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【永久保存版】Googleアップデートで順位ダウンからのリカバリ方法【SEO情報まとめ】

Google検索システムのアップデートで悪影響を受けたときには、どのように対処すればいいのだろうか。超絶まとまっているガイドを日本語でお届けする

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Google検索システムのアップデートで悪影響を受けたときには、どのように対処すればいいのだろうか。超絶まとまっているガイドを日本語でお届けする。

お盆の都合で木曜日更新となった今回だが、とりあげた記事はどれもすばらいいものばかりだ! 注目トピックを狙うコンテンツ作り、キーワード選びの正しいやり方、SEOの短所、被リンク、SERPでのサイト名表示、1位表示コンテンツの見極めなどなどなど、どれも見逃すのはもったいない。

台風が近づいてきているお盆だが、暑さに負けずにあなたのSEO力を鍛えてほしい。

  • 【永久保存版】Googleアップデートで順位ダウンからのリカバリ方法
  • 話題のネタを狙うだけのコンテンツ、グーグルは推奨しない
  • ゴミ記事だらけのサイトにしないための正しいキーワード選定手順
  • SEOの長所・短所とは? 短所を回避し長所を最大化する方法とは?
  • 高品質な被リンクを増やす3つのステップ
  • グーグル検索でサイト名が正しく表示されない! どうすればいい?
  • グーグル社員も絶賛! 1位表示する有益なコンテンツの見極め方
  • 権威が高いサイトにリンクするとグーグルの評価が上がるってホント!?
  • Google Search ConsoleのURL検査ツールとは? 基本機能と応用機能
  • グーグルBardに6つの新機能: 音声読み上げ、共有、画像使用など
  • 自社ビジネスとGoogle検索で成功するトップレベルドメインの選び方
  • Google SGEがスナップショットの回答にリンクを挿入するようになった
※次回お休みのおしらせ: このコーナーは隔週更新のため、本来ならば次回の更新は8月25日ですが、1週間お休みさせていただき、次回更新は9月1日の予定です。

今週のピックアップ

【永久保存版】Googleアップデートで順位ダウンからのリカバリ方法
米国の腕利きSEOコンサルタント直伝 (Lily Ray on X) 国内情報

Google検索システムのアップデートで悪影響を受けたときには、どのように対処すればいいのだろうか。その手ほどきを、米国の腕利きSEOコンサルタントのリリー・レイ氏がエックス(旧ツイッター)で共有した。

アルゴリズム(の変更に起因する検索トラフィック減少)からのリカバリについて話しましょう。

サイトは、アルゴリズムのアップデート・手動対策・ヘルプフルコンテンツアップデートなどの影響を受けてしまうことがあります。

その場合、次のことだけでは(単独で)問題を解決できない可能性が高いでしょう:

  • タイトルタグやメタディスクリプションの変更
  • コアウェブバイタル指標の改善
  • 構造化データ

ほとんどの場合、サイト全体の質の問題が大きいのです。

私がよく目にするのは、次のようなことです:

  • サイトの大部分が薄っぺらいコンテンツや誘導ページだとみなされる可能性がありませんか? あなた自身はそれらのページを価値があると思っていても、Googleのガイドラインを最後に確認したのはいつですか?

  • 他のサイトからの情報を再利用するというずる賢いコンテンツ戦略を編み出し、それを数千ページにばら撒いていませんか? それがサイトの主な目的ですか? サイトの大部分を占めていませんか? あなた自身はそれが役に立つと思っていても、グーグルが同じ考えだとは限りません。

薄っぺらいコンテンツは、意図せずにできてしまうこともあります。たとえば、/tag/ページ(タグのページ、懐かしい!)をクロール・インデックス可能にしているために、気づかないうちに質の低いインデックス可能なページを数千ページ作成してしまうことなどです。自ドメイン名で「site:」検索を行い、有害なコンテンツの問題が多くないかを常にチェックすることが重要です。

また、高検索ボリュームのキーワードの「パターン」を見つけて最適化したページを数千ページ生成する、というアプローチもあります。たとえば、次のようなタイプの検索キーワードです:

  • 〜のやり方、〜の方法
  • Netflixで今月公開のストリーミングコンテンツ
  • XとYの比較
  • XYZショーの公開日

こうした手法でも、薄っぺらいコンテンツを生み出してしまうことに注意が必要です。

こうしたページを作っている人は、こんな風に言うでしょう:

でも、そういうページも役には立つし

そう自分に言い聞かせるのは簡単です。本当に役に立つのでしょうか? グーグルはすでにこうしたコンテンツを何千回と見ているはずです。実際、あなたはオンラインで読んだ内容を再利用しているだけです。

こんな風に言う人もいるかもしれません:

でも、競合他社はそうしているのにアップデートの影響を受けていない

まだ影響を受けていないからと言って、今後も影響を受けないとは限りません。これは有益でないコンテンツの作成を正当化する理由にはなりません。根本的な問題に対処するのを遅らせれば遅らせるほど、回復に時間がかかることになります。

大規模なアルゴリズムアップデートからの回復には、自社の戦略を根本から見直すことが必要です。次のことを認識し、理解する必要があります:

  • 以前は賢い戦略だと思っていたことが、実はユーザーにとって有益ではない場合がある。
  • 過去に効果があったからといって、必ずしも永遠に通用するとは限らない。

グーグルのアルゴリズムは常に進化しており、道義的な目線とユーザー体験を重視する方向に向かっています。自社のアプローチをグーグルの最新の考え方に合わせて調整する柔軟性が必要です。

ブログに投稿すれば、まさしく有益なコンテンツになる一連の投稿だ。

この情報に関しては、ほぼ補足することがない。読んでいてあなたが反論したくなるだろう点に関しても、しっかり補足してくれている。

強いて言えば、「アップデートで順位が下がった人」だけでなく、「今の検索エンジンで評価されるサイトにしたい人」全員が読む価値がある内容だということぐらいだろうか。

先頭の投稿だけを埋め込んでおく。レイ氏の投稿の原文をすべて読みたいときは、エックスにアクセスしてスレッドを参照してほしい
★★★★★
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

グーグル検索SEO情報①

話題のネタを狙うだけのコンテンツ、グーグルは推奨しない
常にユーザー第一の姿勢で ( Google SearchLiaison on X) 海外情報

話題になっているトピックに関連するコンテンツを(ツールをうまく使って)作るのは、検索トラフィックを獲得する方法としてよく知られている。

この手法について、エックス(旧ツイッター)でグーグル検索の広報を担当している公式アカウントが次のようにコメントした:

コンテンツに対する私たちの「スタンス」は、ユーザー本位の考え方に基づくことです。
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content

検索数が多い人気キーワードをターゲットにすることを主目的としたコンテンツは、ユーザー本位の考え方に基づいているとは言えず、長期的な成功にはつながらないと考えられます。
https://developers.google.com/search/updates/helpful-content-update

これは、注目キーワードを狙ったコンテンツ作成テクニックを投稿したスレッド内での発言だ。そうした小手先の手法に対して「そんなやり方では、すぐに悪影響がでる」「いや、グーグルのAIコンテンツ方針をふまえると問題ないはず」といったやりとりがあり、そこにグーグルの姿勢を表明する形で投稿された。

「話題になっているトピックについてコンテンツを作ること」自体が必ずしも悪いことだとは、筆者は思わない。おそらく、グーグルの広報は次のようなことを伝えたかったのではないだろうかと考える:

  • コンテンツはまず、ユーザーのために作るべきだ。

    • × 人気キーワードやトレンドを狙うだけのコンテンツ
    • ユーザーにとって価値のある情報や体験を提供することを目指す
  • ユーザーに本当に役立つ情報を伝えることを主眼にコンテンツを作っていけば、長期的には信頼関係を築ける。「すぐに効果が出る方法」だけを突き詰めるのではなく、「ユーザー第一の視点」を持ち続けることが、実際には成功への近道である。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

ゴミ記事だらけのサイトにしないための正しいキーワード選定手順
SEOにおけるコンテンツ企画とキーワード選定の方法とコツ (bodhi) 国内情報

SEOにおけるコンテンツ企画キーワード選定の方法とコツについて、住太陽氏が解説した(この解説記事の初出は20年以上前だが、最近大幅に更新したようだ)。

住氏が強調しているのは、「潜在顧客が抱える問題・疑問・不安・困難に対する詳細な情報と解決策を提供する高品質なコンテンツを作成することが重要である」ということだ。それにより、読者の信頼を獲得し、リードへの転換が可能になるという。

住氏が提案するフローは次のとおりだ:

  1. トピックの範囲を決める
  2. ターゲティングする
  3. コンテンツを企画する
  4. キーワードを選定する
  5. コンテンツを作成する

記事公開に際して住氏は次のようにコメントしている。

最も大切なのは、次の点だろう:

コンテンツで扱う課題や問題、悩みや困りごとはすべて、あなたが提供する製品やサービスによって解決可能なものにする必要があります。また、あなたが十分な知識と経験を持っている専門分野のトピックについてだけ扱うべきで、未経験だったり専門外だったりする分野のトピックは扱うべきではありません。

「検索数が多いキーワード向けにコンテンツを作ろう」とキーワードから始まるやり方では、良質なコンテンツを作れるとは限らない。自社が専門性をもつ内容で、潜在顧客のニーズやペインに応えるコンテンツを作ることが重要だと言うのだ。

しかし、住氏はキーワードを無視するべきだと言っているわけではない。「こういった悩みや困りごとには、ウチの専門性で良い解決を提供できるから、コンテンツをしっかり作ろう」から始まり、その味付けとして「この人たちはどんな風に検索するだろうか」を考えるのは、コンテンツ作りにおいて大切なポイントだ。

中小零細企業が運営する一般的な商用サイトに焦点を当てていると住氏は言うが、大規模サイトでも十分に有用な内容だ。サイトの規模にかかわらず、ゴミ記事で埋もれさせたくないはずだ。

元記事の後半ではKPIやゴールの設定に関しても言及している。文句なしにオススメなので、元記事をぜひとも読んでほしい。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

SEOの長所・短所とは? 短所を回避し長所を最大化する方法とは?
SEOは万能ではない (bodhi) 国内情報

この連載コラムを毎回読んでくれているあなたはSEOに意欲的に取り組んでいることと思う。だが、SEOは万能ではない。できることとできないこと、得意な面と不得意な面がある。

SEOの長所と短所を理解し、短所を慎重に避けながら積極的に長所を享受する取り組み方法を住太陽氏が語ってくれた。

住氏が挙げるSEOの短所(デメリット)は次のとおりだ:

  • 短期的な成果は期待できない
  • 結果について何の保証もなく制御も不能
  • 維持コストが半永久的にかかる
  • コンバージョンレートが低い
  • 高品質コンテンツの作成難易度が高い
  • ウェブ検索で探さない商品は露出できない

一方、SEOの長所(メリット)は次のとおりだ:

  • 信頼が得られる
  • 自分でできる
  • ピンポイントに届く

長所・短所の詳しい説明と、短所を回避し長所を最大化する方法は、元記事でじっくりと確認してほしい。改めて自社の集客戦略全体に立ち返って考えるヒントになるだろう。

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  • すべてのWeb担当者 必見!

高品質な被リンクを増やす3つのステップ
効果を証明している手法 (bodhi) 国内情報

昔と比べると影響力は低下したとはいえ、リンクは依然としてグーグル検索の重要なランキングシグナルだ。またインデックスの効率にもリンクは影響を与えるという。

そこで、質の高い被リンク(外部リンク)をより多く獲得するための効果的な施策を、住太陽氏がブログで共有した。住氏が提唱するリンク獲得方法は、もちろん正攻法だ。不正な手法で作り出すスパムリンクではない。

リンク構築の基本として、次の3つステップを住氏はまず推奨している:

  1. 個人としてコミュニティとつながる
  2. 役立つ高品質なコンテンツを作成する
  3. コンテンツをコミュニティに発表する

この3ステップの根底にあるのは次の理論だ。

被リンクはコンテンツが話題になった結果として得られるものです。話題になったコンテンツは、ソーシャルメディアでシェアされたりブログで言及されたりすることを繰り返しながら、被リンクを生み出していきます。コンテンツが人々の話題になることが、被リンクを獲得することにつながるのです。

被リンク構築の基本的な戦略は「被リンクを獲得するポテンシャルを持ったコンテンツをそのコンテンツに関心がある人の目に触れさせる」ことです。ポテンシャルの高いコンテンツを作成し、そのテーマに関心を持った人々に確実に届け、話題や議論を巻き起こすことが、被リンク獲得の最も基本的な形なのです。

これを実現するのが、先に挙げた3ステップというわけだ。

基本3ステップに加えて、「コンテンツを使うその他の方法」と「デジタルPR(デジタル・パブリックリレーションズ)」にも住氏は踏み込んで解説したうえで、「避けるべきリンク獲得手法」にも言及している。

今回のコラムは住氏の解説記事を3つ取り上げた。結果として、住氏のブログはWeb担から3本の被リンクを獲得した。筆者が住氏の記事を紹介しているのは、それが役立つ高品質なコンテンツだからで、読者にぜひそのコンテンツを読んでほしいという意図でリンク付きで紹介している。また、この記事の公開を知ったのはコミュニティ(エックス)がきっかけだ。実際に機能している手法であることに疑いの余地はない。

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