【この連載について】
この連載では、「1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本」を執筆されているウェブ解析士のみなさん(GA4アベンジャーズ)を中心に、初心者が引っかかりがちな疑問・トラブル解決の基礎知識から、知っておきたい役立ちノウハウ、解析の設定事例、個々の機能解説、最新のホットな話題までをお届けします。
今回は、ウェブ解析士マスター、UI/UXコンサルタント、アドプランナーと多彩な顔を持つ阿部大和さんによる解説です。
【今回のポイント】
計測したいスクロール率をGTMの組み込み変数として用意
トリガーを作成しGA4にデータ送信
「90%」を二重計測していないかに注意
情報を多く詰め込んだ結果、コンテンツが縦長になってしまうことがあります。こうした場合「ユーザーがどこに興味をもち行動変化したのか」が気になることも多いでしょう。本来はヒートマップツールなどで詳細分析するものですが、GA4でも「スクロール率」の設定を行うことで分析可能です。
今回は、GA4でスクロール率を集計する方法をお伝えします。
前提条件
今回は「25, 50, 75, 90, 100%」のスクロール段階で計測します。
- 取得する閾値:25, 50, 75, 90, 100
- イベント名:scroll_depth
- スクロール率での分析はGTMでの設定となる。
GTMで組み込み変数を有効化する
GA4の計測拡張機能では1ページに対してスクロール率90%という設定が可能です。ただし、それではページのスクロール率に閾値をつけた分析はできないので、まずGTMの組み込み変数を設定します。
(1)GTMを開いて「変数」>「組み込み変数」>「設定」をクリック

(2)以下にチェックを入れる
- Scroll Depth Threshold
- Scroll Depth Units
- Scroll Direction

(3)さらに以下にチェックを入れる
- Page PathまたはPage URL(※両方でも可)

スクロール率のトリガーを作成する
(1)「トリガー」>「新規」をクリック

(2)トリガータイプで「スクロール深度(Scroll Depth)」を選択
(3)設定を以下の通りにする
- 垂直スクロール深度:オン
- 単位:Percent
- 閾値:25, 50, 75, 90, 100
- このトリガーの発生場所:All Pages
この設定では全ページが対象となります。特定のページのみ計測したい場合は、「このトリガーの発生場所」をカスタマイズすることで一部ページのみの計測も可能です。
GA4イベントタグを作成する
イベントとしてチェックし、GA4にデータを送信させましょう。
(1)「タグ」>「新規」をクリック

(2)タグタイプで「Googleアナリティクス:GA4イベント」を選択
(3)設定を以下の通りにする
- 設定タグ:既存のGA4設定タグ(G-XXXX)を選択
※GA4設定タグがない場合は先に作成し、Measurement ID(G-XXXX)を設定する - イベント名:scroll_depth
(4)イベントパラメータを追加する
- percent_scrolled = {{Scroll Depth Threshold}}
- scroll_unit = {{Scroll Depth Units}}
(任意) - page_path = {{Page Path}}
(5)トリガーに「Scroll Depth」を設定
二重計測していないか注意
GA4の拡張計測機能(Enhanced measurement)の「スクロール」がONの場合、GA4側でも「scroll(90%到達)」が記録されます。その場合はGA4側の設定をオフにしておきましょう。
- イベント名を「scroll_depth」にしている場合は、混在しにくいが、不要ならGA4側のスクロールをOFFにする。
- イベント名を「scroll」にすると特に二重計測になりやすいので、避けることを推奨。
まとめ
スクロール率の集計ができるようになると、特定ページにおいてページ全体の何%までを読み込んでいるかを把握でき、特定ページの読了率が分析できます。今後に活用してください。
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