのほか、金融におけるキャッシュレスペイメント分野、ECにおける物販分野での協業を検討しているという。

今回の提携について、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長、日本郵政の増田寛也取締役兼代表執行役社長は次のように述べた。

楽天のようなベンチャー企業が、歴史ある日本郵政さんと戦略的パートナーを結べることは、世界でも類を見ない新しい提携パターンだと思う。

コロナ禍で今まで以上にDXが加速し、ネットがなくてはやっていけない時代に突入した。一方、地方をいかにエンバーメントするかが極めて大切になる。創業精神に立ち戻り、地方の経済をエンバーメントすることを今後も続けていきたい。

リアルとバーチャルの2つの大きな力が合わさって新しい形を作ることにワクワクしている。(三木谷氏)

楽天グループ 日本郵政グループ 資本・業務提携を合意 三木谷浩史氏
楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏

資本提携を進めることにより、提携のレベルがより深まると考えている。どういう出資をしていくのかは、我々としても慎重にリスク・リターンを検討した上で判断したもの。

物流面での業務提携については2020年12月に発表済みだが、物流の中身についても業務効率化を超え、積極的により多くの荷物の利用者を増やす。 可能な限り日本郵便を使ってもらい、我々がお客さまに荷物を届けることで地域貢献をするための提携を考えている。

それに留まらず、金融やEC市場についてもより積極的な提携をしていきたい。(増田氏)

楽天グループ 日本郵政グループ 資本・業務提携を合意 増田寛也氏
日本郵政 取締役兼代表執行役社長の増田寛也氏

楽天、テンセント、ウォルマートの小売・ECグループ

テンセントは完全子会社Image Frame Investment(HK)Limitedを通じて約657億円、米ウォルマートは約165億円を出資する。

テンセントは中国EC大手の京東集団(JD)をグループ企業として抱えており、楽天は協業関係にある。JDの越境ECモール「JD Worldwide」への出店、ドローンやUGVの導入などで協業している。

楽天はテンセントとの資本関係を通じて、デジタルエンターテインメント、Eコマースなどでの協業を検討しているという。

ウォルマートと楽天は西友を通じた協業関係を構築。また、ウォルマートはテンセントへも出資している。

楽天と米国の資産運用会社であるKKRはウォルマートが保有する西友の株式について、KKRが65%、楽天が新たに設立した子会社「楽天DXソリューション」を通じて20%を取得。ウォルマートは西友の株式15%を継続保有する資本関係で、協業を継続している。

藤田遥
藤田遥

楽天 × 日本郵政 × テンセント × ウォルマート:楽天の2400億円調達で起こることとは【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年3月8日〜14日のニュース
ネッ担まとめ

日本郵政が楽天に出資というニュースで驚いていたら、テンセントとウォルマートも出資していてさらに驚き。日本のモールも世界的な流れに乗らないと生き残れないのかも。

楽天と日本郵政の提携の裏にテンセントとウォルマートも

携帯大手に激震必至:2400億円調達した楽天の「歴史的提携」 | Foresight
https://www.fsight.jp/articles/-/47803

まとめると、

  • 楽天グループは「第三者割当増資で約2400億円を調達する」と発表。出資するのは日本郵政グループ、中国ネット大手のテンセント・ホールディングス、米小売り大手のウォルマート、個人としての三木谷浩史楽天グループ会長兼社長。最大の引き受け先は1500億円を出資する日本郵政
  • 楽天は本郵政傘下の全国2万4000店舗の郵便局で楽天モバイルの販促ができるようになり、日本郵政の強固な物流網も利用できるようになる
  • テンセントが約657億円、ウォルマートが約166億円を出資。株式時価総額世界6位のテンセントと世界17位のウォルマートが楽天をパートナーに選んだことになる

「プラットフォーマー」と呼ばれるGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)のビジネスが強大だが、原則としてはネットの中に閉じていた。これからは、ネットスーパーや車の自動運転のように、ネットとリアルが融合して新しい価値を生み出していくフェーズに入る。

この記事で気にしておきたいのは引用した部分です。楽天と日本郵政の提携によって、配送、モバイル、金融で両者にメリットがあるのは当然。世界的な巨大企業の動きに同調して新しいプラットフォームの構築に動き出したことがポイントです。コロナで一気にデジタル化した世の中で、リアルとの融合も一気に進みましたよね。国内だけで争っているとこの流れに取り残されるので、今後の楽天の動きに注目です。

関連記事

ヤフーはヤマトと提携して配送強化へ

配送料は全国一律60サイズ382円~、当日配達も提供へ。ヤフーとヤマト運輸が出店者向け「フルフィルメントサービス」を刷新 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8528

ヤフー、4月からECサイトの配送料を全国一律に 打倒アマゾン・楽天へ、業界3位から巻き返し狙う | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2103/10/news147.html

まとめると、

  • ヤフーとヤマト運輸は4月1日から、Yahoo!ショッピングとPayPayモール出店店舗向けの「フルフィルメントサービス」で、サイズ別の出店ストア向け全国一律配送料金を開始する
  • 地域別、店舗ごとに配送料金が異なっていた料金体系を刷新。ネコポスは179円(税別)、宅急便は382円(税別)からの一律配送料金とする
  • 「フルフィルメントサービス」を利用することでEC向け配送サービス「EAZY」でユーザーに配達されるため置き配などに対応できる
「フルフィルメントサービス」リニューアル後の配送料金
「フルフィルメントサービス」リニューアル後の配送料金

配送料金は投函サイズで179円(税別、以下同)、宅急便サイズは382円から。「今回は他社と比較しても競争力がある価格で提供している。市場も意識し、戦える料金に設定した」(ヤマト)、「(全体的に)値下げ感があるとの声が出店者から上がると思う」(ヤフー)と、両社は自信を見せる。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2103/10/news147.html

先週は新生ZHDの記事をピックアップしましたが、今週はヤマトとの連携のニュースです。Amazonと楽天と比較して周回遅れと言われていた配送面がこの提携で改善されてきそうですね。全国一律料金はわかりやすいですし、フルフィルメントサービスを利用することで店舗は「優良配送」対象店舗になり、1配送当たり最大120円キャッシュバックするキャンペーンも行うので一気に拡大しそうです。今後は楽天のように送料無料ラインの統一なども行ってくるかもしれませんね。

メーカーもファンも納得の仕組みが好評

利用者の8割は毎月1万円を課金 キャラクターグッズの“福袋”サブスクが成長している理由:継続率も高い | ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2103/10/news042.html

まとめると、

  • 好きなコンテンツやアーティストの完全オリジナルグッズが福袋形式で毎月届く「サプライズボックス」が成長中。価格は送料込みで1万500円、5500円、3500円
  • 取り扱っているのはアニメ、キャラクターや、バーチャルYouTuber(VTuber)のグッズで、「手塚オールスターズ」(鉄腕アトムなど)や「うしおととら」などがある
  • 商品はマスクケース、ひも付きのブランケット、ミトンやセロハンテープなど。日々使うことで「ユーザーの生活が彩られるようなもの」を意識している

サプライズボックスのサービスには、これまで多数の関連グッズを手掛けてきたサンリオや手塚プロダクションも参加している。サブスクリプションサービスという新しいビジネスモデルに可能性を感じており、販路を広げたいという狙いがある。また、一般的にキャラクターグッズはどの程度売れるか事前に読み切れないところがあるが、同サービスならば定期的な収入が見込めるというメリットもある。

キャラクターグッズを作る方も買う方にもメリットがある、「福袋式」のサブスクサービスが伸びています。サブスクの契約者=売れる数なので在庫リスクも少なく、買う方も日常的に使えるグッズが毎月届くので、好きなキャラに囲まれるメリットがあります。関連記事にもあるようにルーチンで買っているものや、どれだけあっても困らない自分が好きなキャラなどはサブスクに向いていそうです。

関連記事

EC全般

「ぶっちゃけShopifyってどう?」Shopifyアプリでヒット飛ばすハックルベリー安藤CEOに聞く | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/3267

Shopifyを知り尽くした安藤さんのコメントがとっても参考になります。

「BASE(ベイス)」のネットショップ開設数が140万ショップを突破 ネットショップ開設実績で4年連続 No.1にも選出 | BASE, Inc.
https://binc.jp/press-room/news/press-release/pr_20210305

「Makeshop」、9年連続で年間総流通額がカートASP業界トップ 2020年は前年比135%の2343億円に | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/3265

引き続きカートのサービスが伸びていますね。

悪質な通販・ECの「定期購入」は厳罰化へ。誤認表示への直罰規定、申し込みの取り消し認める制度の創設など | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8515

マクロフューチャー株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/notice/entry/023248/

次亜塩素酸水の販売事業者3社に対する景品表示法に基づく措置命令について | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/notice/entry/023388/

悪質な通販関連の記事を3つ。売れればそれでいいという時代は終わっているのですが、なかなかなくならないですね……。

Amazonがネットスーパーの対象を拡大。バローホールディングスの出店で東海地方でも展開 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8523

東海地方の人は「バローが!」と思っているはず。チャンスがあれば利用してみたいサービス。

売れる鉄則はありますか?「必勝法はありません」。「卒塔婆屋さん」が語る「改善の継続」が導いた自社EC成功の秘訣 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8494

お客様の声を聴き続け、すぐに反映させることが重要なんですね。

Facebook、イギリスでショッピング機能「Shop」立ち上げ | eコマースコンバージョンラボ
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/69581

冒頭の楽天の記事と関連して。Facebookの動きも押さえておきましょう。

若年層を中心にDMを受け入れる意識が向上/1年前に比べ「開封割合が増えた」【トッパンフォームズ調査】 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/35677

デジタルが当たり前の世代には、自分宛ての郵便物が届くのが新鮮なんですよね。

EC運営で改善したいのは「新規顧客数増加」「ショップ更新」【カラーミーショップ調査】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8517

月商ごとのデータが参考になります。将来的に何が問題になるのかを把握しておきましょう。

今週の名言

地球上には市場が無限にありますから、歩いて歩いて行動。行動して発見したら、そこにマーケットがありますから。大丈夫です。
─スズキ代表取締役会長 鈴木 修氏

ビジネス特集 人に愛される力と人を愛する力 歴代担当記者が見た「修さん」 | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210309/k10012905061000.html

問答無用の説得力。新規顧客獲得が課題と思なら、歩いて歩いて行動あるのみ。

森野 誠之
森野 誠之

エンハンス、ソーシャルディスプレイ広告を提供

5 years ago

マイクロアドの子会社であるエンハンスが、スペースバックと提携して「ソーシャルディスプレイ広告」を提供。ソーシャルメディアの投稿からディスプレイ広告を生成する。スペースバックと類似のソリューションはノヴァ(旧ポーラー)も提供している。

Spaceback
https://www.spaceback.com/
Nova
https://www.createwithnova.com/

米Spaceback社と提携し、 新たな広告フォーマット「ソーシャルディスプレイ広告」を日本で初めて提供開始
https://www.enhance.co.jp/news/detail/106.html

noreply@blogger.com (Kenji)

【2020年】2.2兆円のネット広告市場の内訳は? 検索連動型、ディスプレイ、動画は大きく成長。成果報酬型広告は減少

5 years ago

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表した。

2020年の日本の総広告費は、世界的な新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)拡大の影響で前年比11.2%減の6兆1594億円。一方、「インターネット広告費」は成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模、総広告費全体の36.2%を占めた。

電通が公表した「2020年 日本の広告費」総広告費の内訳 媒体別広告費(2018年~2020年)
媒体別広告費(2018年~2020年)

「インターネット広告費」から「インターネット広告制作費」および「物販系ECプラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費」は、運用型広告の拡大や巣ごもり需要によるソーシャル広告や動画広告の増加で広告費は前年比5.6%増の1兆7567億円となった。

「物販系ECプラットフォーム広告費」は同24.2%増の1321億円、インターネット広告制作費は同1.4%増の3402億円。

電通の「2020年 日本の広告費」によると、2020年1~12月における日本の総広告費は前年比11.2%減の6兆1594億円だった
日本の総広告費の推移

インターネット広告媒体費の広告種別構成比について

構成比が高いのは検索連動型広告(38.6%)とディスプレイ広告(32.6%)で、合わせて7割を占める。ビデオ(動画)広告は前年比21.3%増の3862億円と伸長し、全体の2割を超えた。次いで、成果報酬型広告(5.6%)、その他のインターネット広告(1.1%)と続く。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 インターネット広告媒体費の広告種別構成比
インターネット広告媒体費の広告種別構成比

インターネット広告媒体費の取引手法別構成比

現在の主流となっている運用型広告はインターネット広告媒体費全体の8割を超え、1兆4558億円。一方、予約型広告と成果報酬型広告は秋以降に復調の兆しが見られたものの、新型コロナ拡大による出稿控えの影響を受け、「予約型広告」は前年比12.5%減、「成果報酬型広告」は同6.1%減といずれも減少した。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 インターネット広告媒体費の取引手法別構成比
インターネット広告媒体費の取引手法別構成比

インターネット広告媒体費の取引手法別×広告種別構成比

運用型の検索連動型広告が全体の38.6%と最も構成比が大きく、次いで運用型のディスプレイ広告が25.7%と続いた。運用型の「ビデオ(動画)広告」が前年比27.2%増と大きく伸長し、インターネット広告媒体費全体における構成比は18.3%となった。「ディスプレイ広告」の予約型は同19.9%減と減少した一方で、運用型は同12.1%増で伸長した。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 インターネット広告媒体費の取引手法別×広告種別構成比
インターネット広告媒体費の取引手法別×広告種別構成比

ビデオ広告市場

ビデオ(動画)広告費3862億円のうち動画コンテンツの間に挿入されるインストリーム広告は1800億円(構成比46.6%)で、ウェブ上の広告枠や記事のコンテンツ面等で表示されるアウトストリーム広告は2063億円(構成比53.4%)。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 ビデオ(動画)広告種類別構成比
ビデオ(動画)広告種類別構成比

また、取引手法別でみると運用型広告が3206億円となり、8割以上を占めている。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 ビデオ(動画)広告取引手法別構成比
ビデオ(動画)広告取引手法別構成比

2021年にはビデオ(動画)広告は全体で前年比10.4%増の4263億円になると予測する。

ソーシャル広告市場

SNSや動画共有プラットフォーム上等で展開されるソーシャル広告は前年比16.1%増の5687億円となり、インターネット広告媒体費全体の32.4%となった。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 ソーシャル広告構成比推移
ソーシャル広告構成比推移

ソーシャルメディアのサービス上で展開されるソーシャル広告は前年比16.1%増の5687億円と高い成長率で推移し、インターネット広告媒体費全体の3割を超えた。ソーシャルメディアの種類別に「SNS系」「動画共有系」「その他」に分類すると、「SNS系」が2488億円で最も規模が大きい。前年と比較すると「動画共有系」が大きく伸長している。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 ソーシャル広告種類別構成比
ソーシャル広告種類別構成比

2021年のインターネット広告市場

2021年のインターネット広告媒体費は継続して伸長すると予測。2021年は前年比7.7%増の1兆8912億円に拡大すると見込む。2021年のビデオ(動画)広告は前年比10.4%増の4263億円まで拡大すると予測している。

電通グループのサイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタルは、「2020年 日本の広告費」(電通が2021年2月に発表)の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、2021年の予測を加えた「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表 インターネット広告媒体費総額の推移(予測)
インターネット広告媒体費総額の推移(予測)

調査概要

  • 調査主体:サイバー・コミュニケーションズ(CCI)、D2C、電通、電通デジタル
  • 調査時期:2020年12月~2021年2月
  • 調査方法:次の調査に基づき、推定作業を実施。①インターネット広告媒体社等を対象としたアンケート調査(郵送調査/web調査)「2020年(令和2年)日本の広告費インターネット広告媒体売上についてのお伺い」として実施②同、追加ヒアリング調査③各種データ収集・分析
石居 岳
石居 岳

「横浜」「鎌倉」「湘南」「小田原」「箱根」などの製品をネット販売、テレビ東京グループと横浜銀行・横浜振興がタッグ

5 years ago

テレビ東京コミュニケーションズは、「横浜」「鎌倉」「湘南」「小田原」「箱根」などの良質な製品や商品、それらとマッチする認知の高いIP(キャラクター、アニメなどの知的財産)を組み合わせた商品化事業、EC事業を始める。

横浜銀行、横浜振興と3月12日、匿名組合契約を締結。横浜銀行、横浜振興から投資を受け、「神奈川県の良質な商品」を扱うメーカーなどと、「認知の高いキャラクターなどのIP」を活用して商品か、ネット通販で販売する。

テレビ東京コミュニケーションズは、「横浜」「鎌倉」「湘南」「小田原」「箱根」などの良質な製品や商品、それらとマッチする認知の高いIP(キャラクター、アニメなどの知的財産)を組み合わせた商品化事業、EC事業を始める
商品化事業、EC事業のスキーム

匿名組合契約は、商法に規定されている契約形態の一種。当事者の一方が相手方の事業(営業)のために投資を行い、その事業で生じる利益の分配を受けることを約束する契約形態。営業者はテレビ東京コミュニケーションズで、匿名組合員は横浜銀行、横浜振興。

対象事業は、神奈川県を中心としたメーカーとキャラクターなどのIPを活用した商品化、EC事業。商品開発開始時期は2021年4月予定で、商品販売開始時期は2021年秋を予定している。契約期間は5年間。

「横浜」「鎌倉」「湘南」「小田原」「箱根」など特色あるエリアを有す神奈川県には、ストーリー性のある良質な製品、商品が多いという。これに合致する認知の高いIPをマッチングし、新たな顧客の掘り起しを行う。

神奈川県内のブランドやメーカーなどの地域企業の開拓は横浜銀行、横浜振興が担う。IPの権利獲得、商品化、サイト運営はテレビ東京コミュニケーションズが担当する。

石居 岳
石居 岳

越境ECのハードル「言語対応」を手軽に解消! 手間をかけずに商圏を拡大できる多言語化ソリューション「WOVN.io」とは

5 years ago
最大43言語に翻訳するソリューション「WOVN.io」をWebサイトに導入し、手間もリソースもかけずにECの商圏を海外へ拡大するには?
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海外ユーザーに対するオンライン接客で最も重要なのは言語対応。「WOVN.io」は、日本語で構築したサイトに後付けでスクリプトを挿入することで手間とリソースをかけずに最大43言語に翻訳するソリューションだ。各国に適したSEO対策、「売れる越境ECサイト」になるためのサポートも行う「WOVN.io」のサービス概要、コロナ禍で引き合いが増えている理由について解説する。

機械翻訳+用語集を活用、1/3の工数で多言語対応

Wovn Technologiesが開発・提供する「WOVN.io」は、既存サイトを元に少ない工数で、多言語対応できるSaaS型サービス。管理画面からURLを入力すると、自動で情報を抽出し対象言語に翻訳する。

ECサイトなど更新頻度が高いWebサイトには更新がある度に自動で翻訳を提供。また、導入企業のサーバ内に「WOVN.io」のライブラリファイルを入れることで、多言語サイトとしてインデックス(※検索エンジンのクローラーがWebサイトの情報をデータベースに登録すること)されるようになる。

「WOVN.io」を利用する人気ファッションブランド「TOMORROWLAND」
「WOVN.io」を利用する人気ファッションブランド「TOMORROWLAND」。導入後、海外顧客のリピート率が40%増加した(画像:サイトよりキャプチャ)

加えて、API連携を実装し導入企業のデータベースに直接つなげることで、内部管理情報の多言語化を可能にする。

Google翻訳など既存の機械翻訳サービスはまだ発展途上であることから誤訳も多く、越境ECとして活用するにはSEO面でも不十分といえる。一方、多言語対応のサイトをゼロから構築すると、人的リソース・コストともに大幅にかかるため、中小企業の参入障壁は高くなる。

「WOVN.io」は、Google翻訳など既存の機械翻訳サービスを活用しながらも、導入企業専用の「用語集」(※固有名詞や商品名など出現頻度の高い用語をあらかじめ設定できる)と、人力による修正を行うため、初期投資を抑えながら、スピーディーかつ精度の高い多言語対応サイトを作ることができる。

すべて人力で翻訳を行った場合に比べ、「WOVN.io」を導入することで、作業工数を約1/3削減できるという。コスト面でのメリットも大きく、導入企業によっては、1/10以上コストを削減できた例もある

Wovn Technologies のEnterprise success Manager山﨑 健弘氏とSolutions Div. Sales Dept. 大原 祐太氏
Wovn TechnologiesのEnterprise success Manager山﨑 健弘氏(写真左)、Solutions Div. Sales Dept. 大原 祐太氏

「HOLLYWOOD RANCH MARKET」、3言語対応で海外売上増

新型コロナウイルス感染拡大でインバウンド需要が減った2020年。越境ECや在留外国人向けにも情報発信したいというニーズが拡大し、「WOVN.io」への引き合いが大幅に増えた。

「WOVN.io」は、消費者がブラウザを閲覧する際に通常設定している言語に基づき対象サイトを自動翻訳。外国人消費者になじみの言語でEC サイトを回遊できるようにするので、直帰率や滞在時間の改善につながる。

「HOLLYWOOD RANCH MARKET」など人気ファッションブランドを多数抱える聖林公司は、2020年10月にECサイトの多言語対応に踏み切った。対応外国語は、英語、繁体字、フランス語の3言語。

日本語のほか、3言語に対応する聖林公司のECサイト
日本語のほか、3言語に対応する聖林公司のECサイト(画像:サイトよりキャプチャ)

もともと海外のファンが多く、インバウンド比率が7~8割を占めている店舗もあったが、外国語対応したことで海外からの自然流入が増えたという。その結果、海外売上も増加した。

グローバルブランドの新商品情報、14言語に翻訳し各国にスピード共有

また一般消費者向けのECサイトに限らず、社内利用ニーズも増えているという。グローバル展開する某大手スポーツブランドは、新商品情報などを本国から発信するサイトで「WOVN.io」を活用している。

従来は、英語で書かれた新商品情報をPDFで配布し、その後各国のスタッフが母国語に翻訳、国内の各店舗に配布していたが、浸透率が悪く、スピードも遅いという課題があった。「WOVN.io」を導入したことで、最大14言語に翻訳対応できるようになり、それらの問題解決につながっているという。

FAQページの多言語対応など、EC事業者向け新サービスを順次提供

コロナ禍でEC事業者からの引き合いが増えていることを受け、順次提供サービスを拡大していく予定だ。まずは、カスタマーサービスソフトウェア「Zendesk」の販売代理企業であるエクレクトと協業し、FAQページの多言語対応を行う。2021年1月下旬から公開予定。

Wovn Technologiesは、外国人消費者のCVRをあげるための施策として、いかに消費者に「安心」を提供できるかが大事なポイントになると指摘。だが、実践できていない企業が多いという。

特に配送や支払いなど、一般的にオンラインで購入する際の不安要素となりやすい部分が多言語対応されていないとサイトの離脱につながりやすい。FAQページなど、訪問者がECサイトで購入する際の疑問解消につながるページを多言語化することで、そうした機会損失を防ぐことができる。

外国人消費者のCVRアップに寄与するノウハウも導入企業に提供

SaaS型サービスの場合、導入前後のサポートが不十分なケースもある。特に海外発の場合、使い方など機能を紹介するサイトはあるが、英語のみで説明しているケースもあり、ユーザーフレンドリーとは言いがたい。

Wovn Technologiesも以前はそうした一社だったという。「解約が多く、顧客満足度も低かった」ことから2019年に方針を転換。導入までのサポートに加え、導入後も1社1社丁寧にレクチャーを行うなど、導入企業が迷わないようしっかり伴走している。

また、多言語対応サービスを提供する外部企業だからこその「提言」も強みとする。

たとえば「カタカナ入力」。購入時の必須項目として設定するECサイトも多いが、外国人消費者の購入を期待するのであれば、“易しくない項目“は省いた方がいい。最初から多言語対応を意識せずシステム構築を進めていると、こうした問題に気づかないことが多いという。

Wovn Technologiesでは、外国人消費者のCVRアップのために対応すべきノウハウも随時導入企業に提供している。

Solutions Div. Sales Dept. Senior Account Executive 阿部 弘太郎氏と、Digital Marketing 香川 亜友氏
Solutions Div. Sales Dept. Senior Account Executive 阿部 弘太郎氏(写真左)、Digital Marketing 香川 亜友氏
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※本稿は、ダウンロード資料「ニューノーマル時代に勝つ『オンライン接客』最前線」(2021年1月29日公開)に掲載された記事を再編集したものです。

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公文 紫都
公文 紫都

「ウォルマート」「ルルレモン」の事例にみるリテール競争の変化と顧客体験の重要性 | 顧客時間が見たCES & NRFレポート2021

5 years ago
顧客時間 共同CEO/代表取締役 岩井琢磨氏による米国リテール競争要因の変化についての考察

全米小売業協会(NRF)主催のリテール展示会「NRF Retail's Big Show」(2021年)において、筆者が注目したのはコロナ禍という状況を打破しようとしている先駆者のセッションだ。誰もが経験したことのない激変に飲み込まれている状況下、それを打破しようとする「先駆者の視点を見る」のは好機と言える。参加したセッションの中から、興味深い事例をいくつか紹介していく。

デジタルへと先にシフトしたのは「顧客」

2021年1月にオンラインで開催されたNRFは、異様だった。

筆者は1年前の2020年1月、ニューヨークでリアルに開催されたNRFに参加した。そのため、2021年のNRFがオンラインに切り替わった戸惑いは確かにあったが、その異様さは単にオンライン開催への違和感だけではなかった。NRF登壇の企業が語る内容への明らかな変化を感じたからだ。

新型コロナウイルス感染症拡大という非常事態において、デジタルへと先にシフトしたのは企業ではなく「顧客」だ。その急激な変化に各社がいかに対応したのかが注目されるのは当然であり、いずれのセッションでも多くの企業が自社のデジタル対応について語っていた。

多くの登壇者が「5年の変化が5か月で起きた」、一部では「5年の変化が5週間で起きた」と形容するほどの激変を経て、パンデミック以前から変革に取り組んでいた企業と、対応で精一杯だった企業の差が浮き彫りとなった

つまり、筆者が感じた異様さとは「実現した過去」のお披露目ショーであったNRFが、「不透明な未来」への視座を各社に鋭く問う場に変容したことにある。コロナ禍の現在の環境は、各社にとって「異常」なものと言える。しかし名画「戦場のメリー・クリスマス」のコピーではないが、「異常も、日々続くと、正常になる」のだ。

コロナ禍という異常が顧客にとっての日常になった時、その先にどのような世界があり、そこで自社はどのように戦うのか。そのような問いに満ちたNRF2021において、「業界全体の空気を読む」ことに意味はない。

参加したセッションの中から、「変化対応」「予測」「戦略意図」の観点から先駆者たる2社の視点を紹介したい。「Walmart(ウォルマート)」と、フィットネスウェアブランドの「lululemon(ルルレモン)」である。

ウォルマートの顧客基点に立った進化

【対応】理念の「EDLP(毎日がお買い得)」はシステムで死守

ウォルマートの業績は2020年第3四半期(8-10月)に鈍化したものの、成長を維持しており、コロナ禍の中でも市場予想を上回った。2020年9月には即日配送などを含むサブスクリプション型の「ウォルマート+(プラス)」を開始。ネット通販の売上高は伸び続けており、2020年第3四半期(8-10月)では前年同期比で79%増と高い数値を維持した。

「ウォルマート+」の紹介ページ
「ウォルマート+」の紹介ページ(画像:サイトからキャプチャ)

ダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)は、「(新型コロナ下で生まれた)新しい消費行動は大部分が持続する。われわれの店舗の強みとデジタル化を組み合わせることが結果につながると確信している」と語っており、パンデミック以前からの変革をさらに進化させていくことを言明している(日経新聞電子版 2020年11月17日より)。

そんな中、NRF2021に登壇したのは2018年8月にウォルマート初のChief Customer Officer(CCO、チーフ・カスタマー・オフィサー)に就任したJaney Whiteside(ジェイニー・ホワイトサイド)氏である。

セッションのタイトルは、“Economic Outlook: Truths and Consequences(経済の見通し:真理と結果)”。Deloitte Chief Global Economist(デロイト・チーフ・グローバル・エコノミスト)のIra Kalish(アイラ・カリッシュ)氏が聞き手となり、鋭く的確な質問を展開。ウォルマートが見ている顧客変化と対応策、その中でCCOが何を主導していく役割であるのかを見ることができた。

NRFのセッションに登壇したアイラ・カリッシュ氏 (Deloitte Chief Global Economist)と、ジェイニー・ホワイトサイド氏(Walmart Executive Vice President, Chief Customer Office)
写真左からアイラ・カリッシュ氏 (Deloitte Chief Global Economist)、ジェイニー・ホワイトサイド氏(Walmart Executive Vice President, Chief Customer Office、出典:NRF2021)

顧客の変化について、ウォルマートのホワイトサイド氏は「多くの顧客が現在の経済状況に不安を持っており、同時にその早急な回復は見込めないと思っている」と言及。そのため安全思考だけでなく、節約志向がより一層広まっているという。

ウォルマートの理念であるEDLP(Everyday Low Price/特売期間を設けず、年間通じて同じ低価格で販売する価格戦略)の真価が問われている時であり、いかに一定の価格で日々に必要な商品を安定的に届けるかについての自社使命の大きさと取り組みを語った。

安全思考に関しては、Pick up(店頭受け取り)やDelivery(自宅配送)サービスへの需要が急激に増加。コロナ初期の2020年第1四半期(2-4月)には、これらのサービス利用は前年同期比300%の伸びを示したという。

Walmartの「Pick Up Delivery」に特化したページ
「Pick Up Delivery」に特化したページ(画像:サイトからキャプチャ)

ホワイトサイド氏は、顧客がオフライン・オンラインのどこから注文しても対応できるシステムをすでに整えていたことが、これらの急激な需要の変化への対応を可能にしたと説明した。

【予測】データ活用のカギは、企業への”信頼”

コロナ禍を契機としてデジタルシフトが定着する環境において、これからのリテールでの競争をどう見据えているのか。カリッシュ氏からの質問が興味深かった。

いま、エネルギー産業からホテル業に至るまですべての企業が「我々はData Companyである」と言い出している。だからこそ、勝ち残るのはデータを最も上手く活用できる企業だ。では、ウォルマートは競争優位を築くために、データ活用によって何をしていこうとしているのか?(カリッシュ氏)

これに対して、ホワイトサイド氏が示したのが「顧客のサービス需要の高まり」という顧客基点の視座だ。つまり、「データは顧客に応えるためにある」というのがウォルマートの答えだ。

急激に需要が高まっているDeliveryやPick Upサービスは、データがあるからこそ成り立っている。顧客は見知らぬ店員が自分のニーズを理解し注文したモノを用意、届けてくれたと信じることができるのだ。

さらなる情報を預けてもらうためには、信頼(Trust)が最も重要だ。(ホワイトサイド氏)

顧客からの信頼とデータを通した顧客理解があれば、ウォルマートが持つ食品と薬品の商品カテゴリーを組み合わせた、より最適な顧客提案を行うことも可能になるだろう。ホワイトサイド氏は次のように述べる。

どんなにデータマイニングやデータ活用が優れていても、顧客にとってそれが快適なことであり信頼を得られなければ何の意味もない。正しくデータを扱い、顧客により良いソリューション、レコメンデーション、そしてパーソナライズ・サービスを提供する。(ホワイトサイド氏)

NRF2021のセッション「Economic Outlook: Truths and Consequences」のようす
セッション「Economic Outlook: Truths and Consequences」の様子(画像:動画からキャプチャ)

【戦略意図】パーソナライズ・サービスの進化へ

「顧客からの信頼とデータを基盤とし、顧客への提案とパーソナライズ・サービスで勝負する」。それ自体は企業のデジタル対応で良く聞くコメントだが、それをリテールのリーダーであるウォルマートが語っていることに大きな意味がある。彼らは本気で、「その世界を作ろう」とするからだ。

パーソナライズ・サービスの1つが2019年から始めている、生鮮食品などを顧客の自宅内まで届ける「インホーム・デリバリー」だ。あらかじめスマートキーを設置しておき、ウォルマートの配達員が鍵を開け、冷蔵庫かガレージまで商品を届けるというサービスだ。

配達員はホームページで顔写真とプロフィールが紹介されており、配達時にはウェアラブルカメラを装着。顧客はこのカメラを通じた配達の様子を、アプリを使って動画でチェックできる仕組みだ。

Walmartのインホーム・デリバリーサービス
ウォルマートのインホーム・デリバリーサービス(画像:ウォルマートのサイトよりキャプチャ)

「このようなサービスが日常になる時代は本当に到来するのか、それをウォルマートが実現できると思う理由は何か」というカリッシュ氏からの質問に対して、ホワイトサイド氏は「顧客からのウォルマートへの信頼が最も重要である」と述べ、それを築くための仕組みを作っていると説明した。

そして、「日常的に必要な食品が補充(replenishment)されていること」の顧客価値の大きさを語った。この視点は非常に重要である。ここにこそ、ウォルマートがCCOを設置した真価があるからだ。

企業は冷蔵庫までのラスト1マイルを埋めることをゴールと考えがちだが、顧客から見れば本当に欲しいのはいつも冷蔵庫に必要なものが「補充」されていることだ。つまりインホーム・デリバリーの本質的な顧客価値をデリバリーではなく「補充」に置くことによってこそ、この先にさらなるサービスの進化が生まれる

ウォルマートが冷蔵庫を顧客接点とし、顧客の使用パターンからAI活用などによって必要なものを判断、顧客が必要としているモノを選択し補充する。そして、その顧客が必要にも関わらずまだ知らない商品との出会いを日々提案し創っていく。その世界が出現した時、他リテールとの競争、あるいはメーカーとの関係にどんな影響を与えるのだろうか。

ルルレモンの顧客体験をめぐる異業種競争

【対応】強みを最大に生かす

コロナ禍に大きな注目を集めた企業として、ヨガウエアブランドの「lululemon(ルルレモン)」を取り上げる。2020年第3四半期(8-10月)に市場予想を上回る売り上げを記録し、直販とデジタル販売の売上高は前年同期比93%増となった。

ルルレモンから登壇したのは、President, Americas and global guest innovation(米国・グローバルゲストイノベーション部門代表)を務めるCeleste Burgoyne(セレステ・ブルゴイン)氏だ。

ルルレモンの米国・グローバルゲストイノベーション部門代表 セレステ・ブルゴイン氏
ルルレモンの米国・グローバルゲストイノベーション部門代表 セレステ・ブルゴイン氏(出典:NRF2021)

ブルゴイン氏は2020年を振り返り、「我々がこれまで投資を行ってきたオムニチャネルの強みが生きた」と述べている。

たとえば、コロナ禍での店舗対応としてあげたのがオムニチャネル能力を最大限に生かした「BOPIS(Buy Online, Pick Up In Store、購入はオンラインで受け取りは店頭)、「Curbside Pickup(カーブサイドピックアップ、車中受け取り)」。そして、店舗に行きたい日時をオンラインから予約すれば、店頭で並んだり対応を待ったりすることなくスムーズに商品を受け取ることができる「バーチャル・ウエイティング・リスト」だ。

これらを実現できたのは、戦略としてProduct Innovation(製品イノベーション)、Omni Guest Experience(オムニチャネルの顧客体験)、Market Expansion(市場拡大)の3つを柱とする「パワー・オブ・スリー」を掲げ、変革を続けてきたからである。

ルルレモンのセレステ・ブルゴイン氏が登壇したセッション「Retail’s rethink moment(小売業再考の時)」のもよう
ルルレモンのセレステ・ブルゴイン氏が登壇したセッション「Retail’s rethink moment(小売業再考の時)」のもよう。左はAmerican Expressの米国マーチャントサービス担当代表、コリーン・テイラー氏(画像:動画からキャプチャ)

ここで重要なのは、彼らが掲げているのが“Omni-channel”ではなく、正しくは“Omni Guest Experience”であることだ。主語はチャネルではなく、顧客にあるのだ。

店舗でルルレモンが重視しているのは、販売よりも体験である。店舗スタジオやオンラインなどで、インストラクターやアスリートらをアンバサダーとして起用し、ヨガ教室などの定期的なイベントを開いてきた。店舗は体験を提供する場だからこそ、顧客を“Customer”ではなく“Guest”と呼ぶのである。

店舗閉鎖期間があったにも関わらず、ルルレモンはコロナ下でも業績を成長させた企業の1つになった。それはルルレモンが単にオムニチャネルを進めていたからではない。販売ではなく顧客体験にフォーカスする姿勢を貫き、顧客とのつながりを維持できたからだ

【予測】フィジカル店舗は“役割”が変化

このような対応で2020年を乗り切ったルルレモンが、2021年以降に見据える変化が「フィジカル店舗の役割変化」である。

デジタルシフトが進んでもフィジカルな店舗の重要性は変わらない。“Omni Guest Experience”にフォーカスし、フィジカル店舗の人員を活かしたゲストとのつながりを創り続ける活動を開発していく。(ブルゴイン氏)

ブルゴイン氏が例としてあげたのは、2020年3月にスタートした「デジタル相談プログラム」だ。エデュケーターと呼ばれる店舗スタッフが、FacetimeやZoomを通じて個々の顧客の相談にオンラインで応えるものである。ブラックフライデーには、4,000件もの予約が入ったという。

ルルレモン の1:1Video Chat
ルルレモン の1:1Video Chat(画像:ルルレモンのサイトよりキャプチャ)

市場もフィットネス業界に対して期待を抱いている。コロナウイルスの蔓延によって、世界中で健康への意識が高まっているからだ。だからといって、デジタル接点を設けるだけで顧客とのつながりが維持されたり生まれたりする訳ではない。

ルルレモンが対応したのはチャネルのデジタルシフトではない。「Omni Guest Experience」という戦略意図を明確に持ち、顧客とのつながりを追求してきたからこそ、フィジカル店舗の人員もデジタル活用に柔軟に対応できたと考えるべきだろう。

【戦略意図】ホームフィットネス市場へ進出

これまで以上にフィジカル店舗という場所の呪縛から解き放たれたルルレモンが次にめざすのは、顧客の自宅に接点を置くことだ。ルルレモンは2020年6月、ホームフィットネスのスタートアップ企業Mirror社を5億ドル(約527億円)で買収している。

Mirrorとは、自宅に設置する鏡型のフィットネスデバイス。ユーザーはこのデバイスを通じてインストラクターとつながり、自宅にいながらにして多種多様なフィットネスクラスに参加できる。

「Mirror by ルルレモン」
「Mirror by ルルレモン」(画像:ルルレモンのサイトよりキャプチャ)

私たちはMirrorによって、ゲストとさらに深いつながりを創り、ゲストの体験の中で私たちのプロダクトの良さを際立たせることができるだろう。(ブルゴイン氏)

顧客の使用時間への関与をさらに深めることで、次の選択機会をも取り込んでいく強力なリテンションのループを実現しようとしている。また顧客行動を知ることで、次の“Product Innovation”へもつなげていくだろう。

ルルレモンのこの動きは、“Market Expansion”という視点から見れば、ヨガウエア市場から急成長するホームフィットネス市場に進出したことになる。この業界には、先駆者であるフィットネスバイクの「Peloton」がいる。彼らもまた顧客の自宅にSmart Bikeなどのデバイスを送り込み、そこを通じたフィットネスプログラムを提供している。

「Peloton」のイメージ動画

筆者はNRF2020で「Peloton」のセッションに参加し、NYにある収録スタジオも訪問した。ルルレモンと同じく、顧客との強いエンゲージメントを築くモデルを持っている企業であると感じた。

「Peloton」もコロナ期間に顧客を急増させており、2020年第1四半期(7-9月)には前年同期比2倍の会員を獲得。2020年第2四半期(10-12月)にも市場予想を上回る売上高を計上し、通期業績予想を引き上げている。

デバイスはSmart BikeからTreadmillへと拡張。さらにはアプリを用意したほか、提供するプログラムも、バイクエクササイズからランやヨガなどに及んでいる。そして彼らもまた、オンラインストアでウエアも販売しているのだ。

Pelotonのアパレルストア
「Peloton」のアパレルストア(画像:Pelotonのサイトよりキャプチャ)

ルルレモンと「Peloton」は、出自のプロダクトだけを見れば、ヨガウエアとSmart Bikeであり全くの異業種と言える。しかし彼らが提供している「顧客体験」という視点から見れば、明らかな競合と言えるだろう。

ここからわかるのは、新たな顧客接点の創造は新たなサービス開発を促し、プロダクトに基づく業界区分を無意味化するということだ。顧客とのつながりを強固にしたリテール業界の先駆者は、リテールを超えた新しいビジネスモデルを手に入れ、業界を超えた新しい競争が生まれているのだ。

変化するリテールの競争要因

コロナへの対応の先に、先駆者が何を見ているのか。そこでの競争要因は何になるのか。ウォルマートとルルレモンという2つの先駆者の取り組みから、共通する3つの要因を導出したい。

  1. 顧客体験へのフォーカス
  2. データを活用した顧客サービス開発
  3. 新たな顧客接点の創造

これらを組み合わせて新たなビジネスモデルを生み、ウォルマートは顧客の冷蔵庫から食行動を、ルルレモンはMirrorからフィットネス行動を把握する。

つまり購入時点ではなく、購入後にサービスと接点を配置することによって、顧客の使用時間における行動を把握しようとしている。それは、使用時間の把握こそがパーソナライズの精度を高め、次の商品選択における提案権を手にすることになるからだ。

そしてもう1つ注目すべきは、これらの3つの要因すべてを顧客にコミットするChief Customer Officer、CCO)が束ね、一貫した戦略行動として進めている点である。これは従来のリテールにはない形と言えるだろう。

◇   ◇  ◇

環境激変の中で開催されたNRF2021。2020年を乗り越え、次の成長を目指す先駆者に注目して見えてきたものは、決してオフライン店舗でのデジタル対応といった局所的な取り組みの巧拙ではなかった。そこから見えてきたのは、「5年の変化が5週間で起きた」ことによって、急速に解像度を上げた戦略意図だ。

それがNRFというオープンな場で、すでに実例を伴って具体的に語られていた。何よりも、この異様なまでのスピードにこそ、衝撃を受けるべきだと思う。

リテールという顧客に最も近い業態の変革は、顧客行動の変化をさらに加速させる。その先に顕れる新たな競争を見据えれば、自社はどう変革すべきか。変革への取り組みスピードは、本当にいまのままで良いのか。NRF2021はリテールだけでなく、バリューチェーンに連なるすべての企業に、その問いを突きつけるカンファレンスになったと言えるだろう。

岩井琢磨
岩井琢磨

信頼のギャップを埋めるリセットを

5 years ago

IABがPwCに委託して、マーケッターが直面する喫緊の課題について洞察したレポート「IAB Outlook: 2021 Digital Ad Ecosystem」を公開した。

IAB Outlook: 2021 Digital Ad Ecosystem
https://www.iab.com/insights/iab-outlook-2021-ecosystem/

注目すべき5つの動向は次の通り。

  1. 広告による阻害体験やプライバシーの懸念は、広告と引き換えに無料コンテンツを提供するメディアの価値を低下させていて、価値交換のリセットが必要。
  2. サードパーティーの識別情報がなくなると、ウォールドガーデンの壁がより高くなると予想される。
  3. リテールメディアの重要性が高まる。
  4. ビジネス成果を証明できることはメディアの必須条件に。
  5. ヘイトスピーチ、詐欺、虚報の解決が必要。

このレポートは今年の9月に更新され、以降は毎年公開される予定。

IAB and PwC Outlook 2021 Report Urges Digital Ecosystem to Reset Consumer Value Exchange
https://www.iab.com/news/iab-and-pwc-outlook-2021-report/

noreply@blogger.com (Kenji)

動画広告が2割超、ソーシャル広告が3割超に

5 years ago

D2C、サイバー・コミュニケーションズ、電通、電通デジタルが共同で、「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表。インターネット広告媒体費に占めるビデオ広告の割合は2割を、ソーシャルメディア広告費の割合は3割を超えた。

2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/0310-010348.html

noreply@blogger.com (Kenji)

グーグル、サードパーティークッキーの代替識別子は使用せず

5 years ago

グーグルは、ブラウザー「Chrome」でサードパーティクッキーのサポートを段階的に終了する予定だが、ウェブを横断して個人を追跡する代替的識別子の構築をせず、また広告製品でそれらを使用しないという方針を発表した。グーグルとして個人を群衆に隠す「プライバシーサンドボックス(FLoC)」の開発は推進するが、他社の開発する個人識別子は使用しないという立場を明確にした。

Charting a course towards a more privacy-first web
https://blog.google/products/ads-commerce/a-more-privacy-first-web/
よりプライバシーに配慮したウェブの実現にむけて
https://japan.googleblog.com/2021/03/a-more-privacy-first-web.html

これに対して、ザトレードデスクやライブランプは相次いで見解を発表。グーグルが独自の壁を高めても、よりオープンな共通IDソリューションは共存できるという。

Google’s Latest Chess Move is Great News for the Open Internet
https://www.thetradedesk.com/us/knowledge-center/googles-move-is-great-news-for-the-open-internet
Identity Under the Spotlight
https://www.thetradedesk.com/us/knowledge-center/identity-under-the-spotlight
Google Clarifies Its Plans for Targeted Advertising—And What That Means For You
https://liveramp.com/blog/google-clarifies-plans-for-targeted-advertising-what-that-means-for-you/
Answers to Your Google Announcement Questions
https://liveramp.com/blog/answers-to-your-google-announcement-questions/
Has Google’s Announcement Left You Wondering What You Need to Do Next?
https://liveramp.com/blog/google-announcement-left-you-wondering-what-you-need-to-do-next/
LiveRamp, Google, and the Advertising Ecosystem: One Week Later
https://liveramp.com/blog/liveramp-google-and-advertising-ecosystem-one-week-later/

多数の企業や業界団体で構成されるPRAM(Partnership for Responsible Addressable Media)は、グーグルに対して業界との協調を呼びかけている。

PRAM Statement on Google Announcement Around Future Plans for Identifiers
https://www.responsibleaddressablemedia.com/pram-statement-on-google-id-plans

noreply@blogger.com (Kenji)

ECにおけるパーソナライゼーション施策の価値・役割とは? FRACTA河野氏・ネッ担編集部公文が登壇【3/26開催無料ウェビナー】

5 years ago

美容業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援するパーフェクトは、「ECにおけるパーソナライゼーションの価値と役割」をテーマにした無料ウェビナーを3月26日(金)に開催する。

登壇するのは、D2Cビジネスに詳しいFRACTAの代表取締役で、Shopifyエバンジェリストの河野貴伸氏と、ネットショップ担当者フォーラム編集部の公文紫都パーフェクトの磯崎順信代表取締役とともに、美容業界の事例を中心に、ECにおけるパーソナライゼーション施策が、どのように顧客体験を向上させるかをディスカッションする。

また、プラットフォーム連携や国内市場の急拡大など2021年に入りさらに注目を集めるECプラットフォーム「Shopify」をはじめとし、国内のEC市場に起こっている変化についても紹介する。

トークテーマ

  • OMO対策を特徴とするECプラットフォーム 「Shopify」について
  • Shopify上でも利用可能、バーチャルメイクアプリ「YouCam アプリ」が変える顧客体験
  • EC、ウェブコンテンツに求められる役割

ウェビナーの概要

公文 紫都
公文 紫都

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