AI×ゼロクリック時代、自社サイトはそろそろ不要になる?【SEOまとめ】
検索エンジンもAIもソーシャルも「ゼロクリック」が強まっていくこの時代、「自社サイト」は必要なのだろうか? そろそろ意味がなくなるのだろうか?
7:05
検索エンジンもAIもソーシャルも「ゼロクリック」が強まっていくこの時代、「自社サイト」は必要なのだろうか? そろそろ意味がなくなるのだろうか? Web担でもおなじみのランド・フィッシュキン氏による解説で理解しておこう。
ほかにも「勘違いしやすいコンテンツ品質の指標“労力”」「AIに好まれるコンテンツ」「グーグルAI系の非表示設定」「AIが生む育成とコンテンツ“負債”」などなど、今週もあなたのSEOとAIとビジネスに役立つ情報をまとめてお届けする。
- AI×ゼロクリック時代、自社サイトはそろそろ不要になる?
- Google検索でのコンテンツ品質の評価指標「労力(effort)」を勘違いしてはいけない
- AI検索で勝つためにSEO専門家が推す15のアドバイス
- 【中小企業向け】AIに好まれるコンテンツ×4
- コンテンツをAI OverviewsとAI Modeで出ないようにできる? Search Consoleでの除外設定を試してみた
- AIでコンテンツを作る際に大事なのは「AIで作れるか?」ではなく「本当に必要か?」
- AIコンテンツ活用で組織を蝕む「育成の負債」「コンテンツ負債」
- 多言語サイトで、インデックス未登録のURLが検索結果に表示されるのはなぜ?
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今週のピックアップ
AI×ゼロクリック時代、自社サイトはそろそろ不要になる?
人を呼び込む場所から信頼を提供する場へ (SparkToro) 海外情報
「ゼロクリック」の傾向が年を追うごとに強まっている。検索エンジン・AIツール・ソーシャルメディアなどが、ユーザーをプラットフォーム内に囲い込み、外部サイトへ送客しなくなっているのだ。こうした時代でも「自社サイト」は必要なのだろうか?
SparkToro(スパークトロ)のランド・フィッシュキン氏は次のように断言している:
重要性は低下していない
訪問者数やクリック数が減少しても、サイトはコンテンツの恒久的な本拠地であり、「AIモデルへの正確な情報提供」「コンバージョンの獲得」「ブランド体験の提供」において不可欠な中心地であり続けるからだ。
フィッシュキン氏の主張をもう少し詳しく理解していこう。
サイトが価値を持ち続ける4つのポイント
ゼロクリック時代でも、次に示す4つの理由で、サイトには引き続き価値がある:
- コンテンツの恒久的な本拠地 ―― 「記事」「動画」「サポート情報」などを集約して置いておく場所は、いつになっても必要だ。外部プラットフォームへ分散して配信する場合でも、信頼できる情報源としての中心地が必要となる。
AIツールや検索エンジンへの正確なデータ供給 ―― AI Overviews、Gemini、ChatGPT、Perplexityなどの主要AIは、ウェブ上のデータをクロールして回答を生成する。自社サイトの情報が古いと間違った情報が参照・拡散されるため、サイト側の情報を最新かつ正確に保つ必要がある。
CV(購入・契約)が発生する最終地点 ―― 認知や消費が他プラットフォームで行われても、実際の購買行動やコンバージョンはウェブサイト上で行われる(たとえそれがAIエージェントだったとしても)。
ブランド体験とUI/UXの完全なコントロール ―― サイトのデザイン、カラー、フォントや言語表現のトーンなど、自社のブランディングを100%自由に制御・表現できる唯一のチャネルが自社サイトである。
訪問数減少と影響力の維持
検索エンジンやAIからのクリック数が減少する傾向にあっても、コンテンツの影響力自体は維持・拡大している。プラットフォーム上でAI回答や検索結果を通じて露出されることで、コンテンツは人の目に触れているからだ。
「個性的で人間らしい表現」の追求
AIによる均一化が進む時代だからこそ、自社サイトを通じて人間味やユニークな個性を打ち出すことが強力な差別化要素となる。
実際にスパークトロのサイトは、訪問してくれた人がこんな感想を抱くことを期待している:
このサイト、AIじゃない!
自社サイトの役割は「人を大量に呼び込む場所」から、「信頼できる情報源とブランド体験の中心」へと変わっている。アクセス数だけで価値を判断せず、引き続き投資すべきというのが結論だ。
元記事では、少し歳を取って落ち着いた話し方になったランドが熱く語っているのを動画で見られる。字幕は英語だが、見ておく価値はある。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報①
Google検索でのコンテンツ品質の評価指標「労力(effort)」を勘違いしてはいけない
元品質評価者が解説 (Zyppy Signal) 海外情報
「グーグルの検索結果が有益で的確な情報を提供しているか」を評価する際に使用される「品質評価ガイドライン」では、品質の判断基準の1つとして「労力(effort)」が設定されている。
この「労力」とは具体的にどのような要素を意味するのだろうか?
正式なレイター(品質評価者)として活動したこともある、SEOコンサルタントのサイラス・シェパード氏が解説した。
「労力」をシェパード氏は次のように定義している:
「文字数の多さ」「費やした時間」「人間が書いたかどうか(AI vs. 人間)」は、労力の評価の直接的な基準ではない。
重要なのは最終的にページに現れた「有用な仕事の証拠」である。
労力は次の観点から判断できるとのことだ:
キュレーションと編集 ―― 情報を無差別に集めるのではなく、読者の目的に合わせて選定・整理・最適化していることが高評価につながる。
自動化と独自の付加価値 ―― AIや自動化ツール自体は否定されないが、テンプレートで大量展開しただけのページは低評価となる。「独自のデータベース」「実体験」「ユーザーレビュー」「オリジナルメディア」などの付加価値が必要である。
一次情報とメディア ―― ネット上の既存事実の要約ではなく、「一次体験」「独自調査」「独自の視点・意見」を重視する。画像や動画もストック素材の使い回しではなく、自身で撮影した写真やスクリーンショットなどの証拠を示す。
水増しコンテンツの排除 ―― 検索キーワード対策や滞在時間稼ぎのための「前置き」「歴史」などの水増し文章を避け、読者が最も求める答えをページの先頭などの目立つ場所に配置する。
質の高い議論・考察 ―― 単なる事実の提示にとどまらず、証拠に基づいた独自の判断や見解、例外的なケースや詳細な条件まで深く解説する。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)の評価 ―― フォーラムやソーシャルメディアなどのUGCページでは、「参加者数」「会話の深さ」「多角的な視点」などが、「総人間労力」として評価される。
グーグルのシステムとデータ ―― 品質評価ガイドラインに「労力」が100回以上登場する。また、2024年に流出したグーグルの内部ドキュメントでも、評価を推定する
contentEffortやugcDiscussionEffortScoreといった指標が記述されていた(ただしアルゴリズムで実際にどう利用されているかは不明)。
検索で評価されやすいのは、「裏でどんなに苦労して作ったか」ではなく、読者がページを見ただけで独自の調査・体験・編集・視点といった「労力の証拠」が明確に伝わるコンテンツだ。公開前には、「一次情報や独自画像など他で代替できない価値が含まれているか」「その答えが読者にすぐ届く配置になっているか」を確認することが不可欠であるとシェパード氏は言う。
少なくとも、「がんばった」「文字数をたくさん書いた」「たくさん調べた」だけでは、Google検索での評価における「労力」だとは判断されない。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
AI検索で勝つためにSEO専門家が推す15のアドバイス
概ね賛同できる (Suganthan Mohanadasan on LinkedIn) 海外情報
LLMで勝つために、実際には何をすべきなのか?
AI検索やテクニカルSEOの専門家として知られるスガンサン・モハナダサン氏が、クライアントからこのように聞かれたときに伝える15個のアドバイスを教えてくれた。次のような内容だ:
AI SEOはマラソンだと捉えるべきである。モデルの再学習には時間がかかるため、今日行った施策の効果が数か月後、あるいは数年後にようやく現れることもある。
異なるLLMはそれぞれまったく異なるルールで動作している。画一的な戦略を適用すれば、ほとんどのモデルで的を外すことになる。
自社の買い手が実際に使っているAIサービスを見極めるべきである。5つの異なるAIエンジンに労力を分散させるのではなく、その特定の1つに集中する。
AIでの露出はオーガニック検索の強さに大きく依存する。まずは地道なSEOの基本を押さえる必要がある。「サイトが高速でクロール・情報取得できること」「コンテンツがコモディティ化していないこと」「オーガニック検索の順位が良好であること」などだ。
ページの表示速度(特にTTFB)は、単なる合格・不合格で判断するのではなく、ミリ秒単位で計測して改善していく必要がある。AIエンジンはユーザーへの回答を作るなかでページを動的に取得しており、レスポンスが遅いとすぐに取得を諦めてしまうからだ。
「薄いページが50個ある状態」よりも、「包括的なページが1つある状態」のほうが、はるかに良い。AIエンジンが同一ドメイン名から2ページを引用することは稀であり、薄いページ同士は共食いするだけだ。
自社の情報が掲載されたい「リスト記事」「比較記事」「Redditのスレッド」が手の届かないものであれば、自分で作ってしまうべきである。自ら種を蒔いたアセットは、追いかけて得た言及よりも成果を出すことが多い。
※筆者注: 文脈がないのでどのような意図なのか定かでないが、自社の製品やサービスを自己推薦する自作自演コンテンツは推奨されない。「そうしたコンテンツにつながるきっかけを作る」「メディアなどに促す」といった意味だととらえるべきだろう。デジタルPRに一層力を入れるべきである。信頼できるメディアでの言及は、リンクの有無にかかわらず、学習データと情報取得システムの両方に取り込まれる。時間をかけて自社ブランドをエンティティ化していくこと、これが鍵となる。
AIクローラーを意図せずブロックしていないことを確認しておくべきだ。WAFやCDNのボット対策機能やrobots.txtでAIクローラーをブロックしてしまっている場合がある。Cloudflareは現在、新規ドメイン名では一部のAIクローラーをデフォルトでブロックすることさえある。
開発者と一緒に腰を据えてサーバーログを読むべきである。403エラーはボットをブロックしたことを意味し、499はボットが待ちきれず接続中断したことを意味する。いずれにせよ、回答として選ばれる機会を逃していることになる。
ペルソナ別にプロンプトを追跡すべきである。まったく同じ製品に対して質問する場合でも、ユーザーがCFOなのか開発者なのかによって、プロンプトで使う表現はまったく異なる。結果として、それぞれ異なるソースから異なる回答を得ることになる。
サーバーサイドレンダリングがすべてを左右する。ほとんどのAIクローラーはJavaScriptを実行できないため、クライアントサイドのコンテンツは彼らにとって存在しないも同然だ。
AIエージェントとLLMの違いを理解すべきである。この2つはまったく別のものである。
CCBotをはじめとするAIトレーニングボットをブロックしてはならない。モデルは、学習データからすでに認識しているブランドしか候補に挙げることができない。
最適化すべき対象は、「ユーザーが入力するプロンプト」ではない。「AIエンジンが生成するクエリ(ファンアウト)」が重要だ。ChatGPTならば、回答を組み立てる際に裏で実行している検索を実際に表示してくれる。
モハナダサン氏は最後に次のように断っている:
これはあくまで自分自身のこれまでの経験に基づくものなので、いくつか例外もあるだろうし、異なる意見を持つ人もいるだろう。それはまったく問題ない。
とは言うものの、内容は賛同できるものだ。参考にしてほしい(ただし、7番目の項目は注意書きしたとおり同意しづらい)。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
【中小企業向け】AIに好まれるコンテンツ×4
ローカルビジネスのためのコツあり (Google Small Business on LinkedIn) 海外情報
「AIに好まれるコンテンツを作るための4つのステップ」を、グーグルの公式アカウントが教えてくれた。中小企業を対象にインターネットマーケティングの情報を提供するリンクトインのグーグル公式アカウントからのアドバイスだ。
「一般的な情報」ではなく、「独自の経験」を共有する ―― AIモデルは、誰でも書けるような一般的な要約ではなく、信頼性の高い一次情報を求めている。「初めての住宅購入者向け7つのコツ」のような一般的な情報の出し方は避け、「なぜ我々は検査を省略して費用を節約したのか、下水管の内部を見てみる」といった一次体験に焦点を当てる。
AIが顧客の詳細な質問に答えられるようにする ―― 顧客がグーグルに詳細な質問をする際、AIはあなたのビジネスが合致するかどうかを判断するために、あなたのサイトやプロフィール上の具体的で詳細な情報を探す。だから、提供している「具体的なサービス」「専門的な商品」「ニッチな詳細」をウェブサイトやプロフィールに掲載する。そうすることで、AIがあなたのビジネスを顧客の正確なニーズと一致させやすくなる。
グーグルがサイトを容易に読み取れるようにする ―― 「営業時間」「サービス内容」「メニュー」は、ウェブサイト上に読み取り可能なテキストとして直接記載する。検索エンジンが読み取れない、平面的な写真や画像グラフィックの中に情報を埋め込んではならない。また、モバイル端末でのサイトの読み込み速度が速く、すべてのリンクが正常に機能していることも確認する。
地域ビジネスの詳細情報を常に完全な状態に保つ ―― 生成AI機能は、グーグルビジネスプロフィールやグーグルマーチャントセンターの商品フィードから直接情報を取得し、地域のビジネス、サービス、在庫状況をリアルタイムで推薦している。
3つ目はローカルビジネス全般で、4つ目は地域の店舗で特に意識したい。
- ローカルSEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
コンテンツをAI OverviewsとAI Modeで出ないようにできる? Search Consoleでの除外設定を試してみた
バカ毛ブログを消してみた (バカに毛が生えたブログ) 国内情報
特定のURLがGoogle検索で表示されないようにする「非表示」設定は昔からあった。では、AI系で同様に「非表示」にするにはどうしたらいいのだろうか?
AI OverviewsやAI Modeなどの生成AI検索にサイトのコンテンツを表示させないようにするオプトアウト機能(正式名称は「検索の生成AI設定」)が、Search Consoleに実装された。AIパフォーマンスレポートの導入と併せての機能追加だ。
オプトアウトが本当に機能するのかどうかを、バカ毛の篠原氏が実際に実行して確かめた。すると、設定からおおよそ2時間後に複数のクエリにおいてAI Overviewsから消えているのを確認したとのことである。確実に機能することを確認できた形だ。
オプトアウトを有効にする際には、警告メッセージが表示されるほか、メールでも通知が届く。したがって、ついうっかりという誤操作は考えにくい。本当にオプトアウトする意思がない限りは使用することはないだろう。バカ毛さんの行動力には感心すらしてしまう(実は検証してほしいと頼んでいた 笑)。
もちろん望むのであれば、グーグルの生成AI検索機能から除外させたいときには検索の生成AI設定を利用できる。
ただし、検索のように「このURLだけを非表示にする」といった指定はできず、サイト全体を除外するしかない。そのため、「公開すべきでない情報を公開してしまったので、その情報だけ除外」ということはできない。
また、この設定をしても「生成AI検索機能から非表示になる」だけであり、インデックスはされる(通常検索への影響なし)。また、Geminiの学習データとしても利用される(利用を拒否する場合はGoogle-Extendedクローラーをブロックする)。
こうした点は理解しておこう。
- ホントにSEOを極めたい人だけ
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