ネットショップ担当者フォーラム

ECでの買い物で株を付与するカブ&ピースの「KABU&カブ活」とは

1ヶ月 1 週間 ago

ZOZO創業者の前澤友作氏が代表を務めるカブ&ピースは10月20日、サービス利用で未公開株の引換券がもらえる「KABU&(カブアンド)」で、新サービス「KABU&カブ活」の提供を開始した。

「KABU&カブ活」は、ポイントが貯まる「ポイ活」ではなく、ECサイトでの買い物やサービス利用を通じて未公開株の引換券が付与される体験を提供する。

利用者は、「KABU&カブ活」サイトを通じてWebサイトやアプリに移動し、各サービスで設定された獲得条件(購入完了、アプリインストール後の起動、特定ステージ到達など)を満たすと、条件に応じて株引換券を獲得できる。

ショッピングサイト・ゲームアプリ・動画サービスなど、約500件の提携サービスを掲載、幅広いサービス利用で未公開株の引換券を貯めるようになった。10月21日時点で総合ECサイトは「Yahoo!ショッピング」や「Qoo10」、「ヤマダモール」が名を連ねている。

「KABU&カブ活」では集めた株引換券の枚数に応じてランクが変動する独自のランキング機能を実装。毎月開催するランキングで株引換券をより多く獲得して上位ランクに入ると、特典として株引換券の獲得枚数が最大2倍になる。

ZOZO創業者の前澤友作氏が代表を務めるカブ&ピースは10月20日、サービス利用で未公開株の引換券がもらえる「KABU&(カブアンド)」で、新サービス「KABU&カブ活」の提供を開始した
ランクに応じて株引換券の倍率が変わる

「KABU&カブ活」は、EDOCODEが提供するポイントモールプラットフォーム「ClariGO(クラリゴ)」で構築、約500件の提携ショップ・アプリと連携している。「ClariGO」は20社以上のクレジットカード会社に導入しているという。

「ClariGO」はリアルタイムポイント付与の機能を搭載。ユーザーのアクションから最短数分で報酬を獲得できる環境を実現している。そのほか、1人ひとりに合わせてショップをレコメンドする「1to1レコメンド」といった機能がある。

「カブアンド」はサービス利用者が、カブ&ピースの未公開株を受け取ることができるサービス。電気、ガス、モバイルデータ通信、インターネット通信、ウォーターサーバー、ふるさと納税、クレジットカード、保険代理店、リワード事業を提供しており、サービスの利用者は利用料金に応じた株引換券を受け取ることが可能。

「カブアンド」の宣材ビジュアル
鳥栖 剛

不正利用に狙われやすい商材のカテゴリ+その理由とは? 自社が抱えるリスクをしっかり把握して対策を講じる | それ、決済で解決できます。売上・UX・不正対策――すべてにつながる「見直しポイント」

1ヶ月 1 週間 ago
クレジットカードを中心とした不正利用が年々増加しています。そのなかでも不正利用のターゲットになりやすい商材とその理由、EC事業者が取るべき対策を解説します

EC市場の拡大によりオンラインショッピングが生活に定着した一方で、事業者にとって避けられない課題になっているのが「不正利用」です。さまざまなカテゴリがあるなかでも、不正利用のターゲットにされやすい商材とはどのようなものなのでしょうか。代表的なカテゴリとその理由を整理し、EC事業者として取るべき対策を考えます。

不正利用されやすい商品カテゴリとは?

クレジットカードを中心とした決済不正は年々増加傾向にあり、2024年の被害額は555億円に達しました。2025年1月~6月におけるクレジットカードの不正利用被害額はすでに314.6億円に達し、前年同期比で約1.21倍(21%増)となっています。

YTGATE クレジットカードの不正利用について
(出典:一般社団法人本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害の集計結果について」)

不正被害は単なる売り上げの毀損(きそん)にとどまりません。調査・顧客対応にかかる業務負荷SNSなどを通じた評判の悪化信頼の低下による顧客離れといった二次被害にも直結します。つまり、対策を怠れば長期的な経営リスクとなり得るのです。

不正利用の狙われやすさは、商品そのものの特性に大きく依存します。具体的には、「高額」「換金性」「即時性」「小型で流通しやすい」といった特長のある商材が標的になりやすい傾向があります。

カテゴリ

不正利用されやすい理由

アパレル(高級ブランド・ジュエリー)

高額かつ再販売市場が整備されているため、換金性が極めて高い分野です。小型で持ち運びもしやすいため、不正利用の典型的なターゲットとなっています。

家電・デジタル製品

ゲーム機、PC関連、スマートフォン、AV機器などは需要が安定しており、特に品薄商品は転売価格が高騰しやすいのが特長です。フリマアプリやオークションを通じて現金化しやすいため、被害が後を絶ちません。

デジタルコンテンツ

ゲームアカウントや課金サービスは即時に利用できることから、不正利用者にとって効率の良いターゲットです。さらに、アカウントの転売やサブスクリプションの長期不正利用なども横行しています。

バリュー系チャージ

電子マネーやプリペイドチャージは、入金後すぐに送金や出金が可能な場合もあり、本人認証が不十分だと換金手段として悪用されます

ギフト・プリペイド

代表的な不正利用対象です。コードさえ入手すれば即時利用でき、しかも転売市場が整備されています。購入時に本人確認がないケースも多く、不正利用率が高い商品群と言えます。

チケット・トラベル

航空券やイベントチケットなどは高額かつ人気が集中しやすいため、狙われやすい商材です。特にエンタメ系チケットは転売で価格が高騰し、換金性が非常に高い分野です。また、キャンセル時の返金を悪用する手口も確認されています。

美容・健康

単価が高い消耗品であり、フリマアプリなどで再販されやすい特長を持ちます。小型で配送もしやすいため、安定的に現金化可能なカテゴリと言えます。

不正利用による被害のインパクト

こうした商品カテゴリで不正利用が発生すると、EC事業者は多方面で深刻な打撃を受けます。

1. 売上損失

チャージバックや返品対応により、直接的な売り上げが失われます。特に高額商品の場合、一件ごとの被害が甚大です。また、不正利用によって発生するチャージバック(売上取消や返金)や追加手数料は、加盟店が負担するケースもあります。不正調査やセキュリティ強化への追加投資も避けられず、利益圧迫要因となります。

2. ブランド毀損

「このサイトは不正利用が多い」という評判が広がれば、顧客は離脱します。ブランド信頼は一度失うと回復が困難です。

3. 業務負荷の増大

不正調査、顧客対応、決済代行会社やカード会社とのやり取りなど、社内リソースを消耗させます。これにより、ECの本来の業務に割くべき時間が奪われてしまいます

4. 決済手段の制限や契約解除のリスク

不正利用が繰り返し発生することで、決済手段に制限がかかる可能性があります。カード決済の承認率が低下し、カード会社や決済代行会社から契約内容の変更を求められることがあり、最悪の場合、カード決済サービスの利用停止を受けるリスクも存在します。これにより、支払い手段の選択肢が減り、顧客に不便を強いることになります

EC事業者が取るべき対策

不正利用は完全に防げないものの、被害を最小化しつつ、健全な売り上げを守ることは可能です。ここでは代表的な対策を整理します。

1. 本人認証の強化
「3Dセキュア(本人認証)」やワンタイムパスワードの導入は基本です。リスクベース認証を活用し、必要な取引だけに追加認証をかける仕組みも有効です。

2. 不正検知ツールの導入
行動分析やAIを活用した不正検知ツールにより、通常とは異なる取引を検知してブロックすることができます。アカウント作成時の不正も見逃さない仕組みが必要です。

3. 商品特性に応じた制御

  • 高額商品は購入上限や追加確認を設定
  • ギフト券やプリペイドは一度に大量購入できないよう制御
  • デジタルコンテンツはアカウントの多重利用を監視

4. 決済承認率の最適化と両立させること
セキュリティを強化すると「決済承認率が下がるのではないか」という懸念を抱く企業も多いですが、適切に設計すれば両立可能です。むしろ不正取引を減らすことで、カード会社のリスク判定が改善し、正規取引の承認率が上がるケースもあります

まとめ

不正利用は商品カテゴリごとに特長があり、アパレル、デジタル製品、ギフト券、チケットなどは特に狙われやすいことがわかっています。EC事業者がまず取り組むべきは「自社がどのようなリスクを抱えているか」を正しく把握することです。

EC事業者が自社の決済状況を客観的に把握するための無料診断サービスやツールを活用することは有効な手段の1つですが、さらに本人認証、不正検知、商品特性に応じた制御を組み合わせることで、「不正対策」と「決済承認率の改善」を両立し、ユーザーが安心してショッピングできる環境作りに取り組みましょう。

YTGATEは「承認率の可視化」を出発点に据え、「カゴ落ち要因の分析と改善施策の立案」「不正リスクと売上確保のバランス最適化」「カード会社との交渉・対話による調整支援」などを行っています。

単なる数値の改善ではなく、その裏にあるユーザー体験や売上最大化への貢献にこだわりながら、EC事業の持続的成長を支えてまいります。

YTGATEの決済承認率改善サービス:https://ytgate.jp/service/payment/

高橋祐太郎

ヨドバシカメラが「TikTok Shop」に出店、自社ライブスタジオも開設

1ヶ月 1 週間 ago

ヨドバシカメラは11月1日、「TikTok Shop」に「ヨドバシストア」を開設する。家電、コスメティックス、日用品などの幅広い主要各取引先とパートナーシップを結び、「TikTok Shop」を通してヨドバシカメラのフルフィルメントサービスを提供、「ヨドバシ・ドット・コム」との相互利用を促進する。

ヨドバシカメラは、「TikTok Shop」で提供する「ヨドバシストア」のフルフィルメントサービスを通じ、幅広い商品との出会いの場を消費者や「TikTok」クリエーターに対して提供していく。

ショップフロントを「TikTok Shop」に置き、「ヨドバシ・ドット・コム」の受注、注文処理、在庫管理、ピッキング、梱包、配送、返品処理までを手がけるフルフィルメントサービスで培った知見をベースに、今までにない購入体験を「TikTok Shop」と創造するという。

ヨドバシカメラは11月1日、「TikTok Shop」に「ヨドバシストア」を開設する。家電、コスメティックス、日用品などの幅広い主要各取引先とパートナーシップを結び、「TikTok Shop」を通してヨドバシカメラのフルフィルメントサービスを提供、「ヨドバシ・ドット・コム」との相互利用を促進する
ヨドバシカメラの「TikTok」アカウントのトップ画面(画像は編集部がキャプチャ)

家電、コスメティックス、日用品など幅広いラインアップを「TikTok Shop」で販売していく。「TikTok Shop」の特性を最大限に生かせるように、自社ライブスタジオを開設。メーカー商品のLIVEコマースや「TikTok Shop」向けショート動画の自社生産体制を構築し、メーカーを支援する。

「TikTok Shop」は、「TikTok」アプリ内で商品の発見から購入までをシームレスに完結できるEC機能。ショッピング動画やLIVE配信を通じてユーザーは商品に出会い、その場で購入することができる新しい購買体験を「ディスカバリーEコマース」と位置付けている。専用タブでの商品一覧表示やアフィリエイト連携など、販売者とクリエイターの双方を支援する機能も備えている。

【※読者の皆さんへのお知らせ】キタムラ、アスクル、三越伊勢丹、ミスミ、ビームス、タカラトミー、中川政七商店、TSI、ヤマダデンキ、アテニアなどが登壇のリアルECセミナー(11/6+7@東京)
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成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、ミスミの顧客体験最大化などが学べるリアルイベント【11/6+7開催】

【ネッ担秋イベント】ミスミ、フェリシモ、ビームス、ECリニューアルで失敗しないポイントを解説するEC業界の著名人4名などが登壇する2日間のリアルイベントを東京都内で開催
10/1 13:02 11654 4 18

ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

顧客体験と収益の向上を実現するキタムラのマーケティング、成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、アスクルのAI活用、ミスミの顧客体験最大化、AI活用事例、ECモール攻略法など、ECビジネスに役立つヒントをお伝えします。

鳥栖 剛

コマースメディア、返品交換システム「HENPIN Pro」を機能アップデート。他モールで購入した商品も自社EC経由での申請が可能に

1ヶ月 1 週間 ago

コマースメディアはこのほど、提供しているEC特化型の返品交換システム「HENPIN Pro」に関して、機能のアップデートを発表した。アップデートにより、モールなど外部のECサイトで購入した商品も「HENPIN Pro」からの返品・交換対応申請を可能とした。

アップデートと合わせて、コマースメディアは「HENPIN Pro」のサービス概要ページも公開した。

「HENPIN Pro」とは

「HENPIN Pro」は、ECの返品交換申請を一元管理するシステム。ロジレスが提供するEC自動出荷システム「LOGILESS」と連携し、注文情報に基づいて返品・交換手続きを自動化する。

ECサイトだけでなく、倉庫でも同様に返送品や交換状況の管理、返品交換対応そのものの引き継ぎなどができるという。

わかりやすい申請フローと透明性のある進行管理により、エンドユーザーにとってスムーズに返品・交換を進めることができるとしている。申請開始から最短1分で申請が完了する。ユーザーの申請時には詳細な条件の選択や記入、画像や動画の添付を必須とするため、対応者は迅速な返品交換承認の判断がしやすい。

「HENPIN Pro」がEC事業者の返品・交換対応の業務最適化を担う

事業者と倉庫での負担削減および効率化は次の通り。

事業者

  • ユーザーからの申請の際、必要情報を詳細に確認することで事業者側での判断時間を短縮。申請詳細の確認や担当者指定、コメント機能の活用で「HENPIN Pro」内で対応を完結できる。
  • 申請データをエクスポートし商品やカテゴリ、申請理由に応じて集計できる。

倉庫

  • 倉庫業務を受託している各事業者・支援会社に同一システムを導入することで、倉庫オペレーションを簡略化および統一。
  • 管理画面にログインし、対応ステータスの確認や事業者への返送・破棄・交換の管理が可能。
「HENPIN Pro」活用による運営体制図
「HENPIN Pro」活用による運営体制図

機能アップデート

さまざまなカートシステムやモール注文の申請受付

最新のアップデートにより、「楽天」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」「TikTok Shop」など他モールで購入した商品も「HENPIN Pro」からの返品・交換対応申請を可能とした。たとえば、自社ECサイトだけでなく、他モールで購入した商品も申請を受け付ける。

新規申請受付や申請後のメールやり取りの転送機能

「HENPIN Pro」に取り込まれた新規申請および、その後のユーザーとのメールやりとりに関して、任意に指定したメールアドレス宛てに転送する機能を実装。顧客からの返信確認の漏れ防止、メール管理システム内での情報取得、クライアントへの情報開示に活用できる。

「LOGILESS」連携のためのトークン自動更新

「LOGILESS」の連携において、自動更新機能を開発。EC事業者は一度「LOGILESS」と連携すれば、以降は自動更新となる。

本来は1か月ごとに手動での設定・更新が必要だった。

システム管理画面内での新規申請作成

ユーザーに新たな申請を依頼することなく、EC事業者や運営支援会社側の管理画面内で申請を作成できる。このため、例外的に通常の問い合わせ窓口から返品交換の申請があった際、「HENPIN Pro」窓口のURLを伝えて再度申請を要請する必要がない。

また、「LOGILESS」に注文がない場合も申請を作成できる仕様に刷新した。エンドユーザーの実店舗購入や、友人からのプレゼントで注文情報がない場合にも活用できる。

大嶋 喜子

Google広告で平均ROAS250%超えを実現! 属人化・知見不足・成果のブレを解消する運用法【11/6+7開催】

1ヶ月 1 週間 ago
著名なEC実施企業の担当者や有識者が、EC運営や事業成長のヒントにつながる知見・ノウハウをお届けするリアルイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を11月6日(木)+7日(金)に開催。すべてのセミナーを無料で聴講できます

11月6日(木)+7日(金)に、大型オフラインECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を東京「赤坂インターシティコンファレンス」を開催。ビームス、キタムラ、ミスミ、タカラトミー、三越伊勢丹など大手EC・通販実施企業が登壇、実践的事例や知見を学べるセッションを多数用意しています。全公演すべて無料で聴講できます!(事前登録制)。まだお申し込みをしていない方のために、編集部がおすすめ講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋

見どころ⑤ Google広告で平均ROAS250%超えを維持した運用フローと考え方
~「属人化」「知見不足」「成果のバラつき」を解消する再現性の高いアプローチ~

11月7日(金)13:25~14:10 D2-4 特別講演

D2Cエキスパート協会 認定スペシャリストの川部篤史氏が、自社ECの現場から生まれたGoogle広告メソッドを体系的に解説します。セッションでは、多くのEC担当者が直面する属人化、知見の蓄積不足、成果のバラつきといった課題を乗り越え、平均ROAS250%超えを維持した実践的な運用フローと考え方を公開。Google広告を“自走できる形”で運用するための思考・フロー・仕組みを具体的に学べます。

「Google広告運用を内製化したい」「担当者のスキルに依存せずに成果を出したい」「社内に運用知識を蓄積したい」と考えている人に、特にオススメです。

D2Cエキスパート協会 認定スペシャリスト 川部 篤史氏

D2Cエキスパート協会 認定スペシャリスト 川部 篤史氏

EC・通販事業アーキテクト として、投資判断・事業PL設計といった上流の経営設計から、商品企画・広告集客・CRMまで現場実務を統合し、一気通貫で全体最適化します。これまで大塚製薬や千趣会でEC・通販運用・商品企画を推進、JIMOSでは通販支援事業部長・製品開発部長を歴任。近年はカラーコンタクトレンズや美容機器、フェムテック商材も担当。豊富な実務経験と理論に基づき、事業の収益性を確保、持続的成長への一手を描きます。ビジネスブレークスルー大学院卒。

ネッタヌネッタヌ

ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋
◇◇◇

次回はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

同じECサイトでリピート購入したことがあるは約9割。理由は「価格」63%、「送料無料」46%、「質や品揃え」38%、

1ヶ月 1 週間 ago

シナブルがECサイトを月1回以上利用しているモニターを対象に実施した「EC通知のパーソナライズ化と顧客の購買意欲」に関する調査によると、回答者の約9割が「同じECサイトで商品をリピート購入したことがある」と答えた。

調査対象はECサイトを月1回以上利用していると回答したモニター1010人。調査期間は2025年8月25~26日。

約9割が同じECサイトからリピート購入

同じECサイトで商品をリピート購入したことがあるかを聞いたところ、「よくある」が44.6%、「たまにある」が46.2%で、合わせて約9割が「ある」と回答した。シナブルは「ECサイトでの継続的な購買行動が一般的であることがうかがえることから、消費者がECサイトに対して一定の信頼や利便性を感じている可能性を示す」と考察している。

同じECサイトで商品をリピート購入したことがあるか
同じECサイトで商品をリピート購入したことがあるか

リピート購入品上位は「食品・飲料」「日用品・消耗品」

前の質問に対し、「よくある」「たまにある」「ほとんどない」と回答した人に、最もリピート購入するECサイトでは、どのぐらいの頻度で購入しているかを聞いたところ、最も多かったのは「月に1回程度」で46.0%、続いて「半年に1回程度」が41.6%、「年に1回程度」が9.5%だった。シナブルは「『月に1回程度』や『半年に1回程度』が多いことから、定期的に同じECサイトを利用する習慣が根付いている」と解説している。

ECサイトでリピート購入する商品はどのようなジャンルが多いかを聞いたところ、「食品・飲料」が最多の46.6%。続いて「日用品・消耗品」が44.3%、「美容・ヘルスケア」が30.7%だった。シナブルは「『食品・飲料』や『日用品・消耗品』が上位にあがっていることから、日常的に消費するジャンルの商品のリピート傾向が強い」と見ている。

最もリピート購入するECサイトではどのぐらいの頻度で購入しているか(左)、ECサイトでリピート購入する商品はどのようなジャンルが多いか(右:複数回答可)
最もリピート購入するECサイトではどのぐらいの頻度で購入しているか(左)、ECサイトでリピート購入する商品はどのようなジャンルが多いか(右:複数回答可)

リピート購入されるサイトの特長は「経済的メリット」「質」「パーソナライズ」

同じECサイトで商品をリピート購入したことがあるかについて「よくある」「たまにある」「ほとんどない」と回答した人に、どのような理由で同じECサイトで再度購入したいと思ったかを聞いたところ、「価格が安かった」が最多の63.0%、続いて「送料が無料だった」が46.6%、「商品の質や品揃えが良かった」が38.9%だった。「価格の安さ」や「送料無料」といった経済的なメリットが、再購入の大きな動機となっている。これに次いで、質や品ぞろえ、パーソナライズした商品提案もECサイトが選ばれる要素となっている。

セールや割引、クーポンなどの特典のうち、購買意欲を最も高めるものはどれかを聞いたところ、最も多かったのは「期間限定のセールや特集キャンペーン」で21.8%、続いて「あなただけの特別なクーポン」が20.0%、「ポイント還元率アップ」が15.5%だった。

シナブルは「『期間限定』『あなただけ』という限定性のある特典が、消費者の購買意欲を特に高めている傾向が見られる」と考察している。

どのような理由で同じECサイトで再度購入したいと思ったか(左:複数回答可)、購買意欲を最も高めるものはどれか(右)
どのような理由で同じECサイトで再度購入したいと思ったか(左:複数回答可)、購買意欲を最も高めるものはどれか(右)

調査概要

  • 調査期間:2025年8月25日~26日
  • 調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
  • 調査対象:調査回答時にECサイトを月1回以上利用していると回答したモニター1010人
  • 調査元:シナブル
  • モニター提供元:PRIZMAリサーチ
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成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、ミスミの顧客体験最大化などが学べるリアルイベント【11/6+7開催】

【ネッ担秋イベント】ミスミ、フェリシモ、ビームス、ECリニューアルで失敗しないポイントを解説するEC業界の著名人4名などが登壇する2日間のリアルイベントを東京都内で開催
10/1 13:02 11654 4 18

ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

顧客体験と収益の向上を実現するキタムラのマーケティング、成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、アスクルのAI活用、ミスミの顧客体験最大化、AI活用事例、ECモール攻略法など、ECビジネスに役立つヒントをお伝えします。

大嶋 喜子

BEAMS流・物流DX戦略を解説! ロボティクス化を軸とした次世代物流の事例が学べるリアルイベント【11/6+7開催】

1ヶ月 1 週間 ago
著名EC実施企業の担当者や有識者が、EC運営や事業成長のヒントにつながる知見・ノウハウをお届けするリアルイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を11月6日(木)+7日(金)に開催。すべてのセミナーを無料で聴講できます

11月6日(木)+7日(金)に、大型オフラインECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を東京「赤坂インターシティコンファレンス」でリアル開催。ビームス、アスクル、ミスミ、タカラトミー、三越伊勢丹など大手EC・通販実施企業が登壇、実践的事例や知見を学べるセッションを多数用意しています。全公演すべて無料で聴講できます!(事前登録制)。まだお申し込みをしていない方のために、編集部がおすすめ講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋

見どころ④ BEAMS流 物流DX ロボティクス化を軸としたBEAMS物流戦略

11月7日(金)10:30~11:15 C2-1 オープニング基調講演

ビームスは、2024年10月に新物流センター(ビームスウェアステーション)を稼働しました。今回の物流センターの開設は、ただの移転・拡張ではなく、未来視点で考えた物流戦略の一部です。ロボティクス化を軸としながら、現状課題の解決と人手不足などの社会課題への対応、さらには物流だからできる顧客体験など、ビームスが考える「物流戦略」について解説します。

株式会社ビームス 執行役員 ITシステム本部 本部長(兼任) 株式会社ビームスホールディングス 執行役員 ロジスティクス本部 本部長 竹川 誠氏

1997年、ビームスへ入社。社内物流センターのWMS構築(2002年)物流改革PJ(2004年)基幹システム刷新PJのPL(2010年)で経験を積み、2012年には、RFIDプロジェクトのPMとして、RFIDオペレーションの全店舗展開を完結させた。2016年には、自社オンラインEC物流の内製化を推進し、在庫一元管理を実現。2024年、現職にて次世代物流センターの運営に尽力している。

ネッタヌネッタヌ

「ビームス ウエアステーション」はビームス最大の物流拠点。複数の先端自動化システムを導入。リニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」、自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick SYSTEM」を導入し、将来的な生産年齢人口減少を見据えた自動化による省人化を進めています。

「CUEBUS(搬送タイプ)」の導入はビームスが世界初。トラックからの荷受けの後、自動でハンガーラックの搬送を担うリニアモーター式ロボットです。搬送ルート上に自動検品ゲートを設置し、商品タグに取り付けられたRFIDタグの自動読み取りにより検品作業を自動化し、作業効率の向上を実現しています。

「HaiPick SYSTEM」は商品の入庫・保管・出庫を自動化するシステム。高さ約4.7メートルのラックを構え、自律型ケースハンドリングロボット(ACR)が1台で複数のコンテナの入出庫を担います。天井高を有効に活用し、多品種少量の商品も効率的な保管を実現。同システムによって店舗や自社EC顧客の仕分けも自動化しています。

セッションでは、ビームスの未来視点で考えた物流戦略を解説。物流を軸にした顧客体験の向上などを学ぶことができます。

「ビームス ウエアステーション」の動画
ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋
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次回はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

カウネット、ECサイトに対話型AIエージェントを導入。生成AI活用による自然対話で購入をサポート

1ヶ月 1 週間 ago

コクヨグループでECを展開するカウネットは10月16日、中小規模事業所向けEコマースプラットフォーム「カウネット」に対話型AIエージェントを導入したと発表した。

生成AIの活用で従来の検索やシナリオ型チャットでは困難だった柔軟な応答を実現、顧客が迷うことなくスムーズに課題解決できる体験を提供する。利便性向上と顧客の自己解決を促進し、ECサイトにおける顧客サポート起点でのさらなるCX(顧客体験価値)の向上をめざす。

「カウネット」のECサイトでは、FAQや有人チャット、問い合わせフォームやメールなど音声を使わない「ノンボイスチャネル」全体の再構築を進めてきた。また、顧客データや生成AIなどのデジタル技術の活用で顧客の属性や課題を把握。FAQやチャットボット、有人応対などのサポートチャネルの最適化で、顧客サポート起点でのCX向上に取り組んできた。

ただ、従来の検索型FAQではキーワード入力が必要で、情報にたどり着くまでに時間がかかっていた。また、チャットボットはシナリオ型で画一的な案内になりやすいという課題があったという。特に、返品対応のように理由が多岐にわたる内容には十分に対応できず、結果として電話窓口で多数の問い合わせに対応をするという状況が発生していた。

そこで、自然な対話を通じて顧客の意図を理解し、最適な回答やチャネルに案内できるRightTouchの対話型AIエージェント「QANT Webエージェント」を導入。従来の検索やシナリオ型チャットでは困難だった柔軟な応答を実現するとしている。

コクヨグループでECを展開するカウネットは10月16日、中小規模事業所向けEコマースプラットフォーム「カウネット」に対話型AIエージェントを導入したと発表した
チャットボットの利用イメージ

「QANT Webエージェント」導入の機能と効果

「QANT Webエージェント」導入による機能と効果は次の通り。

FAQとの連携による迅速な課題解決体験の実現

顧客が自由に入力した質問に即座に応答できる仕組みを整備。FAQでカバーできない場合は、有人チャットへスムーズに誘導する。「まずはチャットで解決してみよう」という行動を自然に促し、顧客がより迅速かつ快適に課題を解決できる体験を実現する。

会員属性に基づくパーソナライズされた最適な応答

「カウネット」のECサイトにおける法人会員と個人会員では、知りたい情報や利用シーンが異なる点に対応し、それぞれに最適化した回答を提示する。会員属性を生かしたパーソナライズ対応で、1人ひとりに適した買い物体験を提供。CX向上、対応業務の効率化、ノンボイス領域の拡充をめざす。

言葉に基づく対話型理解

従来の検索では、顧客が「自分の言葉で」入力した内容を的確に把握し、最適な回答を提示することが困難なケースがあった。「QANT Webエージェント」導入で、対話を通じて顧客の意図を正確に理解し、必要に応じてヒアリングを重ねながら最適な回答へと導く。これにより、顧客の課題解決までの時間短縮および問い合わせ対応全体の効率化を実現する。

24時間365日対応による利便性向上

従来の有人チャット対応は営業時間内に限定されていたが、「QANT Webエージェント」は土日祝日を含む24時間365日稼働。顧客の都合に合わせていつでもサポートを受けられる環境を整備し、大幅な利便性向上に貢献する。

【※読者の皆さんへのお知らせ】キタムラ、アスクル、三越伊勢丹、ミスミ、ビームス、タカラトミー、中川政七商店、TSI、ヤマダデンキ、アテニアなどが登壇のリアルECセミナー(11/6+7@東京)
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成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、ミスミの顧客体験最大化などが学べるリアルイベント【11/6+7開催】

【ネッ担秋イベント】ミスミ、フェリシモ、ビームス、ECリニューアルで失敗しないポイントを解説するEC業界の著名人4名などが登壇する2日間のリアルイベントを東京都内で開催
10/1 13:02 11654 4 18

ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

顧客体験と収益の向上を実現するキタムラのマーケティング、成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、アスクルのAI活用、ミスミの顧客体験最大化、AI活用事例、ECモール攻略法など、ECビジネスに役立つヒントをお伝えします。

鳥栖 剛

「キャリア形成とライフステージの変化を前向きに楽しんで」。管理職と2児の母を両立するルームクリップの田中GMに聞く自己実現するための考え方 | EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

1ヶ月 1 週間 ago
日々さまざまな業務が重なり、忙殺されやすいEC担当者。キャリアアップとともに私生活も両立している好事例として、2024年ネットショップ担当者アワード「ワークライフバランス賞」受賞者の田中ゆみえ氏に、これまでのキャリア形成と働き方を聞く

2024年の「ネットショップ担当者アワード」で「ワークライフバランス賞」を受賞した、家具とインテリアのECを展開するルームクリップのKANADEMONOカンパニーの田中ゆみえ氏は、管理職と子育てを両立する2児の母だ。EC担当者のキャリア形成と私生活の両立のロールモデルとなる田中氏に、ネクトラスの代表取締役でアワード選考委員長の中島郁氏が、受賞を振り返るアフターインタビューを実施した。

ルームクリップ株式会社 KANADEMONOカンパニー General Manager MD&QA管掌  2024年ネットショップ担当者アワード 「ワークライフバランス賞」受賞 田中ゆみえ氏
ルームクリップ株式会社 KANADEMONOカンパニー General Manager MD&QA管掌 
2024年ネットショップ担当者アワード 「ワークライフバランス賞」受賞
田中ゆみえ氏
ネクトラス株式会社 代表取締役  ネットショップ担当者アワード 選考委員長 中島 郁 氏
ネクトラス株式会社 代表取締役
ネットショップ担当者アワード 選考委員長
中島 郁 氏

11月6日(木)、第3回「ネットショップ担当者アワード」授賞式を開催します!

東京・赤坂インターシティAIRにて14時25分から開会。参加無料(事前登録制)です。ふるってご参加ください!

★第3回授賞式・受賞者の詳細はこちら:https://netshop.impress.co.jp/award/2025/ceremony

「ワークライフバランス賞」受賞を振り返って

中島郁氏(以下、中島氏):田中さんは子育ての傍ら、創業期から、ルームクリップが展開するパーソナライズ家具ブランド「KANADEMONO」の事業を支えてきた。

「KANADEMONO」を管掌する“KANADEMONOカンパニー”の商品不良率を7割削減、商品単位の輸送コストをピーク時の7割削減するなど、大きな成果をあげている。ワークライフバランスの両立が素晴らしいことが受賞の要因になった。2人のお子さんを育てながらだと毎日の出社は厳しいと思うが、働き方は?

「KANADEMONO」ECサイトトップページ
「KANADEMONO」ECサイトトップページ

田中ゆみえ氏(以下、田中氏):現在はリモート勤務が中心で、出社は多くて週2回くらい。週に1回は必ず出社するようにしている。

普段のトラブル対応や新しい施策は現場のメンバーが対応している。業務の意思決定をするメンバーは女性が多い。私と同じように、子育て中の女性メンバーも多く在籍している。

中島氏:KANADEMONOカンパニーでは、会社の方針として田中さん以外のリモートのメンバーにも責任のある仕事を任せている。これはやはり、売り上げに結びつく結果をしっかり出せているのが大きいように思う。

田中氏:私生活と両立しながら働きやすい、リモート環境を中心とした現在の働き方を続けるためにも、私を含めメンバー全員、仕事で成果を出そうと思っている。現在、社内のメンバーは生き生きと働くことができている。

人材採用でポジティブな効果

中島氏:受賞後の社内・社外での影響を教えてほしい。

田中氏:社内については、「ワークライフバランス賞」の受賞が人材採用に良い影響が出ている。採用の応募者のなかには、事前に2024年のアワード受賞者としてインタビューを受けた私の記事を読んでくれた人もいる。

EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

「育児経験が管理職業務に生きる」。ベンチャーEC企業の責任者と育児を両立するルームクリップの田中ゆみえGMの働き方とキャリア形成

ルームクリップのGeneral Managerとして活躍する田中ゆみえ氏を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。ECパーソンとしての田中氏の活躍や魅力を本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第1弾>
松原 沙甫[執筆]2024/10/30 8:00 2 1 0

いまどきは多様な働き方に魅力を感じて応募する人も多い。働き方の事例として私自身の話をし、会社としての強みをよりアピールできるようになった。採用という切り口から、自分の実務以外でも会社に貢献できてうれしい。

中島氏:実務でも貢献し、後進がめざすEC人材の例としても貢献できている。まさに働き方のロールモデルとして会社に貢献されている。

田中氏受賞は家庭でも良い影響があった。今まで、社会に対して「自分に仕事を任せてほしい」という思いを抱えてきた一方、仕事量が増えると家庭に負荷をかけている気もしており心苦しい思いがあった。

2024年の表彰式で一緒に登壇した二人の子どもたちは、私の受賞を喜んでくれて、「おめでとう」「いつもありがとう」と言ってくれた。母が日頃頑張っていることが、受賞という1つの形で実ったということをわかってくれたと思う。

報われた気持ちになったし、さらなるやる気の向上にもつながった。貴重な体験を家族でさせてもらい、一生の思い出になった

田中氏と2024年「ネットショップ担当者アワード」受賞式に駆けつけたお子さん2人

EC業界のプレーヤーから注目

中島氏:受賞にあたり、社外の反応はどうだったか。

田中氏:ルームクリップや「KANADEMONO」に関心を示してくれたのはもちろん、ワークライフバランスに興味がある人たちからの声がけが増えた。「子育ての傍ら、具体的にどう働いているの」と聞いてくれる人もいる。

2024年の授賞式当日は、EC業界のたくさんのプレーヤーからお声がけいただいた。「育児をしていた当時を思い出した」という女性や、今まさに育児中の男性もいた。これは社外での活動ならではで、非常に良い機会をもらえたと思う。

ECは利用者が増えていく一方で、運営側の人材は不足している。未来のEC人材を育成するためにも、関心をもってもらうことが大事なのは確か。EC業界で活躍しながら、自由な働き方ができることをアピールしていきたい。

「ネッ担アワード」はEC業界の知られざる功労者が見つかる場

中島氏:「ネットショップ担当者アワード」は、EC業界に興味をもってもらって業界で活躍する人を増やすこと、そしてEC業界の人材に光を当てることを目的に開催している。受賞者としてアワードをどのようにとらえているか。

田中氏:私が率いるチームは元来、矢面に出て何かの賞をいただくようなポジションではない。今回の受賞はまれなことだ。でも、だからこそ「ネットショップ担当者アワード」が普段はスポットライトが当たらないスタッフ個人にフォーカスするのは、モチベーション向上につながるし、EC業界における新しい取り組みだと言えると思う。

アワードの授賞式は、ECの裏側にどのような仕事があり、どのような自由な働き方をしているかを伝えられる場になった。人にフォーカスしてECの知られざる部分を伝えられる貴重な機会になったと思っている。

キャリア形成もプライベートも充実をめざせる時代

中島氏:最後に、今EC業界でのキャリア設計に悩んでいる人と、これからEC業界でキャリアをつくろうとしている人にアドバイスをしてほしい。

田中氏キャリアプランとプライベートをどう両立していくかを考えて前向きに取り組んでほしい。そういう社員を会社も大事にするべき時代が来ていると思う。悩んでいる方に寄り添ってくれる会社は、ルームクリップに限らずあるはず。人生を楽しんでほしい。

ECでのキャリア設計においては、ロールモデルが社内にいればやりやすいのは確か。ただロールモデルがいなかったとしても、あきらめず切り拓いていってほしい。

大手企業に勤め、実績もある30代ぐらいの女性が、自社での働き方に壁を感じてルームクリップに応募してくることがある。ルームクリップに応募してくれることはもちろんうれしいが、その一方、その方が在籍中の企業に対して「せっかく意欲も実績もあるのに、働き方のせいでこういった人材を手放すことになるのはもったいないことだな」と思う。

人がライフステージや生き方を変えることがあっても、企業を離れる選択をするのではなく、従前までのキャリアを持続できるほうが良いはずだ。

中島氏:田中さんには、ワークライフバランスをまさに体現するロールモデルとしてさらなる活躍を期待している。

11月6日(木)、第3回「ネットショップ担当者アワード」授賞式を開催します!
東京・赤坂インターシティAIRにて14時25分から開会。参加無料(事前登録制)です。ふるってご参加ください!

★第3回授賞式・受賞者の詳細はこちら:https://netshop.impress.co.jp/award/2025/ceremony

小林 義法

ハウスコムが賃貸物件検索サイトにレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入

1ヶ月 1 週間 ago

ハウスコムは、賃貸物件検索サイトにレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入した。

ランキング、オススメ表示などを実装

ハウスコムが運営する賃貸物件検索サイトでは、ライフスタイルやこだわりを軸に条件を設定し、賃貸マンション、賃貸アパート、賃貸一戸建てを探すことができる。また、「お部屋探しのサポート」や「ライフスタイルのヒント」といった暮らしに役立つ情報を掲載し、ユーザーの住まい探しを幅広く支援している。

ハウスコム 賃貸物件検索サイト
ハウスコムが運営する身体物件検索サイト(画像はサイトからキャプチャ)

トップページに「全国人気物件ランキング」「新着人気物件ランキング」、検索結果一覧ページに「地域別人気物件ランキング」「駅距離優先のオススメ物件」などを表示するようにした。ユーザーにさまざまな視点からの比較検討を促すことで、サイトの回遊率アップにつなげる。

ハウスコム 賃貸物件検索サイト ランキングやオススメの表示で回遊性アップにつなげる
ランキングやオススメの表示で回遊性アップにつなげる

検索結果一覧ページと物件詳細ページで「検索条件に合う新着人気物件」「この物件を見た人が見ている他の物件」「この物件と似ている物件」などを表示するようにした。これらは新着情報を優先して反映する仕様になっており、ユーザーごとの条件に合った物件を柔軟かつ効果的に提案することで、CVR向上をめざす。

ハウスコム 賃貸物件検索サイト 検索条件に基づく物件を表示し、CVR向上をめざす
検索条件に基づく物件を表示し、CVR向上をめざす

「ZETA RECOMMEND」とは

パーソナライズされたレコメンドで潜在ニーズを発掘し、収益とユーザーの満足度向上を支援するマーケティングソリューション。

閲覧経路などのデータからリアルタイムでパーソナライズしたレコメンド、同じ商品をチェックしたユーザーが閲覧している商品を提示するといった機能がある。

「ZETA RECOMMEND」の基本機能
「ZETA RECOMMEND」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

ECサイト運営のセンスは「知識・観察・情報の積み重ね」。アクセス・売上減をAIのせいにする前に訓練で最適化しましょう【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

1ヶ月 1 週間 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2025年9月20日~10月19日のニュース

2025年度も複数の地域でデジタルマーケティング支援事業にて、EC運営やSNS運用の講座に従事していますが、参加者から「自分にはセンスがないから」「センスのある人が羨ましい」といった声を聞くことが度々あります。先日、ある講座で「どうしたら注文が増える良いECサイトになるか」という趣旨を掘り下げてディスカッションしました。今回の「ネッ担まとめ」では、それについて筆者なりの考えをお伝えしたいと思います。

EC運営に必要な「センス」は、知識・観察・情報で培われる

もちろん生まれながらに感覚の優れた人がいるとことは確かです。しかし多くの場合、「センス」は生得的、資格的な特権ではなく、知識・観察・情報蓄積の訓練による判断の総体ではないでしょうか。

講座では、「ECサイトでは、商品だけに限らず、あらゆることを横断して観察することが重要ではないか」という話になりました。家具、食器、衣服、雑貨を見た時、それが北欧系かギャル系か、シニア向けか子供向けかということを多くの人が判断できると思います。

その上で「なぜそう判断したのか」は、インプットされた情報量に基づいているのではないでしょうか。人気の人物、場所、商品がなぜ支持されているのかを知ることで、それらを好きな人の世界観を具体化する知識を貯めていくことにつながり、その良し悪しを自分なりに判断できるようになることが、ECサイトで必要なデザイン、接客などの運営センスとして培われていくのだと思います。

感性だけで片付けず、知識を生かしてデザインや色選定の判断を行うことで「センスがない」という場面を減らすことができるのではないでしょうか。感性に帰着させてしまうことが、育成・教育を困難にするため、豊富な量の知識と、観察・比較で再現可能な判断基準を作ることが重要ですね。

たとえば、今年の流行色が赤だとします。けれど、北欧系の世界観を好む人の赤は一般的な赤とは異なるかもしれない。では「その一般的な赤とは何か」を判断するために必要なことが、知識、情報、経験ではないでしょうか。判断の引き出しを増やし、実際にアウトプットして検証していくことの積み重ねこそが、ECのセンスなのかもしれません。

美味しい料理を食べても、情報が少なければ精度が劣ります。回数を重ねればそれが普通であることになるかもしれない。すごいと思った職人技も、実は当たり前に誰でも行っていることかもしれない。「美味しい、すごい、普通、当たり前」といったことを正確に判断するためには、やはり圧倒的な量をこなさなければいけないですね。

多くの情報に触れて知ることで、理解して判断できるようになる

日本時間10月1日、OpenAIが生成動画に音声を追加できる最新の動画生成モデル「Sora2」を発表しました。その直後から、多くのユーザーが動画をSNS上にアップしています。なかには公序良俗や著作権、肖像権に反するものも多くありますが、本物と区別がつかないクオリティのものも見かけます。

こうした状況はフェイクニュースなど、誤情報拡散にもつながりかねません。けれど、こうした動画のコメント欄を見ると、多くのユーザーが最初は「区別がつかない」「すごい」と驚きながらも、やがて「これはAIか?」と疑うようになり、「これはAIだろう」と見抜く力が養われていっているようすが見受けられます。

これも多くの情報に触れて「知る」ことで、知識量を含蓄し「理解して判断ができる」ようになっていることではないでしょうか。

初心者向け!Sora 2の使い方を解説|導入~動画生成~書き出しまで | note | notta
https://www.notta.ai/blog/sora-2-beginner-guide

使い始めたばかりの頃は、意図しない動画が生成されてしまうことがよくあります。その多くは、プロンプト内の指示が曖昧であったり、互いに矛盾していたりすることが原因です。例えば「大きくて小さい車」のような矛盾した指示はAIを混乱させます。

画角、照明、背景などを細かく指定ができるゆえに、曖昧な指示では低品質な生成結果につながりやすいので、音声文字起こしツールなどを使い、細かく内容を伝えることが重要でしょう。一発で思い通りの映像が作れると思わないことですね。

◇◇◇

Googleのガイドラインや、多くのSEO関連メディアでは「ユーザーのために、質の良い価値のあるコンテンツを作り続ける」という主旨が繰り返し伝えられていますが、「ユーザーのためにページ作りをしているのに(順位が上がらない)」と嘆く人に度々会います。

市場はもちろんのこと、購買・行動心理、情報取得ツールによってお客さんが変化していることをインプットしておかないと、「お客さんのためと思っているのは自分たちだけ」になりかねないですよね。

オムニチャネル、OMO――買い物時のストレスフリーな体験提供のために取り組んでいますか?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14892

10月7日の記事で中林さんが「OMOは当たり前になってきている」と触れていました。そして「実装していない・できていないのに、流行り廃りもありません」とも。

自分が体験しておらず、判断基準も持ち合わせていないのに、良し悪しは決められません。「Instagramで集客したい」という人も多いですが、自分が客側として体験していないのに、「なんだか成功例が多いらしいから、簡単にできるでしょう?」と捉えてしまっていることもしばしばです。

呼吸するように、当たり前に、ECに関する情報を収集してください。私含め3人でお届けしている「ネッ担まとめ」もそんな情報量の一つになれたら幸いです。

要チェック記事

SEO関連

Google検索のフォーラム優遇、Redditの独占と深刻なスパム汚染の実態が明らかに | SEMリサーチ
https://www.sem-r.com/entry/20251005/1759655890

以前から米国では検索結果の上位に「Reddti」や「Quora」といったフォーラムサイトが表示されていました。その他の諸外国では5月頃、日本でも9月頃から、自動翻訳された「Reddit」が検索上位に表示されることが増えてきました。

“結論として、上位100フォーラムの中に新しいサイトや投稿数の少ないサイトは一つも確認できなかった。最も新しいドメインでも2020年または2021年に登録されたものであり、Googleが権威性や歴史を重視していることが示唆される。”

多くの人が介し、知識や経験が共有されるこうしたスペースは、「E-E-A-T」のコンセプトからも、こうした状況になることは無理のないことかもしれません。しかし、この状況にGoogleが何らかの対策を講じることを期待しています。

“今年に入ってからは、LLMO対策と称してnote.com にてスパムコンテンツが増加している。”

先日も、「業務資本提携をしたから、noteがGoogleから優遇されている」という主旨の動画が話題になりましたし、一時期「楽天市場」などのECモールにおいて「検索サジェストで御社名を出す」といった営業もよく聞きました。しかし、こうした根拠がない・規約に反しかねない話に乗っかることは、最悪の場合、サイトがスパム扱いされる、モールからの強制退店などにもつながりかねないので、ご注意ください。「SEOに強い◯◯」にも気をつけたいですね。

AIモードのリンククリックは3%未満!? 見えてきた「AIモードの適切な位置づけ」【SEO情報まとめ】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2025/10/17/50237

日本語で「AIモード」が導入されてから1か月半ほどが経過しました。けれど「AIモード」のサジェストには「消し方」「消す方法」「オフ」が並び、「Yahoo!知恵袋」でも「邪魔なので消したい」という投稿が散見されています。長らく慣れていたものが変わる、新しいものが導入される時にはしばしば起こることですが、「AIモード」もすんなり受け入れられているわけではなさそうです。

“AIモードから流入したユーザーは、従来型検索からのユーザーと比較して、セッション時間が短く、閲覧ページ数も少ない傾向にある。”

現時点では、「流入後のパフォーマンスも従来型の検索より低い」というデータもあるようです。今後どのように変わっていくのかも、注視していきたいですね。

SEO施策における課題と不安を探る調査結果 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/73733

“SEO担当者が抱える悩みは「知識不足」と「社内の理解不足」、そして「リソースの制約」が中心であることが浮き彫りとなりました。”

知識に関しては冒頭の通り、情報収集の量を増やして精査する訓練が大事ですね。社内の理解不足もあるあるですが、これも対話量を増やして、実践・検証できる体制作りをめざすしかないとは思います。

また「SEOを実施する際、課題に感じることは?」に対して、「KPI(指標)の設定が難しい」(53.1%)が最多という結果に。検索順位、流入数、コンバージョンなど、「何をKPIとして選定すべきか難しい」というのは痛いほどわかります。

セッション、PV、コンバージョンだけでなく、エンゲージメント率、滞在時間、閲覧ページ数などさまざまな数値を用いて、社内だけではなく社外の協業先とも「最適な目標は何か?」からすり合わせる取り組みを始めたいですね。

マーケティング関連

フリマ・越境ECが招く“ブランド価値崩壊”。もはや「品質」で選ばれない時代のブランド生存戦略 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/49933

“かつてブランドは「ステータスを誇示するもの」であり「品質を保証する安心の印」だった。しかし現在では「自分にちょうど良いものを選ぶための参考基準」としての役割が中心になりつつある。”

10代、20代の人と話していると、多くの人は「自分に合っていれば、コンビニも100均もそれは大事なブランド」で、「無名なモノでも、必要な機能が満たされればそれでいい」と考えているように感じます。それでも、依然として白物家電では有名ブランドが強い支持を集めている傾向も伺えます。

“特にファッションやインテリアといった嗜好品カテゴリでは、「有名ブランド」ではなく「自分にとっての満足感」を優先する傾向が強まっている。”

ブランドの語源を調べてみると、元々は放牧している家畜に「焼印を押す」という行為を意味する古ノルド語の「brandr(ブランドル)」に由来し、所有者を示すための目印だったとあります。「自分のモノはこれ」という語源に近いかたちでブランドは存在しているように思えますから、ECでも「ここがいい」「これがいい」といった役に立つ情報(ヘルプフルコンテンツ)がユーザーに提供されていることが、最適化なのではないでしょうか。

引用記事では、さまざまなアンケート結果が図解されていますので、参考にしてみてください。

福井県のラジコン通販ショップが年商2億円に急成長…社長は業界トップのユーチューバー | 福井新聞
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/2423282

“商品レビューやラジコンの基礎知識を紹介するものなど2千本超の動画を投稿。「表情や声の出し方、タイトルの付け方などを勉強した」成果もあり、開設3年で登録者3万人に到達。国内競技人口が1万2千人ほどという業界で、現在は登録者4万4500人、常時視聴数が1万回を超える「インフルエンサー」の地位を確立し、大手メーカー主催も含め国内外のイベントにゲストとして招かれるほどになった。”

冒頭で触れたようなトライアンドエラーの絶対数、訓練を絶やさなかった結果ではないでしょうか。ECの売り上げが8割を超えるとのことですが、人口1.8万人の町で、実店舗などの売り上げも2割ほどついてきていることが驚きです。

地方創生の素晴らしい事例ではないかと感じピックアップしました。

森永の「板チョコアイス」はなぜ消え、なぜ売上倍増で帰ってきたのか? | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2510/18/news005.html

“1997年から売り上げが縮小し、2002年春から2003年春にかけて販売を休止していた。

“その要因の一つが、1998年に実施したパッケージ変更だ。食べやすさを重視して箱からフィルムに変更したところ、「板チョコみたいなアイス」という訴求が弱くなり、他のチョコ系アイスと比べた際の独自性が失われた。”

森永製菓の冷菓事業の主力4商品のなかで最も売り上げを伸ばし、直近5年で2.4倍の成長を遂げている「板チョコアイス」。食べやすさを追求したことで独自性を失い、販売休止に至った話は「お客さんのためにやったつもり」が原因だったのですね。

大手の取り組みではありますが、「販売の通年化」「季節限定商品の展開」「プロモーション戦略」といった施策でV字回復している事例は、ヒントになるところがあるかもしれません。私も大好きな板チョコアイスにそんなストーリーがあったとは驚きました。

今、みなさんにお伝えしたいこと

アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方 自律的に学ぶ個と組織を育む「お題設計アプローチ」とは | 著/仲山進也 小学館
https://www.shogakukan.co.jp/books/09311592

ECやSNS講座をしていると、アンケートに「モールの攻略法を知りたかった」「もっとテクニックを教えてほしかった」と書いてあることがあります。また、「EC初心者向けに『月商100万円突破』と題してセミナーを開催したい」というオファーをいただくことも。

しかし、誰もが入手可能な攻略法はすでに出し尽くされているので、テクニックでもなんでもないでしょう。月商100万円も、客単価2000円ほどの雑貨店と10万円の家具店では、まったく施策も異なります。

「こうした」という「回答」はあっても、「こうしなさい」という「正解」は用意するべきものではないと思っています。EC運営でも、この回答の豊富さが大事ではないでしょうか。

楽天大学 学長の仲山進也さんが著者の、人気サッカー漫画「アオアシ」を題材にして執筆した「アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方」という本があります。スタッフ育成や、人材教育に課題を抱える人へのヒントがたくさん書かれている本だと思います。

その著者の仲山さんと、TSUTAYAさん主催で2025年11月6日(木)にイベントを開催します。開催場所は大阪・梅田ですが、もしご都合が合えば遊びにいらしてください。お待ちしております。

「答えを教えない」教え方を紐解く 自律的に学ぶ人と組織はどう生まれるのか? | TSUTAYA BOOKSTORE 梅田MeRISE
https://eventmanager-plus.jp/get/6303455d3c1d172e87592965af9801ebd38160145ea854fc072d968fae3f9dd6#

売れるための「美味しい、普通、美味しくない」「かわいい、おしゃれ、普通、ダサい」といったものにも個人差があります。やはり情報量や知識が、より良く豊富な回答を導くのではないでしょうか。

それではまた次回! 酒匂(さこっち)の「ネッ担ニュースまとめ」をよろしくお願いいたします。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

酒匂 雄二

1位「ヨドバシ」、2位「au PAY マーケット」、3位「Yahoo!ショッピング」、4位「Amazon」、5位「楽天市場」。総合ECのカスタマーセンターサポート満足度

1ヶ月 1 週間 ago

顧客満足度に関する調査・コンサルティングを手がけるJ.D. パワー ジャパンは10月15日、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査「EC・通販業界編」の結果を発表した。

総合ECサイト部門では、「ヨドバシ・ドット・コム」が741ポイントでトップだった。4年連続の総合満足度第1位で、「利用のしやすさ」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価を得た。2位はKDDIグループのECモール「au PAY マーケット」で698ポイント、3位は「Yahoo!ショッピング」で695ポイント、4位は「Amazon」で682ポイント、5位は「楽天市場」で672ポイント。部門平均は683ポイントだった。

顧客満足度に関する調査・コンサルティングを手がけるJ.D. パワー ジャパンは10月15日、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査「EC・通販業界編」の結果を発表
「ヨドバシ・ドット・コム」が4年連続1位

テレビ通販部門では、「ジャパネットたかた」が773ポイントでトップ。2年連続の総合満足度第1位を獲得した。「利用のしやすさ」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価を得た。2位は「QVCジャパン」が718ポイント、3位の「ショップチャンネル」が705ポイント、4位の「ショップジャパン」が703ポイントだった。部門平均は743ポイント。

顧客満足度に関する調査・コンサルティングを手がけるJ.D. パワー ジャパンは10月15日、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査「EC・通販業界編」の結果を発表
「ジャパネットたかた」が2年連続1位

調査によると、カスタマーセンターサポートにおいてチャットサポートが浸透しつつあり、特に自動応答によるチャットサポート(AIチャット含む)の導入が進んでいるという。直近の問い合わせ窓口でチャットボットを利用した割合は、EC・通販業界は13%。特に若年層(20-30代)では2割近くに達し、他の年代を大きく上回った。

加えて、同じ用件で1度でもチャットボットを利用した割合はEC・通販業界全体は約3割。チャットボットがカスタマーセンターのチャネルとして存在感を高めている。一方、高年層(60-70代)は依然としてコールセンターが主要チャネルとして定着している。

顧客満足度に関する調査・コンサルティングを手がけるJ.D. パワー ジャパンは10月15日、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査「EC・通販業界編」の結果を発表
チャットボット利用は若年層の方が高い割合

今後も生成AIの進歩を背景に、自己解決型チャネルへのシフトが進みそうだ。チャットボットは若年層を中心に浸透し、カスタマーセンター戦略に欠かせない存在になっている。一方、高年層では依然としてコールセンター利用が主流であり、チャットボットを利用した一部の高年層は次回利用を敬遠してしまう様子がうかがえる。

J.Dパワーでは「いつでも手軽に利用できることがチャットボットの利点であるが、高年層は明確で丁寧な説明も重視すると考えられる。そのため、満足度向上のためには、利用者の理解度に応じたサポート強度の調整、回答の正確性やナビゲーションの改善といった機能向上に加え、チャットボットでの解決が難しい場合におけるコールセンターや有人チャットへのシームレスな切り替え機能の強化といった取り組みが期待される」と調査を総括した。

調査概要

  • 実施期間:2025年8月上旬~中旬
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:金融機関もしくはEC・通販サービスにおいてカスタマーセンターサポートを利用した人(20~74歳)
  • 調査回答者数:金融業界編 2万3562人(全国系銀行部門:1609人、ネット銀行部門:1889人、対面証券部門:1239人、ネット証券部門:2186人、生命保険会社部門:5555人、代理店系損害保険会社部門:1295人、ダイレクト系損害保険会社部門:2846人、クレジットカード会社部門:6943人)、EC・通販業界編 2668人(総合ECサイト部門:1346人、テレビ通販部門:1322人)
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ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

顧客体験と収益の向上を実現するキタムラのマーケティング、成功するオムニチャネル戦略、ビームスの物流DX、アスクルのAI活用、ミスミの顧客体験最大化、AI活用事例、ECモール攻略法など、ECビジネスに役立つヒントをお伝えします。

鳥栖 剛

アスクル、ランサムウェア感染によるシステム障害で「ASKUL」「ソロエルアリーナ」「LOHACO」の受注・出荷業務を停止

1ヶ月 1 週間 ago

アスクルは10月19日、ランサムウェア感染によるシステム障害で、「ASKUL」「ソロエルアリーナ」「LOHACO」の受注・出荷業務を停止したと発表した。復旧のめどは立っていない模様。

19日時点で個人情報や顧客データなどの外部への流出を含めた影響範囲については調査中としている。

影響内容として、法人向けECサイト「ASKUL」「ソロエルアリーナ」では買い物カゴ画面などに移動しようとした場合、エラー画面に遷移。エラーになる画面は買い物カゴ、レジ、注文内容印刷画面。FAXの注文も送信エラーになり、受付できないとしている。

既に受け付けている注文はキャンセル処理を実施する。ただし、直送商品については、出荷を予定しているという。新規利用登録も停止。「会員登録」ボタンを押下した場合、エラー画面に遷移するといった影響が出ている。

その他、返品、領収書の郵送、カタログ送付、各種回収サービスなどの申し込みなども停止。またWebサイトのお問い合わせフォームも停止している。

「LOHACO」では、20日時点で「出荷完了メール」が未送信の注文はすべてキャンセルとし、キャンセル処理は10月21日から順次実施する。キャンセル処理が完了すると、キャンセルの案内メールとは別に「Yahoo!ショッピング」からも「ご注文のキャンセル」メールが届くという。そのため、注文履歴と併せて確認するよう呼びかけている。

レビューキャンペーン・アンケート回答の謝礼に関する「PayPay」ポイントの付与はシステムの復旧後に改めて対応する。5のつく日、HAPPYDAYなどの販促に関する「PayPay」ポイントの付与に遅れはないという。

アスクルは「現在、一刻も早いシステムの復旧に向けた対応を行っている。復旧のめどが立ち次第、改めてお知らせする」としている。

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ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

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鳥栖 剛

オイシックス、リテールメディア「Oisix ra daichi ADs」の取り組みの一環でゼスプリと期間限定コラボ

1ヶ月 1 週間 ago

オイシックス・ラ・大地はこのほど、ゼスプリ インターナショナル ジャパンと初めてコラボレーションし、日本の栄養不良改善に向けた取り組み「ゼスプリ栄養改革プロジェクト」の周知の支援を開始した。10月30日までの期間限定としている。

コラボレーションは、商品の認知から流通拡大までを支援するオイシックス・ラ・大地のリテールメディア「Oisix ra daichi ADs」を通じた取り組みの一環として実施する。

オイシックス・ラ・大地の実店舗でのコラボ弁当の販売、ECサイト上での情報発信、プレゼントキャンペーンなど、オンライン、オフライン双方のアセットを活用し、キウイの栄養価の高さの認知拡大や、キウイを食卓に添える食習慣を提案する。

協業の背景

オイシックス・ラ・大地では2025年7月から、商品の認知・理解促進から流通拡大までを一気通貫で支援するリテールメディア「Oisix ra daichi ADs」を展開。これをゼスプリ インターナショナル ジャパンが利用する形で両社のコラボレーションに至った。

オイシックス・ラ・大地が東京都内を中心に展開する八百屋「旬八青果店」、東京都・大崎で運営している職域食堂「雨晴食堂」といった実店舗でのコラボ、約35万人の顧客が利用する食品宅配サービス「Oisix」での情報発信、プレゼントキャンペーンなど、約1か月にわたり、オンライン、オフライン双方で展開。10月16日から実施している。

「ゼスプリ栄養改革プロジェクト」とは

日本人の食生活は多様化する一方、栄養バランスの偏りや果物の摂取不足が課題となっており、成人の3人に1人が栄養不良だという。ゼスプリ インターナショナル ジャパンによる「ゼスプリ栄養改革プロジェクト」は日本の栄養課題に対し、高品質で栄養価の高いキウイを通して改善を図ることを最終目標に掲げ、2024年に発足。同社の調査によると、昼食の栄養バランスが乱れている人が8割以上にのぼる一方で、フルーツを加えるだけで、健康スコアが22%アップするという。

両社のコラボレーションでは「ランチ」に着目し、ビタミンCや食物繊維など10種類の栄養素が含まれているキウイを昼食に取り入れることで、健康的な食生活のサポートをめざすとしている。

コラボレーションの概要

コラボレーションの概要は次の通り。第1弾、第2弾、第3弾の期間限定企画を用意している。

第1弾:「旬八青果店」で期間限定のコラボ弁当を販売

  • 発売期間:2025年10月16日~29日(※平日ランチタイム限定)
  • 販売概要:「旬八デラックス弁当」に、ハーフカットされたゼスプリグリーンキウイが入った「ゼスプリ×旬八コラボ弁当」を期間限定で販売
  • 対象店舗:「旬八青果店」店舗、「旬八弁当」店舗
ゼスプリ×旬八コラボ弁当(右)
ゼスプリ×旬八コラボ弁当(右)

第2弾:「雨晴食堂」でのコラボサラダバー

  • 期間:2025年10月20日~2025年11月19日
  • 概要:契約する約4000軒の生産者から届く野菜を使用したサラダバーに、ハーフカットされた「ゼスプリ」有機グリーンキウイを追加
オイシックス サラダバーのイメージ(右)
サラダバーのイメージ(右)

第3弾:「Oisix」でキウイのプレゼント、バナー広告での情報発信

  • 実施期間:2025年10月23日~30日
  • 実施概要:「Oisix」で期間中に買い物をしたユーザーを対象に「ゼスプリ」有機栽培グリーンキウイフルーツ2個セットを贈呈。また、買い物ページに「ゼスプリ栄養改革プロジェクト」のバナー広告を表示し周知を図る。
「ゼスプリ」のキウイフルーツを「Oisix」のユーザーに贈呈する
「ゼスプリ」のキウイフルーツを「Oisix」のユーザーに贈呈する
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大嶋 喜子

オンワード樫山、ラグジュアリーアパレルブランド「SCEARN(セアン)」初旗艦店を東京・北青山に開設

1ヶ月 1 週間 ago

オンワード樫山は10月31日、アパレルブランド「SCEARN(セアン)」の旗艦店を東京・北青山に開設する。同ブランドの旗艦店開設は今回が初めて。2階建てで、店舗面積は266平方メートル。

オンワード樫山は2024年、日本の伝統美をモダンに再解釈し、豊かな価値観と体験を提供するデイリーラグジュアリーブランドとして「SCEARN」の展開を開始。旗艦店「SCEARN AOYAMA」は、五感を刺激し、日本の伝統美を体感できる場と位置付ける。

「SCEARN」で展開する商品の一例(画像は「SCEARN」の公式ECサイトから追加)
「SCEARN」で展開する商品の一例(画像は「SCEARN」の公式ECサイトから追加)
旗艦店「SCEARN AOYAMA」の外観イメージ図
旗艦店「SCEARN AOYAMA」の外観イメージ図

旗艦店の1階は、洗練されたミニマルなデザイン、産地・製法にこだわった素材を用いた「SCEARN」最新の商品をラインアップする。フィッティングルームは、自然を感じられるウール100%の素材を使用するという。

1階のイメージ
1階のイメージ

約8メートルのオープンカウンターも設置。日本の伝統文化を表現する香道具などを並べ、ブランドプレゼンテーションの役目と来店客のもてなしをする場として設計する。国内の木工作家による木の椅子も並べる。

約8メートルのオープンカウンターのイメージ
約8メートルのオープンカウンターのイメージ

2階は、「SCEARN」が再解釈した日本の伝統美を発信するスペースとする。地域の食・文化・人を物語として再編集し発信する事業者ONESTORY(ワンストーリー)のキュレーションによる作品の展示・販売や、文化・教養、飲食・料理、工芸などさまざまな体験プランの予約サイト「Otonami(おとなみ)」を運営するJ-CATとコラボレーションし、和菓子作りなどの体験型コンテンツを用意するという。

2階のイメージ。日本の伝統美を、衣・食・住の体験を通して日本の伝統美を発信するスペースとする
2階のイメージ。日本の伝統美を、衣・食・住の体験を通して日本の伝統美を発信するスペースとする

旗艦店の概要

  • 店舗名称:SCEARN AOYAMA(セアン青山)
  • 開店日:2025年10月31日
  • 住所:東京都港区北青山3-13-7
  • 店舗面積:全266.54平方メートル
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ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

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大嶋 喜子

しまむらのグループECサイト「しまむらパーク」とは? 靴&ファッション 「ディバロ」 のネット通販もスタート

1ヶ月 2 週間 ago

しまむらは10月21日、しまむらグループの統合オンラインストア「しまむらパーク」をオープンする。

「しまむらパーク」は、しまむらグループの「しまむら」「アベイル」「バースデイ」「シャンブル」のECサイトを1つに統合。さらに靴&ファッションの「ディバロ」も新たに加えた。

各ブランドの商品をまとめて検索・購入できるほか、全国のしまむらグループ店舗で商品受取が可能。新機能も準備中としている。

「ディバロ」は全国に18店舗を展開する「足元を含めた着こなし提案の店」をコンセプトとしたファッショングッズ専門店。婦人向けのアウター・服飾・靴を組み合わせた全身コーディネ ート提案に加え、紳士・子供向けのシューズも幅広く取りそろえている。

しまむらでは中期経営計画でブランドで分かれるECサイトの統合を掲げていた。しまむらの2025年2-7月期(中間期)のEC売上は前年同期比43.5%増の88億円だった。

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ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 秋」を、11/6(木)+7(金)10時30分~17時15分に赤坂インターシティコンファレンスで開催します。すべての講演を無料で聴講できます!

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鳥栖 剛

「ロコンド」のジェイド田中社長が語る「Z-CRAFT」ロイヤルの経営不振の理由+「7つのお宝」とは

1ヶ月 2 週間 ago
ジェイドグループの田中裕輔社長が「株主への手紙」の中で再生支援について語った。 レターではロイヤルが民事再生に至った背景は売上のメインである並行輸入業が急激な円安の影響を受けた事があると指摘、その上で 5 個の改革ポリシーをあげた。

靴や衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp(ロコンド)」を運営するジェイドグループは、民事再生手続き中のカジュアル衣類やシューズなどの輸入販売店舗「Z-CRAFT」を運営するロイヤルに対し、スポンサーとして再生支援をするスポンサー契約に名乗りをあげた。ジェイドグループの田中裕輔社長が「株主への手紙」で、再生支援への思いを語っている。

5つの改革ポリシー

ロイヤルが民事再生に至った背景には、売り上げのメインである並行輸入業が急激な円安の影響を受けたことがあると指摘。その上で5つの改革ポリシーをあげた。

靴や衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp(ロコンド)」を運営するジェイドグループは、民事再生手続き中のカジュアル衣類やシューズなどの輸入販売店舗「Z-CRAFT」を運営するロイヤルに対し、スポンサーとして再生支援をするスポンサー契約に名乗りをあげた
ロイヤル再生に向けた5つの改革ポリシー(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

① 競合優位性のない事業群をジェイドグループシナジーで再構築へ

ロイヤルは3C(Company、Competitor、Customer)分析の観点で「市場(Customer)」視点だけを短期目線で伸びるかどうかを判断していた面が強かったと指摘。今後は、3C分析の視点で丁寧に精査し「中長期的に成長する市場において唯一無二のビジネスモデルを構築できる」と判断した戦略のみを実行していく。ジェイドグループとのシナジー創出の視点を常に考え、すべての事業を他社と差別化された唯一無二にしていくという。

②広げすぎた事業やブランド。商品群に「選択と集中」を

ロイヤルは事業やブランド、商品群を「広げすぎ」てしまったと指摘。それぞれへの投資が抑制され、中途半端な武器になり消化できなかった在庫が数多くあるという。年商100億円規模の会社は「ココだけなら負けない」という領域に「選択と集中」を推進すべきと指摘。ジェイドグループはその領域に対して経営資源を投下していく。事業やブランド、商品群も「聖域なき選択と集中」を進めていくとしている

③経営インフラへの投資遅れをジェイドグループの物流 x IT 基盤導入で最新鋭へ

新しいビジネスへの投資を優先していたため、経営インフラやヒトモノカネの「経営資源」への投資が遅れ、生産性向上のボトルネックになっていたという。ジェイドグループが持つ社内システムをロイヤルに導入、投資への遅れを挽回(ばんかい)。Slackの全導入やChatGPTの組み込みなど、ジェイドグループのノウハウを生かしてDXを一気に進める。

④キャッシュマネジメントの不備をキャッシュマージンで徹底管理

ファッション業界や小売業界の経営不振の最大の要因は在庫で、その消化が遅れることによるキャッシュの欠如と指摘。PL(損益計算書)上の粗利率が高くても業績不振に陥るのは、BS/CF(貸借対照表/キャッシュフロー計算書)視点での経営管理が甘い場合が多いという。

ジェイドグループは、BS、PL、CFを可視化しキャッシュ創出力を測定する「キャッシュマージン(CM)」で仕入れを厳密に管理していく。なお、ジェイドグループはここまで、M&Aを繰り返しながらも金融機関からの借入金はゼロの無借金経営。この経営管理をロイヤルにも導入し、稟議プロセスなども刷新していく。

⑤整理・整頓・掃除・清潔の不備に徹底的な4Sポリシーを

ジェイドグループが徹底する整理・整頓・掃除・清潔を、ロイヤルにおいても徹底していく。

ロイヤル「7個のお宝」

田中社長はロイヤルには「7個のお宝」が存在すると言及。ECモール事業、プラットフォーム事業、ブランド事業の3事業を展開するジェイドグループは、ロイヤルを「何とかして獲得したかった」(田中社長)と言う。

靴や衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp(ロコンド)」を運営するジェイドグループは、民事再生手続き中のカジュアル衣類やシューズなどの輸入販売店舗「Z-CRAFT」を運営するロイヤルに対し、スポンサーとして再生支援をするスポンサー契約に名乗りをあげた
ロイヤル「7個のお宝」(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

①人気ブランドのスニーカーの仕入網

「ロコンド」にはさまざまなショップが出店し、スニーカーを販売しているが需要に対して供給が追いついていないという。仕入網強化が課題だったロコンドは、ロイヤルの獲得によってこの課題の解決につながるとしている。

②隠れたセレクトショップ「Peace Park」

ロイヤルのリアル店舗はほとんどが赤字もしくは低利益率であったものの「Peace Park」の2店舗(石川県、富山県)は月商1000万円、営業利益率10%という。課題はあるものの、マーケティングの4P(Product、Price、Place、Promotion)にこだわって投資すれば「Peace Park」は日本中に支持される自信があると言及。「Peace Park」の自社ECサイトはジェイドグループが展開する運営代行サービス「BOEM」を導入、ECモールは「ロコンド」で展開すればシナジーを創出できるとしている。

③「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「amazon」などのECモール運営ノウハウ

ジェイドグループは「LOCOMALL」の屋号で「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」など他社ECモールでも販売している。ただ、ジェイドグループはECモールはパートナーでありながら、同時に競合でもあるため注力していない。ロイヤルは「楽天SOY」で総合4位になるほど、ECモール運営に長けている。そのノウハウや知見を「LOCOMALL」運営に生かすとしている。

④4大都市をカバーする卸の販売網

ジェイドグループが販売権を保有する「Reebok」のEC化率はおよそ30~40%。他のスポーツブランドと比べて卸売上を拡大しきれていないという。業務強化の検討のなかで、支社や店舗ラウンドが必要なケースがあったという。ロイヤルの獲得で、名古屋、大阪、福岡支社がグループに加わり、4大都市圏をカバーする卸の販売網を構築できる。

⑤全業種へリーチできる物流の営業機能

ジェイドグループの物流拠点「LOCOPORT」の物流フローは国内でもトップクラスで、「e-3PL」という形で「ロコンド」出店ショップの物流業務受託を手がけている。ただ、出店ショップ向け営業のための物流に特化した営業機能はなく、増床した新倉庫もまだ稼働率という面では改善余地が大きいという。

「倉庫の空きキャパシティをECモール事業または物流受託で活用できていれば営業利益が10億円は変わっていたのではないか」と田中社長。ロイヤルの3PL事業が加わることで、営業機能を強化できるとしている。

⑥ファッション以外のカテゴリーの人気商品

猛暑で靴や服が売れないという長年の課題を抱えていた。ただ、「カテゴリーを拡大しても失敗するのは目に見えていた」(田中社長)ため、他カテゴリーの強化もしくはM&Aを考えていたという。

ロイヤルはスマートテーブルで家電領域をヒットさせ、多くの店舗が扱っている。他にもポータブルファンやキッチン用品でそれぞれ1型で1億円程度のヒット商品があり、コスメの輸入ルートも保有する。ファッション以外の強化という面で、ロイヤルは大きな可能性を秘めているとしている。

⑦生産の品質をさらに向上させるための海外検品機能

ジェイドグループはブランド事業を強化するために、「検品機能の強化」を重要なテーマの1つに掲げている。ただ、海外工場国に支社を構えて検品スタッフを抱えることが必要だが、ブランド事業単体ではそこまでの規模ではなく、高コスト体質にもなってしまうという課題を抱えていた。ロイヤルは中国の検品子会社を抱えているため、それを最大限に活用するという。

田中社長はロイヤルの民事再生のスポンサー契約の締結は「最高の結婚」であると形容。ロイヤルの民事再生の原因にもなった課題をジェイドグループのシナジーを軸とする5大改革ポリシーで解決。ロイヤルの「7個のお宝」を活用しジェイドグループの弱点を強化していく。

お互いのニーズに完璧に合う結婚だと思っても時には上手くいかないのがこれまた結婚、良い結婚にするのか悪い結婚にするのかはこれからの「実行」次第。良い結婚にできれば2026年度こそは営業利益30億円以上の事業計画が立てられるとみている。これから半年かけて実行しながら精査も進めていく。(田中社長)

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鳥栖 剛

総フォロワー数2200万人。「社内インフルエンサー」活用でヒット連発のパルグループ。仕掛け人に聞く成功の秘訣【後編】

1ヶ月 2 週間 ago
スタッフの個性を生かした「社内インフルエンサー」活用で事業成長につなげているパルグループ。ヒット商品の開発、社内評価制度、ユーザーの共感を得るポイントを取材した

約1900人の「社内インフルエンサー」を有効活用し、事業成長につなげているパルグループホールディングス(以下、パルグループ)。2015年から販売スタッフを中心にSNSの個人アカウントの運営を開始し、現在の総フォロワー数は約2200万人にのぼる。生活雑貨「3COINS(スリーコインズ)」やアパレル・服飾雑貨の企画・販売を手がける同社では、商品紹介にとどまらず、インフルエンサーが商品企画にも積極的に携わり、数々のヒットが誕生している。取締役専務執行役員の堀田 覚氏に取材し、前後編にわたりパルグループの成長戦略を探る。

スタッフの「個性」を武器に“信頼”と“共感”を獲得

パルグループが社内インフルエンサーを募り始めたのは2015年頃。自社ECサイト「パルクローゼット」(パルクロ)の売上規模は当時、現在比で約5%の10億円ほど。グループ全体の売上規模に対して、「パルクロ」の売り上げは約1%で、EC化率はわずか5%程度だった。そこで、堀田氏に「パルクロ」の売上向上のミッションが与えられたという。

当時はFacebookとTwitter(現:X)が主流で、Instagramはそれほど浸透していなかった。一部のカリスマ店員はすでに売上向上につなげていたが、天才のひらめきではなく、再現性のあるスキルだと堀田氏は考えた。そこで、販売スタッフによる個人SNSの運用を開始したという。

成果が出ているのは、これまでの投稿を分析して愚直に改善を重ねているから。それなら天才じゃなくても問題ないだろう、と。スタッフの個人アカウントとしたのは、当たり障りのないことしか言えない企業アカウントよりも「信頼」と「共感」を得やすいからです。そもそもWebやSNSは「個の力」を強化する仕組みだと思いますし、個人の発信のほうがマッチする感覚がありました。(堀田氏)

パルグループ 取締役専務執行役員の堀田 覚氏
パルグループ 取締役専務執行役員の堀田 覚氏

結果的に、その狙いがうまくハマった。現在は販売スタッフの約4割が同制度を活用し、顧客との最大の接点になっている。投稿内容はアパレルであれば「コーディネート」や「新商品の紹介」、生活雑貨なら季節やテーマに沿った「おすすめ商品の紹介」が多い。投稿が信頼や共感につながるのは、各スタッフの「視点」や「個性」が反映されている要素が大きいという。

パル パルグループ パルクローゼット 親しみやすいキャラクターを生かし、低身長向けコーディネートで人気を獲得する「pipi_yukapi」さん
親しみやすいキャラクターを生かし、低身長向けコーディネートで人気を獲得する「pipi_yukapi」さん
(画像は「pipi_yukapi」さんのInstagramより)

たとえば、アパレルブランド「CPCM (シーピーシーエム)」のスタッフでフォロワー数31万人の「pipi_yukapi」さんは、「152センチ、骨格ストレート」の体型を生かして、低身長でも着こなしやすいカジュアルなコーディネートを発信して一躍人気に。パルグループでは、彼女のように自身の個性や好みを武器に支持を得るスタッフが大半だという。

コンプレックスは最大の強みであり、「共感の源」です。それを生かすことで、同じ課題を持っている人に絶対に刺さりますから。消費者は基本的に自分にしか興味がないので、「私に関係のある投稿だ」と思ってもらうことが何より重要です。数字を伸ばす肝は、ユーザーファーストに徹すること。接客も同様ですが、ユーザーのニーズを深く理解して、それをわかりやすく提案することに尽きます。SNSの場合、裏側の数字にユーザーニーズが現れているため、数字を見ながらPDCAを回していくのが人気獲得の近道です。(堀田氏)

給与の大幅アップも実現。会社も社員も満足する評価制度

現在、パルグループでは「SNS発信」を業務シフト内に組み込んでおり、業務内の一定時間をSNS運用に費やしている。使用ツールはアパレルや雑貨と相性のいいInstagramが中心だが、近年はTikTokを併用するスタッフも多いそうだ。

社員に平等に機会を与え、モチベーションを維持する目的で、社内インフルエンサー制度の評価制度も明確化している。インセンティブの基準は「フォロワー数」と「EC売上高への貢献度」で、フォロワー数に応じた手当が毎月支給されるほか、投稿を経由したEC売上高に対して報奨金が賞与に上乗せされる。同制度によって数百万円単位で年収がアップする事例もあり、社員のモチベーション向上につながっているという。

販売スタッフの場合、店頭での接客による売り上げもインセンティブの対象であり、「SNS」と「店頭」の2段階の評価制度となります。売上増に貢献するほどインセンティブが増える設計で、つまり青天井なんです。会社としても事業成長のエンジンとなり、会社と社員がWin-Winになる制度だと考えています。(堀田氏)

パル パルグループ パルクローゼット フォロワー数と投稿経由のEC売上高を基準に、インセンティブが支給される
フォロワー数と投稿経由のEC売上高を基準に、インセンティブが支給される
(画像は「yu___na025」さん、「pipi_yukapi」さんのInstagramより)

極力スムーズに成果につなげるため、教育体制も充実させている。

まず「始め方」でつまずく人が多いため、プロフィールの作成方法や読まれやすい投稿頻度、おすすめの投稿フォーマットなどを記した初心者向けのマニュアルを用意しています。しばらく運用すると改善点が見えてくるため、そこから先の創意工夫は本人や各ブランドの方針に委ねます。そもそも個性を発揮する施策であり、トップダウン型では絶対にモチベーションが続かない。最低限の禁止事項はありますが、基本的に本人の意思を尊重しています。(堀田氏)

投稿のなかには、休日にテーマパークや夏祭りに出かけた様子や友人が映り込むものもある。「商品を紹介する」ことが趣旨ではあるが、本人の自主性に任せる要素が大きい。こうした自由度がリスクになるとも考えられるが、炎上やトラブルは実際ほとんどないという。企業アカウントと比較して、個人アカウントは指摘を受けにくい側面もあるようだ。

インフルエンサーの企画商品が続々ヒット

社内インフルエンサー制度が発足して10年。同制度を通じて、数々のヒット商品が生まれている。たとえば、「スリーコインズ」で発売中の「マイクロファイバークロス20枚セット」(550円)は、インフルエンサー「3coins_junko」さんの投稿をきっかけに大きく売り上げが伸びた。

パル パルグループ パルクローゼット 社内インフルエンサーの投稿をきっかけに大きく人気が伸びた商品
社内インフルエンサーの投稿をきっかけに大きく人気が伸びた商品
(画像は「3coins_junko」さんのInstagramより)

同商品は、スマートフォンやパソコンの画面、メガネなどマルチに使えるクロスだ。口コミ評価が高かったことから再入荷したタイミングで投稿したところ、以前の約2倍の売れ行きになったという。

その他にも、子育て中の自身の視点を生かし、子育てに役立つアイテムも多数プロデュース。通気性・速乾性に優れたガーゼや吸水性の高いパイル生地を活用した「ガーゼケット」(2種各2420円)や「フード付きタオル」(2種各1650円)など、実用性に加えて子育てに彩りを加えることを意識した。

パル パルグループ パルクローゼット インフルエンサー「3coins_junko」さんがプロデュースした子育てアイテム
インフルエンサー「3coins_junko」さんがプロデュースした子育てアイテム(画像提供:パルグループ)

また、アパレルブランド「Thevon.(ゼヴォン)」のインフルエンサー「yu___na025」さんが企画した「ハイウエストストレートデニムパンツ」(3種各7920円)も非常に売れ行きがいいという。2025年6月の発売開始から1か月で約3800点を販売し、売上高は約2700万円に達している。

パル パルグループ パルクローゼット 27.6万人のフォロワーを持つ、アパレルWebスタッフの「yu___na025」さん
27.6万人のフォロワーを持つ、アパレルWebスタッフの「yu___na025」さん
(画像は「yu___na025」さんのInstagramより)
パル パルグループ パルクローゼット 大ヒットしている「ハイウエストストレートデニムパンツ」
大ヒットしている「ハイウエストストレートデニムパンツ」(画像提供:パルグループ)

「yu___na025」さんは、152cmの低身長×骨格ウェーブを生かした「きれいめカジュアルコーデ」に定評がある。「ハイウエストストレートデニムパンツ」は、ウエスト位置を高めにしてスタイルアップをかなえるのが特長だ。さらに、低身長の人に向けて、ウエストはMサイズ、丈はSサイズの「PMサイズ」を新たに販売したことも支持を得ている。

「社内インフルエンサー×生成AI」で先進的な取り組みも

パルグループでは、社内インフルエンサーに「生成AI」を掛け合わせた先進的な取り組みにも積極的に取り組んでいる。

たとえば、人気スタッフをモデルにしたAIチャット接客サービス「ファッションメイト」では、売り上げの創出にもつながっている。同サービスは、AIコミュニケーションソリューションを提供するAIQと共同で開発した。インフルエンサースタッフのInstagram投稿を分析・学習した「ファッションメイト」が、本人の価値観や表現手法を生かしたコミュニケーションを提供する。

パル パルグループ パルクローゼット インフルエンサーを活用したAIチャットサービスも展開
インフルエンサーを活用したAIチャットサービスも展開(画像提供:パルグループ)

2024年春に実施したイベント「春のパルクロウィーク」では、約200名のファッションメイトが13日間にわたって接客を行った結果、1万7000円台のジャケットを含む複数の商品が購入されたという。

会話の精度は高く、「本当にそのスタッフと話しているようだ」というコメントもありました。反面、一方的な接客になってしまうことは課題です。店舗での接客のように、お客さまのニーズを理解したうえで相手が求めているレコメンドができる技術は不足しています。現在、同サービスは改善策を検討している段階です。(堀田氏)

2025年2月には、東芝テックの企画制作協力のもと、メタバースでファッションショーを開催。3人の社内インフルエンサーをアバター化して登場させた。さらに、3人のスタッフアバターとのAIチャットサービスも期間限定で提供した。

パル パルグループ パルクローゼット アバターも作成し、より温度感のあるコミュニケーションに近づけている
アバターも作成し、より温度感のあるコミュニケーションに近づけている(画像提供:パルグループ)

アバターを制作したことで、視覚的なリアリティが出たメリットはありました。ただ、最も重要なのは、相手を理解した上での相互のコミュニケーション、適切なレコメンドです。「ChatGPT」の台頭によりAIチャットは広く浸透していて、AIとの会話は当たり前になっています。そうした時代背景を踏まえて、今後も「ファッションメイト」の取り組みは強化すべきだと考えています。(堀田氏)

パルグループにとって、今や社内インフルエンサー制度は欠かせない施策と言える。多くの顧客がスタッフのSNS投稿を通じてブランドを認知し、ファンになっていく。スタッフがブランドの「顔」となることで、一段とスタッフが抱くブランドへの愛着が増すメリットもある。プロデュース商品がヒットすることで、いずれ自身のブランドを生み出せる可能性もあるという。SNSは成果の実感を得るまでに一定の期間を要する難しさはあるが、軌道に乗ってくれば、自社ならではの強い武器になるはずだ。

小林 香織

「Z-CRAFT」のロイヤルの再建に「ロコンド」のジェイドがスポンサーとして再生支援

1ヶ月 2 週間 ago

靴や衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp(ロコンド)」を運営するジェイドグループは10月15日、民事再生手続き中の「Z-CRAFT」を運営するロイヤルの再生を支援するスポンサー契約を締結すると発表した。

ロイヤルは5月27日、円安による仕入れコストの増加や、積極的な設備投資による借入金負担の増加などが経営を圧迫したことなどが原因で、東京地裁に民事再生法の適用を申請、同日付で保全・監督命令を受けた。負債総額は2024年8月期時点で93億1827万円。

ジェイドグループは、ロイヤルの仕入れルートや販売網の獲得がサービスの強化・拡充につながると判断。スポンサー契約の締結理由について次の7点をあげた。

靴や衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp(ロコンド)」を運営するジェイドグループは10月15日、民事再生手続き中の「Z-CRAFT」を運営するロイヤルの再生を支援するスポンサー契約を締結すると発表
ジェイドグループがスポンサー契約を締結した理由(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
  1. スニーカーを軸とする強固な海外仕入網
  2. Outdoor&Urbanセレクトショップ、Peace Park
  3. 楽天などの他社モールマネジメント
  4. 「猛暑でファッションが売れない!」他カテゴリー強化
  5. 東京・大阪・名古屋・福岡の卸営業体制
  6. 生産管理を強化する海外支社
  7. 物流の3PL営業機能の大幅強化

ジェイドグループは、ロイヤルのEC事業、店舗事業、卸事業、物流請負事業を引き継いだ新会社を通じて、「Z-CRAFT」の再生に着手する。ロイヤルはそれらの事業の権利義務を引き継ぐ新会社を設立。ジェイドグループはロイヤルとの間で株式譲渡契約を締結、新設分割の対価としてロイヤルに交付される新設会社の全発行済株式を取得する。譲渡価格は8億8200万円。クロージング日は2025年12月1日を予定している。

ジェイドグループは新設会社の全株式を取得した後、EC事業は売り上げが小さい一部店舗を閉鎖、選択と集中ならびに内製化を推進する。原則として既存店舗のすべてを継承する店舗事業は、赤字店舗や赤字見込み店舗を閉鎖。黒字店舗、「ロコンド」の店舗に変えることで黒字が見込める店舗、広告効果が高い店舗は運営を継続し、オムニチャネル戦略を推進する。

卸事業は開発商品やブランドの選択と集中を推進しながら、リーボックの卸販売も手がけることで売り上げと収益性を向上させる。物流事業は自社物流である藤原倉庫は譲受非対象とし、自社物流はジェイドグループに集約。桑名、岡山は承継し、3PL事業を強化していく。

ロイヤルはトータルファッションストア「Z-CRAFT」、スポーツストア「Z-SPORTS」、雑貨中心の「Z-MALL」を自社ECサイトや「楽天市場」などで展開。「楽天市場」の「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」(楽天SOY)常連店として知られ、「楽天SOY2023」では総合4位を受賞。「楽天SOY2005」から10年連続で「楽天SOY」を受賞したこともある。ロイヤルの2025年8月期における売上高は前期比19.9%減の91億2100万円だった。

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鳥栖 剛

商品ページ作りのコツは、アピールポイントの調査と要約が大切! | 『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』ダイジェスト

1ヶ月 2 週間 ago
『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(坂本悟史/コマースデザイン 著 インプレス 刊)ダイジェスト(第9回)

ここから、接客の話に入ります。現在のECは、スマホ経由での購入が中心です。移動中などスキマ時間で購入するシーンも多いため、お客さんの購入判断はどんどん短時間になっています。こういった状況に合わせた「端的な商品ページ」の作り方を紹介します。

スマホ前提の商品ページは「要約」が命

現代の商品ページは、スマホ環境で、電車の中やテレビを見ながらなど、集中力の続かない状況で閲覧されることが多いです。また、その構造は「正方形のサムネイル画像を組み合わせたもの」が中心です。いわば10コマ漫画のようなイメージです。1画像1メッセージで、お客さんはフリック操作で商品の概要を把握するという構造になっています。

あなたが販売する商品にはたくさんの情報があり、伝えたいことも色々あると思いますが、このような「お客さんはせっかち」という状況を鑑みると「お客さんが特に知りたいであろうこと」を先に伝えることが大切です。そのためには、お客さんのニーズを理解し「要約して端的に伝える力」が重要。

自分が言いたいことを言う前に、まず「相手が聞きたいこと」や「相手が知るべきこと」から教えてあげましょう。これをアンサーファーストの原則と言います。

アンサーファーストを実践するには、相手が聞きたいことを理解する=顧客理解が重要です。「ダレナゼ」の話、覚えていますか? お客さんは、何の用途・目的で、どういう比較基準で商品を探しているかそれぞれ違います。検索結果の中から「自分の都合にちょうどいい商品」を選ぶというのがお客さんの動き方です。

例えば子供の弁当のおかずの冷凍食品を探しているなら、自分の子供が好きそうか、体に良いかといった観点で比較するはずです。「子供は好きそうかな? OK!」「体に良さそうかな? OK!」というように、心配な点をチェックしながら商品を見ています。つまり、商品ページとは、お客さんの「心の中のクエスチョン」に対する「アンサー」なのです。

制作する前に、「まずリサーチ」が大事

ダレナゼを理解し、アピールポイントを決めるにはどうすればいいか?

一番分かりやすいのは、商品レビューです。どういうお客さんがどういう理由で買ってくれているのかを、レビューを読み込んで理解していきましょう。

  • 何が目的で、どういう用途で、どんな経緯で探していたのか
  • 似たような商品がある中で、何が決め手になって選んだのか

例えば「子供の卒園式のために色々着回せるレディースフォーマルを探していました。出産してからちょっと体型が変わったので体型カバー機能を重視して選びました」といった声がレビュー内に複数あれば、この商品の「お客さんの興味と決め手」は「体型カバー機能」ですから、それを商品ページでアピールすればよいわけです。他にも「卒園式や入学式など色々使い回せます」などと書き添えるとよさそうです。

もちろん、同じ商品でも人によって感想は違います。同じ冷凍ピザでも、働く親が買えば「子供が喜ぶし、調理が簡単だから」、単身者が買うと「遅く帰ってきてもすぐ食べられて、保存が利くから」などという声が見られるかもしれません。主要な購入理由は一通りページに載せたいので、よく観察しましょう。まだレビューが付いていないなら、類似商品や他社商品のレビューを参考にしましょう。

リサーチの結果、意外なことが分かる場合があります。例えば、エコバッグを販売していて、社内では「素材感」を重視してきたけれど、実際のレビューでは「畳んだ時のコンパクトさ」が評価されていたりします。その場合、当然アピール内容は修正します。

社内取材も重要です。MD担当やバイヤー、社内の職人、販売スタッフ、CS担当に「この商品は何がウリ?」「どんな問い合わせがある?」などと話を聞きます。商品を対面販売しているつもりで口に出してしゃべってもらって録音して、AIなどで文字起こしたものをベースに文章化すると、短時間で情報を整理できます(より詳しい「顧客研究」については法則53を参照してください)

リサーチが済んだら、商品ページを作る

優先順位を付ける

レビュー分析と社内取材で得られた情報を参考に、アピールポイントを整理し、アンサーファーストの原則に基づいて、優先順位を付けていきます。

具体的には、その商品の「魅力ベスト3」を考えます。自分が伝えたい魅力ではなく、あくまでお客さんから評判の良い魅力で選びます。シンプルな箇条書きで整理してみましょう。例えば前出のエコバッグならば以下のようになります。

  1. コンパクトに畳めて、ポケットに入る
  2. 耐荷重10kgで、重い買い物も安心
  3. 撥水加工で濡れても平気

優先順位が決まったら、テキストや画像で何を伝えるべきか、どんな写真を撮影するべきかのイメージも湧いてきますよね。

画像は「パターン化」すると早く作れる

商品画像は、1枚目には全体の要約、次の画像では「コンパクトに畳める」、次の画像で「耐荷重」、次の画像で「撥水加工」、という流れを作ります。

※AmazonなどECモールによっては1枚目の画像に文字入れ制限があります。その場合は2枚目以降にアピールを書きましょう。

できれば、商品写真の構図や、商品画像のレイアウトパターンは、商品の傾向や購買層ごとなどに、ある程度決めておくのがお勧めです。典型的な構図があらかじめ決まっていれば、撮影時間が短縮されますし、画像制作もスムーズです。詳細は、この後の「ワンポイント」を参照してください。

また、アピールする際は、商品画像とテキストで役割分担することも効果的です。例えばエコバッグなら、画像では「折りたたんだ状態とバッグにモノをたくさん入れた状態」を見せ、テキストで「○kg入れても破れません」などと説明するといった具合です。メリハリを付け、情報を詰め込みすぎないよう注意してください。

テキストは数値やファクトを入れて具体的に

テキストは具体的に書きましょう。

  • 数字を使って具体的に示す 例:「軽い」→「重さわずか50g」
  • 比喩を用いてイメージしやすくする 例:「大容量」→「500mlのペットボトルが6本入る」
  • お客さんの使用シーンを想起させる 例:「撥水加工」→「急な雨でも中身を守る」

そして、一番大切なのは商品名と第一画像(一番上に表示される画像)です。ダレナゼを踏まえて、検索結果で目立つようにするには、商品名の冒頭やサムネイル画像に、端的な強みを一言で追加します。「たっぷり1kg」「雑誌◯◯で紹介」「国産」などと、一言入れるだけでクリック率が倍増した事例もあります。

坂本氏坂本氏

少ない商品数を工夫して売っていくお店と、たくさんの商品を効率的に登録する必要があるお店では、一品一品にかける手間は変わってきます。商品ページを日々登録・更新していく業務については、法則25を参照してください。なるべく型を作って、パターン化していくと早くなりますよ。

この記事は『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

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