Amazonが、EC事業者向けAIを「補助」から「自律実行」へと進化させている。「Claude」や「Amazon Quick」からAmazon販売データを直接参照・操作できる「販売パートナー・プラグイン」を投入し、価格や在庫、商品ページ管理をまたぐ新たな運営支援を提供する。
米Amazonが、EC事業者向けのAI活用を一段と進めている。出品者向け生成AI支援機能「Seller Assistant」を、出品者の代わりに継続的に監視・提案・実行するエージェント型AIへと進化させた。
Anthropicの「Claude」やAmazonの業務向けAI「Amazon Quick」から、Amazon上の出品データにアクセスし、「Seller Assistant」と同様に提案やアクションまで行える「Amazon Selling Partner plugin(販売パートナー・プラグイン)」も9月23日に発表した。
Amazonは出品者向け生成AI支援機能の進化と外部AIツールから直接操作を可能にするプラグインを提供 Amazonは出品者向け生成AI支援機能「Seller Assistant」について、価格、在庫、広告、商品ページ、コンプライアンスなど、出品業務にまたがるデータを横断して推論し、出品者の意思決定や業務を支援すると説明している。
今回の取り組みは、AIを「Amazon Seller Central」のなかだけに閉じ込めない。Amazonは、出品者が普段使っている外部AIツールからAmazonの販売データや「Seller Assistant」の知能にアクセスできる環境を整えることで、EC運営をより広い業務プロセスに組み込もうとしている。
「Seller Assistant」が「質問に答えるAI」から「自律するAI」へ Amazonが2023年に提供を始めた「Seller Assistant」は、出品者の質問に答えたり、インサイトを提示したり、複数のツールをまたいでいた作業を簡略化したりする生成AIとしてスタート。出品者の許可を得たうえで、AIが推論・計画・実行まで行うエージェント型の機能へと進化している。現在では、在庫、広告、商品ページ、コンプライアンスなど複数領域の情報を組み合わせ、たとえば商品の販売状況から競合の動きを把握し、広告やクロスプロモーションの機会、商品ページの改善点などを導き出して提案できる。
Amazonによると、「Seller Assistant」の機能は現在、世界の販売パートナーの90%超に各国語で展開され、アクティブユーザーは数十万人。AIからの提案を出品者が受け入れる割合も90%超に達している。
Amazonはこの利用状況を踏まえ、「出品者はAIが一緒に働くことだけでなく、自分のために働くことを求めている」と説明する。
「Seller Assistant」の画面イメージ 「持続的メモリー」で出品者の事業を継続的に理解 進化した「Seller Assistant」の特長の1つが、「persistent memory(持続的メモリー)」だ。出品者ごとの価格設定の傾向、在庫サイクル、成長目標などを継続的に記憶し、やり取りを重ねることで、その出品者の事業に合わせた提案を行えるようにする。
従来のように、都度情報を与える必要はない。「Seller Assistant」が蓄積した文脈は、「Amazon Seller Central」だけでなく、「Amazon Quick」や「Claude」を利用するときにも引き継がれる。Amazonは、これによって「セッションごとにリセットされるツール」ではなく、出品者の事業を時間をかけて学習するアシスタントになると説明している。
また、提案にはその理由も示される。出品者は提案内容を評価し、修正したり、別の選択肢を検討したりできる。
24時間動く「Seller Assistant workflows」 進化の1つの柱が、「Seller Assistant workflows」だ。従来は「このASINの価格を調整して」「補充計画を作って」といった具合に、出品者がAIへ都度指示する必要があった。新しい機能では、あらかじめ設定した条件をAIが継続的に監視し、出品者が「Seller Central」にログインしていない時間帯でも、状況の変化に応じて対応する。
たとえば、
主力商品の評価が4つ星を下回ったら通知し、対応策を作成する 主要カテゴリーで競合上の機会を監視し、見つかった場合は価格を調整して商品ページを更新する といったワークフローを自然言語で設定できる。
Amazonは、アカウント健全性の監視、注文の要約、価格トレンド分析、商品拡張機会の発見など、すぐに使えるテンプレートも用意する。
出品者は、ワークフローにどこまで任せるかを設定できる。提案だけを受け取ることもできれば、AIが実行まで進める設定も可能。ただし、AIが実際のアクションを起こす際には出品者が確認・承認する仕組みになっており、すべての操作には監査証跡が残る。
Amazonは、無制限にAIへ業務を丸投げする「完全自律」ではなく、出品者がガードレールを設定し、その範囲内でAIが継続的に動く仕組みをめざす。
「Seller Assistant」の「知能」を外部AIへ Amazonは、販売パートナーの90%がすでにサードパーティーのAIツールをビジネスに利用していると説明。そこで、出品者が普段使っているAIツールにAmazonの販売データと「Seller Assistant」の機能を接続する「販売パートナー・プラグイン」を提供する。
プラグインの提供先として、まず「Amazon Quick」で提供を開始し、Anthropicの「Claude」ではベータ版を展開する。
プラグインを使うと、商品ページの登録情報、リアルタイムの実績指標、在庫水準、売上分析などのAmazonデータを、出品者が利用するAIエージェントに接続できる。
単にAmazonのデータをAIに「読ませる」だけではない。Amazonによると、外部AI側から「Seller Assistant」の推論や提案機能を利用でき、「Seller Central」内の「Seller Assistant」と同様に、Amazon上のビジネスに対するアクションまで実行できる。Amazonの販売データとAIによる分析をつなぐだけでなく、「考える→提案する→実行する」という一連の機能を外部AIへ持ち出せる。
「Amazon Quick」で販売データと社内データを横断 「Amazon Quick」は、文書や表計算の作成、調査、メール、カレンダー、ファイルなどを扱える業務向けAIエージェントだ。販売パートナー向けプラグインとの連携によって、Amazon上の販売データを、財務、マーケティング、製造など、企業内の他の業務データと組み合わせて扱えるようになる。
さらに「Quick」では、出品者が独自のAIエージェントを構築できる。例えば、
価格設定エージェント 商品ページ作成・改善エージェント 在庫補充エージェント などを構築し、AIが実行しようとしている内容を事前に示したうえで、出品者の承認を待ってからアクションを実行する。
販売パートナー向けプラグインによって、販売事業と企業が業務で利用するさまざまなデータをつなぎ、出品者の好みを継続的に学習しながら、事業全体を踏まえた回答やアクションを実現できる。(AWS Agentic AI for Business 担当副社長 Jigar Thakkar氏)
「Amazon Quick」とのプラグイン接続のイメージ 「Claude」とは約60秒、ノーコードで接続 「Claude」向けの販売パートナー・プラグインは現在ベータ版として提供する。Amazonによると、Amazonアカウントとの接続は約60秒、コーディングは不要。すでにClaudeを会計や仕入先管理などに利用している事業者であれば、それらの情報にAmazonの販売データを加え、事業全体を踏まえたAI活用につなげられる。
Amazonアカウントを簡単に「Claude」に接続し、出品者ビジネス全体に基づいた戦略的推奨を提供し、より多くの売上、より多くのCV(コンバージョン)、そしてより迅速な成長を達成できるよう支援する。(Anthropic Field CTO Eric Burns氏)
先行導入企業からは、これまでAmazonのデータをAIツールに手作業で接続するために何時間も費やしていたが、プラグインによって作業が瞬時に完了するようになったとの声も出ている。
データ保護と人の承認を組み込む 外部AIとAmazonの販売データを接続するうえで、データ保護も重要なポイントになる。Amazonは、Seller Assistantについて、AWSのAI基盤「Amazon Bedrock」上でAnthropicのClaudeモデルを利用しながら、出品者のデータをAmazonのインフラ内に保持し、Amazon外部には共有しないと説明している。
一方、外部AIツールとのプラグイン接続については、アクセスできる範囲を明確に設定し、AIがアクションを実行する際には人の承認を求めるほか、すべての操作について監査証跡を残す仕組みを採用する。
まずは米国でベータ、今後は外部AIツールの拡大も 販売パートナー向けプラグインは、まずAmazon米国ストアの出品者向けにベータ提供を開始。今後、国際展開を進める。また今後は、対応するサードパーティーAIツールも増やす方針を示している。
また、世界のプライマリーアカウント保有者を対象に、2026年12月31日まで「Amazon Quick Plus」を12カ月間無料で利用できる施策も実施。プライマリーアカウント保有者に加え、同僚2人まで無料利用の対象にできる。
(function(){
try{ var googletag = window.googletag || {cmd: []}; googletag.cmd.push(function() { const adUnitPath = '/49282802/ipc-netshop/pc-all/hyb101', adSizes = [[["fluid"], [728, 90]]], slotElementId = 'div-gpt-ad-1549503899339-0'; const iOr=/^https:\/\/([^.]+\.)+safeframe\.googlesyndication\.com/; googletag .pubads() .addEventListener('slotResponseReceived', function(evt) { if (evt?.slot?.getAdUnitPath() != adUnitPath) { return; } if (!evt?.slot?.getResponseInformation()) { const targetElem = document.querySelector('#'+slotElementId); if (targetElem) { targetElem.style.display = 'none'; } } }) .addEventListener('slotRenderEnded', function(evt) { if (evt?.slot?.getAdUnitPath() != adUnitPath) { return; } const postMessageWithDebounce = Drupal.debounce(function() { const viewportWidth = window.innerWidth; const wIfr = document .querySelector('#'+slotElementId) ?.querySelector('iframe') ?.contentWindow; if (!wIfr || !wIfr.postMessage) return; wIfr.postMessage( { slot: adUnitPath, type: 'banchoSetViewportInfo', data:{ viewportWidth: viewportWidth } }, '*' ); }, 250, false); postMessageWithDebounce(); window.addEventListener('resize', postMessageWithDebounce); window.addEventListener('orientationchange', postMessageWithDebounce); }); });
}
catch (e) { if (drupalSettings?.bancho?.userInfo?.insider) { console.warn(e); }
}
})();
(function(){ var googletag = window.googletag || {cmd: []}; googletag.cmd.push(function() { googletag .pubads() .addEventListener('slotResponseReceived', function(evt) { // いろんな枠のイベントが飛んでくるので自分のだけフィルタ if (evt.slot.getAdUnitPath() != '/49282802/ipc-netshop/pc-all/hyb101') { return; } document.getElementById('div-gpt-ad-1549503899339-0')?.classList?.add('dfp-ad-loaded');
}); googletag.display('div-gpt-ad-1549503899339-0'); });
})();
AIを活用することで簡単に何でも作れるように思えますが、品質を担保するためには「何を渡せるか」が重要なんですよね。
これまで作ってきた資料やコンテンツ、お客さまとのやり取りや日々のデータ。これら自社独自の情報が蓄積されているからこそ、AIを使ったときに「自分たちらしいもの」を提供することができる。
これまで以上に「蓄積」が会社の資産になるでしょうし、今までの「蓄積」がより生きる時代になったとも言えそうです。