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クレカ対比で新規ユーザーが1.7倍。決済UX向上を目指してYahoo!ショッピングが導入したネットプロテクションズの後払いとは

3 years 4ヶ月 ago
リニューアルしたYahoo!ショッピングが導入しているネットプロテクションズの「ゆっくり払い」。その効果は?
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いつでもどこでも買い物ができるようになった昨今、売り上げを向上させるには、商品力を追求するだけでなく、顧客体験の向上が不可欠だ。

「NP後払い」や「atone」など、創業から20年に渡り後払い決済サービスを提供しているネットプロテクションズと、2022年10月に「毎日お得な新生Yahoo!ショッピング」へとリニューアルしたYahoo!ショッピングが、コストを抑えて顧客体験を向上させ、選ばれるショップになる方法について語り合った。

市場は堅調に拡大、一方でEC事業者からあがる「売り上げが伸びない」という相談

ECの市場規模は2021年度時点でおよそ20兆円を越えているが、これまでは年間10%くらいだった成長率が、2020年はコロナの影響で横ばいになり、全体のボリュームに影響してしまった。

ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬氏
ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬氏

成長が鈍化した要因は、コロナ禍でサービス系の分野が大きく縮小したことだ。一方、物販系とデジタルコンテンツ系は順調に伸びているため、全体の伸長率は7.35%まで回復し、成長路線に戻ってきている

BtoC-EC市場の動向
BtoC-EC市場の動向(2019年度〜2021年度)

また、EC決済サービスの市場規模は毎年10%成長していくという予測もある。これに関してヤフーの杉本務氏(ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー)は「ネットショッピングの利用者が増えていることはもちろん、売る側として商売してみたいと考えている人も増えているのではないか」と分析する。

EC決済サービスの市場規模予測
EC決済サービスの市場規模予測

Yahoo!ショッピングを統括する杉本氏は、日々多くのEC事業者からさまざまな相談を受けている。なかには「自社ECだけだとなかなか売り上げが伸びない」という悩みがある。具体的には以下の4つがあげられるという。

  • ストア構築……サイトのデザインやUI・UXを改善したい。より回遊性の高いサイトを作りたい
  • 配送……物流との連携が良くない。伝票番号の印刷など作業量が多くなってきている
  • 広告……販促をどう強化すればいいのかわからない。効果的なバナーを作成したい
  • 分析……販促を行なったはいいが、その効果を分析できない。なにが足りないのかがわからない

これらの悩みや課題を「集客」と「利便性」の2つに分類し、Yahoo!ショッピングの取り組みを杉本氏に聞いていく。

ヤフー ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー 杉本 務氏
ヤフー ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー 杉本 務氏

Yahoo!ショッピングが取り組む「集客」「利便性」の課題へのアプローチ

グループのアセットを活用した圧倒的集客力

「集客」に関してはYahoo!ショッピングの得意とするところだ。Yahoo!JAPAN全体の訪問者数は月間およそ8600万人、日本人の64%が訪問しているということで、認知率に関しては圧倒的だ。

現在ヤフーは持株会社Zホールディングスの傘下となっており、LINE、PayPayなどソフトバンクグループ全体の相乗効果も大きく、「集客に関しては他にはないアセットを持っている」と杉本氏も自信を見せる。

ユーザーの年齢層的にも、Yahoo!JAPANだけで見ると30代以上が多いが、LINEなど他のグループ内サービスからの集客を含めると全年代をカバーできているという。

「利便性」の向上でユーザの離脱を防ぐ

「集客」を成功させた後に待ち構えている課題がある。それは、ユーザーがECサイトを訪問するも、商品を買うことなく去っていく「離脱」だ。杉本氏は離脱ポイントには大きく2つあるという。1つ目はカート(買い物かご)に商品を入れる以前の離脱。そしてもう1つはカートに商品を入れたのに、決済をする前に起こる離脱だ。杉本氏は「この2つの離脱ポイントに対して、しっかり対策を練ることが重要」と語る。

カートに商品を入れる前に離脱する理由は何なのだろうか。まず考えられるのは「探しているものがない」という、品揃えや在庫の問題。また、商品があるのにたどり着けないというケースもある。その場合は検索の精度や商品分類の方法を見直す必要がある。

上記はすでに欲しい物があってサイトに来ているユーザーだが、これ以外に欲しい物がまだ明確ではないユーザーに対して、効果的なサイト内回遊や、より積極的なレコメンドなどの施策も必要になってくる。

ネットプロテクションズ ビジネスディベロップメントグループ 執行役員 秋山 瞬氏(左)と、ヤフー ショッピング統括本部 プロダクション2本部、事業企画本部 本部長/ショッピングユニットマネージャー 杉本 務氏(右)

希望する決済手段がなければ4人に3人が離脱する

カートに商品を入れたにも関わらず決済前に離脱してしまうパターン、つまりカゴ落ちの理由については、カート自体の使いやすさといった問題もあるが、やはり大きいのは決済手段だ。

初めて訪れたサイトで自分が持っている決済方法が使えるかどうかは、非常に大きな要素。多様化した決済方法のニーズに対応していくことが重要。ヤフーの調査でも、希望する決済手段がないために離脱が生まれるという結果が見て取れる。(杉本氏)

決済方法に関するニーズの調査によると、「ECサイトで購入する際、希望する支払い方法がない場合はどうしますか?」という設問に対し、22.8%がその時点で購入をやめると回答した。「別のサイトで購入する」という52.5%と合わせると約75%、4人に3人が「希望する決済手段がないとカゴ落ちしてしまう」という結果が出ている

決済方法に関する顧客ニーズ
決済方法に関する顧客ニーズ

また「ECサイトで購入する際、クレジットカードを意図的に利用しなかった経験がありますか?」という設問に対しては、75%が「ある」と回答している。クレジットカードがメインの決済方法というECサイトは多いと思われるが、その一方で意図的にクレジットカードの利用を避ける「非クレカ層」が存在していると言える。

クレジットカードを持っていないユーザーだけでなく、持っていてもセキュリティ面の心配や、番号入力の手間から利用を避けるユーザーもいるという。たとえば電車の中でスマートフォンからECサイトにアクセスしている場合、電車内でカードを財布から取り出し、番号を入力するのは手間がかかりセキュリティ面でのリスクもあるだろう。このようなカード番号を入力できないシチュエーションでもスマホで完結する決済手段を用意していれば、離脱を軽減できる

Yahoo!ショッピングの「ゆっくり払い」とは

Yahoo!ショッピングは「決済UX」の向上を目的として、ネットプロテクションズ協力のもと「ゆっくり払い」の提供を2021年より開始した。「ゆっくり払い」は、注文後2か月以内に支払えば良いという後払い決済だ。

ベースとなっているネットプロテクションズの「NP後払い」では、2週間以内に支払いを済ませる必要があるが、Yahoo!ショッピングの「ゆっくり払い」に関しては、思い切って2か月以内と長いリードタイムを取っている。「ニーズに沿った仕様に柔軟な対応できる点もネットプロテクションズの提供する後払い決済の特徴であり、実際に効果も出ているのではないか」と秋山氏はアピールする。

「ゆっくり払い」を使用したユーザーのうち、新規ユーザーの割合がクレジットカード払いユーザーの1.7倍だったという、興味深い数字もある。

多くの新規ユーザーに選ばれた「ゆっくり払い」
多くの新規ユーザーに選ばれた「ゆっくり払い」

「ゆっくり払い」を導入にしたことにより、「初めてのサイトでクレジットカードを使いたくない」という層のカゴ落ちを防止していると考えられる。

「ゆっくり払い」が若い女性の増加に寄与

これまでの後払い決済では、郵送などで届く払込票を受け取り、その払込票をコンビニなどに持参して支払う必要があったが、「ゆっくり払い」ではスマートフォンに送られたバーコードをレジで見せるだけで支払いできるようになった。これも決済UX向上ポイントの1つであり、ネットプロテクションズが提供する後払い決済の柔軟性を物語る進化だ。

従来の後払いと「ゆっくり払い」の違い
従来の後払いと「ゆっくり払い」の違い

「ゆっくり払い」利用者のデータを見ていくと、女性と若年層の利用が多いことがわかった。実はこの層はこれまでのYahoo!ショッピングが若干苦手としてきた層なので、「決済UX」を整えたことは単なるカゴ落ち防止にとどまらず、新しいユーザー層の誘導にも効果があったということになる。

「ゆっくり払い」利用者の性別構成比と世代別構成比
「ゆっくり払い」利用者の性別構成比と世代別構成比

ネットプロテクションズ、ヤフーの今後の展望は?

今後の展望について、杉本氏は「今後はYahoo!ショッピング単体だけでなく、しっかりグループのアセットを使いながら各サービスと連携して集客や利便性を強めていきたい」と語った。

ネットプロテクションズでは「NP後払い」から始まり、サービスやデジタルコンテンツなどの無形商材にも対応する会員制後払いサービス「atone」、リフォーム、ハウスクリーニングなどの訪問サービス(役務)を提供している企業向けの「NP後払い air」など、派生サービスが次々登場。「AFTEE」のサービス名で台湾とベトナムにも進出を果たしている。

また、BtoBでは「NP掛け払い」も提供しており、BtoC、BtoBを問わずECと実店舗の両方で使える後払い決済を提供している。

ネットプロテクションズが提供する後払い決済サービスの概要
ネットプロテクションズが提供する後払い決済サービスの概要

「NP後払い」の年間ユニークユーザー数は1500万人を越え、2022年3月1日時点の概算では、国民の7人に1人が「NP後払い」を利用したことがあるという計算になる。また、BtoBの年間ユニーク購入企業数は46万社と、約8社に1社が導入している大きなサービスへと広がりを見せている。

ネットプロテクションズの年間取扱高の推移(2017年度〜2021年度)とUU数
ネットプロテクションズの年間取扱高の推移(2017年度〜2021年度)とUU数

ネットプロテクションズ全体の2021年度の年間取扱高は4725億円を突破。累計取引件数は3.7億件、加盟店は19.9万店舗を突破しており、2021年12月には東証プライムに上場を果たした。

「atone」の会員規模が520万人に広がってきたが、まだまだ「NP後払い」の方がボリュームとしては大きい。「atone」の会員規模を増やす取り組みとして、「atone」会員基盤を生かしたより使いやすい決済サービスを、今後リリースしたいと考えている(秋山氏)

「atone」の520万人の会員基盤を活かした新サービスを提供予定
「atone」の520万人の会員基盤を活かした新サービスを提供予定
  • 「atone」サービスリニューアルについては下記をご参照ください
    後払い決済の「atone」、カゴ落ち防止&LTV向上を一気通貫に支援する「都度後払い」機能とは? | https://netshop.impress.co.jp/node/10347
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田口和裕

法人、個人事業主も出品できる中古家電専門マーケットプレイス「トロック」とは?

3 years 4ヶ月 ago

ちょいとが運営する中古家電専門のマーケットプレイス「TROCC(トロック)」は、消費者による出品のほか、法人・個人事業主がストアを出店して中古家電を販売することができる。

出品した商品の撮影や文章作成、落札後の顧客対応は「トロック」が請け負うため、出品者の負担が少ないという。

ストアの販売手数料は売却成立金額の8%。

ちょいとが運営する中古家電専門のマーケットプレイス「TROCC(トロック)」
ちょいとが運営する中古家電専門のマーケットプレイス「TROCC(トロック)」

商品撮影や顧客対応は「トロック」が代行

中古品は新品の過剰供給を抑えることができるため、「トロック」は中古品を「サステナブル品」と捉えている。「トロック」で販売するメリットは次の通り。

  • 中古品の写真撮影や文章作成は「トロック」が実施
    出品時の写真撮影や文章作成・クリーニングや整備などは全てトロックが行う。このため、簡単に出品できるという。

  • 商品は「トロック」倉庫が無料預かり可能
    「トロック」は倉庫業申請済みの物流倉庫を保有しているため、商品を無料で保管することが可能だという。

  • 落札後の顧客対応は不要
    販売者が「トロック」上で商品を出品し、購入者がその商品を落札した後は、顧客対応や発送手続は全て「トロック」が請け負う。販売者は落札後の面倒な作業が一切ないため、簡単に商品を売ることができるとしている。

  • 売上金の受け取りは最短即日
    出品していた商品が落札されたら、売上金は最短即日で「マイウォレット」に加算される。その後、販売者は出金申請をすれば当日中に売上金を受け取ることができるという。

法人・個人事業主が出品する場合は別途、「トロック」トップページからストア出店の申し込みが必要となる。

高野 真維

ECサイト売上高TOP300サイトの表示スピードと「コアウェブバイタル」を計測! TOP3は家電カテゴリー【2022年データ】 | 勝手にスピードテスト Powered by SpeedCurve

3 years 4ヶ月 ago
日本流通産業新聞の「ネット経済研究所」が発表した「ネット通販売上高ランキングTOP500」に掲載されている上位300サイトの表示スピードと「コアウェブバイタル」対応状況を調査

2021年6月中旬から始まったGoogleの「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」のスコア化。検索結果への影響が予見されたこの指標がスタートしてから1年半近くが経過し、「WEB表示スピード研究会」に寄せられた表示スピードの課題や悩みの声は、この1年で大きく変わりました。こうした状況のなか、2022年はどのような変化があったのでしょうか? 今回の「勝手にスピードテスト」調査・計測は対象をECサイト売上高トップ300に大きく広げ、スコアも「コアウェブバイタル」の分析に注力しています。

「WEB表示スピード研究会」独自の指標を設けて分析

今回の調査・計測・分析はボリュームが多いため、前後編に分けて解説します。前編では、ランキングの重み付けに「WEB表示スピード研究会」の独自指標である「コアウェブバイタル総合スコア」を設けました。

また、筑波大学ビジュアリゼーションとインタラクティブシステム研究室の協力を得て、ECサイトにおける「ページ表示から始まる購買、顧客体験」の定量評価を、総合スコアの大小で可視化しました。

あわせて、今回の計測データ取得も計測ツール「SpeedCurve」を利用。従来の計測回数の約4.3倍となる約33万回に計測試行回数を増やし、「より精緻なデータの計測、分析、洞察」を行うようにしました。

「コアウェブバイタル総合スコア」から見えてくるサイト顧客体験の総合力

Googleのページスピード/コアウェブバイタルなどの指標を計測できるツール「Lighthouse」の計測ロジックを参考にLCP、TBT、CLSの3指標を重みづけ(ウェイト配分)を行った、「WEBサイト表示スピード研究会」独自の評価指標です。具体的な「コアウェブバイタル」基準値、指標配分は以下の表に基づいています。

「コアウェブバイタル」のスコアを参考に「良好/Good(90-100)」「要改善/Need Improvement(50-89)」「不良・低速/Poor(0-49)」と定めています。

今回のランキングは、この「コアウェブバイタル総合スコア」を元に分析、考察を進めています。

「コアウェブバイタル」の基準値、指標配分について

 Good
(良好)
Needs
Improvement
(要改善)
Poor
(不良・低速度)
Weight
Speedindex~3.4~5.8~100 
LCP(sec)~2.5~4.0~10036%
TBT(msec)
(FIDの代替)
~200~600~5000036%
CLS(単位なし)~0.1~0.25~3.028%
score90~10050~890~49 

※LightHouseV8(仕様参考)web.dev:https://web.dev/performance-scoring/?utm_source=lighthouse&utm_medium=lr#lighthouse-8

総合スコアが高い、ベスト20位のランキング

ECサイト売上高トップ300サイトの33万回超の計測データから見えてきた数値や傾向を見ていきます。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ベスト20サイトのランキング
「コアウェブバイタル総合スコア」ベスト20サイトのランキング(サイト名は略称を含む)

「コアウェブバイタル総合スコア」ランキングが高い順に、ベスト20サイトのランキングを表示。「LCP」「FID(TBTでの代替え指標)」「CLS」「コアウェブバイタル総合スコア」を記載しています。

総合スコア首位は「ヨドバシ.com」! 2位「家電のSAKURA」など家電分野が激走!

「コアウェブバイタル総合スコア」ランキングに着目すると、ECサイトでの購買体験におけるWebサイト表示や、操作に関する快適度の総合的な定量数値の目安を知ることができます。

総合スコアベスト3では、1位「ヨドバシ.com」、2位「家電のSAKURA」、3位「ぎおんWeb本店」が首位争いを繰り広げています。これらはすべて家電カテゴリーのECサイトです。

過去のECサイト調査でも、家電カテゴリーは最も表示スピード対策が行われている業種ですが、「コアウェブバイタル」実施後でも、各社しっかりと対策を行っていると考えられます。

トップクラスのサイトでは、かつて表示の遅かった「イトーヨーカドー」「大丸松坂屋オンラインストア」がランクを上げた一方、2021年の調査で2位だった「花王ダイレクト販売サービス」が大きくランクを下げています。

全体を見ると、総合スコアベスト20サイトはすべて「コアウェブバイタル」基準を完全にクリアしたオールグリーン状態です。基準のクリア状態にばらつきが多かった2021年の結果と比べると、レベルが向上した高数値の結果に驚きを隠せません。

「コアウェブバイタルスコア」3つの指標すべて「良好」ベスト20サイトのトレンドは?

ここまで「コアウェブバイタルスコア」のコンディションが揃ってきている理由は「表示スピードでライバルに負けると、SEOランキングも負ける」からではないでしょうか。Googleはメカニズムを明らかにしていませんが、競合する業種で検索キーワードが多いケースでは「表示スピードはSEOランキングを決めるタイブレーカー」になることを、各社事前に予測・判断しているのでしょう。

そもそも家電カテゴリーは、SEO施策が最も重要な業種です。表示スピードでビハインドを背負うと、他のSEO施策を行ったとしても遅れを取り戻すのは難しいと考えられるからです。

さらにベスト20サイトの傾向を見ると、次の3つのポイントをきっちりと高いレベルで対策していることがわかります。快適なECサイトをめざし、ECサイトの購買・顧客体験の最適化を図っていることがわかります。

ポイント①:LCP 2.98/sec以内を実現している
ブラウザの体感表示スピードに対してストレスが少ない状態。

ポイント②:TBTを431/msecに抑えている
→ページ表示後のスクロール、クリック操作などのユーザー操作にストレスがない状態。

ポイント③:CLSスコアを0.1以下に抑えている
→ページ表示時のレイアウトズレ、広告でメインコンテンツが隠れるなど、視認性ストレスがない状態。

総合スコアが低いワースト20位の傾向は?

一方、ECサイト売上高トップ300サイトでスコアの低いワースト20サイトはどうでしょうか。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ワースト20サイトのランキング
「コアウェブバイタル総合スコア」ワースト20サイトのランキング(サイト名は略称を含む)

「コアウェブバイタル総合スコア」ランキングが低い順に、ワースト20サイトのランキングを表示。各指標とも帯が長いほど問題が大きいと判断できます。

ワースト20サイトは表示速度が遅い傾向、かつスコアのバラつきが大きい状態です。そのため、ECサイトの顧客および購買体験のUXには、さまざまな課題があると予想されます。

まず、Webサイト表示速度のバラつきをみると「ECサイトが落ちている?」「混んでいて重いのか?」といった購買体験におけるストレス、さらにはサイト信頼性を損なう状態だという課題が挙げられます。

顧客視点でもう少し実態を解説すると、「一瞬、ページのレイアウトが崩れて見えた(CLS)」「ページ遷移がなかなか進まない(FID)」「気になる商品の詳細ページが開かない・見られない(LCP)、購入できない(FID)」という売り上げに影響を与える、機会損失につながる状態が散見されます

ワースト20サイトの表示速度が遅い状態に関しては、具体的には以下の3つの課題や改善・対策すべきポイントがありました。

ポイント①:LCP 3.36/sec~12.83/secのバラつき
→ブラウザの体感表示スピードにおいてストレスが発生してしまう。

ポイント②:TBTに683/msec~3510/msecのバラつき
→ページ表示後のスクロール、クリック操作などユーザー操作にストレスが発生してしまう。

ポイント③:CLSスコアに0.19~1.33以下のバラつき
→ページ表示時のレイアウトズレ、広告でメインコンテンツが隠れるなど、視認性においてストレスが発生している。

Web表示スピードが速い状態を担保することはもちろん大事ですが、あわせてWeb表示スピードのバラつきを極小化するということも、顧客と売り手の信頼性という点では重要なポイントです。

Web表示スピードとバラつきはどうあるべきかをまとめてみました。各状態を踏まえて、それぞれのサイトがやるべきことが見えてきます。

  • 指標がベストな状態:Web表示スピードが速い、かつバラつきがない状態
    →さらなる改善をめざす
  • 指標が要改善の状態:Web表示スピードが速い、かつバラつきがある状態
    →Web表示スピードのバラつきをなくす施策・対策が必要
  • 指標が要改善の状態:Web表示スピードが遅い、かつバラつきがある状態
    →Web表示スピードの向上と、バラつきをなくす両方の施策、対策が必要

「コアウェブバイタル」全体分布から見えることは?

それでは、ECサイト売上高トップ300サイト全体で、「コアウェブバイタル」各指標における「良好(Good)」「要改善(Need Improvement)」「不良・低速(poor)」はどのような分布になっているでしょうか。

3指標の分布をそれぞれグラフにしたところ、以下の傾向が読み取れます。

ケース① LCP

LCPは、最も直接的な体感表示スピードを図る指標です。「要改善(Needs Improvement)」が一番多く、その次が「良好(Good)」でした。「不良・低速(Poor)」の割合が小さいことは、各社の対策が進んできていることの表れでしょう。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 LCPの評価ごとの分布
LCPの改善が進んでいるようです。総合スコア上位サイトの状態から判断すると、画像およびリクエスト数の削減がポイントですが、多くのサイトではCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の利用が不可欠になってきています

ケース② TBT(FID代替え指標)

TBT(FID代替え指標)に関しては、「不良・低速(Poor)」が最も多く、LCP、CLSよりも課題を抱えているサイトが多いようです。

これは、TBTが広告やマーケティングツールの3rdパーティのタグなど、自社サイトでコントロールできない要素が含まれているため、対策方法が複雑で難易度も高いためと考えられます。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 TBTの評価ごとの分布
インタラクティブ性を表すTBT。FIDの代替指標でシンセティックの計測で利用します。広告およびマーケティングツールのJavaScriptによるブロッキングが大きな要因です

ケース③ CLS

CLSについては、3指標のなかで最も「良好(Good)」が多い結果でした。しかし、「要改善(Needs Improvement)」よりも「不良・低速(Poor)」が多いことから、意識して対策できているサイトとそうでないサイトの差が大きく出ていると考えられます。

気になった点は、CLSと比較するとLCPに「良好(Good)」が少ない点です。LCPは、総合的な対策(インフラ、バックエンド、フロント)という領域で、対策方法のハードルが高い(難易度、複雑性が高い)と考えています。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 CLSの評価ごとの分布
比較的改善が容易なCLSは、対応スピードも速く全体の3分の1以上が「良好(good)グリーン」となっています

昨今のECサイトで費用対効果の高い対策は、CLS向上や安定化のために自社システム、インフラ以外のクラウドCDNを活用することです。

顧客体験、売り上げ、信頼性に大きな差が出るため、「コアウェブバイタル」対策はさらに進む

ここまで、「コアウェブバイタル総合スコア」の高いベスト20、ワースト20のWebサイトデータを見てきました。最後に、改めて全体のばらつきデータを可視化、比較します。

「ローソク足チャート」というビジュアライゼーション手法で、全体のバラつきと最小、最大値を可視化しています。「ローソク足チャート」はデータのばらつき具合を示すのに用いており、異なる複数のデータのばらつきを比較することができます。

「ローソク足チヤート」を使って帯が50%の計測値が含まれるレンジを示します。幅が狭いほど数値のバラつきが少ないことを表します。

計測データの50%が分布する部分を、グラフ内の青い帯で表現しています。ワースト20サイトのグラフ(下のグラフ)の青い帯の部分を見ると、「サイトごとのLPCのばらつき」がベスト20サイト(上のグラフ)より青い帯の面積が大きいことがわかります。

上位グループでは、「ヨドバシ.com」「家電のSAKURA」「Dell 公式サイト」「イトーヨーカドーネットスーパー」「FABIUS」など「コアウェブバイタル」がかなり安定しているバラつきが少ないグループと、「まいどDIY」「あみあみ」「メディプラス」などバラつきが多いグループが存在していることがわかります。

コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ベスト20サイトのLCPのばらつき
サイトごとのLCPのバラつき(ベスト20サイト)。LCPスコアのバラつきが少ない
コアウェブバイタル CoreWebVital 表示スピード計測 ワースト20サイトのLCPのばらつき
サイトごとのLCPのバラつき(ワースト20サイト)。LCPスコアのバラつきが多い

よく見ると、下位グループのなかでも「アンファーストア」「無印良品ネットストア」「京都きもの市場」など、「コアウェブバイタル」がかなり安定していてバラつきが比較的少ないグループと、「パルクローゼット」「ヤーマンオンラインストア」「Hamee」「キューサイ」などバラつきがとても多いサイトが存在している状況が見受けられます。

バラつきが少ないベスト20サイトは、サイト来訪時の購買体験において一定水準の品質を担保できているのではないでしょうか。

それに対してワースト20サイトは、サイト来訪時の購買体験においてブレ幅が大きく、Webサイトアクセス時に比較的速く表示される(と感じる時)とそうでない時との差があり、サイト表示の不安定性にストレスが発生していると考えられます。これは「顧客視点での購買体験」が良いとはいえない状態です。

Web表示スピードのバラつきが多い場合、購買体験、サイトの信頼性、ブランドにも関わるため、何らかの対策・改善が必要です。

購買体験、顧客からの信頼性にもつながる「コアウェブバイタル」改善をめざす

過去記事「【2020年】EC売上トップ200サイトの表示スピードランキング。「Amazon」よりも速いECサイトが続々と登場、その理由は?」のなかで、「Webサイト表示スピードが2極化している」という主旨の内容を書いています。

2022年の現時点ではこの2極化がさらに加速し、「コアウェブバイタル」の総合スコアランキングベスト20サイトとワースト20サイトで差が出てきました。

繰り返しになりますが、「コアウェブバイタル」は体感表示スピードと比較すると、Webサイトの使いやすさ、信頼性をより可視化できる指標という考え方です。

「『コアウェブバイタル』対策=対応不可欠なテクニカルSEO施策」となっている現在では、ECサイトの売り上げを左右する重要なファクターとして、Webマーケティング担当者も無視できない指標ではないでしょうか。

これらの課題をクリアするにはさまざまなハードルがありますが、目をそむけずに1つずつクリアしていくことで、自社のECビジネスの成長に確実に貢献できると考えています。

この調査について

本記事のコアウェブバイタルの基準値はGoogle社情報「ウェブに関する主な指標レポート低速なサイトを修正してユーザーエクスペリエンスを改善する」に準拠した形としています。

 Good
(良好)
Needs
Improvement
(要改善)
Poor
(不良・低速度)
LCP2.5 秒以下4秒以下4秒を超える
TBT
(※FIDの代替)
300ミリ秒以下600ミリ秒以下600ミリ秒を超える
CLS0.1以下0.25以下0.25を超える

従来の一般的な計測では「アイドルタイム」と呼ばれる、購入客が少ない午後の時間に計測されることが多く、朝、昼、夜のピークタイムや土日の計測がほとんど行われていませんでした。たとえば、メルマガやLINEなどでキャンペーン情報を送った時にサイトがどんな状態になるのかを、ほとんどのEC事業者が知らないのが現状です。

今回の調査では、ECサイトのアクセスが集中している、ビジネスピークタイムのサイト表示スピードを詳細に把握するために、9:00、12:00、13:00、18:30、20:00、22:30の1日6回、比較的高負荷の時間で実施しました。1サイトにつきトップページ、リストページ(カテゴリページ)、商品詳細ページの3つのURLを計測対象としました。

本記事、計測データの指標について

Speed Index……Googleが発表したパフォーマンス指標。ブラウジング開始後、経過時間あたりのファーストビューが何秒で表示されるかを総合的に算出したもの。本計測、分析を行っているスピード研究会では最低目標値 4秒台、推奨値4秒以下を推奨しています。

参考URL:WEB表示スピード研究会(wpojp.com)

誤差や数値の違いについて

今回の計測は、9:00、12:00、13:00、18:30、20:00、22:30の1日6回という、ECサイトにおいて比較的高負荷とされている時間帯に行いました。従来の計測結果と乖離があるとすれば、この時間滞とアイドルタイムの違いが一番の違いとなります。

調査期間:2022年8月1日(月)~ 2022年8月22日(月)までの22日間

調査対象:ECサイト売上高TOP300のサイト対象は、2022年度のネット通販売上高、上位300社のECサイト(日本流通産業新聞社「ネット経済研究所」発行【2022年版】ネット通販売上高ランキングTOP500)を参考としています。

調査範囲:計測対象は、1サイトにつき①トップページ、②リストページ(カテゴリページ)、③商品詳細ページの3つのURL(サイトの構成上、該当ページがなく測定できなかったサイトもあり、実際に計測したのは852URL)
①トップページ、②リストページ(カテゴリページ)、③商品詳細ページ、それぞれの中央値(median)を平均したものをサイトの代表値とする。

※ログインや会員登録が必要、モール出店のみ、スマーフォン対応サイトがない場合などは計測対象から除外。
※計測後に正常な値が取得できなかった場合は除外しています。

計測時間:9:00、12:00、13:00、18:30、20:00、22:30の1日6回

測定プロファイル:Apple iPhone X(4G LTE)

1回当たりの計測数:3checks

計測回数:852URL × 1日6回 × 3checks × 1デバイス × 22日間 = 337,392回

エミュレート回線品質(4G):ダウンロード 11.7Mbps/アップロード 11.7Mbps/レイテンシー 70ms

サイト調査実施監修:占部雅一(ドーモ)、計測実施/畑山慎治(ドーモ)、分析・考察レポート/種村和豊(WEBサイト表示スピード研究会主催)、分析・協力/三末和男博士(工学)、三浦志菜(筑波大学ビジュアリゼーションとインタラクティブシステム研究室)

種村 和豊

複数の決済手段を導入する店舗は少ないサイトよりも売上が伸びる傾向。ID決済の注文割合は3年で10ポイント増【店舗調査】

3 years 4ヶ月 ago

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表した。

2022年1月~11月の注文数を決済手段ごとに見ると、1位はクレジットカード決済で54%、2位はID決済で16%、3位は銀行振込で9%。2019年と比較するとID決済が10ポイントも増加している。

また、決済手段の数と売上高の関係性を調べたところ、クレジットカード決済のみの店舗よりも、ID決済など複数の決済方法を導入している店舗の方が売上高は高かった。クレジットカード決済以外に3種の決済方法を導入している店舗の場合、クレジットカード決済のみの店舗よりも売上高は4.8倍も高いといったデータも出ている。

キャッシュレス化の浸透に加え、コロナ禍が追い風となり実店舗でも非接触で購入できるID決済などの利用頻度が増加。EC注文でも利用されるようになったこと、非対面受け取りのために減少した代金引換と置き換わったことが影響している。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
決済方法別構成比

地域別の導入店舗数をジャンルごとに見ると、「フード・菓子」ジャンルの店舗数が最も多かった関東・関西以外の地方では、コロナ禍で「フード・菓子」の成長がさらに加速。九州・四国・北海道・東北では30%以上を占めた。

コロナ禍以前は「ファッション・ブランド」が最も多かった関東・関西。関西では2022年に「フード・菓子」が追い抜いて1位に浮上、関東では「フード・菓子」の店舗数も増えたものの「ファッション・ブランド」が1位となっている。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
地域ごとの導入店舗数

「MakeShop byGMO」は2022年12月時点で、「フード・菓子」ジャンルが導入店舗のうち18.1%を占めて最多。「ファッション・ブランド」が13.2%、「生活・インテリア・文具」が12.7%で続いている。

2019年までは「ファッション・ブランド」が15.2%で最多だったが、2020年に「フード・菓子」が逆転した。コロナ禍で飲食店が営業自粛に追い込まれたこと、外出自粛により食品のお取り寄せ需要が増加したことから、飲食店や食料品店のEC化が進んだことが影響していると見ている。

ジャンルごとの注文数を見ると、2019年は1位が「ファッション・ブランド」で全体のうち17.2%を占めており、2位が「フード・菓子」の13.4%、3位が「生活・インテリア・文具」で9.3%だった。

2022年1月~11月のデータでは、「ファッション・ブランド」が17.9%、「フード・菓子」が17.6%とほぼ並んだ。

一方、ジャンルごとの流通総額で見ると、商品単価が低い「フード・菓子」は2022年1月~11月のデータでは2位で10.4%。1位は「ファッション・ブランド」が12.6%、3位が「家電・AV機器・カメラ」の9.7%。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
導入店舗のジャンル別構成比

「MakeShop byGMO」の2021年流通総額は前年比17%増の2749億円。2022年はコロナ特需が落ち着くなかでも2ケタ成長で推移し、3000億円に到達する見込み。

GMOメイクショップは、ECサイト構築SaaS「MakeShop byGMO」の2022年流通総額(3000億円を超える見通し)と導入店舗データ(1.1万件以上)をもとに、コロナ禍以前の2019年から2022年までの振り返りを発表
月間・年間の流通総額推移

 

石居 岳

【SEOクイズ】グーグル検索の視覚要素22種類、あなたはすべて説明できる?【海外&国内SEO情報ウォッチ】

3 years 4ヶ月 ago
Web担当者Forum の連載コーナー「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。どんどんリッチになっているグーグルの検索結果における視覚要素(さまざまな表示内容)の名称と役割を説明できるだろうか? その場で答がわかるクイズ形式であなたの SEO 知識に挑戦!
Kenichi Suzuki

ステマは不当表示に

3 years 4ヶ月 ago

消費者庁のステルスマーケティングに関する検討会は、ステルスマーケティング(広告であるにもかかわらず広告であることを隠す行為)を景品表示法で規制する必要があるとの結論をまとめ、報告書を発行した。ステルスマーケティングを景品表示法第5条第3号の指定告示に追加し、優良誤認や有利誤認に該当しなくてもステルスマーケティングを規制できるようにすべきとした。告示案は次の通り。

事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの。

消費者庁は今年度中の告示を目指す。施行は夏から秋か。

ステルスマーケティングに関する検討会
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/review_meeting_005/

https://www.advertimes.com/20221227/article407820/

noreply@blogger.com (Kenji)

2023年広告マーケティング業界7つの予測

3 years 4ヶ月 ago

① 大手広告代理店が買収される可能性大

2022年は広告代理店業界にとっては業績云々よりも、世間の厳しい目に晒された年になってしまいました。ベムの出身母体などは頭を取られてしまうという悲惨な事態になりました。はっきり言って別段悪いことをしている意識はあまりなかったでしょう。今までもやってきたことですから・・・。

さて、今年は大手広告代理店も買収されるかもしれません。では「買うに値する」ものとは何かというと、仕入先の口座です。メディア各社との取り扱い実績が買収する側にとっての価値です。

デジタルメディアだけでなく、マスメディア、プロモーションメディア全般を仕入れる機能が欲しいところというと、例えばアクセンチュアですね。

もちろん、買収価額が折り合うかどうかでしょうが、マーケティングコンサルにとって、すべてのエグゼキューション(メディアバイイングを含めて)が行えることが必要です。コンサル⇒プランニング⇒エグゼキューション⇒コンサルというループを回していくことがデジタル時代のマーケティングコンサルには必須条件だからです。

今年はその意味でもいいタイミングでしょう。

 

② エージェンシーとSIerの大型提携が成立?

 電通は電通デジタルをフロントに出しつつDXコンサル(といっても戦略コンサルレベルではありません。もっと下流のマーケティングのデジタル化におけるコンサルです)を押し立てています。結果、電通はアクセンチュアとの競合も多くなっています。電通にとってこの分野では博報堂は競合ではありません。

デジタル時代になってクライアントは、問題解決のための課題設定すらできないところが多くなりました。プランニングは課題がしっかり設定されているからこそ提案できるのです。プランニング以前にコンサル(課題を設定してあげる)が必要になり、DXの掛け声に乗ってアクセンチュアもマーケティング領域に進出したのです。さて、このトレンドに博報堂はどう動くでしょうか。現状博報堂の国内のオペレーティングマージンは非常に高いのですが、無理にデジタルコンサルに参入することは短期的には利益率を押し下げます。とはいえ今後を考えるとどうでしょうか。

タイトルは「エージェンシーとSIerの提携が進む」でしたが、博報堂がSIerと組む発想は十分あります。これはマーケティングのDXコンサルというのと少し毛色が違います。ただDXコンサルの担い手の中心にいるアクセンチュアもまた相性が悪いわけではありません。

博報堂がシステムインテグレータとの協業を実現できるというのは、この文化の違う企業を接着できるDACという特別な機能を持っているからです。

従来エージェンシーは面倒なプランニングを提供しつつもメディアで元が取れるので、このモデルで長年やってきた訳ですが、「広告」がマーケティング課題解決としての機能が落ちてきた今、何で元を取るかが問題です。

一方システムインテグレータは企業のバックエンドには対応できますが、営業、マーケ、広告販促のようなフロントエンドへの提案はほとんどできません。ですからエージェンシーとSIerが組んで、エージェンシーもシステム導入で元を取る手法もあります。SIerとリベニューシェアしてもメディアマージン程度にはなるでしょう。

③ WPPの再上陸、その成功の鍵は総合商社との提携か

日本の代理店業界に言えることは、外資エージェンシーの元気がないことです。まあ欧米でも元々広告代理店だった企業はデジタルに強い企業に押されてさえないのが実態です。

そんな中でADKに袖にされてから日本戦略を練り直していただろうWPPも今年は再上陸することを宣言しています。ただ単独で乗り込んでもほとんど何もできないでしょうし、代理店業界で組む相手もいません。もう同業で組んでも意味はないのです。ベムは総合商社との提携に活路を見出すことはできると思います。


④ AI広告クリエイティブ会社が本格始動

広告業界のAI活用はいきなりクリエイティブに来ます。

もちろん電博CAも研究はしているでしょう。(CAは少し違うアプローチでしょうが)今年はAIによるクリエイティブ開発を全面に押し出してくるクリエイティブファームが数社出て来ると思います。

 2022年8月に登場したStable Diffusionはその可能性の大きさを感じさせました。当然ビジネスとして表現を生業にする広告業界がこれに指をくわえて観ているはずもなく、元気のよい会社が立ち上がるでしょう。

 ベムは楽しみにしています。

⑤ Yutuberビジネスの終焉とコネクテッドTVに求められるコンテンツの見直し

ベムはコネクテッドTVに関しては独自に狭義の定義をしています。つまり大画面での視聴であってもそれはクオリティの高いプロの制作コンテンツであるということです。広告を挿入することを前提にすると視聴さえあればどんなコンテンツでもよいという訳にはいかないからです。

 今後チューナーを内臓しないオンライン専用TVセットなども普及し、コネクテッドTVは急激な拡大をすると思います。AbemaTVのワールドカップ全試合配信はエポックメイキングな出来事として後から語られるでしょう。

 

 そして子供の将来なりたい職業1位にまでなったYoutuberですが、コロナ以前に既に彼らの視聴回数はピークアウトしています。コロナでテレビ出演機会がなくなったテレビタレントが一気にYoutubeに参入したこともあるでしょうが、そもそも続く訳がないのです。何年も面白いコンテンツを供給し続ける個人や少数チームはほとんどいないのです。はっきり言ってYoutuberビジネスは終焉します。

 そしてYoutubeを重要な広告露出先と考える大手広告主が増えるほど、そのコンテンツの質と広告挿入方法に疑問を持つようになるでしょう。Youtubeのコンテンツは玉石混交です。Youtubeでなければ得られない情報もあります。一方、視聴回数稼ぎだけを目的としたものも多く、ユーザーの取捨選択は進み、落ち着きを見せることになります。

 同時にテレビ番組はずいぶん前から負のスパイラルに落ち込んでいます。視聴率が落ち、収入の基本の持ちGRPが落ちることで、制作予算が減り、コンテンツが面白くなくなり、また視聴率が落ちています。

 テレビ番組が面白くなくなって久しく、素人が面白かった時代もまた終焉しつつあります。これを埋めるものは何でしょうか。基本プロが制作する一定以上のクオリティが担保されなければならないでしょう。もちろん制作予算が必要です。

 ひとつは、収入モデルが広告だけでないものです。

 配信であるが故に放送法やBPOの呪縛から離れて、また双方向であるが故の、通販より範囲の広いお金のやり取りを含む収入モデルでしょう。もちろんそのコンテンツ配信で稼いで、別のコンテンツづくりにお金を使うことになるでしょう。

 一方、ネットフリックスも広告入りの廉価版を始めました。今のところこれに移行する人は少なく、料金の再設定がされると思います。

いったん広告なしが売りだったネットフリックスが広告が入るものにするのは、そもそも広告入りのYoutubeに料金を払って広告なしのYoutubeプレミアムに移行する真逆にある訳です。ネットフリックスとしては巨額の制作費を投じていますから、広告が入るからタダという訳には行きません。あまり広告付きに移行していないのはネットフリックスの経営にとっては幸いなはずです。

 

 ただネットフリックスのような良質なコンテンツに多少広告が入ることに私たちは慣れています。民放が長年培った視聴形態です。CM挿入時間が少なければ、やたらとCMの多いアメリカでは見直されるかもしれません。

 日本でも最初はクオリティの高いCM素材に絞って優先し、挿入タイミングを間違わなければ馴染んでいくでしょう。CM機会としても最もプレミアムな枠となる可能性はあります。ベムもまだ視聴量は計算していませんが、まずは量より質のCM枠としてスタートするはずです。

⑥ テレビ番組視聴量は減り続けるが、今年はまだ売上維持、しかし・・・

テレビ番組の視聴率はまだまだ落ちるでしょう。視聴率を支えているのは高齢者です。ベムはテレビCMの到達量を表示回数(インプレッション数)で計算していますが、10歳以上のCM到達量の約45%が60歳以上の男女に当たっています。この世代の人口はまだ増えますが、既に団塊の世代が後期高齢者に突入しましたから、遠くない将来減少に転じます。

 一方、CM到達量の55%を占める10~59歳の人口は、2022年に9歳の子供は103万人ですから、この人口が10歳~59歳に参入しても、59歳152万人が卒業するので、約50万人減ります。これはまだ10歳~59歳の1%未満ですが、団塊ジュニアが60歳になり始めると、CM到達量の55%を占める層の人口が急激に減ります。

 ここまでは、人口つまりテレビを観る可能性のある最大値を母数として見ていますが、問題は放送によるテレビ番組離れの加速です。

 

 なおかつテレビ放送はターゲット配信のようなことが出来ません。広く満遍なく当てるのが得意なテレビ放送では、これはベムの譬えですが「女子高生にリンゴを1個あげようとすると、お母さんに3つ、おばあさんに6つ、計10個のリンゴが要る」ことになります。

配信でターゲティングすれば、1個だけあればいいのですが、これはテレビが人口の少ない若年層の視聴率が低く、人口の多い高齢層の視聴率に頼っているが故の現象です。ですから全体で観ると、ほとんどCMが当たらない人と何度も当たる人に二極化するのです。広告業界では、テレビスポットの結果をクライアントにレポートする時、平均フリークエンシーを出しますが、実はこの平均回数で当たっている人は極端に少ないのです。平均と聞くと正規分布していて、そこが一番多いと思うのですが、逆に平均が底になるのです。

 最近になってようやく、テレビ局がコア視聴率と称して、13歳~49歳の個人視聴率を購買層として、ここの視聴率を上げようとしていますが、遅すぎます。また人口もテレビ視聴する人も減って母数が減っているのにいまだ「率」をどうのこうの言っている時点でアウトです。例えばこの20年で20代男女の人口は3分の2になっています。同じ個人視聴率でも絶対数では3分の2です。これでマーケティング指標になるでしょうか?

 「テレビ放送視聴の絶対数低下」と「若年層への到達力がないこと」そして「ターゲティングができないこと」、この3点でテレビCMの相対的なパワーは落ち続けるでしょう。テレビCMはこれに対してCM枠を減らして、有限な価値を訴求して、単価を上げて維持するしかないでしょう。「質」をアピールする必要があるのです。

 

 

 テレビ番組やネット動画、コネクテッドTVのコンテンツとCM枠を巡る変遷は2023年

をリスタート年として2030年までは外資(Netflix、Amazon Prime、Disney+、など)の攻勢を受けて激動することと思います。

 そうした中でテレビ局は放送事業(広告事業)での売り上げを3分の2まで縮小することになるでしょう。

 一方、広告主もテレビ到達力が落ちるのは「欲しいCM到達量を買えない」ということになります。何で補填するのか、コネクテッドTV枠がそれを補完できるほどになるのか、大きな問題です。デジタルを活用してみるのは、今はぎりぎりテレビで獲得できる到達量が、獲得出来なくなる時の予行演習でもあるのです。

⑦ SASがコネクテッドTV枠との統合プランニング&バイイングで活性化

SASがまだテレビ広告を大量に使う広告主に普及しないのは、パーコストが高いことと代理店マージンが少ないことですが、二番目はまあ置いておいて、広告主もパーコストを指標にしている時点でアウト!です。何度も言いますが人口が減って母数が減っているのに視聴率1%当たりのコストは意味がありません。まずは絶対値に指標を変換しないといけません。そのうえで1枠づつターゲット含有率や反応率(アクセスやコンバージョン)など効果ベースでコスト管理しないといけないのですが・・・。

 さて今年で5年目を迎えるSASにはコネクテッドTV枠との統合プランニング&バイイングで開花するでしょう。

 

当然⑥の最後に書いたことでもSASがコネクテッドTV枠を同じ土俵で買い付けるプランニングとバイイングが本格的にスタートする理由です。

ベム

ねじ専門商社のトルク、ねじ卸業者向けのBtoB-ECサイト「ねじネット」を開設

3 years 4ヶ月 ago

ねじの専門商社であるトルクは1月10日、ねじ卸業者向けのECサイト「ねじネット」をリリースする。

トルクの卸先は2000社、在庫出荷に関する受注処理は月間10万件。従来のFAX・電話発注に加えてECサイト経由の受注・発注に対応することで、顧客の発注業務の生産性向上を支援する。

「ねじネット」は10万点に及ぶ取り扱いアイテムの在庫状況や販売価格が24時間いつでも確認できるため、問い合わせする手間を省くことができる。簡単にねじを発注できるほか、電話やFAXで注文した商品の購入履歴などがWebでリアルタイムに確認できる。

営業時間外の問い合わせに対する返答のタイムラグも解消。FAX注文で行っていた発注書の作成やFAX送信の手間がなくなり、発注工数の削減にもつながる。購入履歴ページから1クリックで注文内容を呼び出せるため、リピート注文が簡単に行える。

「ねじネット」では見積もり機能も搭載、即時発行する。見積履歴ページから見積もりした商品の発注も簡単に行える。

ねじの専門商社であるトルク ねじ卸業者向けのECサイト「ねじネット」を開設
「ねじネット」のイメージ

これまで一部の顧客に利用してもらい、意見や要望をもとに新機能の開発や改善を行ってきた。顧客が満足できるUI/UXを実現できたと判断、ECサイトを正式にリリースする。

石居 岳

年末年始の配送まとめ/ジャパネットが正社員の年収を引き上げ【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

3 years 4ヶ月 ago
2022年12月23日~2023年1月5日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 【年末年始の配送まとめ】ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便の年配送対応&遅延可能性について(2022~2023年)

    日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便の年末年始の配送遅延の可能性、対応などについて

    2022/12/26
  2. 【大雪による配送の影響】新潟県向け配送などに遅延発生中(ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便の対応まとめ)

    北日本、日本海側を中心とした地域宛ての荷物の配送、荷物の引き受けなどに遅れが生じている

    2022/12/23
  3. ジャパネットグループが正社員の年収1割引き上げ、非正規社員は月収4%アップの給与改定。人事制度は成果重視へと刷新

    給与改定を行い、正社員は2年間で平均年収を10%引き上げる。また改定に合わせて、成果を重視した人事制度へと刷新する

    2022/12/26
  4. パタゴニアが中古品販売の「Worn Wear」に力を入れる理由

    パタゴニアは、修理不能になった製品を簡単にリサイクルするための方法を提供するプログラム「Worn Wear」を展開している

    2023/1/5
     
  5. 利用しているSNS・コミュニケーションアプリトップは「LINE」。1日平均送信数は「10.0回」

    MMD研究所が行った「2022年版:スマートフォン利用者実態調査 第1弾」によると、8割以上が「LINE」を利用しており、1日の平均送信回数は10.0回だった

    2022/12/27
     
  6. カカクコムが飲食店のECモール「食べログモール」のサービス終了を発表

    商品の販売は2023年3月31日で終了。モール運営は6月末まで

    2022/12/23
     
  7. アリババグループ、Inagoraらが日本に設立した「グローバルライブコマース連盟」とは

    グローバルライブコマース連盟は、日本企業の中国進出と事業成長を支援、中国の消費者に日本で実際に買い物しているような体験の提供めざすという

    2022/12/23
     
  8. 商品認知はオフラインが多数も、購買行動はオンラインが増加【ECと店頭を横断した生活者の購買行動調査】

    電通デジタルの「EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査」によると、商品認知フェーズではオフラインが多いカ傾向だが「ファッション」「家電」はオンラインが多い

    2022/12/23
     
  9. EC事業者がクレジットカード決済「3Dセキュア2.0」を導入するメリットとは?

    経済産業省は国内の全EC加盟店に「3Dセキュア2.0」導入義務化の方針を発表しました。この「3Dセキュア2.0」導入メリットなどについて解説します

    2022/12/26
     
  10. 「実店舗の売り上げが戻ってきた!」と喜んでいると足元をすくわれるかも。ネットでの接点維持を忘れずに!【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年12月19日~12月25日のニュース

    2022/12/27
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    クレカの不正利用被害は3社に1社、被害額13%増の最新実態とEC事業者の対策

    3 years 4ヶ月 ago

    かっこが実施したEC事業者の不正対策に関する実態調査によると、直近1年間で不正注文被害を受けた事業者は36.4%で、約3社に1社が不正注文被害を受けていた。

    3社に1社が不正注文被害を経験

    クレジットカードの不正利用防止措置における義務化を認知している事業者は65.3%。不正注文対策をしているEC事業者は、全体では77.5%だった。それにもかかわらず、直近1年間で不正注文被害を受けた事業者は36.4%で、約3社に1社が不正注文被害を受けていた。

    不正注文対策を実施している事業者のうち、クレジット取引セキュリティ対策協議会が掲げている不正利用対策の4方策(本人認証、券面認証、属性行動分析、配送先情報)のなかで、本人認証の1つである「3Dセキュア」を導入している事業者が最も多く64.5%だった。

    一方、「3Dセキュア」はランニングコストに対する懸念が最も多かった。

    クレジット取引セキュリティ対策協議会が掲げている不正利用対策の4方策
    クレジット取引セキュリティ対策協議会が掲げている不正利用対策の4方策

    サイバー攻撃で何らかの被害を受けている企業は59.1%だった。最も多い被害は「クレジットカード情報の漏えい」。そのほかは、「個人情報漏えい」「ECサイトダウン」が続いた。

    調査結果の詳細は次の通り。

    不正対策の意識

    クレジットカード不正利用防止措置の義務化は全体の65.3%が認知している。ただし、年商10億円未満のEC事業者でみると、55.7%に留まった。

    「割賦販売法においてクレジットカードの不正利用防止措置が義務化されたことを知っているか」に対する回答
    「割賦販売法においてクレジットカードの不正利用防止措置が義務化されたことを知っているか」に対する回答

    不正被害について

    直近1年で不正被害(クレジットカード不正、不正転売、後払いの未払いなど)に遭ったことがあるEC事業者は全体の36.4%だった。年商10億円未満では31.4%、年商10億円以上では、41.4%が被害にあったことがあると回答した。

    「不正被害(クレジットカード不正、不正転売、後払い未払いなど)にあったことはあるか」に対する回答
    「不正被害(クレジットカード不正、不正転売、後払い未払いなど)にあったことはあるか」に対する回答

    今まで受けたことがある不正被害は、クレジットカード不正が最も多く全体の71.0%を占め、続いて後払いの未払い、悪質転売だった。

    今までに受けたことがある不正被害についての回答(複数回答)
    今までに受けたことがある不正被害についての回答(複数回答)

    直近1年間で不正被害にあった回数は、全体では2~3回が最も多く35.2%だった。

    直近1年間の不正被害の回数に対する回答
    直近1年間の不正被害の回数に対する回答

    直近1年間で不正被害にあった総額は、全体では50万-100万円未満が最も多く22.8%だった。

    直近1年間の不正被害の総額についての回答
    直近1年間の不正被害の総額についての回答

    不正注文対策

    不正注文対策をしているEC事業者は、全体では77.5%だった。年商10億円未満では68.9%、年商10億円以上では86.1%が対策をしている。

    「クレジットカード不正や悪質転売などの不正注文対策をしているか」に対する回答
    「クレジットカード不正や悪質転売などの不正注文対策をしているか」に対する回答

    実施している対策は、全体では「3Dセキュア」や「EMV3Dセキュア」などの本人認証が最も多かった。

    「実施している対策方法は何か」に対する回答(複数回答)
    「実施している対策方法は何か」に対する回答(複数回答)

    年間にかける不正対策費用は、全体では10~50万円が最も多く、25.3%だった。

    「年間対策費用にいくらかかっているか」に対する回答
    「年間対策費用にいくらかかっているか」に対する回答

    対策をしていない理由は、全体ではどんな対策が良いか不明が最も多く、39.6%だった。

    3Dセキュア

    「3Dセキュア」(3Dセキュア1.0、EMV3Dセキュア)を導入している企業は、全体の62.9%だった。

    EC決済における​本人認証手法「3Dセキュア」を導入しているかどうかについての回答
    EC決済における​本人認証手法「3Dセキュア」を導入しているかどうかについての回答

    従来のバージョンから「EMV3Dセキュア」へ切り替える予定があるとの回答は、全体で81.7%だった。

    「3Dセキュア(3Dセキュア1.0)」の更新版「EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)」に切り替える予定の有無についての回答
    「3Dセキュア(3Dセキュア1.0)」の更新版「EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)」に切り替える予定の有無についての回答

    「EMV3Dセキュア」に関して不満な点(懸念している点)は、コストに関する懸念が最も多く、ランニングコストが最も多く、全体で63.7%で、導入コストは全体の45.2%だった。

    「EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)」に関して不満な点(懸念している点)についての回答(複数回答)
    「EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)」に関して不満な点(懸念している点)についての回答(複数回答)

    「EMV3Dセキュア」の導入コスト(システム開発や3Dセキュア1.0から3Dセキュア2.0への移行にかかった費用)は、5~10万円未満が最も多く、全体で25.5%だった。

    「EMV3Dセキュア」の導入コスト(システム開発や「3Dセキュア1.0」から「3Dセキュア2.0」への移行にかかった費用)についての回答
    「EMV3Dセキュア」の導入コスト(システム開発や「3Dセキュア1.0」から「3Dセキュア2.0」への移行にかかった費用)についての回答

    サイバー攻撃

    EC運営において、サイバー攻撃で、個人情報漏えいなどなんらかの被害を受けている事業者は59.1%だった。

    「EC運営において、実際に被害を受けたことはあるか」に対する回答
    「EC運営において、実際に被害を受けたことはあるか」に対する回答

    サイバー攻撃によって直近1年間で受けた被害では、クレジットカード情報の漏えい、続いて個人情報の漏えいが多かった。

    「EC運営において、実際に受けた被害は何か」に対する回答(複数回答)
    「EC運営において、実際に受けた被害は何か」に対する回答(複数回答)

    サイバー攻撃にかけられる年間対策費用は、全体では50万円未満が27.4%と最も多かった。

    「対策をするとしたらサイバー攻撃における年間対策費用はいくらまでかけられるか」に対する回答
    「対策をするとしたらサイバー攻撃における年間対策費用はいくらまでかけられるか」に対する回答

    2022年1〜6月の被害額は前年同期比13%増

    一般社団法人日本クレジット協会の発表(一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害額の発生状況(2022年9月)」)によると、クレジットカード番号などの情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」は年々増加しており、2022年1〜6月の被害額は195億4000万円(前年同期比13.3%増)に達しているという。

    一方、2022年10月に経済産業省が公表した「クレジットカード番号等不正利用対策の強化」 では、セキュリティ対策の今後の方向性やこれまでの業界や行政の取り組みなどが紹介され、クレジットカードの不正利用防止をより一層強化する動きがある。

    こうした状況を踏まえ、かっこは、EC事業者におけるセキュリティ意識や不正対策の実態について、独自に調査を実施した。

    調査概要

    • 調査時点 :2022年12月
    • 調査対象 :EC事業者で、不正注文対策に携わる担当者
    • 有効回答数 :530件(年商10億円未満が264件、年商10億円以上が266件)
    • 調査方法 :ネット方式によるアンケート調査
    高野 真維

    【中国ライブコマースの最新情報】大手プラットフォーム「抖音(Douyin)」「快手(Kuaishou)」の動向に見る最新トレンド | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~

    3 years 4ヶ月 ago
    中国では「南の抖音(Doyin)」「北の快手(Kuaishou)」と呼ばれています。「Doyin」は人重視の「コミュニティ」。「Kuaishou」はコンテンツ重視の「メディア」と言えます

    ライブ配信は中国EC市場の重要なコンテンツとなり、爆発的な消費拡大を牽引しています。モバイルインターネットにおける「ライブ配信元年」は2016年。その3年後の2019年にはライブ配信とECが初めて融合し、2020年にはコロナ流行により爆発的な成長を遂げました。「抖音(Douyin)」「快手(Kuaishou)」といった大手プラットフォームは、独自のECプラットフォーム構築のための投資を増やし続けています。

    EC市場の拡大をけん引する中国ライブコマース市場のいま

    中国インターネットネットワーク情報センター(CNNIC)が発表した「第48回中国インターネット発展状況統計報告」によると、2021年6月時点で中国のインターネットユーザー数は2020年12月時点比2175万人増の10億1100万人となり、インターネット普及率は71.6%に達しました。

    そのうち、オンラインショッピングの利用者は8億1200万人に拡大。インターネット利用者全体の80.3%を占めています。

    オンラインライブ配信サービスの利用者は6億3800万人で、インターネット利用者全体の63.1%。ライブコマースの利用者は3億8400万人でインターネット利用者全体の38.0%を占めました

    中国のEC利用者など
    中国のEC利用者など(出典:第48回中国インターネット発展状況統計報告書、画像はtranscosmos Chinaが作成)

    ECポータル「網経社」によると、中国のライブコマース市場は急速に拡大。2019年の成長率は227.7%、2020年は189.5%と、3ケタの成長率を記録しています。

    2017年から2020年の中国のライブコマース普及率(=ライブコマースの市場規模/ネット通販の市場規模)は、0.27%から8.6%に拡大。今後も高い成長率を維持する見込みです。

    ライブコマース市場の拡大は、中国のEC業界全体に新しい活力と大きな可能性をもたらしています。

    中国ライブコマース市場をけん引するショートムービープラットフォーム「Kuaishou」「Douyin」

    コロナウイルスの影響で、中国人のライフスタイルは大きく変化しています。ライブストリーミングという新しいマルチメディアで買い物をしたいという消費者が増加。「タオバオライブ」に加え、ショートムービープラットフォーム「Kuaishou」「Douyin」などのプラットフォームもEC事業を強化しており、ライブコマースはECビジネス上の重要な販売チャネルになっています。

    中国では「南の抖音(Doyin)」「北の快手(Kuaishou)」と呼ばれています。「Doyin」は一般人が投稿した共感を呼ぶ動画やリアリティのある動画がバズりやすく、中国の地方地域で多く利用されている共感や親近感を感じやすい人重視の「コミュニティ」。一方、「Kuaishou」はインフルエンサーの投稿がバズりやすいコンテンツ重視の「メディア」と言えます。

    「網経社」は、2021年に「Kuaishou」のライブ配信を通じたGMV(流通総額)は8000億元(1元17円換算で約13兆6000億円)に達し、「Douyin」のライブ配信経由のGMVは1兆元(約17兆円)に達する予測しました。

    「Kuaishou」「Douyin」という2つのショートムービープラットフォームは、それぞれの特性に合わせてライブコマースへの投資を増やし、それぞれ「興味関心型EC」(ユーザーの潜在的な需要を刺激し、生活の質を向上させる電子商取引)と「信頼EC」という発展戦略を打ち出しています。

    Douyin(中国版TikTok)は「興味EC」を推進する3つの支援プログラムを開始

    「Douyin」は、日本版「TikTok」と同様に若者へ焦点を当てたショートムービーSNS。EC、ライブ配信、ファンコミュニティー形成などの機能を搭載しています。女性ユーザーが約60%、30歳以下のユーザーが93%。購買力やCVRの観点から見ると最も質の高い消費者が集まっているプラットフォームです。

    その「Douyin」のEC部門TOPの康沢宇総裁は、「Douyin」を「興味関心型EC」(ユーザーの潜在的な需要を刺激し、生活の質を向上させる電子商取引)であると説明。ショートムービーやライブストリーミングの普及、レコメンデーション技術の革新、優秀なコンテンツクリエイターの登場という3つの大きな要因が、興味関心型ECの形成に寄与しているとしています。

    「Douyin」が掲げたEC売上アップに関する方針では、高品質な商品の提供とGMVをKPI(重要業績評価指標)として公表。加盟店1000店舗が年間売上1億元(約17億円)以上、インフルエンサー10万人が年間売上10万元(約170万円)以上、高品質な100商品が年間1億元(約17億円)以上売れるような支援策を発表しました。

    「Douyin」のEC戦略(出典:Douyinの公式ECアカウント)

    「Douyin」のECビジネスに関するコンセプトは、ユーザーが即座に購入できるための商品情報を多く提供すること。そのために、コンテンツとレコメンデーションといった技術を強化。「あなたが偶然見つけたいいものは『Douyin』で買える」ことを訴求しています。
    「Douyin」の強みは、強力なトラフィック、コンテンツ、レコメンデーション技術です。一方で、品質管理、カスタマーサービス、物流、決済など一連のバックエンドサービスの強化が課題になっています。

    「Douyin」が2022年1月にパートナーへ送った公開書簡では、過去1年間に260万人以上の出品者が「Douyin」のEC機能でビジネスを展開。加盟店860以上の累積GMVが1億元(約17億円)を突破し、サービスプロバイダー300以上と代理店1万4000以上が「Douyin」のEC機能を活用したというデータを開示しました。

    2021年の1年間で、「Douyin」に投稿されたEC関連のショートムービーの月間平均投稿量は1億8000万本、ライブストリーミングの月間平均視聴回数は498億超、コンテンツの月間平均インタラクション数は1382億超、ユーザーの累積購入アイテム数は117億超となりました。

    「Douyin」は2020年、2019年比で3倍以上となる1000億元(約8兆5000億円)超のGMVを達成。2021年の年間GMVの目標を1兆元(約17兆円)に設定し、メディアの報道によると最終的な達成率は8割程度だったそうです。タオバオは10年、Tmallは7年、JDは13年でGMV1兆元(約17兆円)を突破しましたが、「Douyin」の成長はそれらEC大手のスピードを大きく上回ります。

    「Kuaishou」は信頼を基軸に「コンテンツ+プライベートドメイン」へ注力

    2018年に誕生した「Kuaishou」のECビジネスは、2021年上半期にGMVが2640億元(約4兆4880億円)に到達しました。

    GMV急増の背景には、「Kuaishou」がユーザーとコンテンツ制作者の信頼関係を効果的にマネジメントしていることがあります。

    「Kuaishou」は2021年5月、「真宝倉庫」というバックヤードセンターを立ち上げ、広州などのジュエリーやヒスイの主要産地に「鑑定倉庫」を設置。ユーザーが購入したアイテムはすべて鑑定し、本物であることが確認できるようにしました。

    2018年12月には「コンテンツ+ソーシャル」でGMVを伸ばす「麦畑プロジェクト」を立ち上げ、「Kuaishou」のさまざまな機能を開放。「人」「モノ」「場」の軸でユーザーの商品購入につなげています。

    そして、2021年3月に打ち出した戦略が「信頼EC」です。これは、ユーザーとECコンテンツ制作者の間に強い信頼関係を構築することで、プライベートドメインのトラフィック(自社ECやアプリなどの自社運営プラットフォームに顧客を流入させること)を増やし、ECのコンバージョン率を向上させることを目的としています。

    大手モールや有料広告を使わず、信頼関係を軸に顧客を自社ECサイトなどに流入させ、コンバージョンさせる取り組みを強化しているのです。「Kuaishou」は、数千億人(個々のショップのフォロワーの合計人数)のプライベートドメインファンを抱えており、自社ECを拡大するための戦略を進めています。

    また、「Kuaishou」の宿華CEOは、2024年頃までにデイリーアクティブユーザー(DAU)を4億人に伸ばし、2024~2025年のECに関するGMVを2兆元(約34兆円)にまで拡大する中期目標を発表しています。

    「Kuaishou」のECロジック
    「Kuaishou」のECロジック(画像はtranscosmos Chinaが作成)
    ◇◇◇

    ライブコマースの進展は企業にブランドの販売機会増加など新たなビジネスチャンスを創出しています。筆者の所属するトランスコスモスチャイナでも、ほとんどのクライアント企業のライブチャネルアカウントを開設し、ライブ販売をしています。

    今後、中国のEC市場はEC、コンテンツ、エンターテインメントなどの融合がトレンドになるでしょう。そんな環境下、「Kuaishou」「Douyin」のライブコマース戦略が明確り、両プラットフォームの今後のビジネス展開が今後の中国のライブコマース市場の方向性を示していると言えます。

    【越境EC・海外向けECに必見の一冊】世界30の国・地域のECデータを把握できる書籍『海外ECハンドブック2021』

    インプレスは、越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著者はトランスコスモス)を発刊。「世界のEC市場規模予測」「地域別EC市場データ」「越境EC市場規模およびEC利用者の推移」「EC市場データランキング」などを詳しくまとめています。

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    越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
    2019年のグローバルB2C-EC市場について(画像は『海外ECハンドブック2021』から)
    越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
    地域別のEC市場規模(画像は『海外ECハンドブック2021』から)

    [主要30の国・地域のEC市場概況]

    • 世界のEC市場規模予測
    • 地域別EC市場データ
    • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
    • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
    • 越境ECの地域別利用状況
    • アジア10都市EC利用動向調査
    • EC市場データランキング(TOP10)
    • 各国のEC市場環境比較表2019年
      などを掲載。アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について、各国のEC市場環境比較表などを掲載しています。
      https://www.amazon.co.jp/dp/B09MW2GF6D
    黄文波(Huang WenBo)
    トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)

    ロクシタンジャポン、アイスタイル、ヒョンデ・モビリティ・ジャパンの成功事例に学ぶ! ライブコマースの最前線を解説

    3 years 4ヶ月 ago

    ライブ配信アプリ「17LIVE」を運営する17LIVEは、ライブコマースソリューション「HandsUP(ハンズアップ)」の成功事例など2022年のライブコマースを総括するイベントを2022年12月に実施、ロクシタンジャポン、アイスタイルリテール、韓国製の自動車をECで販売するHyundai Mobility Japan(ヒョンデ・モビリティ・ジャパン)のライブコマース担当者が登壇した。

    ロクシタンジャポンの西岡由美氏、Hyundai Mobility Japanの佐藤健氏、アイスタイルリテールの大西清貴氏、17LIVEの村井宏海氏
    ロクシタンジャポンの西岡由美氏、Hyundai Mobility Japanの佐藤健氏、アイスタイルリテールの大西清貴氏、17LIVEの村井宏海氏

    ライブコマースの“勝ちパターン”など各社の工夫をひもとく

    ロクシタンジャポン、Hyundai Mobility Japan、アイスタイルリテールは「HandsUP」を活用してライブコマースを実施中。次のようなトピックスを中心に各社の担当者がディスカッションした。

    • ライブコマースに取り組む目的
    • エンターテインメント性
    • 各社の持つ強みを用いたライブコマースの工夫
    • 視聴者とのコミュニケーション方法
    • 各社の2023年の展望や今後の国内ライブコマース市場

    香りのイメージを視覚的に“見せる”

    ロクシタンジャポンの西岡氏は「オンライン上で商品の香りやテクスチャーを伝えるのは難しい」としつつ、たとえば「ラテにオレンジピールを刺して飲んで見せ、『こんな香りのイメージです』と視覚的に伝えるなどと工夫している」と説明。ライブコマースにおける“勝ちパターン”がわかってきたと言う。

    配信では商品の紹介だけではなく、リスナー参加型の企画も実施。製品の香りやテクスチャなどオンラインでは伝わりづらい部分も、より分かりやすく伝わるように出演者とディスカッションをし、エンターテインメント性を持たせた演出を行うことで、商品のイメージをユーザーに身近に感じてもらうことを意識した。ライブコマースが商品の販路拡大に貢献できたと考えている。

    2023年以降は、ブランドストーリーを伝えられるような配信を行っていくなど、新しい取り組みにも挑戦していきたい。

    ロクシタンジャポン リテール営業本部 ストアオペレーション アシスタントマネージャー西岡 由美氏
    ロクシタンジャポン リテール営業本部 ストアオペレーション アシスタントマネージャー西岡 由美氏

    高額品はライブコマースを見るだけでもエンタメ!?

    高価格帯の商品である電気自動車を販売するヒョンデ・モビリティ・ジャパン。17LIVEの村井氏は「視聴者にとって、高額品のライブコマースは見るだけでもエンターテインメント」だと評価する。

    ヒョンデ・モビリティ・ジャパンのライブコマースは、メインのターゲット層だけにとどまらず、熱心に視聴している70代の顧客もいる。ヒョンデ・モビリティ・ジャパンの佐藤健氏は「必ずしも『ライブコマースといえばZ世代』ということはない」と話す。

    他の自動車メーカーが行っていないライブコマースにチャンスを感じ、2022年から取り組みをスタートしたところ好評を得た。すでに「IONIQ 5」(販売している電気自動車)を購入したお客さまが私たちの代わりにたくさん回答を投稿してくれたことで、さらにコメントが活発になるなど配信が盛り上がった。

    「ファン同士の盛り上がり」も好評の要因の1つ。リアルタイムでやり取りができるライブコマースは可能性が大きい。まだチャレンジしていない業界の企業でも、やり方次第ではチャンスがあるのではないかと強く感じている。

    Hyundai Mobility Japan マーケティングチーム シニアプロダクトスペシャリスト 佐藤 健氏
    Hyundai Mobility Japan マーケティングチーム シニアプロダクトスペシャリスト 佐藤 健氏

     美容部員のファン化促進

    アイスタイルでは、ライブコマースをきっかけに、出演している美容部員のファンになる視聴者が増えている。

    12月1~3日に実施した化粧品ECのセールイベント「@cosme BEAUTY DAY」の販促では、「自分が何を買っていいかわからない」といったユーザー向けに背中を押すようなライブコマースを意識したという。

    美容部員がもっとも輝き、お客さまへの満足度を高める場所の1つがライブコマース。美容部員のファンになるリスナーが増えている。

    一方で、比較的ライブコマースに商材としてマッチしている化粧品領域でも、ライブ視聴をしてその場ですぐに購入するという文化がまだ根付いていないと感じている。「ライブ配信を見てモノを買う」という文化形成を世の中にどう作っていけるかが、今後の長期的な課題。

    アイスタイルリテール 販促事業本部 副本部長 大西 清貴氏
    アイスタイルリテール 販促事業本部 副本部長 大西 清貴氏

    カギは視聴者の「観る理由」「買う理由」を明確にすること

    17LIVEの村井氏は、“商品の即納品”などのインセンティブをはじめとした「商品を購入する理由」を明確にすることで、どんなブランドでもファンの獲得につなげることができると指摘している。

    「これまで顧客開拓は電話で行っていた」など1つのチャネルしかなかった企業でも、ライブコマースを使ったことで初めて直販にチャレンジするなど、ライブコマースが販売方法のDX化に寄与した事例もある。

    ライブコマースは、年齢を問わず、視聴者も配信者も誰もが楽しめる文化だと思っている。

    17LIVE ライブコマース事業責任者 村井 宏海氏
    17LIVE ライブコマース事業責任者 村井 宏海氏
    高野 真維

    YouTubeのCM人気ランキングベスト10<2023年1月版>

    3 years 4ヶ月 ago

    「YouTubeで気になる動画を見るはずが、気づいたらコマーシャル動画をしっかり見てしまった。」

    そんな経験はありませんか?そんな魅力あふれるYouTube動画広告を再生回数順に、ランキング形式で紹介していきます。動画制作・映像制作を検討中の方は、ネタのひとつとしてもぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。(2023年1月5日時点)

    第10位ユニクロ CM 冬の海篇 30秒版

    出典:UNIQLO ユニクロ

    女優の綾瀬はるかさんとスポーツ選手の内田篤人さんと斎藤佑樹さんが出演する、ユニクロのCMです。3人でキャッチボールをするところを映しながら、着用しているダウンをテキストで簡潔に紹介しています。

    第9位リクルートダイレクトスカウト CM カウントダウン篇

    出典:リクルートダイレクトスカウト公式チャンネル

    俳優の松坂桃李と女優の木南晴夏さんが出演する、リクルートダイレクトスカウトのCMです。エレベータを待っている木南晴夏さんに転職のスカウトメールが届き「こんなの来るんだ」と驚いています。松坂桃李さんが「今すぐ転職。じゃなくても登録して待つだけ。リクルートダイレクトスカウト」と締めています。

    第8位サントリー CM 人生には 飲食店がいる篇 30秒版

    出典:サントリー公式チャンネル (SUNTORY)

    女優の吉高由里子さんが出演する、サントリーのCMです。複数の映画の中で、お酒を飲んで楽しそうにしているシーンをつなげ「人生には、飲食店がいる」というフレーズでお酒を飲んで人と話す楽しさを伝えています。

    第7位au CM 恋に恋する松本さん篇 30秒版

    出典:au

    俳優の神木隆之介さんと女優の松本穂香さんが出演するauのCMです。au Netflix応援割のCMで「24時間恋愛放題」のキャッチフレーズが印象的です。

    第6位ユニクロ年末祭 CM 旅館の綾瀬さん 年末篇

    出典:UNIQLO ユニクロ

    女優の綾瀬はるかさんが出演する、ユニクロのCMです。2022年に放送されたユニクロのCMのワンシーンが複数流れています。「そんなあなたへ。ユニクロの年末祭です」というナレーションと共に「あったかい服いろいろ」と今まで紹介してきた服が映ります。

    第5位にしたんクリニック CM 分身人形篇 30秒版

    出典:にしたんクリニック

    歌手の郷ひろみさんと芸人の3時のヒロインが出演するにしたんクリニックのCMです。分身人形ダンスで踊りながら、耳に残るメロディーが印象的なCMです。美容クリニックに行こうと考えた時に「にしたん」が想起できるようにしています。

    第4位ポッキー CM 友人をさそおう篇 30秒版

    出典:Glico Japan江崎グリコ 公式

    女優の有村架純さんと佐久間由衣さんが出演するポッキーのCMです。「いつか誘おうを、今日誘おう。ポッキー持って」というテーマで有村架純さんが「会いたい」友人(佐久間由衣さん)とポッキーを食べながら語っています。

    第3位ワンピースカードゲーム CM のめりこむ頂上決戦篇 30秒版

    出典:【公式】ONE PIECEカードゲーム チャンネル

    女優の橋本環奈さんが出演する、ワンピースカードゲームのCMです。橋本環奈さんと相手の女性で楽しそうにカードゲームを行っています。背景で原作漫画を動かし、興味を惹く見せ方になっています。

    第2位レグザ CM レグザの化身 FIFAワールドカップカタール2022篇

    出典:レグザ

    俳優の小栗旬さんが出演するレグザのCMです。「ありのままを再現するため、ありのままを想像する。その名はレグザ」と小栗旬さんが登場します。テレビよりリアルに見える「レグザ」の魅力を語っています。

    第1位ローソン CM なにわ男子クリスマスキャンペーン篇

    出典:ローソン(LAWSON)

    ジャニーズのなにわ男子が出演するローソンのCMです。ローソンとなにわ男子がコラボしたグッズがあたるキャンペーンを告知しています。「ローソンでハピろう」と、サンタの衣装を着たなにわ男子のメンバーが登場します。

    今月の一言

    1月のYouTube CM人気ランキングベスト10いかがでしたでしょうか?気になるCMはありましたか?クリスマスから年末にかけてのキャンペーンが多く、そういった内容の動画の再生数も多かったですね。
    2023年もCrevo(クレボ)をよろしくお願いいたします!

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    VIDEO SQUAREを運営するCrevo(クレボ)では、数多くの動画制作・映像制作にたずさわっています。国内外約10,000名のクリエイターネットワークを活かし、ご依頼ごとに最適な専属チームを作ります。また、はじめての動画制作でも安心のサポート体制が整っています。動画制作・映像制作ご検討の方はぜひお問い合わせください!
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    ※CM総合サイトCMbb-naviの2022年7月6日CMランキングの情報を参考に制作しています。

    crevoAdmin

    丸井グループが後払い決済に参入、エポスカードからスマホ完結型の「あと払い by EPOS」を展開

    3 years 4ヶ月 ago

    丸井グループのクレジット事業会社エポスカードは12月1日、後払い式の決済手段である「Buy Now Pay Later(「BNPL」)」による「あと払い by EPOS」を開始した。

    新たに提供する「あと払い by EPOS」は、エポスカード会員以外も含め、既存のエポスカード会員の双方が利用できるサービス。エポスカード会員以外に向けては、将来の会員化につなげるゲートウェイとしての役割を担う。既存のエポスカード会員に向けては、新たな決済手段の選択肢を提供することで、ECサイトでの決済の利便性向上を図る。

    マルイのネット通販「マルイウェブチャネル」にまずは導入。順次拡大していく。

    「あと払い by EPOS」は携帯電話番号と生年月日で決済し、スマートフォンに表示されるバーコードをコンビニで提示することで支払いが完了する「スマートフォン完結型」サービス。今後、「あと払い by EPOS」利用者(成年の非会員)へのエポスカード発行やエポスポイントの付与など、順次新たなサービスを追加する予定。

    「あと払い by EPOS」の利用方法は、生年月日と携帯電話番号を入力した後、SMSで届く4桁の認証コードを入力して決済が完了する。利用後にSMSで支払い用のURLが送られてくるので、支払い期日までのタイミングでコンビニで支払う仕組み。

    丸井 「あと払い by EPOS」
    「あと払い by EPOS」の仕組み

    「BNPL」は「今買って、後で支払う」を意味し、クレジットカード機能を補完する決済方法として、海外で利用が拡大している。日本国内でも「後払い決済」などと呼ばれ、ECサイトを中心に特に若年層での利用が増加傾向にある。日本国内の市場規模は現在約1兆円で、今後も拡大が予想されている。

    このサービスを通じて、収入や世代を問わず、すべての人が必要なときに必要なサービスを受けることができる「ファイナンシャル・インクルージョン」の実現をめざしていく。

    石居 岳

    経営者が注目する2023年のキーワードは「ロシア・ウクライナ情勢」「原油・原材料価格」「電気料金」「円安」

    3 years 4ヶ月 ago

    帝国データバンクが企業経営者を対象に実施した2023年の注目キーワードに関するアンケート調査によると、「ロシア・ウクライナ情勢」をあげた企業が90.3%を占めた。

    このほか、「原油・原材料価格高騰」(68.5%)、「電気料金値上げ」(59.9%)、「円安」(58.4%)などのコスト高に関連するキーワードが続いたほか、「新型コロナウイルス」(57.9%)と「台湾有事」(51.3%)も半数を超えた。

    物価などの高騰を懸念する企業からは「原油や原材料について価格高騰や入手困難が続くと、事業継続に影響が出る可能性がある」(界面活性剤製造)、「電気料金が以前と比べ 3 倍以上になり、電気料金の上昇を抑えてほしいと強く願う」(金属プレス製品製造)、「円安ドル高が止まり、円高に戻るのか注目している」(麺類製造)といった声があがった。

    2023年の注目キーワード トップ20
    2023年の注目キーワード トップ20

    業界別によるアンケート調査によると、「運輸・倉庫」は「原油・原材料価格高騰」(81.8%、全体比+13.3ポイント)、「賃上げ」(51.9%、同+13.6 ポイント)、「働き方改革」(50.6%、同+24.1 ポイント)と、燃料価格高騰や深刻な人手不足などを背景とした待遇改善に関連するキーワードが並んだ。

    加えて、「物流の 2024 年問題」(66.2%、同+47.8 ポイント)は、時間外労働の上限規制が適用されることで、長距離運送のドライバー確保が難しくなると言われており、業界に直結するキーワードとして全体を大幅に上回る結果となった。

    業界別2023年の注目キーワード
    業界別2023年の注目キーワード

    「小売」では、「ロシア・ウクライナ情勢」をあげる声が86.6%に達した。このほか、「円安」と「原油・原材料価格高騰」がともに62.2%となったほか、「電気料金値上げ」を指摘する声も59.8%で過半数を超えている。

    2023 年の注目キーワードに関するアンケート
    2023年の注目キーワードに関するアンケート

    アンケート期間は2022年12月12日~16日、有効回答企業数は1672社(インターネット調査)。

    石居 岳

    パタゴニアが中古品販売の「Worn Wear」に力を入れる理由 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    3 years 4ヶ月 ago
    パタゴニアは、修理不能になった製品を簡単にリサイクルするための方法を提供するプログラム「Worn Wear」を展開している

    アウトドアアパレルを販売するPatagonia(パタゴニア)は、サイバーマンデー(編注:アメリカの祝日「感謝祭(11月の第4木曜日)」の翌週月曜日にスタートするオンラインセール)に合わせて、中古商品を販売するECサイト「Worn Wear」を宣伝しました。独占インタビューによると、2020年に「Worn Wear」をスタートして以来、2022年のサイバーマンデーが2番目にトラフィックが多い日になりました。

    記事のポイント
    • Patagoniaは、サイバーマンデーにあわせて「Worn Wear」の商品が20%オフになるキャンペーンを実施
    • Patagoniaの顧客は、平均して5年から7年使用した後に商品を売りに出している

    本当に必要な物以外は、買わないでください。もし何かを買う必要があるなら、耐久性のあるものを買ってください。そして、できれば中古品を買うようにしてください。(Patagoniaの企業開発責任者であるアシャ・アグラワル氏)

    Patagoniaは通常、サイバー5(感謝祭翌日の「ブラック・フライデー」や週明けの「サイバー・マンデー」を含めた木曜日から月曜日までの5日間)のホリデーショッピング期間中に商品のプロモーションを実施していません。

    その方針を転換したのが2022年。サイバーマンデーに、中古アパレル販売サイト「Worn Wear」のプロモーションを実施したのです。 

    Patagoniaはこれまで感謝祭からサイバーマンデーまでの「サイバー5」期間中の商品プロモーションを控えてきました。マーケティング活動は通常、ブラックフライデーの店舗での修理サービスに限定しているとアグラワル氏は言います。

    私たちは、これまで反消費主義を貫いてきました。でも、もし消費者が中古商品を購入してくれるなら、それに対する"ご褒美”を用意していますよ、という意味でサイバーマンデーのプロモーションを実施することにしたんです。(アグラワル氏)

    中古商品を販売するECサイト「Worn Wear」
    「Worn Wear」の日本語サイト(画像は編集部がキャプチャして追加)

    2022年11月28日のサイバーマンデー当日。PatagoniaはWorn Wearのwebサイトへ消費者を誘導しました。中古商品を販売するECサイト「Worn Wear」で購入すると20%の割引を提供するというプロモーションを実施したのです。

    アグラワル氏によると「このプロモーションは成功した」そうです。2022年のサイバーマンデーは、「Worn Wear」が2020年にオープンして以来、2番目にトラフィックが多い日になりました。

    2020年当時、PatagoniaのWebサイトにアクセスした顧客はページ内の専用ボタンをクリックしなければ「Worn Wear」に移動できませんでした。2022年の戦略では、「www.patagonia.com/」へのwebトラフィックを自動的に「wornwear.patagonia.com/」にリダイレクトしました。その戦略が効を奏し、2022年のサイバーマンデーにおける「Worn Wear」の売り上げは、70%が新規利用者だったそうです。

    消費者がどのように中古品を探すか調査したPatagonia

    Patagoniaは、「Worn Wear」でどれだけの新規顧客が購入し、どれだけの顧客がリピーターになるかを調査しています

    ただ、Patagoniaは顧客が何年も新しい商品を購入する必要がないことを目標にしているため、このような調査は長期的なプロセスになるとアグラワル氏は言います。「数か月に1度、あるいは季節ごとに買ってもらおうという商品ではありません

    アグラワル氏によると長く商品を愛用してもらうことを目的にしているため、顧客がPatagoniaに中古商品を売るのは、平均して使用開始から5年から7年目だそうです。

    そのため、調査の基準となる要素として次のような質問をあげています。

    • 顧客はどれくらいの期間、Patagoniaのウェアを保管しているのか?
    • 修理して長く愛用してもらうために、私たちにできることは?
    • 新規顧客はどれくらい獲得できているか?

    「Worn Wear」が将来の商品デザインに影響を与える

    アグラワル氏によると、Patagoniaは消費者が「どの再販商品に惹かれるのか」「その理由は何か」「どの商品があまり求められていないのか」を理解しようと努めているそうです。

    中古品販売は魅力的なデータを収集することができます。我々のアウターウェアのジャケットや雨具など、一部の商品はよく売れています。また、バッグ、特に黒のフルバッグは“飽きない”そうです。これらの商品は、webサイト上でもすぐに売れてしまいます。しかし、あまり売れない商品もあります。

    私たちは、責任ある企業であり続けるために、どうしたらよいかを考えなければなりません。複数の利用者が使えるもの、あるいは1人の利用者が一生使い続けられるもの、できればその先の世代まで使えるものを作っていきたいのです。(アグラワル氏)

    Patagoniaは、オンラインストアに再販された商品がどのようなもので、それらの商品が何年前のものかを調査。再販のために何度も送り返される商品は、デザインチームに疑問を投げかけるとアグラワル氏は言います。

    平均的な5年から7年のサイクルのかなり前に返品された場合、その商品のデザインを変更するか、あるいは完全に生産を中止することがあるとアグラワル氏は説明します。 

    そのSKUが本当に一度しか売れないのなら、私たちのブランド価値にそぐわないため、生産中止とするかどうか判断をします。あるいは、別の方法でデザインすれば、後で再販するのに有利になるかと考えるのです。これらのデータをもとに、Patagoniaは将来の商品計画を変更します。

    商品デザインにデータをシェアし、設計から再販、修理まで、さまざまな方法で商品が循環していくことを考えるのは、大変役立ちます。(アグラワル氏)

    再投資しない利益は地球を守る投資に充当

    修理依頼も同様です。修理のために頻繁に返品されるアイテムがある場合、Patagoniaは商品設計の段階でどのような問題が改善できるかを再検討。修理に出されたアイテムはネバダ州リノの倉庫で仕上げています。

    Patagoniaは2022年9月、創業者のイヴォン・シュイナード氏が所有権を新たに2つの事業体「Patagonia Purposes Trust」「Holdfast Collective」に移行すると発表しました。

    リリースによると事業に再投資しなかった利益は、地球を守るために配当金として分配すると公表しています。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360

    SBSグループがEC物流に本格参入、“第2の柱”に。2030年までに売上高1000億円計画

    3 years 4ヶ月 ago

    SBSグループは2022年12月26日、ECプラットフォーム事業に本格参入すると発表した。

    入庫から出荷、配達までをワンストップで提供する「EC物流お任せくん」サービスとして展開。2030年にEC物流関連売上高1000億円をめざす。

    EC物流に本格参入、8年後に1000億円計画

    「EC物流お任せくん」は、SBSグループがこれまでに企業間物流で培ってきた倉庫管理や配送ノウハウ、LT(Logistics Technology)を駆使した物流DXを組み合わせて、業界別に最適化したプラットフォームとして構築した。

    流通加工、サイト制作から運用、受注管理、入庫~保管~出荷、ラストワンマイルまで、ECに関する業務をワンストップで支援。化粧品、アパレル、食品、家具、家電、医薬品などに対応する。

    EC汎用サービスをベースに、BtoB領域含め、業界・業種にあわせたあらゆる物流プロセスの最適化を掲げる(画像は編集部が「EC物流お任せくん」サービスページからキャプチャ)
    EC汎用サービスをベースに、BtoB領域含め、業界・業種にあわせたあらゆる物流プロセスの最適化を掲げる(画像は編集部が「EC物流お任せくん」サービスページからキャプチャ)

    「EC物流お任せくん」の強みは次の通り。

    • 導入のスピード感
      導入は最短2週間で可能だという。

    • リーズナブル
      “明瞭で納得性がある”という価格体系を構築しているという。

    • 拡張性
      急な物流増加や売上拡大を物流のキャパシティーで妨げないような拡張性を有している。グループが保有する国内外700超の拠点を生かし、分散補完出荷、物流DXによる各種機能、省人化・波動対応がクライアント企業のEC・物流戦略を支えるとしている。

    • 物流DX
      業界最先端のロボット・マテハンの導入設計、高機能ITアーキテクチャによる各EC関連システムとの標準システム連携機能など、物流DXを積極的に活用。IT/LT(Logistics Technology)の機能と開発力が、クライアント企業の未来志向のIT・EC戦略を支えるとしている。

    • 業界専門性
      BtoB、BtoC、DtoC問わず、業界別・規模別に最適化されたプラットフォームと流通加工業務メニューを設計。高品質かつ専門性の高いサービスの提供を掲げている。

    • ワンストップ
      クライアント企業は、EC構築運用支援~物流~ラストワンマイル~カスタマー対応まで一気通貫に任せることも可能。ECのバリューチェーンにおける課題を総合的に捉え、EC戦略に反映することができるという。

    「EC物流お任せくん」のシステムアーキテクチャ/連携概念図
    「EC物流お任せくん」のシステムアーキテクチャ・連携概念図(画像は編集部が「EC物流お任せくん」サービスページからキャプチャ)

    鎌田社長「EC物流を第2の事業の柱に」

    SBSグループはEC物流を第2の事業の柱に育てる計画。代表の鎌田正彦氏は次のようにコメントしている。

    「EC物流お任せくん」は、あらゆる業界のEC物流業務に対応し、お客さまそれぞれのニーズに沿ったサポートを提供する。

    2024年初めに稼働する千葉県野田市の物流センターではロボットが縦横無尽に動きまわるEC物流に特化したエリアをつくり、これを皮切りに2030年にはEC物流関連事業の売上高を1000億円に拡大して、3PL・4PL事業に次ぐ第2の事業の柱にしたいと考えている。

    EC専用物流センター構想も

    SBSグループは2024年2月、EC専用の大規模物流センターの稼働を予定している。千葉県野田市の「野田瀬戸物流センター」として、2024年にA棟(4万坪)の稼働、それ以降にB棟(3万坪)を計画する。

    2024年に千葉県野田市で稼働予定のEC専用の大規模物流センター SBS
    2024年に千葉県野田市で稼働予定のEC専用の大規模物流センター(画像は編集部が「EC物流お任せくん」サービスページからキャプチャ)

    「EC物流お任せくん」のイメージキャラクターには、俳優の長谷川博己氏を起用。12月26日からテレビCMやタクシー広告、YouTubeでの動画配信を開始した。今後1年間にわたりプロモーション展開をしていく。

    高野 真維

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