ネットショップ担当者フォーラム

Gapの「ブラックフライデー 2026」は11/19にスタート、総額1000万円分のギフトカードが当たるスクラッチ抽選など展開

3 時間 27 分 ago
Gapの「ブラックフライデー 2026」は11/19にスタート、総額1000万円分のギフトカードが当たるスクラッチ抽選など展開
ギャップジャパンの「ブラックフライデー 2026」では、全国の店舗・公式オンラインストアの購入者全員に「Black Friday Card」を進呈。12月1~25日は何度でも何点でも50%OFFで利用できる。一部商品などは対象外。
ohshima2026年10月26日

ギャップジャパンは11月19日から11月30日、全国の「Gap」ストア、「Gap Outlet」ストアおよび公式オンラインストアにおいて、年に一度のショッピングイベント、「ブラックフライデー 2026」を実施する。

「ブラックフライデー 2026」期間中は、「GAP」ロゴアイテムをはじめ、ベビーから大人まで幅広い商品をスペシャルプライスで展開する。

Gapの「ブラックフライデー 2026」は11/19にスタート、総額1000万円分のギフトカードが当たるスクラッチ抽選などを展開
展開する商品の例

また、全国の「Gap」ストア、「Gap Outlet」ストア、公式オンラインストアの購入者全員に、対象期間中の買い物が50%OFFとなる「Black Friday Card」を進呈する。12月1~25日の期間中、何度でも何点でも50%OFFで利用できる。

さらに、ブラックフライデー期間中は、全国の「Gap」ストアおよび「Gap Outlet」ストアで、購入者全員が参加できるスクラッチ抽選を実施。総額1000万円分のギフトカードが当たるスクラッチ抽選で、当たりが出ると3000円分のギフトカードを進呈する。なお、当選したギフトカードは、11月19~30日の期間中、購入店舗で当日その場で受け取ることができる。

「Black Friday Card」(左)とスクラッチ抽選(右)

ブラックフライデーは、アメリカで11月第4木曜日のサンクスギビング(感謝祭)の翌日に実施されるショッピングイベント。「Gap」は2015年に日本のアパレルとして初めてブラックフライデーセールを開催し、2026年で12年目を迎える。

「Gap ブラックフライデー 2026」概要

  • 期間:2026年11月19日~30日
  • 対象店舗:全国の「Gap」ストア、「Gap Outlet」ストア、「Gap」公式オンラインストア

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

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大嶋 喜子

ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開

3 時間 57 分 ago
ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
5~7階では全16種類の空間提案を展開。8階には日本最大の法人向けショールームとリフォームショールームを設け、オープンを記念した6つのセールも同時開催する
ohshima2026年10月26日

ニトリホールディングスのニトリは10月30日、大阪・梅田エリアにニトリ店舗で世界最大(ニトリおよび法人事業エリアを含む総売場面積ベース、2026年10月時点)の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」をオープンする。

ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
「ニトリ 梅田茶屋町店」イメージ

本店舗は、阪急電鉄「大阪梅田駅」から歩いてすぐの茶屋町エリアに位置し、約2700坪の規模を有する。家具・インテリア用品をはじめ、アパレルや家電、リフォームショールーム、法人向けショールームなど、多様な商品とサービスを集約し、幅広いニーズに応える店舗をめざす。

新しいニトリの挑戦を体感する1階フロア

1階フロアでは、家具・インテリアの枠を超え、季節やトレンドに合わせたアイテムを展開する。約100坪の売り場には、ニトリグループ内3社のアパレル「N+」「N easy」「ニトリのルームウェア」を一堂に展開。「N+」のコーディネート提案やリカバリーウェアなどをそろえ、衣類まで含めた暮らしを提案する。

ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
「N+」店舗イメージ(左)、リカバリーウェア商品イメージ(右)

新オーディオ・ガジェットシリーズを全国に先駆けて展開

オーディオシリーズ「life+audio」とガジェットシリーズ「life+one」を全国に先駆けて販売する。

「life+audio」は、ワイヤレスヘッドホンやイヤホン、スピーカー、サウンドバーなど全12種を展開。「life+one」は、モバイルバッテリーや充電器、ケーブルなどのデジタル小物シリーズで、部屋になじむ色やデザインを採用している。

ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
「life+audio」ワイヤレスヘッドホン HST-31(左)、「life+one」半固体バッテリー 10000mAh(右)

ニトリ最大級のトータルコーディネートフロア

5・6階には、新しい家具シリーズを中心に、インテリア用品や家電を組み合わせたトータルコーディネートルームを8種類展開する。7階のベッドルーム提案と合わせ、全16種類の空間を提案。家具・ラグ・照明・グリーンなどを組み合わせたコーディネート例も多数展示する。

ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
トータルコーディネートフロアのイメージ

日本最大の法人向けショールームを設置

8階には、日本最大の法人向けショールームを設置。オフィス、ホテル、商業施設、医療・福祉施設、社員寮など、多様な空間を実際に再現する。家具の実物を見て、触れて、動かしながら、レイアウトや動線、使い勝手を体感でき、具体的なプラン提案までをワンストップで提供する。

※日本最大:ニトリ法人事業のショールームにおいて売場面積ベース。2026年10月時点。ニトリ調べ。

ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
ミーティングルーム イメージ(画像左)、オフィスルーム イメージ(中央)、執務スペース イメージ(右)

リフォームショールームも併設

同フロアにはリフォームショールームも併設。キッチンやトイレなどの設備交換から、空間全体を見直す提案まで幅広く対応する。

オープンを記念し、6つのセールを同時開催

  1. 「オープン記念協賛セール」:2026年10月30日~11月9日、近畿・中国・四国エリアのニトリ166店舗で開催。家具、寝具・収納用品・キッチン用品などをお得な価格で提供し、ニトリアプリ会員限定のポイントアップキャンペーンも実施する。
  2. 家具・大型家電「BLACK FRIDAY」:2026年10月30日~11月24日、全国のニトリ店舗およびニトリネットで開催。家具・大型家電約600アイテムを特別価格で提供する。
  3. 「月替わりセール」:2026年10月30日~11月26日、全国のニトリ店舗およびニトリネットで開催。「団らん・調理」をテーマに、卓上鍋やこたつ布団など約350アイテムを通常販売価格より10%引きで提供する。
  4. N+人気定番アイテム 特別価格キャンペーン:2026年10月30日~11月9日、ニトリ梅田茶屋町店、N+阪神にしのみや店、N+イオンモール堺鉄砲町店、N+イオンモール北大路店で実施。定番ダウンパンツ、マジックベルトシリーズ、毛玉ができにくいニットシリーズを特別価格で提供する。
  5. N+「Nウォームシリーズ」特別価格キャンペーン:全国のN+店舗およびニトリネットで、「Nウォームシリーズ」全4型を対象に2026年11月9日まで実施する。
  6. リフォーム オープン記念協賛セール:2026年10月30日~11月9日、梅田茶屋町・大阪・神戸・茨木・堺・京都の関西エリア6つのショールームで開催。現地調査を依頼したユーザーを対象に、2026年12月31日受注分まで特別価格を適用する。
ニトリ店舗で世界最大の旗艦店「ニトリ 梅田茶屋町店」、多様な商品とサービスを集約、オーディオ・ガジェットシリーズも展開
セール内容(一部)

「ニトリ 梅田茶屋町店」店舗概要

  • 住所:大阪府大阪市北区茶屋町16番7号
  • 開店日:2026年10月30日
  • 営業時間:10:00~21:00
  • 売場構成:1階(アパレル・家電・季節商品、ホームファッション)、2~4階(ホームファッション、家電)、5~7階(家具)、8階(法人・リフォーム)

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

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大嶋 喜子

ショップチャンネルの社長に45歳の執行役員経営企画本部長の出浦直子氏が就任へ

4 時間 27 分 ago
ショップチャンネルの社長に45歳の執行役員経営企画本部長の出浦直子氏が就任へ
ジュピターショップチャンネルは、12月1日付で代表取締役社長を交代すると発表した。新社長には住友商事やDX部門、海外事業の経験を持つ出浦直子氏が就任し、現社長の小川吉宏氏は11月30日付で退任する。
furukawa2026年10月26日

ジュピターショップチャンネルは10月20日、代表取締役社長の交代を発表した。12月1日付で、執行役員経営企画本部長の出浦直子氏が代表取締役社長に就任。現社長の小川吉宏氏は11月30日付で退任する。

ショップチャンネルの社長に45歳の執行役員経営企画本部長の出浦直子氏が就任へ
新社長に就任する出浦直子氏

出浦氏は1981年生まれの45歳。慶應義塾大学法学部を卒業後、2004年に住友商事へ入社した。生活産業分野やウェブ・ビジネス事業の企画に携わった後、2009年にアシェット婦人画報社へ出向。2011年にはジュピターショップチャンネルへ、2013年にはタイの関連会社に出向した。

2019年に米スタンフォード大学の経営学修士課程を修了。2020年には住友商事のデジタル事業企画部(DXセンター)チーム長、2024年にはメディアコマースユニット長を歴任した。2026年からはジュピターショップチャンネルの執行役員経営企画本部長を務めている。

通販、メディア、デジタル、海外事業など、幅広い領域で経験を積んできた出浦氏。今後、テレビ通販を基盤とするジュピターショップチャンネルが、デジタルなどを組み合わせたコマース戦略をどう推進するかが注目される。

ショップチャンネルは1996年11月、ショッピング専門チャンネルとして放送を開始。2026年3月時点では、ケーブルテレビや衛星放送などを通じて、全国3215万世帯で視聴できるとしている。

ファッション、ビューティー、ホームグッズ、グルメなどを中心に24時間商品を紹介し、注文受付から商品出荷まで自社で対応している。生放送による販売力を強みに、近年はテレビ・デジタル・リアルを連携させた買い物体験の提供にも取り組んでいる。

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
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鳥栖 剛

【米国向け越境EC】商用商品は100ドル以下でも事前申告が必要に。変更点と影響まとめ

4 時間 57 分 ago
【米国向け越境EC】商用商品は100ドル以下でも事前申告が必要に。変更点と影響まとめ
日本郵便が米国宛て郵便物の差出条件を見直した。2,500USドル以下の物品は原則として事前申告登録が必要となる一方、100USドル以下の個人間贈答品や「書類」は2027年1月19日まで任意とする。
furukawa2026年10月26日

日本郵便はこのほど、米国宛て郵便物の差出条件の変更内容を公表した。10月15日から米国税関・国境警備局(CBP)の通達により、2500USドル以下の物品を包有する郵便物は、原則として認定事業者のアプリなどを通じた事前申告登録が必要となった。

【米国向け越境EC】商用商品は100ドル以下でも事前申告が必要に。変更点と影響まとめ
国際郵便の差し出し条件の変更内容

その後、CBPが追加で通達を出し、「書類」や100USドル以下の個人間贈答品を包有する郵便物については、2027年1月19日まで事前申告登録を任意とした。これを受け、日本郵便は10月23日に変更後の差出条件をあらためて案内した。なお、日本郵便は、任意期間中であっても米国での輸入通関をスムーズに行うため、事前申告登録を推奨している。

10月14日の案内を一部見直し

日本郵便は10月14日、CBPによる事前申告登録の対象拡大に伴い、10月15日から米国宛て郵便物の引き受けを原則として全郵便局に拡大すると案内していた。

当初の案内では、2500USドル以下の物品を含む郵便物について、CBPが認証した事業者のうち、日本郵便が推奨する認定事業者のアプリなどを通じた事前申告登録が必要としていた。

その後、CBPから「書類」と100USドル以下の個人間贈答品については、2027年1月19日まで事前申告登録を任意とする方針が通知されたことを受け、日本郵便が差出条件を改めて案内した。

100USドル以下の個人間贈答品は事前申告登録が任意に

10月23日以降の差出条件では、書状、郵便葉書、盲人用郵便物、印刷物、EMSの書類は、これまで通り事前申告登録が不要となる。

これら以外の郵便物については、100USドル以下の個人間贈答品に限り、事前申告登録が任意となる。ただし、日本郵便は登録を推奨している。事前申告登録を行った場合は、宛名ラベル上部の余白に「DDP-(13桁の申告番号)」を記載する必要がある。

一方、100USドル以下でも個人間贈答品以外の物品を含む郵便物は、事前申告登録が必要となる。100USドルを超え2500USドル以下の物品を含む郵便物も同様に登録が必要だ。

最終的な課税・免税の判断は米国税関にて行われるが、事前の申告登録を行うと課税額が表示され、関税などの事前支払いが必要となる。

税関検査の対象とされる書籍・カレンダー・ゲームカードなどは、印刷物および EMS(書類)ではなく、小形包装物、EMS(物品)などで差し出すよう呼びかけている。

2500USドルを超える物品を含む郵便物は、今回の事前申告登録の対象外となり、米国側で課税され、輸入者が関税を負担する。

認定事業者はZonosとSafePackageの2社

事前申告登録には、CBPが認証した事業者(Qualified Party)のうち、日本郵便が推奨する認定事業者のアプリなどを利用する必要がある。現時点で日本郵便が案内している認定事業者は、ZonosとSafePackageの2社。

日本郵便は、アプリなどで事前申告登録を行った場合、宛名ラベル上部の余白に「DDP-(13桁の申告番号)」を表示するよう案内している。自動印字されない場合は、手書きで記入する必要がある。関税の事前支払い方法については、各認定事業者の操作マニュアルを確認するよう求めている。

【米国向け越境EC】商用商品は100ドル以下でも事前申告が必要に。変更点と影響まとめ
送り状の「DDP-(13桁の申告番号)」の表示例

全郵便局での取り扱いに変更なし、UGXも引き続き利用可能

日本郵便によると、米国宛て郵便物の引き受けは、原則として引き続き全郵便局で取り扱う。また、国際郵便サービスの代替手段として案内してきた「UGX(ゆうグローバルエクスプレス)」も引き続き利用できる。

UGXは、日本郵便が海外の物流事業者と連携して提供する国際宅配便サービスで、海外向け配送や越境ECなどでの利用を想定している。EMS(国際スピード郵便)では取り扱えない規定外サイズの荷物にも対応できる点などが特長。

米国向けに越境発送を行うEC事業者は、物品の価格や用途、贈答品に該当するかどうかによって、事前申告登録の要否が異なる点に注意が必要だ。特に、100USドル以下の個人間贈答品と、それ以外の物品では取り扱いが異なる。発送前に最新の差出条件を確認し、必要に応じて認定事業者を通じた事前申告登録を進めておきたい。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

佐川急便「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセス、最大約5323万件の個人情報流出の可能性

5 時間 27 分 ago
佐川急便「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセス、最大約5323万件の個人情報流出の可能性
佐川急便は、不正アクセスを受けた「お荷物問い合わせサービス」の調査状況を公表。流出した可能性のある個人情報は最大約5323万件で、停止していたサービスは10月23日に再開した。
furukawa2026年10月26日

佐川急便は10月23日、Webサイトの「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセスに伴う個人情報流出について、調査状況を公表した。流出した可能性のある個人情報は、重複データを一定程度整理したうえで最大約5323万件に上るという。また、停止していた「インターネット貨物のお荷物問い合わせ」を同日、再開した。

佐川急便「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセス、最大約5323万件の個人情報流出の可能性
佐川急便では最大約5323万件の個人情報の漏えいの可能性(画像は公式サイトのトップ画面を編集部がキャプチャ)

同社は9月30日、「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセスを確認したと公表。その後の調査で個人情報が外部に流出した可能性が判明し、一部のWebサービスを停止していた。

流出した可能性のある個人情報は最大約5323万件

佐川急便は、これまで進めてきた重複データの整理を踏まえ、流出した可能性のある個人情報の最大件数を公表した。最大約5323万件に上るが、重複を一定程度整理したうえでの最大値であり、対象者の実人数を示すものではないとしている。

特に、送り状データには相当数の重複が含まれているため、現時点では対象となる利用者数を正確に示すことは難しいという。なお、手書きの送り状で受け付けた荷物の情報は、流出対象に含まれていない。

また、現時点で本件に関連する個人情報の不正利用などの二次被害は確認されていない。対象情報にクレジットカード情報やパスワードは含まれていないことも、改めて案内している。

対象は6月21日から9月30日までの荷物情報など

流出した可能性がある情報は、次の通り。

  • 2026年6月21日から9月30日までに預かった荷物の送り主・届け先の氏名、住所、電話番号
  • 運賃契約を締結している法人・個人顧客の氏名、住所、電話番号
  • Webサービス「スマートクラブ」の登録者の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、スマートクラブの会員ID

「お荷物問い合わせサービス」は再開、APIやWeb受付は停止継続

佐川急便は、セキュリティ対策と安全性の確認が完了したとして、「インターネット貨物のお荷物問い合わせ」を10月23日に再開した。従来通り、Webサイト上で利用できる。再開後もシステム監視を継続し、安全かつ安定したサービスの提供に努めるとしている。

一方、次のサービスは引き続き停止している。再開時期は未定で、決まり次第、改めて告知する。

  • インターネット貨物のお荷物問い合わせAPI
  • 飛脚宅配便受付
  • 飛脚往復便受付
  • 飛脚往復便(ゴルフ)受付
  • 商品回収返金サービス
  • 受取先変更(配達予定からの事前受取先変更)
  • 受取先変更(不在発生後の受取先変更)
  • 回収くん

Web集荷関連サービスが停止している間も、電話での集荷依頼は受け付けている。荷物の集荷・配達は、これまで通り通常運営を続けている。

9月30日に不正アクセスを確認、10月1日に流出の可能性を公表

佐川急便は9月30日、「お荷物問い合わせサービス」への第三者による不正アクセスを確認。被害拡大を防ぐため、アクセス制限と一部Webサービスの停止を実施。その旨、第一報として公表した。

翌10月1日には、調査の結果、個人情報が外部に流出した可能性があると公表。荷物の送り主・届け先の情報、運賃契約先の情報、スマートクラブ登録者の情報が対象となる可能性があると説明していた。また、同日、専用の問い合わせ窓口(コールセンター)を開設。専用の問い合わせ用チャットボットも設置している。

今回の発表は、その後の調査と重複情報の整理を踏まえた最新状況の公表にあたる。佐川急便は今後も、対象となる利用者の特定や個別案内に向けた確認を進めるとしている。

また、同社を装った不審なメール、SMS、電話などに注意し、記載されたURLへのアクセスや個人情報の入力・提供をしないよう呼びかけている。

同社は今回の事案を厳粛に受け止め、第三者専門機関による調査結果を踏まえ、システムのアクセス管理や監視体制の強化など、情報セキュリティ対策の見直しを進めるとしている。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

内製と外注の切り分けは「誰が作業するか」じゃない! 「誰が判断し、誰の力を借りて実行するか」を考えること

5 時間 57 分 ago

「EC事業を内製化する」。この言葉を聞くと、「広告運用もサイト制作もシステム開発も、すべて自社でできるようになること」と考える人も少なくありません。一方で、「プロに任せれば大丈夫」と考え、制作会社や開発会社、ツール会社に成果を委ねてしまうケースもあります。しかしECを取り巻く環境は、AIの登場も含めて大きく変化しており、「内製か外注か」という単純な話ではなくなっています。

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内製×外注の最適解を見つけるEC実践講座

本連載では、システム開発・事業支援に長年携わってきたボクラブロック代表の林氏と、マーケティングチームの内製化連載を執筆しているECMJ代表の石田氏が、「何を自社で持ち、何を外部に任せるべきか」をテーマに、ECの現場で起きているリアルな課題を掘り下げていきます。

重要な情報は「顧客が自社をどう見てくれているか」

林林

石田さんは、EC運営やマーケティングの支援をしているなかで、「事業者自身が持っておくべき情報」あるいは「持っておくべき判断軸」というと、どのようなものが重要だと考えていますか?

石田

社内ではデータ活用が大事だと言われますよね。リピート率、LTV、CPAなど、そういったKPIの話ももちろんありますし、それはそれで重要です。

ただ、私が一番重要だと思う情報は「お客さまがどう見てくれているか」なんです。お客さまが「何を評価してくれているのか」「どこを評価してくれているのか」「なぜ知ってくれたのか」「なぜ選び続けてくれているのか」といった情報ですね。

今のECは、お客さまの声を直接聞ける環境があります。レビューや問い合わせ、アンケートもあるし、そういったものに常に触れられる。だから、事業者が持っておくべき一番重要な情報は「お客さまの生の声」だと思っています。

林林

本当にそうですよね。意外とアンケートすら取っていないEC事業者さんも少なくありません。

石田

情報や判断軸というと、どうしてもデータが注目されがちです。もちろんデータは大事ですが、データだけでは見えないものがあります。「お客さまの声」、いわゆる定性的な情報はすごく大事ですね。

林林

今回の話の核は、「外部に依頼することで本当にうまくいくのか」ということを、もう少し深く考えてほしいというところにあります。

外部に任せる場合は「何を実現するか」「どこかまで任せるか」などをしっかり判断する

林林

もちろん、外部に依頼することを否定したいわけではありません。むしろ、自社ですべてを行うというのは非現実的だと思っています。たとえば、次のような専門領域ですね。

  • システム開発
  • サイトデザインやLP
  • SEO
  • コンテンツ作成
  • AI活用
  • データ分析

重要なのは、最新トレンドをキャッチアップし続けながら、こうした領域にスピード感を持って対応することです。大手企業であれば、それらをすべて社内で高いレベルで実現できる会社もあります。ただ、多くの企業にとって、現実的ではないのではないでしょうか。

ただし、外部に任せる場合も「何を実現したいのか」「どこまで任せるのか」「どうやって成果を見るのか」ということをしっかり判断した上で依頼することが重要です。

石田さんに質問なのですが、これまでの経験のなかで、「ここは外部に任せた方がいい」という領域と、「ここだけは自社で行うべき」という領域はありますか。

石田

自社で持った方がいい領域は、やはり顧客理解ですね。顧客分析やお客さまから得られる情報など、そういったものを生かす部分は、間違いなく自社で行うべきだと思っています。

逆に外部に任せた方がいい領域は、次の2つだと思っています。

  • 高いスキルや専門性が必要な部分
  • トレンド性がある部分

ただ、少し脱線すると、スキルや専門性の部分は、今後AIによってかなり変わっていくと思うんですよ。AIができることはどんどん増えていますから。そうなると、外部に求める価値というのは、単純な作業スキルだけではなくて、「今何が起きているのか」「何が変化しているのか」という、日々変化する環境のキャッチアップ力になっていくのではないかと思っています。

「中長期の体制作り」がEC運営には重要

林林

そのあたりまで自分たちで拾い続けるのは、本当に難易度が高い。日々の業務を行いながら、変化を追い続けるのは大変です。それに、実際に手を動かしたり、細かなチューニングを行ったりすることまで含めると、やはり専門性の高い人たちに任せた方がいい部分も多いでしょう。

もう1つ、外部活用で大事だと思っていることがあります。それは、短期施策と中長期施策を分けて考えることです。たとえば、「広告」「キャンペーン」「メルマガ」といったものは、比較的短期で成果につながりやすい施策です。一方で、次のようなことは中長期で取り組むテーマになります。

  • 顧客理解を深める
  • ブランドの強みを整理する
  • 商品の価値を再設計する
  • システムを刷新する
  • データ基盤を整備する

しかもこちらの方が、時間も労力もかかります。ただ、私の周りでうまくいっている会社を見ると、「短期でやるべきこと」「中長期でやるべきこと」この2つを同時に進めている会社が多いんです。

石田さんは実際にいろいろな現場を見ていますが、この短期施策と中長期の体制作りのバランスについてはどう考えていますか。

石田

ちょっと語弊があるかもしれませんが、あえて強く言うと、EC事業を成功させたければ、短期の売上施策はそこそこにして、中長期の体制作りを先に行うべきだと思っています。

なぜかというと、Eコマースというビジネスは、日本中あるいは世界中からお客さまを集めることができるビジネスだからです。だから必ず他社との差別化が必要になります。「どのような違いを作るのか」「どういう発信をするのか」「どういう個性を見せるのか」そこが重要なんです。そこを考えずに、短期施策だけを行っていても、継続的な成長にはならないと思っています。

だから林さんが言った、「顧客理解を深める」「ブランド設計」「商品の再設計」といった中長期のテーマを考えられないのであれば、いずれどこかのタイミングで苦しくなるでしょう。ビジネスのルールが変わった時に消えてしまう。

「短期施策と中長期施策をバランスよく進めましょう」というのが優等生的な答えなんでしょうけれど、本音を言うと、「中長期の体制作りができないなら、ECは厳しい」というのが私の考えですね。

林林

それはすごく大事な話です。ECは立ち上げやすいという側面もあるため、短期だけを狙ったECというのも存在します。

でも、この連載を読んでくれるような事業者さんは、おそらくそうではないと思うんです。本業を支える事業としてECを考えている。そういう人たちにとって、中長期という視点は絶対に必要です。会社全体にとってECをどれだけ重要な事業にしていくか。そう考えると、短期施策だけでは難しいというのは、私も同意見です。

中長期の体制作りが重要(画像はイメージ)
中長期の体制作りが重要(画像はイメージ)

外部活用の失敗例とは?

林林

外部活用の失敗例についても少し触れましょう。外部活用というと、「コストがかかる」「外部任せになりそう」という不安を持つ人も少なくありません。

私が見てきた失敗例としては、まず、何でも社内でやろうとして担当者が疲弊してしまうケース。逆に、何でも外部に任せてしまい、社内に判断軸が残らないケースもあります。また、外部に依頼したものの「社内確認が遅い」「意思決定が遅い」という理由で、プロジェクトがどんどん遅延していくこともありますし、施策の目的が曖昧なまま進んでしまうこともあります。さらに、現場担当者は課題を理解しているのに、経営層が必要性を理解できずに止まってしまうケースもある。

それからよくあるのが、マーケティングチームだけで進めてしまうケースです。私たちはEC運営担当者やマーケティング担当者と仕事をすることが多いですが、本来は営業や商品企画など、他部門の声も重要なんです。

ところが「デジタルはよくわからない」という理由で、その人たちがプロジェクトに入ってこない。本来マーケティングチームは組織横断型であるべきなのに、現場の声が入ってこない。これはよくある失敗だと思っています。

石田さんは、外部活用がうまくいかない会社に共通点はあると考えますか。逆に、外部活用がうまい会社にはどんな特長があるでしょうか。

石田

林さんがあげてくれた話に、基本的には同意です。その上で出ていないことを1つあげるとすると、「市場を見ていない会社」ですね。これは外部の活用が苦手だと思います。

マーケティングも施策もそうなのですが、市場より少し上のレベルにいるから選ばれるんです。自分たちがいくら頑張っていても、市場より遅れていたら選ばれません。

たとえば「うちは自社でサイト制作もやっています」「画像加工も頑張っています」という会社があったとしても、市場全体から見た時にそのレベルが低ければ、お客さまには選ばれない。

だから外部活用がうまくいかない会社は、市場を見ていないことが多い。市場で求められるレベルや専門性を理解していない。これは大きな特長だと考えています。

林林

たとえばスマートフォン対応1つとっても、ユーザーにとって当たり前になっていることを行っていない状態では、それは施策にもなっていないわけですからね。

石田

そうなんですよ。「うちはこういうことを頑張っているんです」と言われることもあるんですが、大事なのは、市場より少し先を行くこと。そこは本当に重要です。

林林

なるほど。長年EC事業者を支援してきた石田さんらしい意見ですね。

内製と外注の切り分けは単なる作業分担ではない

林林

前回と今回の話をまとめましょう。お伝えしたかったのは、「内製と外注の切り分けは単なる作業分担ではない」ということです。まず、会社ごとに課題もめざす方向性も違います。だからこそ、何を自社でやるのか、何を外部と進めるのか、これを考える必要があります。そして、自社で持つべきものは次の5つです。

  • 顧客理解
  • 商品理解
  • サービスの強み
  • 課題の優先順位
  • 成果の評価軸

一方で、外部に任せるべきなのは、次の4つ。

  • 専門性
  • 実装力
  • スピード
  • 最新の知見

つまり、内製と外注の切り分けとは「誰が作業するか」ではなく、「誰が判断し、誰の力を借りて実行するか」という話なんです。そして、そのストーリーを描き、指揮を執るのは事業者自身です。だからこそ外部を活用する前に、まず自社の課題や強みを整理する。そこから始めることが大切だと思っています。

石田さん、いかがでしょうか。

石田

結局、ヒントは自分たちの中にあるんだと思います。

「EC事業を伸ばしたい、成功させたい、継続させたい」と考えた時に、まずは自社のなかを掘り下げてみること。そこに、内製化や外部活用を考えるヒントがあるのではないでしょうか。

林林

私たちもお客さまのチームの中に入りながら、「どのような課題があるのか」「何を行うべきなのか」「短期・中長期、それぞれで行うべきことは何か」といったことを一緒に考える仕事が増えています。

だから「とりあえず外部に頼もう」ではなく、自分たちがめざす方向性を理解した上で、何を依頼するのか、そしてその施策をどう評価するのか。そういった考え方を持った上で、外部を活用してほしいと思っています。

ECマーケティング人財育成は「マーケティングチームの内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

ボクラブロックは、EC事業者ごとに異なる課題や目指す方向に合わせて施策を設計し、実行・改善まで伴走するEC支援会社です。外部パートナーも活用しながら、売上向上や業務改善につながる取り組みを支援します。詳しくはボクラブロックのホームページをご覧ください。

この記事の筆者

[ 執筆 ] 石田 麻琴

株式会社ECマーケティング人財育成

石田 麻琴(いしだ・まこと)

株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役

早稲田大学卒業後、ネット通販企業に6年間従事。ECの責任者として、ヤフーショッピング月間ベストストア8回受賞。全国第1位を獲得。ネット通販を中心としたWebビジネス支援の株式会社ECマーケティング人財育成を設立。EC・Web企業を支援。
BPIA/Webビジネス研究会ナビゲータ、協同組合ワイズ総研理事。

ECマーケティング人財育成では、日々、インターネット通販を手掛けている事業者、およびその関連事業者に向けた情報を発信しています。ECサイト運営などに役立つ情報については、こちらをご参照ください。

月1回、EC企業における優秀なスタッフやチームを育成するための事例やノウハウを提供する、人財育成に関するセミナーを無料で実施しています。

[ 執筆 ] 林 昌孝

株式会社ボクラブロック

林 昌孝(はやし まさたか)

株式会社ボクラブロック 代表取締役

2003年、デジタルマーケティング支援会社に新卒入社。その後、インターネット専業広告代理店を経て、2007年にボクブロック株式会社を創業。

15年にわたり、EC事業者向けのシステム開発・保守、ECサイト構築、運用改善支援を展開。2022年に同社事業を上場企業グループへ譲渡し、グループ子会社代表を務めた後、統合後は営業執行役員を務める。

2024年10月、株式会社ボクラブロックを設立。現在は、EC開発会社を長年経営してきた経験を活かし、EC事業者の社内チームとともに課題を整理し、自社で判断・推進できる内製化体制づくりを支援している。

fujita-h

15.8兆円の2025年物販系EC市場。食品3.3兆円、アパレル・家電2.8兆円など全ジャンルの市場規模&EC化率まとめ

6 時間 27 分 ago
15.8兆円の2025年物販系EC市場。食品3.3兆円、アパレル・家電2.8兆円など全ジャンルの市場規模&EC化率まとめ
経産省の調査によると、2025年の物販系BtoC-EC市場規模は前年比3.97%増の15兆8233億円だった。食品、飲料、酒類が3兆3332億円で最大となり、アパレルや家電、生活雑貨など各ジャンルで市場規模とEC化率の差が鮮明になった。経産省の分析をもとに、主要ジャンルごとの特徴を整理する。
furukawa2026年10月26日

経済産業省が10月21日に発表した「令和7年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2025年の物販系BtoC-EC市場規模は前年比3.97%増の15兆8233億円、EC化率は前年比0.13ポイント増の9.80%だった。BtoC-EC市場全体の27兆6000億円のうち最大の分野で、日本のEC市場を支える中心領域となっている。

15.8兆円の2025年物販系EC市場。食品3.3兆円、アパレル・家電2.8兆など全ジャンルの市場規模&EC化率まとめ
物販系分野のBtoC-EC市場規模とEC化率の推移(市場規模の単位は億円)

ジャンル別では、「食品、飲料、酒類」が3兆3332億円で最大。これに「衣類、服装雑貨」の2兆8941億円、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」の2兆8829億円、「生活雑貨、家具、インテリア」の2兆6258億円が続いた。

15.8兆円の2025年物販系EC市場。食品3.3兆円、アパレル・家電2.8兆円など全ジャンルの市場規模&EC化率まとめ
物販系分野における商品ジャンルごとのBtoC-EC市場規模

一方、EC化率にはジャンルごとに大きな差がある。「書籍、映像・音楽ソフト」は57.93%と突出して高く、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」は43.08%、「生活雑貨、家具、インテリア」は31.73%。一方、最大市場の「食品、飲料、酒類」は4.66%にとどまる。市場規模が大きいジャンルと、EC化が進んでいるジャンルは必ずしも一致しない。

経産省の分析をもとに、主要ジャンルの市場規模とEC化率、成長の背景を整理する。

食品、飲料、酒類

「食品、飲料、酒類」の2025年のBtoC-EC市場規模は、前年比6.96%増の3兆3332億円。物販系で最大の市場となった。EC化率は4.66%だった。

経産省は、食品は鮮度管理の難しさなどからECでの販売が伸びにくいカテゴリーである一方、市場は拡大しており、ネットスーパーの成長が大きく寄与していると分析する。新型コロナウイルス禍をきっかけに広がった、食品や飲料をECで購入する消費行動が定着し、利便性への認識が高まったことも追い風になっているという。

また、オーガニックやヴィーガンなど、特定の志向に対応した商品の需要に対し、一般的なスーパーの店頭だけでは満たしきれない品ぞろえをECが補完している点も成長要因の1つとしている。加えて、2025年はコメ価格の急騰など物価上昇の影響もあり、名目ベースの市場規模を押し上げた側面がある。

参入企業も幅広い。総合スーパー(GMS)やEC専業事業者によるネットスーパー、EC大手、飲料専門事業者、従来型通販、菓子メーカー、酒類販売業、百貨店などに加え、日用品メーカーなど異業種からの参入も見られる。競争環境は多様化している。

生活家電、AV機器、PC・周辺機器等

「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」の2025年のBtoC-EC市場規模は、前年比5.05%増の2兆8829億円。EC化率は43.08%で、物販系の中でも高い水準にある。

経産省は、このカテゴリーの特長として、仕様や性能が明確で、購入前の情報収集や比較を通じて商品を理解しやすい点を挙げている。食品やアパレルのような「経験財」とは異なり、スペックや価格を比較して購入する「探索財」に当たるため、ECとの親和性が高いという位置付けだ。

市場では、Amazonなどの大手ECプラットフォームと、大手家電量販店・通販事業者との競争が続いている。物流力も競争優位を左右する要素で、短時間配送を実現する配送網の整備や大型物流センターの拡充が、市場拡大を支えてきたと分析している。

書籍、映像・音楽ソフト

「書籍、映像・音楽ソフト(オンラインコンテンツを除く)」の2025年のBtoC-EC市場規模は、前年比1.14%減の1兆8495億円だった。今回の調査で、物販系の主要カテゴリーのうち市場規模が唯一縮小した分野となった。EC化率は57.93%で、物販系では最も高い。

ただし、EC化率の高さとは裏腹に、市場構造そのものの変化が進んでいる。紙の出版市場は長期的な縮小傾向が続いており、巣ごもり需要で一時拡大した書籍ECも、2022年以降は伸びが落ち着いている。電子出版市場も拡大基調から横ばい傾向に移りつつあり、こうした動きが市場規模の微減につながった要因の1つと経産省はみている。

映像・音楽ソフトでも、DVDやブルーレイなどの物理メディアは縮小傾向にある。背景にあるのは動画配信サービスの普及だ。パッケージ商品の販売が減少する一方、月額課金型の動画配信サービスは伸びており、映像・音楽分野では消費の軸がパッケージ販売からオンライン配信へと移っている。

このカテゴリーは、物販系ECの中でEC化率が最も高い一方、「モノ」として販売する市場自体が配信サービスに置き換わる構造変化にも直面している。EC化率だけでは捉えきれない市場の変化が進んでいる分野といえる。

化粧品、医薬品

「化粧品、医薬品」の2025年のBtoC-EC市場規模は、前年比4.90%増の1兆647億円。EC化率は9.11%だった。

このカテゴリーには、化粧品全般、医薬品、美容・健康関連器具などが含まれる。市場は拡大しているものの、EC化率はほかの主要カテゴリーと比べて高くない。経済産業省はその背景として、日本ではドラッグストアなどの店頭販売が充実していることや、化粧品には比較的安価な商品が多い一方、カウンセリングを伴う対面販売に適した商品も多いことを挙げている。

スキンケア、ベースメイク、メイクアップ、香水、オールインワンなど商品領域が幅広く、無添加、オイルフリー、エイジングケア、保湿といった訴求ポイントも多様だ。オンラインで説明しやすい商品がある一方、実際に試したり、店頭で相談したりしたいという需要が強い商品もある。カテゴリー内でECとの親和性に差がある。

医薬品については、制度改正により、一般用医薬品の多くがインターネットで販売できるようになった。市場規模はまだ大きくないものの、EC売上は伸びている。発毛剤やビタミン剤など、店頭で購入しにくい商品や、急いで購入する必要性が比較的低い商品はECとの親和性が高く、今後の成長余地が期待されるとしている。

生活雑貨、家具、インテリア

「生活雑貨、家具、インテリア」の2025年のBtoC-EC市場規模は、前年比2.51%増の2兆6258億円。EC化率は31.73%だった。

このカテゴリーには、食器・台所用品などの家事雑貨、洗剤やティッシュなどの家事用消耗品、一般家具、カーテンなどのインテリア用品、寝具類が含まれる。

経産省によると、日用品や雑貨はコロナ禍のストック需要を背景としてEC利用が拡大したが、2022年以降は伸びが落ち着き、2025年もその傾向が続いているという。

一方、生活雑貨や日用品は、まとめ買いや定期購入との相性が良く、EC化の余地は大きい。継続的な需要をどうECで獲得するかが、今後の成長の鍵になる。また、家電量販店など異業種のEC事業者が、既存の顧客基盤を生かして日用品の取り扱いを強化するクロスセル戦略も、市場拡大を後押ししている。

家具・インテリアもECとの親和性が高い。店頭では陳列スペースに限界があり、消費者にとっても大型商品を持ち帰るのは容易ではないため、ECでの購入が進みやすい。実店舗で商品を確認し、購入はECで行うといった行動も広がっている。

こうした背景から、店舗とECを融合するOMO戦略の重要性が増している。在庫の最適化や販売機会の損失防止など、事業者側にもメリットがある分野としている。

衣類、服装雑貨

「衣類、服装雑貨」の2025年のBtoC-EC市場規模は、前年比3.43%増の2兆8941億円。EC化率は24.08%だった。

このカテゴリーには、インナーウエア、アウターウエア、靴、鞄、宝飾品、アクセサリー、子供服、スポーツ用品などが含まれる。アパレルEC市場は、ZOZOTOWNに代表されるECモール型と、ユニクロなど大手企業が展開する自社サイト型を中心に構成されている。

経産省は、2020~2021年にかけてコロナ禍を背景に市場が大きく伸びた一方、2022年以降はその勢いが落ち着いていると分析する。背景には、消費者意識の変化もある。ファッション業界では環境負荷への関心が高まり、エシカルファッションやサステナブルファッションへの注目とともに、短いサイクルで服を買い替えるのではなく、気に入った服を長く着る価値観が広がっているという。

また、アパレルはサイズ感、色味、質感などを実際に確かめたいニーズが強い「経験財」であり、ECには根強い障壁がある。事業者側は、体型データを活用したサイズ提案機能や、購入後のサイズ・色交換の無料化などで対応を進めている。こうした取り組みがECの利便性と信頼性を高め、中長期的な市場拡大を支えるとみられる。

物販系ECは市場規模やEC化率に加え、成長の背景を読むことが重要

2025年の物販系EC市場では、食品が最大で、アパレル、家電、生活雑貨・家具が続いた。ただし、各カテゴリーで市場を動かす要因は大きく異なる。

食品はネットスーパーの拡大や生活必需品需要、家電は商品比較のしやすさや物流力、書籍・映像・音楽ソフトは高いEC化率と配信シフト、化粧品・医薬品は対面販売の強みと制度改正、生活雑貨・家具は継続需要とOMO、アパレルは試着できないという課題への対応が、それぞれ市場構造を形づくっている。

物販系ECを読み解く際は、市場規模やEC化率の大小だけでなく、商材の特性や市場を動かすプレイヤー、成長の背景まで押さえることが重要といえそうだ。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

「Amazon」出店者は必見! アカウント突然停止を防ぐ「3段論法」とFBA返品トラブルの対処法

6 時間 57 分 ago

多くの出店者が警戒するAmazonのアカウント停止問題と、背後に立ちふさがるAIの壁に切り込みます。「身に覚えがないのに、ある日突然アカウントが停止された」「問い合わせてもAIで定型文しか返ってこない」――そのようなAmazonのブラックボックスな運用に対し、国はどのような視線を向けているのか詳しく解説します。デジタルプラットフォーム取引透明化法(特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律)が定める「30日前の事前通知義務」の真実から、AIの誤検知を突破する「3段論法の反論術」、さらにはFBA(フルフィルメント by Amazon)で多発する悪質な「すり替え・返品トラブル」への具体的な防衛策まで、巨大なアルゴリズムに泣き寝入りしないための実践的なサバイバル術を椋木エラン弁護士が伝授します。

聞き手・執筆:竹内謙礼(経営コンサルタント)

有限会社いろは 代表取締役。大学卒業後、出版社に勤めた後に観光牧場に転職。企画広報担当を経て2004年に経営コンサルタントとして独立。「楽天市場」「ビッダーズ」などで多くのネットビジネスの受賞履歴あり。また、「千葉文学賞」などの小説、エッセイでも数々の受賞暦を持つ。

話し手・椋木エラン氏(メリットパートナーズ法律事務所 弁護士/元経済産業省官僚)

メリットパートナーズ法律事務所(https://www.meritopartners.jp/)で、EC事業者・EC支援事業者の支援に注力。特許や商標、意匠などの出願から紛争まで取り扱っている知的財産関係を専門としている。2022年に内閣官房へ出向、「スマホソフトウェア競争促進法(いわゆるスマホ新法)」の企画・立案に関与。その後、経済産業省に移り、「透明化法」の主にECモール分野における執行・運用に携わった。現在はメリットパートナーズ法律事務所に戻り、EC分野の法務支援に力を入れている。

突如襲うアカウント停止リスク、透明化法が定める「30日前事前通知ルール」と理由開示の真実

竹内氏竹内

Amazonは出店者に対して、ペナルティや退店の措置をどのように通告しているのでしょうか。

椋木椋木

Amazonの場合、管理画面に「アカウント健全性スコア」が公開されており、「楽天市場」と同様、出店者が現在の退店リスクを可視化できる体制が整えられています。ちなみに、楽天とAmazonの大きな違いとして、ペナルティにともなう違約金が、制度としてAmazonには設けられていません。

竹内氏竹内

現状の退店リスクをスコアでチェックできることはとてもありがたいことです。ただ、「何の前触れもなく、いきなりアカウントを止められてしまった」という声を耳にする機会も少なくありません。Amazonから指摘された理由が具体的ではなく、分かりづらいという声も多いです。事前に告知するルールなどは定められているのでしょうか。

椋木椋木

そこが今、経産省でも注視している「突然のアカウント停止」の問題です。本来、透明化法には法律としての最低ラインが定められており、プラットフォームが一方的にアカウントを停止する場合、原則として「30日前までに通知すること」と「その理由を開示すること」というルールが決められています。これにプラットフォーム側が違反すると、一発で透明化法違反になり、勧告等につながり得る重い規定が定められています。

竹内氏竹内

つまり、問答無用で出店者を退店させることは、プラットフォーム側にとっても透明化法違反となる大きなリスクのある事案なんですね。

椋木椋木

もちろん、反社会的勢力との関係やセキュリティ上の重大な問題など「例外事由」に該当する場合は、事前通知をしなくてもいいルールにはなっています。しかし、そうしたイレギュラーなこと以外は、絶対に出店者に対して事前通知をしなければいけない取り決めになっています。 そのようななかで、あるプラットフォームでは、過去に一定期間以上の取引を行っていない状態にあった一定数の利用事業者に対して、事前通知のないまま一斉にアカウントの削除を行ったり、契約期間満了に基づく更新拒絶を行った際にその理由を通知していなかったりすることがありました。その点について経産省からも厳しく指導していたこともあり、最近ではプラットフォーム側もかなり慎重に精査した上で、退店を通告するようになっています。

竹内氏竹内

たとえば、プラットフォームから退店処分を受けて、アカウントが削除されても、透明化法の相談窓口を通じて経産省から指導が入れば、数か月前の話であっても、再び出店者として復活することができるのでしょうか。

椋木椋木

ケースバイケースですが、しっかり証拠がそろっていて、明らかにプラットフォーム側に退店処分の判断に誤りがあれば、復活する可能性もあると思います。場合によっては、なぜそのような不合理な退店処分をしてしまったのか、経産省からプラットフォーム側に報告をさせるケースもあり得ます。

竹内氏竹内

そこまで厳しいのに、なぜ今でも退店のトラブルが絶えないのでしょうか。

椋木椋木

まず、初歩的なミスも少なくないと思っています。たとえば、2025年にあった事例でいえば、プラットフォームの担当者が例外事由の解釈を間違えており、事前通知をせずに出店者のアカウントを停止してしまったことがありました。一方で、出店者側のミスもあり、ガイドラインの内容の誤解、スタッフが間違って禁止商品をアップしてしまったり……苦情が寄せられて調査をしてみると、退店処分を受けた側にも問題があるケースが多々あります。

竹内氏竹内

もっと具体的に「〇〇をしたらダメですよ」とガイドラインなどで明記したほうが、出店者も意識して運営できるようになるのではないでしょうか。

椋木椋木

そのお気持ちはよく理解できます。しかし、退店理由を明確にしすぎてしまうと、今度はハック、つまり裏技で穴をかいくぐられるリスクがプラットフォーム側に出てきてしまいます。「ここには〇〇と書いているけれど、解釈によっては△△は大丈夫ですよね」と、法の抜け穴を突いて悪用する事業者が出てくる可能性もあります。いつの時代も法律を逆手にとって悪用する人はいますからね。

「AIによる誤検知・定型文回答」の壁を打ち破る、 担当者を納得させる「3段論法」の反論術

竹内氏竹内

Amazonのような巨大企業から指摘を受けると、「間違っているのは私たちではないか」と尻込みしてしまい、窓口への相談を躊躇してしまう人もいると思います。

椋木椋木

プラットフォームの膨大なガイドラインをすべて読み込んで、完璧に理解することは一般の人には難しいと思います。そのため、出店者に厳しい処分が下されると、「私たちは悪いことをしたんだ」と思い込んでしまう人も少なくありません。 ただ、特に最近のプラットフォームはAIで規約違反のネットショップを検知している場合もあり、“誤検知”によるトラブルも発生しています。「身に覚えがないのに退店させられた」と相談を受けてプラットフォームに照会を求めると、「AIによる誤検知でした」というケースは増えています。まだAIも100%正確に規約違反を検知できるレベルではないですし、プラットフォーム側の担当者のミスも考えられるので、もし、プラットフォームから処分を受けた場合には、処分の通知やアカウント健全性ダッシュボードを確認し、心当たりのない指摘と思ったら、窓口に一度相談されることも一考したほうが方がいいでしょう。

竹内氏竹内

AIが導入されたことによって、出店者だけでなく、プラットフォーム側もどのようなロジックで検索や広告が運用されているのかわからない部分もあるのではないでしょうか。場合によっては、出店者が改善を求めても「AIが勝手にやっていることだから」と言い逃れができてしまうのではないかと心配になります。

椋木椋木

透明化法では、AIを理由にプラットフォームが「知らぬ存ぜぬ」を貫き通せない仕組みになっています。AIを用いていようがいまいが、たとえば、検索順位における主要なパラメーターは開示することが義務付けられているので、「AIが勝手にやっていることだからわからない」という言い訳は通用しません。また今後は、主要パラメーター通りに検索結果や広告が運用されているか、プラットフォーム自身による検証の実施状況を国がチェックしていく、という方法も考えられるのではないでしょうか。

竹内氏竹内

AIの進化によって透明化法の認識や対処法も、今後、大きく変わっていきそうですね。

椋木椋木

その認識は強く持っています。特に最近は、AIによる機械的な判定や、いわゆる「AIによる定型文の回答」に対する出店者からの苦情が増えています。私の関わった事例として、出品者があるプラットフォームからポリシー違反の指摘を受け、30日前の通知もなく突然アカウントが停止されてしまう事案がありました。 その出品者は身に覚えがなく、すぐにプラットフォームに問い合わせをしたのですが、定型文のメール返信が繰り返されるのみで、具体的な回答は得られなかったそうです。その後、相談窓口を経て経産省から照会したところ、突然アカウントが復活したのですが、その出品者は何がポリシー違反だったのか最後までわからず、ただただ機会損失のダメージだけを被ることになってしまいました。

竹内氏竹内

まさにAIによるブラックボックス化ですね。そのような事案が起きた時、出品者はどのように対処すればいいのでしょうか。

椋木椋木

制度として反論の機会が与えられても、単に「私は悪くない」と感情的に訴えるだけではAIの壁、そしてその裏にいる担当者を突破することはできません。実際のプラットフォームの審査実務、特にAmazonなどにおいて有効なのは、「3段論法」で論理的に改善策を提示することです。

  1.  第1段階:根本原因の特定 処分の通知やアカウント健全性ダッシュボードを参照しつつ、「仕入れは正規ルートだが、商品カタログの一部がAIの真贋判定フィルターに規約違反として検知される構造になっていた」「購入者の誤解を招く表現が含まれていた」など、客観的な原因を出品者側で特定します。 
  2. 第2段階:即時対応の実績 指摘を受けたらすぐに該当商品の出品を停止し、正規ルートの証明となる請求書を提出したり、疑義を生じさせる文言を修正したりして、物理的な対応実績を記載します。 
  3. 第3段階:再発防止策の提示 「仕入れ時の検品体制の強化」や「月1回のカタログのコンプライアンスチェックの導入」など、具体的な業務フローの改善を明記します。 

    こうしたプラットフォーム側でも確認できる客観的な材料をそろえれば、AIではなく、その裏にいる人間の担当者が「この店舗は悪質な違反行為を繰り返すリスクがない」と判断し、AIの壁を突破することができるようになります。

退店などの通知が来た場合の「三段論法」
退店などの通知が来た場合の「三段論法」

竹内氏竹内

AIへの対処法も、「冷静に判断する」という気持ちが大切なんですね。

椋木椋木

「これはAIによる誤検知だ」と思った場合は、まずは処分の通知や、Amazonの管理画面(セラーセントラル)の「アカウント健全性ダッシュボード」を確認して下さい。AmazonのAIがどのポリシー(知的財産権侵害なのか、真贋に関する懸念なのかなど)にフラグを立てたのかを分析することが、問題解決の第一歩になります。その上で、客観的な証拠をきっちりそろえて、Amazonのテクニカルサポートなど、通知文などに書いてあるコンタクト先に申請するのが最もスピーディな対応になるでしょう。もし、それでも埒が明かなかった場合に、透明化法の窓口から相談してください。

出店者は相談窓口から相談することができる(https://www.online-mall.meti.go.jp/)
出店者は相談窓口から相談することができる

FBAで多発する「すり替え・使用済み返品」トラブル、泣き寝入りを防ぐ「補填ポリシー」活用法

竹内氏竹内

Amazonの「FBA(フルフィルメント by Amazon)」における返品・返金のトラブルも絶えません。置き配で購入者から「商品を受け取っていない」と言われて確認もせずに返金してしまったり、返品できない商品を勝手に受け付けてしまったり、FBAは購入者にとって便利なサービスである半面、その仕組みの強引さには不満を漏らす出店者も少なくありません。

椋木椋木

FBAに関するトラブルは、透明化法の窓口にも多数の相談が寄せられています。たとえば、配達証明書や写真があるのに返金されてしまったという場合に、経産省を通じてAmazonに照会が入り、出店者側にお金が補填されたケースがありました。また、商品のパッケージが損傷し、新品でなくなったものを返品されてしまった場合なども、照会をかけることがあります。

竹内氏竹内

最近は、購入者が古い商品や別の商品を箱に入れて送り返してくる「すり替え」や、使った後に不良品として戻してくる「使用済み返品」の問題が多発しています。倉庫側でしっかり検品されず、店舗側は商品の損失と返品手数料のダブルパンチを食らうという悲痛な声も耳にします。

椋木椋木

その点も経産省では大きな課題として取り上げています。FBAによる一貫した購買体験の理念から、商品に落ち度がないのに「気に入らない」「思っていたのと違う」という理由だけで、全額返金を自動決定してしまうケースが過去にはありました。Amazonが十分な事実確認をせずに返品を受け入れてしまっているという出品者からの苦情も寄せられているところです。

竹内氏竹内

そうした出店者の損失に対して、国はAmazonへ何かしらの追及を行っているのでしょうか。

椋木椋木

もちろん行っています。そして、直近のモニタリング会合で、Amazonは国に対して「悪質な返品への対策を行い、返品時の調査プロセスを整備している」といった趣旨の回答をしています。これは、購入者の言い分だけを鵜呑みにせず、返品理由をきちんと精査する体制にしているとも受け取れます。

竹内氏竹内

それは大きな進歩ですね。

椋木椋木

なので、もし理不尽な返品やすり替え被害に遭った場合は、「FBA在庫の補填ポリシー」に基づく申請を徹底して行うようにしてください。もっとも、窓口に「ひどい」「詐欺だ」と感情的に訴えても一次窓口に弾かれるだけなので、発送前の商品の重量や梱包状態がわかる写真・データ、納品時の商品のシリアルナンバー、そして手元に返送されてきた商品の写真などを用いて、すり替えられた商品とは別物であることを証明する客観的証拠をそろえて提出することが重要になります。 

Amazonが国に約束した返品理由の精査プロセスを盾に、エビデンスをそろえて主張することが重要になります。また、もしAmazonの窓口経由での再審査が通らなかったとしても、その後、相談窓口を通して照会した結果、補填が行われたケースもあります。「FBAだから仕方がない」と諦める必要はありません。

経済産業省が行ったEC事業者向けのアンケート調査によると、3大モールにおいて約4〜5割の出店者は商品の返品、返金でトラブルを経験している。特に、FBAを展開するAmazonでのトラブルが突出していることが伺える。(2025年度 オンラインモール分野 デジタルプラットフォーム利用事業者 アンケート調査結果より) https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_platform_monitoring/pdf/2026_001_s03_01.pdf
経済産業省が行ったEC事業者向けのアンケート調査によると、3大モールにおいて約4〜5割の出店者は商品の返品、返金でトラブルを経験している。特に、FBAを展開するAmazonでのトラブルが突出していることが伺える。(2025年度 オンラインモール分野 デジタルプラットフォーム利用事業者 アンケート調査結果より)

この記事の筆者

[ 執筆 ] 竹内 謙礼

有限会社いろは 代表取締役

竹内 謙礼(たけうち・けんれい)

1970年生まれ。大学卒業後、出版社に勤めた後に観光牧場に転職。企画広報担当を経て2004年に経営コンサルタントとして独立。楽天市場、ビッダーズ等で多くのネットビジネスの受賞履歴あり。また、千葉文学賞等の小説、エッセイでも数々の受賞暦を持つ。

大企業、中小企業のコンサルティングはもちろん、サイドビジネスや起業に対しての販促、営業、人材教育のアドバイスを行い、特に実店舗のキャッチコピー制作とネットビジネスへのコンサルティングには定評がある。また、低価格の会員制コンサルティング「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、180社近いコンサルティング指導を日々行っている。

販促、企画、会計、投資の書籍執筆の他、新聞や雑誌等でも連載を持っており、ラジオのパーソナリティとしても活躍。商工会議所や企業での講演、企業での人材教育等、経営コンサルタントとして精力的に活動している。NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長。著書多数(詳しくはこちら)

matsumura

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多

3 日 3 時間 ago
AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
DGビジネステクノロジーが「ECサイトにおけるセキュリティ対策に関する調査」を実施。AIを活用したサイバー攻撃への警戒と防御策が叫ばれる中、EC事業者はこれと並行して「決済やアカウントを狙った身近な不正利用対策」にも継続して取り組む必要があるとしている。
ohshima2026年10月23日

DGビジネステクノロジーが実施した「ECサイトにおけるセキュリティ対策に関する調査」によると、「3Dセキュア2.0」の原則義務化以降における不正発生件数について、32.7%が「増加した」と回答した。最も多かった手口は「クレジットカードのなりすまし利用」だった。

調査対象は、ECサイトの運営に携わる20~50代の男女330人。調査期間は2026年8月21~23日。

「3Dセキュア2.0」義務化後、不正件数「増加」が32.7%

「3Dセキュア2.0」の原則義務化以降における不正発生件数の変化について、「大幅に増加した」が10.6%、「やや増加した」が22.1%、「変わらない」が35.5%で、合計68.2%が不正の減少を実感できていないことがわかった。

「大幅に増加した」(10.6%)と「やや増加した」(22.1%)の合計32.7%が、「減少した」(大幅・ややの合計22.7%)を10.0ポイント上回った。

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
「3Dセキュア2.0」の原則義務化以降における不正発生件数の変化

不正手口、最多は「クレジットカードのなりすまし利用」

発生・増加傾向にある不正の手口は、最多が「クレジットカードのなりすまし利用(3Dセキュアの突破・すり抜け)」で32.4%、続いて「初回限定クーポン・ポイントなどの不正取得・悪用」が26.1%、「転売目的の買い占め・ボット攻撃」が24.5%だった。

セキュリティ対策の担当有無別に見ると、EC運営のセキュリティ対策担当者では、「3Dセキュア突破・すり抜け」と「チャージバック不正(フレンドリーフラウドなど)」がともに48.5%で最多。「アカウント乗っ取り(ログイン不正)」が42.6%で続いた。

一方、EC運営のセキュリティ対策非担当者では、最多が「特になし」で29.7%だった。

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
発生・増加傾向にある不正の手口(複数回答可)

強化したい対策、最多は「社内セキュリティ体制の構築・従業員教育」

今後強化したいセキュリティ対策は、最多が「社内セキュリティ体制の構築・従業員教育」で33.6%、続いて「システムの脆弱性対策(定期的な診断、アップデートなど)」が32.1%、「本人認証の強化(3Dセキュア、多要素認証など)」と「顧客データの保護・暗号化(情報漏洩対策)」がともに31.8%だった。

セキュリティ対策の担当有無別に見ると、EC運営のセキュリティ対策担当者では最多が「社内セキュリティ体制の構築・従業員教育」で59.4%、続いて「システムの脆弱性対策(定期的な診断、アップデートなど)」が52.5%、「本人認証の強化(3Dセキュア、多要素認証など)」が45.5%。

一方、EC運営のセキュリティ対策非担当者では、「社内セキュリティ体制の構築・従業員教育」は22.3%にとどまり、37.1ポイントの大きな差がついた。

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
今後強化したいセキュリティ対策(複数回答可)

34.5%が不正の原因・手口を十分に特定できず

発生した不正の原因や手口をどの程度特定できているかを聞いたところ、「ほぼ全ての不正について原因を特定できている」が11.5%、「ある程度の不正については原因を特定できている」が30.0%、「一部の不正しか原因を特定できていない」が22.1%、「ほとんど原因を特定できていない」が12.4%。34.5%が、十分な原因究明に至っていないことがわかった。

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
発生した不正の原因や手口をどの程度特定できているか

32.4%が不正被害による損失額を把握できず

直近1年間の不正被害による損失額(返金・チャージバック・商品ロスなど)の把握状況は、「正確に把握できている」が13.0%、「ある程度把握できている」が32.1%、「あまり把握できていない」が22.1%、「全く把握できていない」が10.3%。32.4%が、被害額を把握できていないことがわかった。

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
直近1年間の不正被害による損失額の把握状況

原因究明の障壁、最多は「セキュリティの専門知識を持つ人材の不足」

不正の原因究明や手口の特定を阻む要因は、「セキュリティの専門知識を持つ人材の不足」が最多で27.9%、続いて「不正の手口の高度化・多様化」が27.3%、「最新の不正手口に関する情報不足」が26.7%だった。

AIを活用したサイバー攻撃が急増。「3Dセキュア2.0」導入義務化後、不正の発生件数「増加した」が32%、手口は「クレジットカードのなりすまし利用」が最多
不正の原因究明や手口の特定を阻む要因(複数回答可)

調査概要

  • 調査期間:2026年8月21日~23日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:ECサイトの運営に携わる20~50代の男女330人。ECサイト運営における担当業務に「セキュリティ対策・不正対応・リスク管理」を含む回答者を「EC運営のセキュリティ対策担当者」、含まない回答者を「EC運営のセキュリティ対策非担当者」としている。
  • モニター提供元:RCリサーチデータ
  • 注意事項:本調査における「不正」には、クレジットカードの不正利用のほか、その他の不正も含む。回答比率は小数点第二位を四捨五入しているため、回答比率の合計は100.0%にならない場合がある。

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

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大嶋 喜子

ニトリがスマートロッカーを活用した店舗受取の実証実験、サービスの利便性向上と業務効率化を検証

3 日 4 時間 ago
ニトリがスマートロッカーを活用した店舗受取の実証実験、サービスの利便性向上と業務効率化を検証
現在は店舗スタッフがバックヤードや保管棚から商品を取り出して受け渡している。実証ではロッカー受取りに適したサービス・商品も評価する
ohshima2026年10月23日

ニトリはこのほど、東京都世田谷区の「ニトリ環八用賀店」で、スマートロッカーシステムを活用した店舗受取サービスの実証実験を開始した。実際の店舗運用を通じて、今後のサービス展開に向けた有効性を検証する。

ニトリがスマートロッカーを活用した店舗受取の実証実験、サービスの利便性向上と業務効率化を検証
ニトリ環八用賀店に設置したのはFUJIが提供する「Quist」

産業ロボットなどを手がけるFUJIの「Quist」を活用することで、消費者は店舗スタッフを介することなく、店舗にあるロッカーから商品を受け取ることが可能となるという。

本実証実験では、ロッカー受取の運用適合性や消費者の利便性、店舗業務効率化の効果を検証。また、店舗スタッフの作業負荷軽減効果や、「Quist」での受け取りに適したサービス・商品選定などについても評価する。

現状、店舗受取り商品はバックヤードや保管棚で管理しており、消費者の来店時には店舗スタッフが対象商品を取り出したうえで受け渡しを行っている。そのため、受け渡し対応に一定の時間を要するほか、時間帯によっては消費者を待たせる場合があるという。

そこで、店舗受取サービスのさらなる利便性向上および店舗業務の効率化に向け、「Quist」を活用した実証実験を開始した。

「Quist」について

「Quist」は、バーコード・QRコードを利用した商品や荷物の受け渡しに対応する。クラウドシステムを利用したリアルタイムなロッカー管理・監視、各システムとのデータ連携が可能。

IPX4の防水規格、耐震・耐風試験を実施し、屋外設置にも対応する。ロッカーユニットの増設が可能で、冷蔵・冷凍ユニットもラインナップする。ブランドイメージに合わせたオリジナル外装ラッピングにも対応する。

ニトリがスマートロッカーを活用した店舗受取の実証実験、サービスの利便性向上と業務効率化を検証
「Quist」本体

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

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大嶋 喜子

Googleが描くコマースの未来とは? 検索+Gemini上で複数ショップのまとめ買いなどに対応する「ユニバーサルカート」を公開

3 日 4 時間 ago
Googleが描くコマースの未来とは? 検索+Gemini上で複数ショップのまとめ買いなどに対応する「ユニバーサルカート」を公開
米Googleは、AIを活用した統合ショッピング機能「Universal Cart」を米国で正式公開した。検索やGeminiアプリなどを横断し、複数ショップの商品を1つのカートにまとめ、価格追跡や特典提案、決済まで支援する。
furukawa2026年10月23日

米Googleは10月15日、AIを活用した統合ショッピング機能「Universal Cart(ユニバーサルカート)」を米国で公開したと公式ブログで発表した。Google検索とGeminiアプリで順次展開している。複数の小売店の商品を1つのカートにまとめて管理でき、対応店舗では「Google Pay」による決済まで進められる。

Googleが描くコマースの未来とは? 検索+Gemini上で複数ショップのまとめ買いなどに対応する「ユニバーサルカート」を公開
ユニバーサルカートの機能イメージ

ユニバーサルカートは、オープン標準規格「Universal Commerce Protocol(UCP)」を基盤とするショッピング機能。Google検索やGemini、YouTube、Gmailを横断して見つけた商品を一元的に管理できるほか、値下げや再入荷の通知、支払い方法の提案などにも対応する。

Googleは、ブラウザで多数のタブを開いたり、気になる商品をスクリーンショットで保存したりする従来の買い物行動をより便利にする機能として、ユニバーサルカートを「Google上の新しいショッピングハブ」と位置付けている。

検索やGeminiなどで見つけた商品を1つのカートに保存

ユニバーサルカートでは、Google検索のAI ModeやGeminiアプリなど、Google上の複数の接点から見つけた商品を1つのカートに保存できる。

たとえば、Google検索で見つけたバッグ、Geminiで調べたセーター、別の小売店で見つけたコスメを同じカートに追加できる。買い物をいったん中断しても、後からカートを開けば、保存した商品を確認して続きから買い物を進められる。

Googleによると、同機能は2026年前半にプレビュー公開していたが、今回、米国のGoogle検索とGeminiアプリ全体で順次展開を始めた。

値下げ・再入荷を通知、Google Wallet連携で支払い方法も提案

ユニバーサルカートの主な特長は4つ。

1つ目は、複数の小売店の商品をGoogle上のさまざまな接点から保存し、買い物の進捗を維持できること。検索やGeminiで見つけた商品をまとめて管理できるため、商品を探す場所が変わっても、検討中の商品を見失いにくい。

2つ目は、値下げや再入荷の自動追跡だ。Googleのショッピング商品データ基盤「Shopping Graph」に登録された600億件超の商品情報を活用し、カートに保存した商品の価格や在庫状況を追跡。値下げや再入荷があった場合に通知する。

3つ目は、Google Walletとの連携による支払い方法の提案だ。保有するクレジットカードの特典やポイント還元などを踏まえ、どの支払い方法が有利かを判断する手助けをする。また、利用可能なプロモーションコードもカート内に表示する。

4つ目は、購入方法の選択肢を用意していること。対応店舗ではGoogle Payを使ってカート内から決済できるほか、カートの商品情報を小売店側のカートに引き継ぎ、公式ECサイトで購入を完了することもできる。

Googleは対応先として、Nike、Sephora、Target、Ulta Beauty、Walmart、Wayfairのほか、多数のShopify加盟店を挙げている。

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

フリーライター
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鳥栖 剛

ヤマダデンキは新免税制度「リファンド方式」にどう対応する? WeChatやLINEからも返金申請できるリファンド型免税プラットフォームを導入

3 日 5 時間 ago
ヤマダデンキは新免税制度「リファンド方式」にどう対応する? WeChatやLINEからも返金申請できるリファンド型免税プラットフォームを導入
ヤマダデンキは、新免税制度「リファンド方式」への対応として、WeChatやLINEから返金申請できる訪日客向け免税返金サービス「Ocean Tax Refund」を導入。11月の制度開始を前に小売各社の対応が広がってきた。
furukawa2026年10月23日

ヤマダデンキグループは、2026年11月1日に始まる訪日外国人向けの新免税制度「リファンド方式」への対応として、インバウンドマーケティングプラットフォーム事業などのOceanが提供する免税返金プラットフォーム「Ocean Tax Refund」を導入する。導入の対象は、ヤマダデンキ、ベスト電器、IDC OTSUKA、TSUKUMOの各店舗。

ヤマダデンキは新免税制度「リファンド方式」にどう対応する? WeChatやLINEからも返金申請できるリファンド型免税プラットフォームを導入
ヤマダデンキ、ベスト電器、IDC OTSUKA、TSUKUMOの各店舗で免税返金プラットフォーム「Ocean Tax Refund」を導入する

ヤマダデンキは、都心部の店舗を中心に多くの訪日外国人が来店していることから、免税対応をインバウンド消費を取り込む重要な機会と位置付けている。免税手続きのスムーズさが購買体験を左右することを踏まえ、新制度への移行に合わせて対応基盤を整える。

2026年11月1日から始まる新免税制度「リファンド方式」では、従来のように購入時に免税価格で販売する方式から、購入時に税込み価格を支払い、出国時に税関で免税対象物品の持ち出し確認を受けた後、消費税相当額の返金を受ける方式に変わる。

制度の見直しに伴い、小売事業者には免税システムの改修や店舗オペレーションの再設計などが求められる。

「Ocean Tax Refund」は、新制度に対応した訪日外国人向けの免税返金サービス。訪日客は専用アプリをダウンロードする必要がなく、Webのほか、WeChatやLINEからも返金申請できる。

専用アプリのダウンロード不要でWeb、WeChat、LINEから返金申請できる

Oceanによると、AI-OCR機能を活用し、パスポートや上陸許可証を撮影するだけで必要な情報を自動入力できる。また、POS連携環境では、レジデータの自動取り込みにも対応する。加盟店は初期費用や月額固定費なしで導入できるとしている。

ヤマダデンキの導入は、新免税制度を見据えた小売各社の対応の一環と言える。新免税制度への対応の動きとして、6月にはスニーカーやトレーディングカードのフリマアプリ「スニーカーダンク(スニダン)」を運営するSODAも、国内実店舗に「Ocean Tax Refund」を導入。制度への対応に加え、帰国後の越境ECへの送客や再来店の促進など、訪日後も顧客との関係を継続するインバウンド施策として活用する方針を示していた。

7月には、SBペイメントサービスとスマートテクノロジーズが、新免税制度「リファンド方式」に対応した免税返金サービスの提供開始を発表。スマートテクノロジーズの免税還付申請プラットフォーム「JPrefund」と、SBペイメントサービスの送金サービスを連携させ、免税システムとのデータ連携からキャッシュレス返金までを一体的に支援する。

11月の制度開始を前に、免税対応は制度への準拠にとどまらず、訪日客の購買体験の向上や、帰国後も含めた顧客接点の再設計へと広がりつつある。家電量販店や専門店、決済・送金事業者などで対応が進んでおり、新制度を見据えた取り組みが本格化している。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

ダンボール最大手レンゴーが板紙・紙加工品の値上げを発表/システム・物流・データ活用のシナジーを狙いワールドとTSIホールディングスが経営統合へ【ネッ担アクセスランキング】

3 日 5 時間 ago
  1. EC事業者にも影響大? ダンボール最大手レンゴーが板紙・紙加工品の値上げを発表

    レンゴーは2027年1月1日納品分から、段ボール製品を含む板紙・紙加工関連製品を現行価格の10%以上値上げする。具体的な改定内容は取引条件などに応じて個別に提示。EC事業者の梱包資材の調達費や物流委託費にも影響する可能性がある。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月16日 7:00

    EC事業者にも影響大? ダンボール最大手レンゴーが板紙・紙加工品の値上げを発表
  2. ワールドとTSIホールディングス、なぜ統合の道を選んだのか? システム・物流・データ活用のシナジーを狙う

    ワールドとTSIホールディングスが経営統合へ。売上規模は単純合算で約4511億円となる。ブランドの独自性を守りながらシステム・物流を共通化し、顧客情報の統合でマーケティングも強化。両社が統合を選んだ背景と、狙うシナジーを解説する。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月16日 7:30

    ワールドとTSIホールディングス、なぜ統合の道を選んだのか? システム・物流・データ活用のシナジーを狙う
  3. ジャパネットの「長崎スタジアムシティ」、その経済波及効果は? 年間約378億円、コールセンター新設など新たな取り組みも

    ジャパネットホールディングスは、長崎スタジアムシティが長崎県にもたらす経済波及効果を年間378.3億円とする推計を公表した。来場者は2年目に年間約535万人となる見込みで、3年目に向けて新会社設立やコールセンター拡張など新たな投資も進める。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月21日 7:00

    ジャパネットの「長崎スタジアムシティ」、その経済波及効果は? 年間約378億円、コールセンター新設など新たな取り組みも
  4. ファーストリテイリング柳井社長が語った「世界一のブランドになる」決意とは

    ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「世界一のブランドになる」と改めて決意を表明。売上高10兆円も視野に入るなか、東南アジアでの成長やジーユーの再成長、人材・経営体制の変革を通じて、その実現をめざす考えを示した。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月20日 7:00

    ファーストリテイリング柳井社長が語った「世界一のブランドになる」決意とは
  5. 老舗ECプラットフォームのEストアー「ショップサーブ」への不正アクセス、利用店舗7858店で2335万人分の個人情報が漏えい。209万人分はクレカ情報も

    Eストアーが「ショップサーブ」への不正アクセスに関する最終報を公表し、漏えい対象者数は約2335万人、対象店舗は7858店にのぼると発表した。BASEは、同社および関係会社のサービスには影響していないとしている。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月19日 7:30

    老舗ECプラットフォームのEストアー「ショップサーブ」への不正アクセス、利用店舗7858店で2335万人分の個人情報が漏えい。209万人分はクレカ情報も
  6. ヤマト運輸「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセス、顧客情報約526万件が流出

    ヤマト運輸が「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセスに関する調査結果を公表し、利用者情報約526万件などが不正に持ち出されたと発表。サービスは10月9日に再開している。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月19日 7:00

    ヤマト運輸「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセス、顧客情報約526万件が流出
  7. LINEヤフーとポケモンが連携強化、「Yahoo!フリマ」「Yahoo!オークション」でポケカの取引適正化施策を実施

    LINEヤフーとポケモンはそれぞれの立場で必要な対策を実施。今後も必要な情報共有を行い、ポケモンカードゲームを楽しむユーザーが安心して商品を購入・取引できる環境づくりに取り組む。

    大嶋 喜子[執筆]

    10月20日 10:30

    LINEヤフーとポケモンが連携強化、「Yahoo!フリマ」「Yahoo!オークション」でポケカの取引適正化施策を実施
  8. ファンケルとアテニアのECサイトに不正アクセス、個人情報が漏えい。クレジットカードの流出はなし

    ファンケルとアテニアは、両社のECサイトへの不正アクセスにより会員情報の一部が漏えいしたと発表。対象は延べ83万4947件で、クレジットカードなどの決済情報は含まれていないとしている。

    鳥栖 剛[執筆]

    10月20日 8:30

    ファンケルとアテニアのECサイトに不正アクセス、個人情報が漏えい。クレジットカードの流出はなし
  9. 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ
    「売り上げは追うな、お客さまを追え」「広告はお客さまとの関係を作る」――澤井珈琲と「タマチャンショップ」が語った成長の原則

    「楽天NATIONS」10周年イベントで、地方発の有力2店舗が「選ばれ続ける店づくり」の実践を語った。澤井珈琲と「タマチャンショップ」は、顧客との関係を深め、体験価値を磨き続けることの重要性を説いた

    鳥栖 剛[執筆]

    10月19日 8:00

    「売り上げは追うな、お客さまを追え」「広告はお客さまとの関係を作る」――澤井珈琲と「タマチャンショップ」が語った成長の原則
  10. イベント・セミナー
    AIエージェントでEC運用のリアル+楽天が語るエージェンティックコマースの全貌【11/5・6 リアルセミナー開催】

    AIエージェント活用、ECモール戦略、顧客体験向上、集客施策、AI時代のデータ活用などさまざまなノウハウ・知識を学べる大型リアルECセミナー「ネットショップ担当者フォーラム 2026 秋」を11月5日(木)・6日(金)に開催

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    10月19日 9:30

    AIエージェントでEC運用のリアル+楽天が語る「自社の強みを生かすECモール戦略」【11/5・6 リアルセミナー開催】

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

この記事の筆者

藤田遥

ネッ担編集部

保険系SE→ECサイト運営を経て、編集未経験でインプレスに入社し、ネットショップ担当者フォーラム編集者に。趣味は音楽を聴く、ゲーム、ショッピング。ライブと買い物に行くとき以外は基本的にインドア派。カレーとコーラが好き。

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27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増

3 日 6 時間 ago
27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
2025年の国内BtoC-EC市場規模は27兆5580億円となった。物販系では「食品、飲料、酒類」、サービス系では「旅行サービス」、デジタル系では「オンラインゲーム」がそれぞれ最大カテゴリーだった。
furukawa2026年10月23日

経済産業省が10月21日に公表した「令和7年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2025年の国内BtoC-EC市場規模は、物販系・サービス系・デジタル系の3分野合計で前年比5.5%増の27兆5580億円となった。分野別では、物販系が前年比3.97%増の15兆8233億円、サービス系が同8.64%増の8兆9362億円、デジタル系が同4.52%増の2兆7985億円だった。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
物販系・サービス系・デジタル系の内訳

物販系は15.8兆円、食品・飲料・酒類が最大

物販系分野の市場規模は15兆8233億円でEC化率は9.80%。カテゴリー別では「食品、飲料、酒類」が3兆3332億円で最も大きかった。次いで「衣類、服装雑貨等」が2兆8941億円、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が2兆8829億円、「生活雑貨、家具、インテリア」が2兆6258億円、「書籍、映像・音楽ソフト」が1兆8495億円となった。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
物販系のカテゴリー別内訳

このほか、「化粧品、医薬品」は1兆647億円、「その他」は7989億円、「自動車、自動二輪車、パーツ等」は3742億円だった。

経済産業省によると、上位4カテゴリーはいずれも市場規模が2.5兆円を超え、物販系全体の約74%を占めた。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
物販系分野内での各カテゴリーの構成比率 (単位:億円)

前年比の伸び率では、「自動車、自動二輪車、パーツ等」が12.18%増で最も高い。次いで「食品、飲料、酒類」が6.96%増、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が5.05%増、「化粧品、医薬品」が4.90%増となった。一方、「書籍、映像・音楽ソフト」は1.14%減だった。

経済産業省は、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」のEC市場について、製品仕様が明確で購入前に比較しやすい「探索財」として、ECとの親和性が高いと分析。また、注文後の短時間配送を支える物流網や大型物流センターの拡充も、市場拡大を下支えしてきたと指摘した。

「生活雑貨、家具、インテリア」については、日用品のまとめ買いや定期購入といった消費行動との親和性に加え、異業種のEC事業者による日用品の品ぞろえ強化など、クロスセル戦略も成長要因と分析。家具・インテリアでは、実店舗で商品を確認してECで購入する行動が定着しつつあり、OMOの重要性が高まっているとしている。

サービス系は8.9兆円、旅行サービスが3.8兆円で最大

サービス系分野の市場規模は8兆9362億円で前年比8.64%増だった。カテゴリー別では「旅行サービス」が3兆7603億円で最大。「飲食サービス」が1兆984億円、「金融サービス」が1兆944億円と続き、いずれも1兆円を超えた。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
サービス系のカテゴリー別内訳

このほか、「チケット販売」は8129億円、「その他(医療、保険、住居関連、教育等)」は8078億円、「理美容サービス」は7995億円、「フードデリバリーサービス」は5628億円だった。

前年比の伸び率では、「チケット販売」が15.13%増で最も高く、「飲食サービス」が13.34%増、「金融サービス」が10.66%増、「理美容サービス」が9.49%増で続いた。

経済産業省によると、2025年のサービス系市場は前年より伸びが鈍化したものの、チケット販売、理美容サービス、フードデリバリーサービスは前年から拡大した。理美容サービスでは、まつげサロンなどの予約件数の増加が市場の伸びに寄与したと分析。また、チケット販売の拡大には、ネット予約比率の上昇が影響しているとした。

旅行サービス市場は2022年以降、堅調に推移している。一方、2025年時点でも2019年の水準には戻っていない。2019年の市場規模は3兆8971億円で、引き続き回復途上にある。

デジタル系は2.8兆円、オンラインゲームが最大

デジタル系分野の市場規模は2兆7985億円で、前年比4.52%増だった。カテゴリー別では「オンラインゲーム」が1兆2759億円で最も大きく、次いで「電子出版(電子書籍・電子雑誌)」が6869億円、「有料動画配信」が5538億円、「その他」が1479億円、「有料音楽配信」が1340億円となった。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
デジタル系のカテゴリー別内訳

前年比の伸び率では、「有料動画配信」が13.66%増で最も高かった。次いで「有料音楽配信」が8.65%増、「その他」が6.00%増、「電子出版」が2.18%増となった。「オンラインゲーム」も1.65%増とプラスを維持した。

経済産業省によると、デジタル系で最大の市場規模となったオンラインゲームは1兆2759億円だったが、前年比では小幅な伸びにとどまった。一方、電子出版は6869億円で過去最高を更新。スマートフォンやタブレットの普及を背景に、市場の拡大が続いているという。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

急増するサイバー攻撃対策で「確認すべき3つの事項」「実施すべき5つの対策」「被害を受けた際のアクション」とは? 警視庁が事業者に呼びかけ

3 日 6 時間 ago
急増するサイバー攻撃対策で「確認すべき3つの事項」「実施すべき5つの対策」「被害を受けた際のアクション」とは? 警視庁が事業者に呼びかけ
警視庁は、相次ぐサイバー攻撃や個人情報流出を受け、事業者向けの対策資料を公表。日常的に確認すべき3つの事項、実施すべき5つの対策、被害が疑われた際の初動対応を整理している。
furukawa2026年10月23日

警視庁は、相次ぐサイバー攻撃や個人情報流出の被害を受け、事業者に向けてセキュリティ対策の点検・見直しを呼びかけている。10月21日に公開した事業者向け資料では、日常的に確認すべき3つの事項、実施すべき5つの対策、被害が疑われた際の初動対応などを整理している。

急増するサイバー攻撃対策で「確認すべき3つの事項」「実施すべき5つの対策」「被害を受けた際のアクション」とは? 警視庁が事業者に呼びかけ
警視庁が公表した都民向けの資料の表紙(写真左)と、事業者向け資料の表紙

警視庁は、サイバー攻撃による情報流出が、事業の継続や顧客の信頼を脅かす経営上のリスクになっていると指摘。特に、機微な情報や大量の個人情報を取り扱う事業者に対し、継続的なセキュリティ対策の確認・見直しと、従業員へのセキュリティ教育を求めている。

サイバー攻撃の被害が相次ぐ、ランサムウェアなどに警戒

警視庁の資料によると、2025年に全国の警察施設のインターネット接続点に設置されたセンサーが検知した不審通信は、約9秒に1回の頻度だった。海外からの通信が全体の99%を占めたという。

また、2026年上半期のランサムウェア被害の報告は123件で、半期として過去最多となった。警視庁は、不正アクセスやランサムウェアへの感染による情報漏えい事案が多発しているとして、警戒を促している。

企業が警戒すべき主な脅威として、次の4つをあげている。

  • ランサムウェア攻撃: データの暗号化・窃取により、業務停止や脅迫につながる。
  • サプライチェーンや委託先を狙った攻撃: 自社だけでなく、業務委託先や取引先などを経由して侵入される。
  • システムの脆弱性を悪用した攻撃: VPN、公開サーバー、APIやIDなどを狙う。
  • 機密情報を狙った標的型メール攻撃: 巧妙なメールで標的をだまし、機密情報などを狙う。

こうした被害を防ぐため、警視庁は外部公開機器やアカウントの権限などを点検するとともに、ログの管理、OSやソフトウェアの更新、個人情報などの情報資産の適切な管理を求めている。

事業者が確認すべき3つの事項

警視庁は、点検の担当者と期限を決め、次の3項目を確認するよう求めている。

1. 公開アプリケーションに関係するサーバー

アクセスログやエラーログが急増していないか、アプリケーションがアクセスするサーバーに不審な通信がないかを確認する。

2. 外部サービス(クラウド、VPNなど)

普段と異なるログインやアクセス時刻、エラーログの急増がないかを点検する。身に覚えのない新規アカウントの作成や、権限変更が行われていないかも確認する。

3. 資産管理(保有データ、資機材)

不要な個人情報を削除するなど、保有する情報を整理する。情報の保管場所やアクセス権限も確認する。

攻撃を防ぐために実施すべき5つの対策

点検だけで終わらせず、セキュリティ対策そのものを見直すことも重要だ。警視庁は、次の5つの対策を挙げている。

1. 多要素認証などの導入

認証機能を強化し、アカウントに付与する権限を必要最小限に見直す。

2. 脆弱性への迅速な対処

OSやアプリケーションなどに最新のパッチを適用する。不要なポートやサービスは無効化する。

3. API経由のアクセスへの対策

APIへのアクセス回数を制限し、アクセスの急増など、不正な試みの兆候に注意する。本人確認に加え、アクセスのたびに権限の有無を確認する。

4. 被害に備える

ログの保存、緊急時の連絡先の確認、保守管理業者との対応手順の整備を進める。ランサムウェアによるシステム障害が発生した場合に備え、事業継続計画も策定する。

5. 業務委託先のセキュリティ対策も確認

自社のシステムだけでなく、業務委託先などのセキュリティ対策についても確認する。

被害が疑われたら、記録の保全と侵害経路の遮断を

不審な通信や情報流出の兆候を把握した場合は、放置せず、速やかに初動対応に移ることが重要だ。警視庁は、次の3点を示している。

1. 記録を残す

ネットワークから遮断し、ログや端末を保全する。発生した事象を時系列で記録する。

2. 被害の拡大を止める

専門家と相談しながら、侵害経路を遮断する。復旧や証拠保全の進め方についても、専門家と調整する。

3. 適切に報告・連絡する

保守管理業者や経営層、関係機関への報告・連絡を判断する。従業員は、システム担当者などに速やかに報告・連絡する。

警視庁は、被害が疑われた際には、侵害経路を速やかに遮断したうえで証拠を保全し、早期に警察へ相談するよう呼びかけている。

すべての事実が判明する前でも、早期に警察へ相談

警視庁は、警察への通報・相談について、被害の全容が判明するまで待つのではなく、不明点があっても判明した事実を先に伝えるよう促している。

相談時には、分かる範囲で次の情報を整理する。

  • いつ、何が起きたか: 発見日時、発生の経緯、被害や影響の範囲
  • 何が狙われたか: 端末、サーバー、アカウント、情報の種類
  • 攻撃の手掛かり: 通信・認証ログ、攻撃元IPアドレス、URL、IoC(侵害の痕跡)
  • 保存した証拠: 画面画像、メール、マルウェアのハッシュ値など

証拠は削除・改変せずに保全し、復旧と証拠保全の進め方については専門家と調整する。警察への早期相談や情報共有は、ほかの事業者への被害拡大防止や、攻撃手口の解明にもつながるとしている。

警視庁は、最寄りの警察署への相談のほか、警察庁の「通報・相談・情報提供」オンライン窓口も案内している。緊急時には110番通報を利用するよう呼びかけている。

都民向けには個人情報の悪用防止策も案内

警視庁は10月21日、都民向けに「漏えいした個人情報の悪用による更なる被害を防ぐために」と題した資料も公開した。「警察庁推奨アプリ」を直ちにインストールすることや、自宅の防犯性能を高めること、メール内のリンクを安易にクリックしないこと、安全なパスワードを設定して使い回さないことなどを呼びかけている。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

【2025年のCtoC-EC市場まとめ】市場規模は6.3%増の約2.7兆円

4 日 3 時間 ago
【2025年のCtoC-EC市場まとめ】市場規模は6.3%増の約2.7兆円
2025年のCtoC-EC市場規模は前年比6.34%増の2兆6870億円で、経産省はフリマアプリ市場の拡大が成長を牽引したと分析。主要プラットフォームの競争軸の変化にも言及している。
furukawa2026年10月22日

経済産業省は10月21日に発表した「令和7年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」で、2025年のCtoC-EC市場規模は前年比6.34%増の2兆6870億円と推計した。

【2025年のCtoC-EC市場まとめ】市場規模は6.3%増の約2.7兆円
CtoC-EC推定市場規模

フリマアプリ市場の拡大が成長をけん引

経済産業省は、2025年のCtoC-EC市場の成長を主にけん引したのはフリマアプリ市場の拡大と分析した。市場規模の推計対象は、前年に引き続きフリマアプリとネットオークション。

CtoC-EC市場は、メルカリをはじめとするフリマアプリの普及を背景に成長してきた。報告書では、2013年の設立以降、市場をけん引してきたメルカリについて、急成長期を経て安定成長フェーズに移行したと分析している。

一方、LINEヤフーが運営する「Yahoo!オークション」はネットオークション市場の最大手で、「Yahoo!フリマ」も展開している。近年はメルカリがオークション機能を導入するなど、各プラットフォームがサービス領域を相互に拡張している。

こうした動きにより、従来の「フリマ」と「オークション」の境界は曖昧になりつつある。経済産業省は、利用者のニーズに応じて、今後も業界構造が変化する可能性があると見ている。

競争軸は機能の優位性から「経済圏」の構築へ

報告書では、主要プラットフォーム各社の競争軸が、単なる機能の優位性を確保する段階から、ユーザーのライフサイクル全体に深く関与する「経済圏」の構築へと移行していると指摘している。

LINEヤフーは、PayPayとの連携を通じて利便性を高め、グループ経済圏の拡大をめざしている。楽天ラクマも、楽天ポイントを軸に楽天経済圏との相乗効果を打ち出している。

メルカリは近年、Fintech事業にも注力している。2025年6月時点で、クレジットカード「メルカード」の発行枚数は500万枚を突破した。経済産業省は、こうした信用供与ビジネスの拡大について、CtoC取引を入り口とした金融事業の収益化が本格化していることを示す動きと分析している。

ハンドメイド市場にも拡大の可能性

報告書では、フリマアプリ市場を「総合プラットフォーム事業者」「アニメ・本・ブランド品・チケット・家電などの特定カテゴリー」「ハンドメイドマーケット」の3つに分類している。

総合型と特定カテゴリー型は、リユースを中心とするモノの二次流通が主体となる。一方、ハンドメイドマーケットは作家が商品を販売する場であり、二次流通とは異なる。

経済産業省は、海外ではハンドメイド商品の取引が盛んなことを踏まえ、日本でも今後、同市場が拡大する可能性があると見ている。

経済産業省はCtoC-EC市場規模の推計について、純粋な個人間取引(CtoC)だけでなく、実態として含まれる事業者間取引(BtoB)や事業者から個人への取引(BtoC)も対象としている点に留意が必要としている。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

大丸松坂屋百貨店、出品ブランド向けの新サービス「明日見世インサイト」を開始

4 日 3 時間 ago
大丸松坂屋百貨店、出品ブランド向けの新サービス「明日見世インサイト」を開始
大丸松坂屋百貨店が「明日見世(あすみせ)」で出品ブランド向けに始めた「明日見世インサイト(asumise insight)」は、来店状況や接客、顧客の反応・声などの一次情報を収集、AIで解析するダッシュボードサービス。
ohshima2026年10月22日

大丸松坂屋百貨店は10月21日、大丸東京店9階「明日見世(あすみせ)」で、出品ブランド向けの新サービス「明日見世インサイト(asumise insight)」を開始した。

「明日見世インサイト」は、明日見世に出品するブランド向けに、百貨店の店頭で得られる接客データをAIで解析するダッシュボードサービス。ブランドが「なぜ選ばれ、なぜ見送られるのか」を可視化し、次の一手につながるデータを提供する。

来店状況や接客、顧客の反応・声など、対面接客を通じて得られる一次情報を収集・分析し、購入の有無だけでなく、顧客がどの段階で迷い、何が購入のきっかけとなるのかまで分析する。

分析結果はダッシュボードやCSV形式で提供し、商品開発・販促・CRMなど、ブランドの意思決定に活用できる。

「明日見世インサイト」画面・数値・内容のイメージ

2021年10月のオープンから5周年を迎え、2024年9月には9階へ移設・リニューアルした「明日見世」は、ブランドと顧客が出会い、体験を届ける場から、ブランドの“売る”を解明する場へと役割を広げるとしている。

新サービスと同日に開始するVol.10「Connect to Hometown」は、2027年1月19日まで実施する予定。地域に根ざしたものづくりや素材に着目し、地域の魅力を伝えるブランドやアイテムを紹介する。出品ブランドの一部は、「SAGAn BEAUTY」のさぎんコネクト、「LumiKA+」の柿原工業、「KANEKO KOHYO」のカネコ小兵製陶所。

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[ 執筆 ] 大嶋 喜子

フリーライター

岐阜、富山、石川、福井、神奈川、LosAngels、山形を経て東京にたどり着き、現在は日本とアメリカの二拠点生活を営む生粋の“根無し草”。またの名を“ちいさなMADE IN JAPAN”。

新卒入社のEC運営会社にてレディースアパレル・宝飾バイヤーとして月商1億を突破。その後、同社内でクリエイティブ部門コピーライターに転身し、プランナー・ディレクターを経て独立。

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大嶋 喜子

【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想

4 日 4 時間 ago
【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想
ウェザーニューズによると、今冬は全国的に平年より高温となり、「記録的な暖冬」となる可能性があるという。秋冬商品の需要は一時的な冷え込みで高まる一方、立ち上がりはゆっくりで、春物への移行は早まりそうだ。
furukawa2026年10月22日

ウェザーニューズが公表した「秋冬の小売需要傾向2026」によると、過去最強クラスのエルニーニョ現象の継続を背景に、今冬は全国的に平年より気温が高く、「記録的な暖冬」となる可能性があるという。秋冬商品の需要は一時的な冷え込みに合わせて高まるものの、シーズン全体では立ち上がりが緩やかになり、冬の終わりには春物商品への需要の移行が早まると予想している。

【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想
今冬は全国的に平年より気温が高く、「記録的な暖冬」となる可能性

2026年秋冬は全国的に高温傾向、寒さのピークは1月

ウェザーニューズによると、11月は全国の広い範囲で平年より気温が高く、暖かい秋になる見通し。冬(2026年12月〜2027年2月)も寒気が流れ込むタイミングはあるものの、シーズンを通じて寒気の南下が弱く、全国的に平年より高温傾向になると予想している。2023〜2024年冬のような記録的な暖冬となる可能性もあるという。

一方、今冬は南岸低気圧が多く発生する傾向がある。このため、関東甲信を中心に、東日本から西日本の太平洋側では日中も気温が上がらない日があると見ている。寒さのピークは北日本から西日本で1月中旬〜下旬、沖縄・奄美では1月下旬と予想している。

降雪に関して、初雪が全国的に平年より遅くなる見通し。東日本から西日本の太平洋側では、初雪が観測されない地点もあると予想。ただし、南岸低気圧の発生・通過と寒気が南下するタイミングによっては、関東甲信や東北の太平洋側でも積雪や大雪となる恐れがあるとして、十分な備えを呼びかけている。

冬物商品の需要は冷え込みに連動、春物への移行は早まる可能性

小売需要の観点では、季節の進みが遅くなるため、秋冬商品の需要の立ち上がりは緩やかになる見通し。一方、気温が一時的に下がるタイミングでは、おでん、鍋つゆ、フリース、ダウンジャケット、ヒーター、こたつ、毛布、カイロなど、冬物商品の需要が高まると予想している。

冬の終わりにかけても気温は平年より高い見込みで、冬物需要が長く続かず、早い段階で春物商品への関心が高まる可能性があるという。

2023〜2024年冬の検索データから見る需要傾向

ウェザーニューズは、今冬の気温傾向が2023〜2024年冬と類似するとみている。同シーズンは全国的に記録的な暖冬となった一方、2024年2月5日には南岸低気圧の影響で関東の広い範囲で積雪があった。

同シーズンの検索データを見ると、「フリース」は11月半ばに気温が大きく下がったタイミングで検索数が大幅に増加。その後も気温の低下に合わせて検索数が伸びたが、年明け以降は減少傾向となった。

【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想
過去に「フリース」は11月半ばに気温が大きく下がったタイミングで検索数が大幅に増加

「ヒーター」や「おでん」も11月半ばに検索数が大きく増加した。「ヒーター」は年内に気温の低下と連動して需要が高まった一方、1月以降は大きな伸びが見られなかったという。

【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想
「ヒーター」は気温の低下と連動して需要が高まった
【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想
「おでん」も11月半ばに検索数が大きく増加

フリース需要は最高気温15.5℃が分岐点に

ウェザーニューズが過去5年分の7月〜翌年1月のデータを分析したところ、「フリース」の検索数は、最高気温が28.5℃から15.5℃の間では右肩上がりに増加する傾向が見られた。一方、最高気温が15.5℃を下回ると、検索数が減少する傾向があったという。

【秋冬の小売需要傾向2026】「記録的な暖冬」の可能性。秋冬の商品需要の立ち上がりはゆっくり+春物へのシフトが早いと予想
フリース需要は最高気温15.5℃が分岐点に

同社は、最高気温15.5℃がフリースへの関心が大きく変化する分岐点になりうると分析している。

地域別の気温予測は北日本・東日本を中心に高温傾向

地域別では、北日本と東日本は10月下旬から2027年2月にかけて、平年より気温が高くなる見通し。

西日本も10月下旬は「やや高い」、11月〜2027年2月は「やや高い〜高い」と予想している。沖縄・奄美は11月〜2027年2月を通じて「高い」傾向になるとしている。

ウェザーニューズは、アパレル、食品、日用品メーカーや小売店、EC事業者などに向けて、1kmメッシュの気象データや法人向け気象情報、商品と気象の相関分析サービスなどを提供している。需要予測や来店客数予測、レジのシフト調整、自動発注システムなどへの活用を見込んでいる。

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

中国・米国向け越境EC市場は4.4兆円で4.1%増。中国向けは約2.75兆円、米国向けが約1.65兆円【2025年の海外向けEC規模】

4 日 4 時間 ago
中国・米国向け越境EC市場は4.4兆円で4.1%増。中国向けは約2.75兆円、米国向けが約1.65兆円【2025年の海外向けEC規模】
経産省の調査によると、2025年の日本から中国・米国向け越境EC市場は合算で4兆4087億円だった。中国向けは2兆7560億円、米国向けは1兆6527億円で、世界の越境EC市場も拡大が続く見通し。
furukawa2026年10月22日

経済産業省が10月21日に発表した「令和7年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2025年の日本から米国・中国への越境BtoC-EC市場規模は、合算で前年比4.1%増の4兆4087億円だった。

中国・米国向け越境EC市場は4.4兆円で4.1%増。中国向けは約2.75兆円、米国向けが約1.65兆円【2025年の海外向けEC規模】
日本・米国・中国3か国間の越境EC市場規模(推計値)

内訳は、米国向けが同3.4%増の1兆6527億円、中国向けが同4.5%増の2兆7560億円。

消費国別に越境BtoC-EC市場規模を見ると、米国の総市場規模は2兆8218億円だった。このうち、日本からの購入額は1兆6527億円、中国からの購入額は1兆1690億円。

中国の総市場規模は6兆647億円で、日本からの購入額は2兆7560億円、米国からの購入額は3兆3086億円だった。

一方、日本の総市場規模は4553億円。このうち、米国からの購入額は4067億円、中国からの購入額は486億円だった。

報告書では、調査会社Expert Market Researchのデータを引用し、世界の越境EC市場規模は2025年に1兆2400億米ドルだったと紹介している。2035年には9兆9100億米ドルに拡大すると予測。2026年から2035年までの年平均成長率は約23.1%で、越境EC市場はEC市場全体を上回るペースで成長すると見込んでいる。

中国・米国向け越境EC市場は4.4兆円で4.1%増。中国向けは約2.75兆円、米国向けが約1.65兆円【2025年の海外向けEC規模】
世界の越境EC市場規模の拡大予測

また、報告書はInternational Post Corporation(IPC)の調査を引用し、TemuやSHEINなど中国系越境ECサイトが急成長した2020年から2025年にかけて、eBayやAliExpressなど既存ECサイトのシェアが低下したと指摘している。

IPCの調査によると、2025年時点の主要ECサイトのシェアは、TemuとSHEINが合計33%、Amazonが24%、AliExpressが8%、eBayが5%だった。

中国・米国向け越境EC市場は4.4兆円で4.1%増。中国向けは約2.75兆円、米国向けが約1.65兆円【2025年の海外向けEC規模】
主要ECサイトのシェア

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[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛

【2025年のBtoB-EC市場】法人向け市場規模は560兆で8.9%増。EC化率は2.8ポイント増の45.9%

4 日 5 時間 ago
【2025年のBtoB-EC市場】法人向け市場規模は560兆で8.9%増。EC化率は2.8ポイント増の45.9%
経産省は2025年のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模を発表。法人向け市場は560兆870億円で前年比8.9%増、EC化率は45.9%で2.8ポイント上昇した。業種別の市場規模やEC化率の内訳をまとめる。
furukawa2026年10月22日

経済産業省が10月21日に発表した「令和7年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2025年のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は、前年比8.9%増の560兆870億円だった。EC化率は45.9%で、前年から2.8ポイント上昇した。

【2025年のBtoB-EC市場】法人向け市場規模は560兆で8.9%増。EC化率は2.8ポイント増の45.9%
BtoB-EC市場規模の推移(単位は億円)

BtoB-EC市場規模の推計対象は、「建設・不動産業」「製造業(6業種)」「情報通信業」「運輸業」「卸売業」「小売業(6業種)」「金融業」「広告・物品賃貸業」「旅行・宿泊業、飲食業」「娯楽業」の全20業種。

BtoB-EC市場規模を業種別に見ると、最も大きかったのは「卸売」の145兆742億円で、前年比12.6%増。次いで「輸送用機械」が91兆8769億円(同10.3%増)、「電気・情報関連機器」が54兆4587億円(同8.0%増)、「繊維・日用品・化学」が51兆530億円(同2.7%増)、「食品」が46兆3564億円(同11.5%増)となった。

主要業種の前年比伸び率では、「卸売」が12.6%増で最も高かった。「産業関連機器・精密機器」が12.4%増の26兆7694億円、「食品」が11.5%増、「輸送用機械」が10.3%増と続いた。一方、「鉄・非鉄金属」は33兆4164億円で、0.5%減となった。

EC化率では、「輸送用機械」が92.6%で最も高い。次いで「食品」が86.1%、「電気・情報関連機器」が78.5%、「繊維・日用品・化学」が58.9%、「鉄・非鉄金属」が53.1%、「産業関連機器・精密機器」が50.6%だった。

【2025年のBtoB-EC市場】法人向け市場規模は560兆で8.9%増。EC化率は2.8ポイント増の45.9%
BtoB-EC市場規模の業種別内訳

BtoB-EC市場規模の主な業種別動向

製造業:食品

法人企業統計データによると、「食料品製造業」の総売上高は53兆8558億円。BtoB-EC市場規模は前年比11.5%増の46兆3564億円で、EC化率は86.1%だった。

経済産業省は、インバウンドの継続的な増加を背景とした外食・ホテル需要の拡大や、原材料価格の高騰に伴う販売価格の引き上げなどが市場全体を押し上げ、業務用食品市場などが拡大したと分析している。

製造業:繊維・日用品・化学

「繊維・日用品・化学」の総売上高は86兆7237億円。売上高が減少するなか、BtoB-EC市場規模は前年比2.7%増の51兆530億円となった。EC化率は微増の58.9%だった。

製造業:鉄・非鉄金属

「鉄・非鉄金属」の総売上高は62兆9683億円。EC化率は53.1%となった一方、BtoB-EC市場規模は前年比0.5%減の33兆4164億円だった。

製造業:機器系産業関連機器・精密機器

総売上高は52兆9412億円。BtoB-EC市場規模は前年比12.4%増の26兆7694億円で、EC化率は50.6%だった。

製造業:電気・情報関連機器

総売上高は69兆3448億円で、BtoB-EC市場規模は前年比8.0%増の54兆4587億円。EC化率は78.5%。

製造業:輸送用機械

総売上高は99兆1745億円。BtoB-EC市場規模は前年比10.3%増の91兆8769億円で、EC化率は92.6%だった。主要業種のなかで最も高いEC化率となった。

情報通信業

総売上高は97兆2100億円。BtoB-EC市場規模は前年比7.5%増の24兆5842億円で、EC化率は25.3%だった。

運輸業

総売上高は69兆4621億円。BtoB-EC市場規模は前年比8.1%増の18兆1119億円で、EC化率は26.1%だった。

卸売業

総売上高は330兆2616億円。BtoB-EC市場規模は前年比12.6%増の145兆742億円で、EC化率は前年比3.6ポイント増の43.9%だった。

経済産業省は、卸売業では、メーカー・卸売業・小売業の間で受発注や請求などの商取引データを電子的に交換するEDI(電子データ交換)の標準化が進んでいると指摘。業界統一の標準仕様である「流通BMS」に代表される取り組みや、関連技術の導入がEC化率の上昇につながっていると分析している。

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この記事の筆者

[ 執筆 ] 鳥栖 剛

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鳥栖 剛
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