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2026年のSEOトレンドを専門家20人が予測: まずはAIビジビリティ戦略から見てみよう(前編)

あらゆるものが変化しているこの状況で、2026年のSEOでは何に焦点を当てるべきだろう? 20人の専門家が考えるトレンド予測から学ぼう

Moz, Chima Mmeje[執筆]

2月2日 7:05

SEOやコンテンツの専門家20人による2026年の主要な予測を紹介するこの記事を、今後の展開に備え、将来を見据えた戦略を構築するのに役立ててほしい。

2024年が連続ドラマのように感じられたとしたら、2025年は「誰も望んでいないスピンオフ編」のようだった。多くのウェブサイトは、AIを使った検索機能の影響でクリック数の減少に苦しんだ。ようやく「AIによる概要」に慣れてきたと思ったら、グーグルはChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)に対抗する「AIモード」を導入した。

一方、LLM各社は続々と独自のブラウザを投入しているため、私たちはさらに多くのチャネルのSERPに合わせて最適化する必要が出てくるかもしれない。この動きについていくのは大変なことだ。

では、どのように優先順位を付ければいいだろうか? あらゆるものが変化しているこの状況で、何に焦点を当てるべきだろう?

SEOやコンテンツの専門家20人による2026年の予測を、全3回に分けて紹介する。各人の予測しているセグメントとしては、次のようなものがある:

  • AIビジビリティ戦略
  • コンテンツ戦略
  • SERP機能
  • 検索戦略(2/16公開予定)
  • SEOのレポーティングと測定(2/16公開予定)
  • ブランドマーケティングとデジタルPR(2/16公開予定)
  • eコマースとオンラインショッピング(2/16公開予定)
  • 主なポイント:2026年にオンラインでのビジビリティを高めるには、影響力のために最適化する(2/16公開予定)

AIビジビリティ戦略 に関する専門家の2026予測

1. 「レリバンスエンジニアリング」がAI検索の未来を定義する

ギャレット・サスマン氏――iPullRankのマーケティングディレクター
ギャレット・サスマン氏の画像。

予測:

2026年までに、従来のSERPに代わって「AIモード」が主要な検索方法になる。会話によるパーソナライズされた結果が標準になるにつれ、SEOはレリバンスエンジニアリング(関連性工学を意味する造語)に進化する。

なぜそれが重要なのか?

検索行動はもはや直線的でも普遍的でもない。ユーザー10人に同じSERPが表示されるのではなく、ユーザーごとの履歴、嗜好、偏り、そしてAIによる意図の解釈に合わせて独自に生成された結果が表示される。こうした環境で、従来のキーワード追跡は廃れる。

ブランドが成功するには、静的な検索結果にとどまらず、ユーザーの「クエリファンアウト」が導くあらゆる場所でユーザーに接するオムニチャネルコンテンツネットワークを構築する必要がある。

こんな対策を実行すべき:

  • ペルソナを中心に再構築する: ユーザーの意図やビジネス目標に関連するキーワード群を定義する。

  • クエリファンアウトをマッピングする: 自分の主要なトピックから連想される関連の質問、バリエーション、形式を特定する。

  • AIの動作をモデル化する: LLMがコンテンツを生成して表示する仕組みが反映されているSEOツールを使い、どこでどのように表示されるかを明らかにする。

  • コンテンツエコシステムを構築する: 形式を問わず相互に連携するアセットを構築し、LLMが参照するプラットフォームで配信する。

  • コンテンツを学習データとして設計する: 抽出しやすく、セマンティック情報が付与された、マシンリーダブル(機械判読可能)なアセットにする。

  • 密度ではなく、共鳴のために最適化する: すべてのコンテンツを、キーワードだけでなくオーディエンスのニーズとインタラクションのパターンに揃える。

ギャレット・サスマン氏によるその他の情報:

2. AIエージェントとアシスタントには、バックエンド最適化が不可欠になる

デイブ・カズン氏――SEOおよび移行コンサルタント
デイブ・カズン氏の画像。

予測:

2026年には、バックエンドSEOがフロントエンド最適化と同じくらい重要になる。エージェント機能の普及にともない、ブランド各社は「Google Nest」やスマートTVなどの各種スマートデバイスで、AIを使ってAPI、データベース、コンテンツ構造にアクセスして利用できるようにする必要がある。

なぜそれが重要なのか?

ユーザーがAIに期待するのは「質問に答えて行動する」こと。予約、テイクアウトの注文、映画の再生などのアクションをAIアシスタントが行えるようにするには、構造化されたデータと実行可能なアクションにシームレスにAIアシスタントがアクセスできるようにしておく必要がある。

バックエンドシステムを用意していないブランドは、この次の段階のインタラクションで存在感を示せなくなる。

こんな対策を実行すべき:

  • eコマースの場合: エージェント型コマースプロトコル(ACP)や、それに代わる新しい技術を採用する。アシスタントが直接購入を促すようになると、AIで最適化された商品フィードが中核的な分野になる。

  • サブスクリプションやメディアコンテンツの場合: スマートデバイスでのアクセスのしやすさが差別化の鍵を握るため、MCP(Model Context Protocol)などのプロトコルを介し、AIアシスタントが自分の商品を検索して結果に表示できるようにする。

  • 統合計画: 将来のアクセスを見据えてバックエンドシステムを構築する。AIアクセシビリティには、クリーンなAPI、きちんと整理されたデータベース、強力なアクションマッピングが必要になる。

3. ブランドセンチメントや信頼がAIビジビリティに影響する

ラナ・ヴォルコフ氏の画像。

予測:

2026年、AI検索結果におけるブランドのビジビリティは信頼によって決まる。君のブランドがAIモデルやユーザーにどう認識されるかを決めるうえで、「ソーシャルメンション」「レビュー」「高品質な被リンク」といったアーンドメディアが重要な役割を果たす。

なぜそれが重要なのか?

LLMは、信頼できる確かな情報源のコンテンツを優先する。ウェブ全体でくり返しメンションされるブランドは、「AIによる概要」やLLMツールに表示されやすくなる。

こうしたメンションをめぐるセンチメント(感情)は、それが肯定的なものか否定的なものかに関係なく、AIがブランドを評価して表示する方法に直接影響するため、ビジビリティやユーザーの信頼を左右する。

こんな対策を実行すべき:

  • ブランド検索ボリュームを重要なトップオブファネル(ファネルの上部)の指標と見なし、対象を絞ったキャンペーンで認知度を高める。

  • パブリッシャー、インフルエンサー、レビュープラットフォームとの関係を築き、被リンクを増やして第三者の信頼を高める。

  • AIビジビリティツールを使い、自分のブランドがSERPやその他のオンラインプラットフォームでどう表示されるかを追跡する。

  • 称賛や批判をエンゲージメントの機会に変える。

  • すべてのプラットフォームで一貫したメッセージ、トーン、プレゼンスを保ち、ブランドへの信頼を高める。

4. 製品主導のコンテンツがAI検索のビジビリティを高める

オリビア・バロー氏の画像。

予測:

2026年には、「自身の製品が特定の問題をどのように解決するか」を示せるブランドがAI検索で勝利する。AIを利用する買い手に対しては、問題について説明するのではなく、君の製品が特定のユースケースをどう実現するかに焦点を当てたコンテンツにするべきだ。

なぜそれが重要なのか?

B2BかB2Cかを問わず、買い手が自分の状況に最適な製品を推薦してくれることをAIツールに期待する傾向が強まっている。

買い手は、際限なくデモを確認したり、あらゆる選択肢を試してみたりすることに無駄な時間を費やさない。代わりに、「カリフォルニア州のゾーン10aで日当たりが良く風が強い地域に適した景観のアイデア」や、「タスクの依存関係に対応した自動ワークフローを備えたプロジェクト管理ツール」といった、極めて具体的なクエリをAIに指示するようになる。

そこで表示されるのは、「視覚的な証拠」「深い見識」「複数形式のコンテンツ」で価値を証明できるブランドだ。

こんな対策を実行すべき:

  • ボトムオブファネル(ファネルの下部)コンテンツに注力する: オーディエンスがすでに問題を自覚していると仮定し、自分の製品が優れた「解決策」であることを示す。

  • 強みを具体的に説明する: 自分の製品が効果を発揮する用途や、自分の理想的な顧客像(Ideal Customer Profile:ICP)を強調する。「想定していないオーディエンス」を明示することを恐れてはいけない。

  • 証拠をもちいる: AIで生成したコンテンツではなく、写真、スクリーンショット、カスタマイズされたデモ動画、顧客事例を盛り込む。

  • コミュニティの知見を活用する: Reddit、Quora、Facebookグループなどのフォーラムを観察し、自分のオーディエンスが使っている言葉や質問を明らかにする。

5. コンテンツ形式の多様化がAIビジビリティを高める

サクセス・オラグボイエ氏の画像。

予測:

2026年には、複数の形式でコンテンツを公開するブランドが、AIの回答で安定したビジビリティを得られるだろう。

なぜそれが重要なのか?

PerplexityなどのAIプラットフォームは現在、InstagramやFacebookなどのソーシャルプラットフォームを含む広範なチャネルからデータを取得している。

また、計算機能(「●●にかかるコストを算出」など)、テンプレート、チェックリスト、インタラクティブツールなど、問題を解決する形式を優先している。

アウトプットを多様化しているブランドのほうが、さまざまな検索体験で安定して引用される可能性が高い。

こんな対策を実行すべき:

  • さまざまな形式でコンテンツを使い回す: テキストのコンテンツだけに依存しない。記事をマルチモーダル形式に変換し、リーチと関連性を高める。

  • 実用性重視のコンテンツに投資する: すぐに価値をもたらし、クリックを促す計算機能、テンプレート、チェックリスト、ツールを作成する。

  • 信頼性の高いプラットフォームを活用する: Reddit、YouTube、主要なソーシャルネットワークなど、AIツールが頻繁にデータを取得しているチャネルでコンテンツを共有する。

サクセス・オラグボイエ氏によるその他の情報:

この記事は、前中後編の3回に分けてお届けする。中編では、「コンテンツ戦略」「SERP機能」について専門家の予測を紹介する。

→中編を読む

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