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「顧客体験」にこだわる中国EC企業が実践しているユーザーの感情分析とその実践法 | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~

5 years ago
ユーザーの感情が顧客体験に大きく影響し、カスタマージャーニーの改善において重要視されています。多くの企業はさまざまな方法でユーザーの感情を分析し、CVR向上につなげています

先進的な中国企業の多くは、顧客の潜在欲求を正確に捉えて顧客体験の向上につなげることを戦略に掲げています。その実現のために、多くの企業がユーザーの感情をさまざまな方法で分析、そして、CVRの向上につなげています。ユーザーの感情は顧客体験に大きく影響し、カスタマージャーニーの改善において重要視されているからです。

ユーザーのプラス感情が商品のリピート購入につながる

ユーザーの感情を重視することは、顧客ロイヤルティと売り上げを向上させるだけでなく、企業のイメージアップにもつながります。ユーザーが買い物をする時には、必ず何らかの感情が生まれます。たとえば、ネットショップで商品を購入する際、期待値があがるものの、受け取った商品に問題があれば不満が生じ、カスタマーサービスにクレームが発生するということがあります。

オンラインコミュニティ「CustomerThink」に掲載された記事「カスタマー・エクスペリエンスにおける顧客感情の測定方法(How to measure emotion in customer experience)」によると、企業や商品に対してポジティブな感情を持つユーザーの74%はブランドを積極的に人に勧める傾向があり、63%は商品・サービスをリピート購入・利用するという結果が出ています。

一方、ネガティブな感情を持つユーザーの場合、ブランドを他人に勧める人は8%、商品・サービスをリピート購入・利用する人は13%でした。

このような結果も踏まえ、企業がユーザーに良い体験を提供するためには、ユーザーのプラスの感情がマイナスの感情を上回ることが大切だと考えているのです。

テキストマイニングを活用してユーザーの感情を可視化

企業はユーザーの感情をさまざまな方法で正確に理解しようとします。実店舗の場合、実際にユーザーの行動を見たり、商品・サービスに対する意見を聞いたりできます。もしユーザーが商品やサービスに満足しておらず、「ここをもう少し改善してほしい」などの意見が寄せられていれば、サービスの向上にも役立てられます。

ECサイトの場合、Tmall(天猫)やJD(京東)などのECプラットフォームには「DSR評価制度(Detailed Seller Ratings/セラー詳細評価)」が設けられおり、企業がユーザーの意見や感情を把握するための重要な役割を担っています。

「DSR評価制度」は、「商品詳細の的確性」「コミュニケーション」「発送のスピード」という3つの分野におけるサービスについて、消費者が評価する制度。この制度を活用し、企業は商品・サービスに対する評価からユーザーの感情を判断できるのです。

また、コンタクトセンターのオペレーターと顧客とのやり取りを分析することで、顧客の感情を正確に把握できるようになります。

Tmallのある店舗はCVR向上のために、ユーザーとオペレーターのやり取りの記録をテキストマイニング(大量のテキスト情報から有益な情報を発掘する方法)を用いて分析。その結果と「TGI指数(Target Group Index)」(ユーザーのある話題への関心度を示し指数)を基に出現頻度が高いコメントを分析することで、ユーザーが気に入る商品やサービス、またユーザーが離脱してしまう状況を把握し、ターゲットを絞ったサービスの改善に取り組み、店舗のCVR向上を実現します。

「TGI指数」は100を平均レベルとして、100以上ならターゲット層は関連業界・分野に対して関心を持っており、数値が大きいほど関心が高くなります。一方、100以下の場合は関連業界・分野に対する関心が低いことを意味します。「DSR評価制度」のようにモールに搭載されている機能ではありませんが、ターゲット市場特定のためによく使用するデータ分析手法です。

トランスコスモスチャイナ 中国EC ユーザーの声 CX 商品に対するコメント例
商品に対するコメント例(画像はトランスコスモスチャイナが作成)

テキストマイニングツール導入で、品質管理においてもより多くのサンプルが収集でき、効率的に客観的な分析ができるようになりました。ユーザーの感情可視化、深掘り分析を行えるため、顧客体験の改善がより効果的になったのです。

また、感情分析ツールなどを活用して、言語のサンプルを収集・整理します。クローリングツールを活用して、複数のチャネルから商品やサービスに対するユーザーのフィードバックを収集、膨大なデータをAIで分析します。AIによるテキスト情報解析を行い、コメントを作成して、ユーザーへ自動的にフィードバックすることができます。

カスタマージャーニー改善の取り組み

ユーザーの感情を把握した後は、ユーザーがカスタマージャーニーのどの段階に位置しているのかを判断し、ユーザーに質の高い顧客体験を提供します。たとえば、ユーザーが怒りをあらわにしているときは、その原因の根本的なものは何かを理解する必要があります。その後は改善を行い、ユーザーとの良好な関係を築くことで、ユーザーのブランド体験価値を改善していきます。

カスタマージャーニーを改善するために、顧客体験に関するアンケート調査を実施、購買行動プロセスを可視化します。ネットショップの運営において、顧客満足度の調査方法としてアンケートはとても一般的です。

アンケートでは、ユーザーが「どのような時に」「どのような感情で」「どのような行動を取ったか」などの全体的な顧客体験を把握します。商品検索のしやすさ、サイトデザインの美しさ、オペレーターの対応など、複数の段階に関連する問題について分析します。

チャットボット導入で顧客対応の効率とCVRを向上

トランスコスモスチャイナが運営しているTmall店舗では、チャットボットツール「店小蜜(ディエン・シャオ・ミ)」を導入し、24時間365日のオンラインカスタマーサービスを提供しています。リアルタイムで顧客対応を実施することで、ユーザーはいつでも問い合わせをすることが可能となります。

一方、有人オペレーターサービスでは、ユーザーの感情を理解して、不満がいつ発生したかを判断し、迅速に有効な措置を取ることで、顧客体験の向上につなげています。

トランスコスモスチャイナ 中国EC チャットボット 店小蜜 ディエン・シャオ・ミ
3Cブランド公式旗艦店のAIチャットボット「店小蜜」接客案件(画像はトランスコスモスチャイナが作成)

上の図は、ある家電ブランド公式旗艦店のAIチャットボット「店小蜜」がおすすめ商品を提案しているやり取りです。チャットボットは、簡単な問題を自動で返答できるだけでなく、オススメ商品の提案、人気商品の紹介といった情報提供を行っています。

ユーザーは問い合わせ内容をオペレーターに聞く前に知ることができ、カスタマーサービスの効率とショップのコンバージョンレートを大幅に向上させることができました。

上の図のように、ユーザーは「最適なおすすめ」をクリックして、各種の商品情報を見ることができます。そして、チャットボットとの会話によって、自分の希望に合った商品を素早く見つけて、ショッピングを楽しめるのです。

企業はさまざまな方法で顧客行動や経験、感情の変化をリアルタイムに把握し、顧客フィードバックによって持続的に改善に取り組んでいます。

海外向けECビジネスを実施・検討中企業は必見! 30か国のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2020』

インプレスでは海外EC市場への進出を検討、進出済み企業などに向けて、世界30の国・地域のECデータを1冊の書籍にまとめた『海外ECハンドブック2020』(著者はトランスコスモス)を発刊。「世界のEC市場規模予測」「地域別EC市場データ」「越境EC市場規模およびEC利用者の推移」「EC市場データランキング」などを詳しくまとめています。

『海外ECハンドブック』は、グローバルECにおいて豊富な経験を持つトランスコスモスが、世界30の国と地域におけるECの現状と将来展望について、最新データを集約・整理した一冊
『海外ECハンドブック』は、グローバルECにおいて豊富な経験を持つトランスコスモスが、世界30の国と地域におけるECの現状と将来展望について、最新データを集約・整理した一冊

[主要30の国・地域のEC市場概況]

  • 世界のEC市場規模予測
  • 地域別EC市場データ
  • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
  • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
  • 越境ECの地域別利用状況
  • アジア10都市EC利用動向調査
  • EC市場データランキング(TOP10)
  • 各国のEC市場環境比較表2019年
    などを掲載。アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について、各国のEC市場環境比較表などを掲載しています。
    https://www.amazon.co.jp/dp/4295010766/
トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)
樊迪(Fenndy Fan)
トランスコスモスチャイナ(transcosmos China), 樊迪(Fenndy Fan)

イオングループのスポンサードスポーツユニフォーム制作サービス「Outfitter」。想定以上の売り上げを達成したECサイト構築の裏側 | CX UPDATES Digest

5 years ago
イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド(ASSU)が2020年6月、国内初のスポンサードスポーツユニフォーム制作サービス「Outfitter」を開始した。ASSUの担当者とCX設計とシステム構築を担当した電通アイソバーが、EC構築の背景を振り返る。

2020年6月、イオングループの新会社であるイオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド(ASSU)が、国内初となるスポンサードスポーツユニフォーム制作サービス「Outfitter」を開始しました。目標に対して、想定を大幅に上回る売上を達成したEC構築の背景を、ASSUの岡田宣之さま、眞田智和さまと、一連のCX設計とシステム構築をご支援した電通アイソバーの寺嶋猛が振り返りました。

イオングループがスポーツユニフォームのEC事業を開始

――2020年6月に設立されたイオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド(以下、ASSU)さまは、ECサイト「Outfitter」にてカスタムユニフォームの販売を開始されています。まず、どういったサービスなのか教えてください。

ASSU 岡田さま(以下、岡田):チームのオリジナルユニフォームを、オンラインで簡単に作成・購入ができるサービスです。ユニフォームにスポンサーのロゴを入れると、一般的な価格より10%~最大50%の割引価格で購入することもできます。これは国内初のビジネスモデルです。

現在、「Outfitter」では、サッカーとフットサルのユニフォームが作成できますが、今後、ほかのスポーツのユニフォームにも広げていく予定です。

――そもそもなぜ、イオングループとしてASSUを立ち上げることになったのでしょうか? また、ユニフォーム事業開始に至る経緯を教えてください。

岡田:背景にあるのは、イオングループが変革の方向性の一つとして掲げている「デジタルシフト」です。これを実現するため、デジタルを活用した先進的な事業に取り組む企業との協業を進めています。

併せて全国に事業を展開するイオンとして、お客さまの健やかな生活に寄与したいという思いから、地域のコミュニティスポーツの支援などもおこなってきました。これにより、人と人とのつながりを創出して、地域の発展やお客さまの健康増進を目指せればと考えています。

その中で縁があったのが、ドイツのシグナ・スポーツ・ユナイテッドです。欧州No.1のスポーツECプラットフォームを持ち、その構築・運営ノウハウに優れた同社と協業し、日本で新会社を発足することで、お客さまの健康増進とともにグループ全体のデジタルシフトを加速させる狙いがありました。最初の事業として「Outfitter」の国内展開を開始しました。

――欧州企業との協業プロジェクトとして始まったのですね。このビジネスモデルを日本市場で展開するにあたり重視したのは、どういった点でしたか?

岡田特に重視したのは、サイトのUI/UX面です。

「Outfitter」は、そもそも本国ドイツで展開されているビジネスモデルが優れており、お客さまにとってもメリットが大きいサービスだという自信がありました。「ニーズがある方に認知してもらえれば興味を引ける」という仮説があったのです。そのため、認知施策に注力しつつ、興味を持ってサイトを訪れた潜在顧客を離脱させず、しっかりコンバージョンにつなげるわかりやすいUI/UXが必要だと考えました。そこで、UI/UXの設計に強みをお持ちで、EC構築の実績も厚い電通アイソバーさんにお声がけしました。

 

サイト訪問者のモチベーションを高めるクリエイティブとフリクションレスな体験設計

――認知を獲得してサイトに誘引したとき、より多くの訪問者がコンバージョンに至るために、何がポイントだと思われましたか?

ASSU 眞田さま(以下、眞田)「モチベーションアップ」と「フリクションレスな購買体験」の2つです。まずモチベーションについては、チームのユニフォームを新調して一層スポーツを楽しもうとしている方々の気持ちがさらに高揚する、そんなクリエイティブが必要だと考えました。そこで「チームにチカラを。」というタグラインを強調し、このサービスのどんな要素がチームにチカラを与えてくれるのかという観点で、特徴を訴求しています。

また「フリクションレスな購買体験」として、お客さま視点で選びやすいシミュレーションのフローや、迷わず購買まで進める遷移設計にこだわりました。途中で疑問が浮かびそうな部分にはあらかじめ説明を入れるなど、わからないまま興味が薄れて離脱することがないように配慮しました。

――ビジネスモデルは同じでも、サイトは日本オリジナルで開発したのですか?

眞田:そうなんです。ドイツではモバイルサイトがそもそもなかったため、実はビジネスモデル以外の要素のほとんどがトレースできませんでした。そのためサイト自体は日本向けに、ゼロから考えていきました。電通アイソバーさんには、はじめはシステム構築のみの依頼だったのですが、お客さまとの接点となるデザインやページ遷移などの表側もお願いすることになりました。

寺嶋:既存のグローバルサイトを踏襲しながら、決済などの一部機能を日本向けにローカライズするような案件だと、そもそも市場やターゲットが違うのでどこかで妥協せざるを得ないことも多いです。一方今回のプロジェクトでは、「日本におけるターゲットを意識した理想的な顧客体験」を描いた上でゼロベースでひざを突き合わせてUI/UXに優れたサイトを構築できたと思います。

――UI/UXの構築はどのようなプロセスでおこなったのでしょうか?

眞田:さまざまな場面における仮説を立て、電通アイソバーさんにプロトタイプをつくっていただき、検証を重ねました。本当に何往復もしてUI/UXを確定させていきました。

ビジネスモデルはあるわけですし、当初は本国のサイトのソースコードを転用する予定でしたが、やはり寺嶋さんが言われたように、日本のお客さま向けに最適な顧客体験をゼロから考えたことがよかったと思っています。結果、画面の仕様やユニフォームの色などの選び方は本国とかなり異なっています。
――CXデザインファームとしての電通アイソバーの強みが現れている部分ですね。

寺嶋:今回は、ECサイトの構築手法として「ヘッドレスアーキテクチャ」という構成を採用しました。ECサイトの仕組みは、直接ユーザーの目に触れるフロントエンドの部分と、受注管理や決済システムなどバックエンド部分に分けられます。「ヘッドレスアーキテクチャ」は、フロントエンドとバックエンドの仕組みを切り離して構築する手法です。

今回の場合、ユーザーがユニフォームの色などを選んでいくシミュレーションのページなどがフロントエンドに当たります。シミュレーションは一般的なECの購買フローよりもページ遷移が重なるので、読み込みのスピードが遅くなりがちですが、「ヘッドレスアーキテクチャ」で構築するとその問題が起こらず、ユーザーがストレスなく選んでいけます。

――そういった仕組みが、「フリクションレスな購買体験」につながるのですね。

寺嶋:そうですね。項目を選択していくシミュレーションは、操作が複雑になりがちなので、ロード時間やレスポンスが早く使いやすいことが大変重要です。

また、ヘッドレスアーキテクチャは、開発者目線でもメリットがあります。フロントエンドとバックエンドが一体型の場合、UIを変更したければその度に開発が必要となり、反映スピードも落ちます。対してヘッドレスアーキテクチャでは、ほとんどの修正をフロントサイドだけでおこなえるので、運用負荷が少なく済みます。PDCAのサイクルを細かく回していくことができる点も利点と言えますね。

今回ASSUさまが採用したのは、Salesforce社の提供する「Salesforce Commerce Cloud」というECプラットフォームですが、この製品がヘッドレスに対応しているため、柔軟なコマース体験を比較的容易に実現することができました。

ローンチ後、想定を大幅に上回る結果に

――では、具体的な成果について教えてください。

岡田目標に対して想定を大幅に上回る注文数の獲得と売上を達成しました。もともとユニフォームは3~6月に年間需要のほとんどが集中し、次いで9月が多いのですが、今年はコロナ禍の影響でスポーツ市場全体の需要が減っていました。それを加味しても、サービスを開始した2020年6月以降、継続的に注文が入っています。ユニフォームの加工会社さんからは、一般的な需要期だけでなく閑散期に差し掛かっても注文が途切れないことには大変驚いている、と聞いています。

また、開始時はTwitterなどでもサービスに対する好感のコメントが多く、「知ってもらえれば興味を引けるのでは」という仮説が合っていたと感じました。

Outfitterで作ったオリジナルユニフォームを着てプレーする島根県の大東FCサッカー少年団

寺嶋:コロナ禍の影響で、もう少し苦戦するかと思っていたので、予想以上でした。新規のサービスなので、すでにお客さまが集まっている場所からトラフィックを引っ張れるわけではありません。そのマイナス要素を踏まえても、ローンチ初期からかなり注文数が伸びていました。ビジネスモデルが支持されたことに加えて、興味を持った人を一定の割合でコンバージョンにつなげられたと捉えています。

――話題になっても、検討段階の離脱が多いと、機会損失になってしまいますよね。

岡田:本当にそう思います。それでは認知施策にいくら予算を割いても意味がありません。まだ改善の余地は多いですが、来訪したお客さまが思った以上にスムーズに購入まで進んでいただけています。途中までの方も、かなりの確率でデザインのシミュレーションをして画像を保存してくれています。タイミングが来たら、思い出して購入してくれる可能性もある。やはり優れたUI/UXが効いていると思います。

 

Outfitter事業を強化しながら、他スポーツへも拡大を

――最後に、今後の事業の展望をお聞かせください。

岡田:「Outfitter」では、UI/UXの改善とスポンサー開拓を進めつつ、サッカーとフットサルだけでなくバレーボールやバスケットボールなど、他のスポーツのユニフォームにも広げていきます。さらにASSUとしては、他のメディア事業やEC事業にも注力していきたいと考えています。

寺嶋:支援させていただいた側としての感想ですが、有数の企業が新規サービスのスポンサーになったことや、倉庫や物流などのオペレーション面の立ち上げがとても早かったことなど、今回はさすがイオングループさまだと感じました。今後、またイベント開催などが自由にできるようになれば、リアルなスポーツイベントとの連携や、オムニチャネルの展開などにも可能性を広げられそうです。そのお手伝いもさせていただけたらうれしいですね。

岡田 宣之 おかだ のぶゆき
イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド 戦略・マーケティング部 部長
プロダクション、エージェンシー、コンサルティングファームを経て、デジタルマーケティングの会社を独立起業。2016年よりイオングループに入社。
20年に渡り、デジタルマーケティング領域で、制作ディレクションや開発のプロジェクトマネージャー、マーケティングプランナー、コンサルタントなどを経験。2019年よりイオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッドにてマーケティングとITの責任者を担当。

 

眞田 智和 さなだ ともかず
イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド IT・物流部 マネージャー
大手人材紹介会社、外資系小売業を経て、イオングループに入社。イオングループへの入社までは、営業部や人事部、業務改善プロダクトマネージャー等を経験。イオングループでは数社へ出向し、新規店舗の開設、エリアマネージャー、オペレーションシステムやアプリ開発のプロダクトマネージャー等を経験し、現在はイオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド株式会社にてECサイト及びアプリ開発を担当。

 

寺嶋 猛 Takeshi Terashima
プラットフォーム・データ本部 本部長 
大手シンクタンク、家電メーカーを経て、アイソバー・ジャパンにCTOとして参画。シンクタンク、家電メーカー時代には大規模システム開発のテクニカルアーキテクト、プロジェクトマネージャーを経験。電通アイソバーにて、デジタルマーケティングのコンサルティングも実施しており、広範囲にわたってクライアントのビジネスを支援。現在はコマースビジネスのリーディングを中心に、自身でもアドバイザリーとして多くのプロジェクトに参画。

 

○ライター : 高島 知子
○カメラマン : 八田 政玄

 

CX UPDATES

ただのリターゲティングも不気味?

5 years ago

チーターデジタルが「デジタル消費者トレンド調査レポート2021」を公開。日本を含む6か国5,065名への調査により、多くの消費者が倫理上の理由でブランドを選好している実態などを明らかにしている。興味深いのは、マーケティング手法に対する消費者の感覚。「過去の買い物に基づくブランドからのおすすめ」や「カートに入れたままの商品についてのメールや広告」に対しては過半数が「好ましい(Cool)」と回答したが、「他サイトでの買い物に基づくソーシャルメディア上の広告」や「ウェブサイトに2分以上滞在したブランドからのパーソナライズされたオファー」に対しては過半数が「不気味(Creepy)」と回答している。

Digital Consumer Trends Index 2021
https://www.cheetahdigital.com/blog/2021-digital-consumer-trends-index
デジタル消費者調査レポート2021
https://www.cheetahdigital.com/jp/blog/jp-digital-consumer-trends-index-2021

noreply@blogger.com (Kenji)

コロナ禍でEC活用はどう変わった? EC利用率は33%、利用拡大の意向は44%、EC活用を検討している企業は約2割

5 years ago
日本貿易振興機構(ジェトロ)の「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」によると、国内外での商品販売でECを利用したことがあると回答した企業は回答企業全体の33.3%

新型コロナウィルス感染症拡大で日本企業のEC活用はどのように変わったのか? 日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から、日本企業のEC活用の現状、海外向け販売の取り組み状況を見ていく。

日本国内のEC販売

商品販売でECを活用している企業は33%

国内外での商品販売でECを利用したことがあると回答した企業は回答企業全体の33.3%。このうち中小企業の割合が前回調査(2018年度)と比べて4.1ポイント増の34.3%と増加した。

今後、ECの利用を拡大すると回答した割合は43.9%。企業規模別にみると、大企業が28.5%、中小企業が46.7%。中小企業のEC利用の拡大意欲が強い。

利用したことがないが、今後の利用を検討している割合は20.2%。中小企業で22.3%、大企業で8.5%。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 EC利用の有無
EC利用の有無(時系列)(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

EC利用率を業種別にみると、繊維・織物/アパレル、小売、医療品・化粧品、木材・木製品/家具・建材/紙パルプ、飲食料品でEC利用の割合が50%以上となっている。

今後の利用拡大が見込まれるのが建設業。ECを利用したことがある割合は1.3%にとどまるが、今後の利用検討が23.1%にのぼっている。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 EC利用の有無(業種別)
業種別のEC利用の有無(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

売上高に占めるEC販売額の比率は10%未満が最多

売上高に占めるECの割合(ECによる販売額/売上高)は「1~10%」が37.3%、「1%未満」が36.0%で、全体の7割強を占めた。

規模別では、大企業では「1%未満」が49.6%で最多、中小企業は「1~10%」(38.7%)が最も多かった。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」
売上高全体に占めるECの割合(規模別)(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

EC利用の課題では、「販売先に関する情報不足」(38.5%)や「ECサイトや提携相手に関する情報不足」(31.2%)が多い。そのほかには、「インフラにかかるリスク」「必要な社内人材の不足」なども上位にあがっている。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」
規模別によるEC利用の課題(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャし一部を加工)

海外向け販売

EC実施企業のうち65%が海外向け販売でECを活用

ECの活用実績がある企業のうち、海外販売でECを活用している企業は65.0%。海外販売のうち、日本国内から海外向けの越境ECを活用している企業の割合は45.5%。越境ECの利用率は、大企業の34.8%に比べ、中小企業が47.0%と10ポイント以上高い。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 ECの利用状況
ECの利用状況(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

海外販売でECを利用する際の販売方法は、国内自社サイトでの販売が35.4%で最多。次いで多かったのが一般貿易型のEC販売。海外のECモールに出店(出品)し、海外の輸入者との間で貿易手続きを行い商品をあらかじめ輸送、受注後は海外の輸入者から商品を発送する方法だ。

国内ECモールなどへの出店は20.7%、海外ECモールなどへの出店は25.1%だった。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 海外販売でECを利用する際の販売する手段
海外販売でECを利用する際の販売する手段(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

海外向けECでの販売先について、最も多いのは中国で47.6%。2位は米国(36.6%)、3位は台湾(28.8%)。いずれも前回調査から回答比率が上昇している。重視する販売先としては中国をあげる割合が最多だった。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 ECによる海外販売先、重視する販売先など
ECによる海外販売先、重視する販売先など(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

今後の販売先としては、中国(46.3%)、米国(37.1%)、台湾(31.1%)をあげる企業が多かった。

最重要視する国・地域にベトナムをあげた企業の割合は6.2%で、3位に入った。若年人口割合の高さ、高いインターネット普及率、伸び続けるスマートフォンの普及率により、東南アジア地域でEC事業の将来性が最も高い市場と言われている

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 ECによる今後の海外販売先や最重要視する国・地域など
ECによる今後の海外販売先や最重要視する国・地域など(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

EC売上に占める海外向け販売の割合は1%未満が最多

EC販売額のうち、海外向けが占める割合(ECによる海外向け販売額/ECによる販売額)は1%未満(48.1%)が最多。「1~10%未満」は23.1%。一方、海外ECが「91~100%」を占める企業は6.6%もあった。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 規模別のEC販売額に占める海外向けの割合
規模別のEC販売額に占める海外向けの割合(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

海外向け販売でECを利用している企業では、「販売先に関する情報不足」(50.3%)に加え、「自社ブランド認知度向上の難しさ」(42.5%)、「商品の価格競争」(39.3%)を課題にあげる企業が多い。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 EC利用の課題
EC利用の課題(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャし一部を加工)
瀧川 正実
瀧川 正実

みんな最初は失敗する。EC業界のしくじり先生に学ぶEC事業の立ち上げ方【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年5月10日〜16日のニュース
ネッ担まとめ

EC事業って経験者でない限りはうまくいかない場合がほとんどです。コロナの影響でこれからEC事業に取り組む方も多いと思いますが、先人たち事例を見て、できるだけ失敗しないような運営を考えていきましょう。

「ECありき」だと失敗します

あなたの会社にECビジネスは必要ですか? 強みや弱み、環境分析で「自社に今一番必要なこと」を知る【検討フェーズ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8637

まとめると、

  • EC事業を始める際は「私はECを通してこういった価値を提供したい」といったトップの考えや理念を社内に浸透させることが必要。EC事業が始動してからも理念から外れていないかをトップ自身が常にチェックする
  • 自社製品がECに向いているのか、対面販売など他の販売手法に向いているのかを見極めることも重要。「扱う製品にニーズがまったくない」「品質に問題がある」場合には社員教育などを優先する
  • 自社を取り巻く環境の分析は、①世の中全体の環境を理解する「PEST分析」、②業界環境を分析する「3C分析」、③自社の強みや弱み、脅威などを知る「SWOT分析」、④自社の基本戦略を考える……の順で行う

振り返ると、ECサイト開設後は失敗の方が多く、売り上げもしばらくはまったく伸びず、苦労したことが多かったECサイト運営。この記事では、「卒塔婆屋さん」の立ち上げや失敗、事業成長を振り返りながら、ECビジネスに役立つ情報を実例を交えて解説していきます。まずは、「そもそもECは適切なのか?」「自社の強みは? 弱みは?」などEC事業立ち上げ前の検討フェーズのお話です。

いきなりECで売れることはあまりないですよね。苦労して売れるようになったショップがほとんどだと思います。この記事では「卒塔婆」というニッチで、しかも価格を表に出すことがタブーとされている業界で、どうやって成功したかが書かれています。

内容はEC関連の書籍に書いてあることが多いですが、それだからこそ重要であると言えます。改めて読んで実行することで上手くいくこともあるはずですので、「知ってるよ」と言わずに読んでみてください。

ECサイトとSEOとWeb広告はひとまとめにして考えること

ネットショップ運営者がおさえておくべき2021年のWeb広告3つのトレンドはこれ! | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8566

ECサイト向け動画SEOのベストプラクティスをGoogleが解説 | 海外SEO情報ブログ
https://www.suzukikenichi.com/blog/google-explains-video-seo-best-practices-for-ecommerce/

まとめると、

  • 広告のトレンド①:Cookieに頼らない広告配信になる
    広告は自社サービスとの関連性の高い興味関心の集合体を見つけたり、その精度を高めたり、ファンを増やしたりするため使われるようになる
  • 広告のトレンド②:動画利用が必須になる
    動画視聴サイトでは人はおのずと趣味趣向に合わせて動画を選んで視聴することから、ターゲットの確度が担保できる
  • 広告のトレンド③:獲得広告と認知広告の捉え方が変わる
    単なる認知広告や獲得広告という分類ではない、統合的な高次の指標を改めて検討する時が来ている

整えたサイトに広告で誘導し、広告配信から得たデータを、サイト構成や商品・サービスへ反映させていく。ループを描きながら双方の改善をもたらすような、SEOと手に手を取った広告運用を私たちは「ダブルループ学習」と定義しています。

サーチエンジンマーケティングはこの形を目指す必要があると、私は考えます。
https://netshop.impress.co.jp/node/8566

① 広告の改善(シングルループ学習)
広告運用・改善をしつつ、インサイトをフィードバック
② 商品・サービスの改善(ダブルループ学習)
広告運用のフィードバックをサービス改善にいかす
商品・サービスビジネスモデル
ミニマムな広告展開
パフォーマンス
広告、サービスの双方を改善する「ダブルループ学習」

「広告=刈り取り」という考えだとこの先が難しそうな時代になりました。リターゲティングの精度も落ちますし、マス的な使い方になってくるのかもしれません。となるとECサイト全体の力と、それを検索エンジン上に反映させるSEO、広告データを活かしたサイト改善を合わせて考えていかないといけません。

つまり担当部署が分かれている場合は横断組織がないといけないということです。総力戦になってきましたので今のうちに会社組織から見直していきましょう。個別に動いていてはもはや成果は出せません。

Shopifyの定番アプリを押さえておきましょう

商品を売るならShopifyの著者 角間氏おすすめshopifyアプリ 配送~マーケティング編 | 世界へボカン
https://www.s-bokan.com/interview/post-22910/

まとめると、

  • 日本の配送会社の配送ソフトにデータを入れたいなら「Japan Order CSV」
  • 伝票を1枚ずつ発行したいなら「Ship&co」
  • 配送日時の指定は「配送日時指定」
  • 既存の国内のアフィリエイトASPと連携するなら「アフィリエイト連携」
  • すでにアフィリエイトをやっているなら「Referral Candy」
  • SEOは「SEOメタマネージャー」
  • レビューを入れるには「Product reviews」か「YOTPO」
  • メールのセグメント配信なら「Klaviyo」
  • アップセルをねらうなら「Product Upsell」か「Upsell & Cross Sell」
  • ヒートマップと操作のレコーディングは「Lucky Orange」
  • LPを作りたいのなら「将軍」か「ページフライ」
  • 地味に便利なのは「送料無料バー」

Shopifyで便利なアプリのまとめです。実際に自分で試すのが確実とわかっていても時間がかかるので、その道のプロのおすすめを使ってみるのが良いですよね。アプリがあることを知らなくて開発してしまうケースもあるので、まずはアプリを調べることから。

とはいえ、関連記事にあるようにアプリを入れすぎると読み込み速度が遅くなる場合もありますのでご注意を。

関連記事

EC全般

コロナによってECでの購買では注文のしやすさが重要に 安さを重視する人は減少 | 公益財団法人流通経済研究所
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000036006.html

EC利用が増えたシニア層は2020年の約3倍に。動画投稿サイトの閲覧などオンライン行動が多様化 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8699

慣れない利用者が増えてくるとわかりやすさが重要になります。電話の重要性も増しているかも。

【重要】EC-CUBE 4.0系における緊急度「高」の脆弱性(JVN#97554111)発覚と対応のお願い(2021/5/13 19:00 更新) | EC-CUBE
https://www.ec-cube.net/news/detail.php?news_id=383

脆弱性対応版「EC-CUBE 4.0.5-p1」をリリース | EC-CUBE
https://www.ec-cube.net/news/detail.php?news_id=384

EC-CUBE 4.0系を使っている場合はすぐに対応を。信頼性のないショップは選ばれませんので。

<独自>ヤマト運輸、利用者に配達順を通知 | 産経ニュース
https://www.sankei.com/economy/news/210509/ecn2105090003-n1.html

トイレにいるのにヤマトが来た! ということがなくなるのは嬉しいですね。

JR九州が新幹線の未活用スペースを使い荷物の運送。新サービス「はやっ!便」&佐川急便との協業で実現 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8690

「とれたて超特急! 新幹線でお届け!」みたいな施策もできるかも。

ECの初期費用・月額利用料が無料のフリープランを「カラーミーショップ」が始めた理由【GMOペパボのEC事業部長に聞く】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8675

「決済金額の6.6%(税別)の手数料と1決済ごとに決済処理料30円(税別)が発生する」。これはかなり重いかも……。

いつの間にか定期購買に、消費者が不利になるように誘導する「ダークパターン」に注意【被害事例に学ぶ、高齢者のためのデジタルリテラシー】 | INTERNET Watch
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/dlis/1324347.html

このせいで法律が厳しくなって、まっとうなEC事業者が苦しむのはどうにかしてもらいたいです。

今週の名言

やりたいことが先行しなくても、起きた事象に対して最善だと思う判断を積み重ねた結果が今です。

肩書は代表。役割は究極のサポーター|株式会社リワイア代表 岡田吉弘さん | Marketeer
https://marketeer.jp/okada/

冒頭の卒塔婆屋さんの記事に関連して。最初はうまくいかなくても、最善と思う判断を繰り返せば成功するはず。

森野 誠之
森野 誠之

アシックスがデジタルを軸にした経営への転換を掲げた中期経営計画の中身とは?

5 years ago

アシックスが策定した中期経営計画(2021年1月1日~2023年12月31日)は、デジタルを軸にした経営への転換を掲げている。

デジタルを活用したタッチポイントの拡大により、ECビジネスの成長を加速。中計最終年となる2023年のEC売上高は、2019年比の3倍以上に拡大する計画だ。

アシックスの2019年3月期のEC売上高は278億円。2023年12月期は単純換算で834億円以上に引き上げる。

アシックスが策定した中期経営計画(2021年1月1日~2023年12月31日)は、デジタルを軸にした経営への転換を掲げている
EC売上の計画など(画像は中計から編集部がキャプチャ)

なお、2020年12月期のEC売上は前期比85.8%増の517億円、EC構成比率は2019年12月期の7.4%から15.7%に拡大している。特に北米や欧州で大幅に増えており、北米のEC売上高は同111.9%増、欧州は同133.3%増。日本は同61.2%増、中華圏は同39.8%増だった。

アシックスの2020年12月期EC売上高は前期比85.8%増の517億円
アシックスのチャネル別売上高(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

デジタルを軸にした経営の内容は、「デジタルサービスと連携したランニングエコシステムを通して、一生涯、心も身体も満たされるランニング体験」を提供すること。

無料のメンバーシッププログラム「OneASICS」、フィットネス・トラッキング・アプリ「ASICS Runkeeper(アシックスランキーパー)」などを軸にランニングエコシステムを構築、スポーツイベントの集客や商品の販売につなげている。

「OneASICS」「ASICS Runkeeper」などを活用、アシックスが進めるランニングエコシステム
アシックスが進めるランニングエコシステム(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

「OneASICS」では2020年7月、ポイントプログラム制度を導入。アシックスジャパンが運営する店舗で会員が商品を購入すると、対象店舗でポイントが利用できるようにした。今後、顧客タッチポイントの拡大、ECサイト、EC中心のオムニチャネルでの利便性の高い購買体験を構築する。

ECに関する具体策は、①自社ECサイトのパーソナライズ・価値の向上②自社ECを中心としたオムニチャネルの推進③「OneASICS」によるロイヤリティ向上④データドリブンによるマーケティングの強化――などに取り組んでいく。

アシックスが策定した中期経営計画(2021年1月1日~2023年12月31日)は、デジタルを軸にした経営への転換を掲げている
デジタルを軸にした経営への転換(画像は中計から編集部がキャプチャ)

収益事業の変革として、直営店戦略を見直す。ECを中心としたオムニチャネル戦略を進めるため直営店を再編。出退店管理強化による直営店事業の収益性向上を図る。コロナ禍の影響を踏まえた直営店の厳選や、不採算店舗のスクラップにも着手する。

オムニチャネル戦略ではデジタルと連携した店舗体験を用意。店舗顧客の「OneASICS」会員化、パーソナライズされたサービスを提供する。さらに、アウトレットストアの役割を深化。顧客とのタッチポイントと、チャネル横断による在庫消化促進の両立を図っていく。

アシックスが策定した中期経営計画(2021年1月1日~2023年12月31日)は、デジタルを軸にした経営への転換を掲げている
ECを中心としたオムニチャネル戦略における直営店の再編(画像は中計から編集部がキャプチャ)

 

石居 岳
石居 岳

CCI、事業部門を新会社「CARTA COMMUNICATIONS」に継承

5 years ago

CARTA HOLDINGSは、2021年7月にサイバー・コミュニケーションズ(CCI)の経営管理部門と事業部門を分割する。事業部門は、新会社「CARTA COMMUNICATIONS」(略称は分割前と同じでCCI)が継承する。経営管理部門のみとなる既存のCCIは、中間持株会社としてグループ企業を管理するが、2022年1月1日にCARTA HOLDINGSが吸収合併する。

CARTA HOLDINGS、中期経営計画「CARTA2022」の達成に向け、 基幹グループ会社のCCIおよびVOYAGE GROUPと統合へ
https://cartaholdings.co.jp/news/20210513_01/

noreply@blogger.com (Kenji)

コロナ禍(1-3月)の自社EC利用はどうだった? 新規顧客は平均7割増、客単価は微増【フューチャーショップ調査】

5 years ago

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップは、2021年1-3月の消費者による自社ECサイトの利用状況に関する調査結果を公表した。新たに自社ECサイトを利用した新規顧客は月平均で前年同期比56.52%増、注文件数は同47.68%増だった。

「futureshop」シリーズを利用している店舗数は2800店以上。業種別の流通総額は1年以上継続利用している店舗に限定して調査。注文件数の変化などは、調査対象に、2020年と2021年1月~3月の期間中、各月の注文件数が100件以上の店舗の中から500店舗を無作為に抽出して調査した。

業種別の伸び率について

業種別の流通総額の変化について、「車用品・バイク用品」の流通総額が2020年1-3月平均と比べて、2021年1-3月平均は220%増。「スイーツ」「食品」は継続的に高い伸び率を維持しているという。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップの調査 業種別の流通総額の変化
業種別の流通総額の変化

注文件数の変化

2021年1-3月の月平均の注文件数は、前年同期比で47.68%増。2020年2月頃から日本でも新型コロナウィルス感染症が拡大、ネット通販の利用が伸び始めた。そのため、2021年2月以降、伸び率は低くなっている。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップの調査
EC注文件数

購入単価の変化

パソコンはスマートフォンより2割程度、購入単価が高い傾向が続いている。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップの調査 購入単価の変化
購入単価の変化

3月の伸び率が他の月と比べて高いことについて、フューチャーショップは次のように推測している。

一般的に、既存顧客の購入単価は新規顧客よりもやや高い傾向が見られる。昨年3月は在宅推奨の呼びかけを受けたEC新規顧客が増加。一方、今年3月は既存顧客の購入が増加したため、単価自体は他の月と変わらないものの、昨対比では高い数字が出たと予想する。

新規顧客利用状況

2月、3月と増加率が低下しているのは、2020年2月頃から徐々に新規のEC利用が増加していたためと推測している。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップの調査 新規顧客利用状況
新規顧客利用状況

決済手段の変化

決済方法を「クレジットカード」「ID・QR決済(Amazon Pay、楽天ペイ(オンライン決済)、Apple Pay、PayPay)」「現金・その他決済(店頭払いや後払い、銀行振込やコンビニ払いなど)」の3つにわけ、各月の総注文件数の割合を調べた。ID・QR決済利用が増加し、現金利用が減少している。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップの調査 各月決済手段の割合/件数
各月決済手段の割合/件数(調査対象店舗全体)

決済方法を3つとも提供している店舗に限定して(n=332)調査結果では、現金から他の決済方法への移行が進んでおり、ID・QR決済の利用率が現金を上回った。キャッシュレス利用が全体の約3/4を占め、ID・QR決済利用は3割を超えている。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップの調査 各月決済手段の割合/件数
各月決済手段の割合/件数(3種類の決済手段提供店舗のみ n=341)
◇◇◇

「futureshop」シリーズはコロナ禍で新規導入店舗が増加し、2020年4月の2500店舗から2021年2月には2800店舗を突破。2020年度の流通総額は前年度比48%増の1550億円を記録した。

瀧川 正実
瀧川 正実

コロナ禍の需要増でオイシックス・ラ・大地の売上は1000億円を突破【2021年3月期】

5 years ago

食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円、営業利益は同202.6%増の74億6500万円だった。

売上高は国内宅配事業の会員数増、1ユーザーあたりの平均売上高が増加、海外事業の業績が通年影響したことで2ケタ増収となった。

国内宅配事業の会員数増加の効果により約200億円の増収。さらに、新型コロナウイルスの影響による1ユーザーあたりの売上増の効果などで合計約300億円の増収効果があったと分析している。

食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円
前年推移(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

オイシックス・ラ・大地は主に「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3つのブランドで食品宅配事業を展開している。

食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円 セグメント別業績
セグメント別業績(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

「Oisix」の売上高は前期比39.2%増の498億6300万円、セグメント利益は同87.1%増の89億8400万円。第1四半期に、急激な需要増に起因する物流センターの出荷キャパシティー逼迫で新規会員獲得を停止したものの、第4四半期にはテレビCMなど新規会員獲得のプロモーション施策を行い、会員数は2020年3月末の23万9837人から、2021年3月末には30万8889人へと増加した。

食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円 会員数と顧客1人あたりの月単価
会員数と顧客1人あたりの月単価(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円 Oisixの新規会員の獲得について
Oisixの新規会員の獲得について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

「大地を守る会」の売上高は同32.6%増の139億7800万円、セグメント利益は同56.0%増の24億100万円。会員数は2020年3月末の3万7127人から、2021年3月末には4万5307人へと増加した。シニア層の健康・免疫意識の高まりに対し、手軽に野菜を摂取できるサービスや発酵関連の商品を積極的に展開。顧客ニーズに即した販売施策を実施したことで、購買頻度・単価ともに前連結会計年度を上回って推移した。

食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円 「大地を守る会」会員数と顧客1人あたりの月単価
「大地を守る会」の会員数と顧客1人あたりの月単価(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

「らでぃっしゅぼーや」の売上高は同18.2%増の177億400万円、セグメント利益は同13.4%増の30億2300万円。会員数は2020年3月末の5万6935人から、2021年3月末には6万2751人へと増加した。家庭での調理機会の増加に対し、料理が楽しくなる商品・サービスの販売施策を実施したこと、メイン商材である季節の野菜の詰め合わせボックス「ぱれっと」の商品設計の改善などを行った結果、購買頻度・単価ともに前事業年度を上回って推移した。

食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の2021年3月期連結売上高は、前期比40.9%増の1000億6100万円 会員数と顧客1人あたりの月単価
「らでぃっしゅぼーや」会員数と顧客1人あたりの月単価(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
石居 岳
石居 岳

LINEとSTAFF STARTが業務提携。オンライン接客のパーソナライズ化に向け、「LINE STAFF START」を共同開発へ

5 years ago

店舗販売員のデジタル接客を可能にし、EC売上に対する貢献度を可視化するツール「STAFF START」を提供するバニッシュ・スタンダードとLINEは5月14日、業務提携契約を締結したと発表。新サービス「LINE STAFF START」の共同開発を行い、2021年秋頃のサービスローンチをめざす。

7万人超の店舗スタッフ、LINE公式アカウントの開設が可能に

「LINE STAFF START」は、「STAFF START」に登録している7万人超の店舗スタッフのLINE公式アカウント開設を可能にし、LINEを通じたオンライン接客が行えるというもの。主に以下の取り組みが行われる予定。

「STAFF START」登録コンテンツと連携、オンライン接客に活用

「STAFF START」に登録しているコンテンツ(商品やコーディネートなど)を手軽にLINE公式アカウントと連携し、メッセージとして配信。店頭での接客やLINEを通じた会話から得た情報をもとに、1人ひとりの顧客にあった商品などのコンテンツ提案が行えるようになる。

「LINE STAFF START」を通じた接客イメージ
「LINE STAFF START」を通じた接客イメージ(画像:「LINE STAFF START」紹介サイトより編集部がキャプチャ)

従来から、やり取りのために店舗スタッフと顧客間で、LINEやSNSアカウントを交換するケースはあったが、スタッフのLINEアカウントはプライベートで使用していることが多く、積極的にコミュニケーションが行えなかったという。また、企業側も店舗スタッフと顧客とのやり取りが見えず、オフィシャルなコミュニケーション手段として、LINEやSNSを採用しにくいという課題もあった。

「LINE STAFF START」は、企業側がどのスタッフにアカウントを発行し、どのようなやり取りをしているか把握できることから、LINEを公式の接客手段として活用しやすくなる

LINEでつながった顧客にコーディネート提案を送るイメージ
LINEでつながった顧客にコーディネート提案を送るイメージ(画像:「LINE STAFF START」紹介サイトより編集部がキャプチャ)

チャット機能やメッセージ、ビデオ通話やLIVEを利用できるほか、LINEのメッセージを通して自社ECサイトで売り上げがあった場合、店舗スタッフ個人の集客・売り上げとして可視化できる。

LINE STAFF STARTで利用可能予定の各種機能
「LINE STAFF START」で利用可能予定の各種機能(画像:「LINE STAFF START」紹介サイトより編集部がキャプチャ)

また、LINEを使った販売活動の実績をもとに、店舗スタッフの売上ランキングの確認、売れ筋商品、コンテンツの分析もできるという。

LIVEの利用イメージ
LIVEの利用イメージ(画像:「LINE STAFF START」紹介サイトより編集部がキャプチャ)

店頭での購買履歴や来店履歴との連携

デジタル会員証などをLINE上で提供することで、LINEアカウントとひも付いたオフラインの購買履歴を取り入れることができる。購買履歴や来店履歴に基づいたお得な情報を、LINE公式アカウントを通じて届けたり、日々のオンライン接客に生かすことが可能になる。

LINE Beaconを活用し、店頭での来店検知も行う予定。STAFF STARTとの提携を発表したLINEのオンラインカンファレンス「LINE BIZ DAY 2021」(2021年5月14日)によると、販売員はLINEでフォローされている「友だち」の来店を検知、過去の購入履歴を確認しながら接客ができるなど、オフラインでも「パーソナライズ」された接客を実現する機能の提供も検討しているという。

公文 紫都
公文 紫都

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